クローバー
僕とかなこさんが出会ったのは、第二講義室の前から四列目の席でのことだった。僕は大学二年生だった。かなこさんは二度目の四年生だった。取り忘れていた単位があるという彼女は、しょっちゅう遅れてやってきて、隣の席から僕のノートをのぞき込み、小テストの前になると学食前の複合機でコピーを取った。コピーを取り終えると学食でカレーライスをおごってくれた。
当時はまだ、かなこさんが結婚していなかったから、彼女のことは伊藤さんと呼んでいた。
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