クラス転移した世界が間もなく滅びます 

 花坂天満は、クラスメイト全員と教師とともに、ゲームのような異世界――【ミンデ】へ飛ばされた。
 総勢33名の地球人を召喚した謎の美女――ミカエが所属する王国の現状は酷いものだった。
 国外周辺は、緑が一切見当たらない砂漠化した大地が広がり、国内では死人が普通にあちこちに放置され、身分の高い者たちだけが僅かながらの食料や水などを独占している。
 すでに世界は終わりかけており、強い力を持つ異世界人の天満たちでも成す術がないように思えた。ただ生きるためにも、天満は親友の海谷真悟とともに力を磨くことに。
 しかし突如、王国に激震が走る。驚くことに重臣であるはずのミカエが暴走し、城の者たちを次々と惨殺し始めたのだ。
 さらにそのタイミングで、大地のすべてを呑み込もうとするかのように、無数の流砂が出現し、それに天満たちは呑みこまれてしまう。
 次に目を覚ました時――天満は緑溢れる豊かな森の中にいた。
 現状を理解できずにいると、そこに現れた一人の男性。外見上で三十代くらいだった。
 そして彼は名を告げる。
 ――海谷真悟だと。
 さらに驚愕すべき事実が突きつけられた。
 今自分たちがいる世界は、召喚された時代よりも十年も前だと。加えて真悟はさらに十五年前、合計して二十五年前の【ミンデ】へ飛ばされたらしい。
 十年後の悲劇を避けるために真悟とともに旅に出た天満。自身に宿った《万象網羅》――世界に存在するありとあらゆるものの情報を読み取り、復元する能力を駆使して様々な問題を解決していく。
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