愚かな道化は鬼哭と踊る

 ある日突然、世界はその姿を変える。
 今日も明日も明後日も、ずっと続くと信じていた日常はあっけなく裏返り、あっという間に崩れてなくなる。
 オレこと黒澤龍之介の世界は、幼い頃から何度も何度も繰り返し壊れ続けていた。

 もうこれ以上は壊れようがないだろうというどん底で、それでもまだ世界は裏返る余地を残していたのか。
 今までにないほど豪快にひっくり返った世界は、オレの常識すらも粉々に打ち砕いてくれた。

 --……怪異。

 そう呼ばれる存在が、この世の中にはいるらしい。
 食い詰めて飛び付いた高賃金の日雇いバイト先でその怪異とやらに襲われたオレは、はからずも怪異を視る力を開花させてしまった。
 しかも、オレが唯一信頼を預けることのできる相手--六従兄弟姉妹であり親友であるところの八房虎蔵は、その怪異の退治人だという。

 戸惑いながらも、虎蔵の上司にあたる佐久間のおっさんに提示された好条件に釣られて虎蔵と同じ職場で働く事になったはいいが--……。





 これは、なんだかんだと周りに増えていく怪異に首を傾げながらも染まっていき、気が付けば退っ引きならない状況に追い込まれていたひとりの男の物語りである(たぶん←ぇ)。


~この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません~




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第6回ホラー・ミステリー小説大賞 にエントリー中です。
宜しければしばしお付き合いくださいませ。

R15は保険デス。
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