ファンタジー 献身 小説一覧
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5件
1
去りし令嬢の、その後の静けさ
声を荒げることも、言い返すこともなく、
彼女はただ静かに、その家を去った。
残された者が気づくのは、いつも後になってから。
——彼女が毎日していた、名もない献身の重さに。
婚約者の、夫の、家族の「当たり前」を支えていた手が消えたとき、
失われたものの輪郭が、ようやく見えてくる。
ざまぁを声高に描かない。すれ違いと、後悔と、再会の余韻で読ませる。
静かな情がじんわり効く、一話完結の短編集。
※S01「捨てられ令嬢」のアルファポリス最適化分割。
※アルファ読者向け:関係性・感情の機微・余韻を最優先。
2
「あなたは母の代わりじゃない」と拒まれ続けた継母が去った後、実母の命日の白い花が、十二年分遺されていた
母を亡くした年、屋敷に来た継母リーゼロッテを、わたし——クラーラは一度も母と呼ばなかった。
「あなたは母の代わりじゃない」。そう言って拒むたび、彼女は静かに頷くだけで、決して母の座を求めなかった。
父が亡くなり、後ろ盾を失ったリーゼロッテは、何も言い残さず屋敷を去る。せいせいした、と思っていた。
けれど、彼女が消えた屋敷で、わたしは見つけてしまう。実母ユーリアの命日に毎年供えられていた白い花の、十二年分の包み紙。実母の故郷料理を古参女中から書き取った、継母の筆跡の覚書。そこには実母の名で「クラーラの好物・薄味に」と記されていた。
わたしが「母を奪おうとしている」と憎んだ人は、わたしのために、亡き母を生かし続けていた。母の代わりになろうとしなかったのではない。なってはいけないと、ずっと自分に禁じていたのだ。
気づいたときには、もう、白い花を渡す相手はどこにもいなかった。
3
【長編版】欲しがり王女の侍女はつらい
『王女殿下は欲しがり王女』の長編版です。侍女視点。
短編未読でも読めるように書いていく予定ですが、
短編もお読みいただけたら嬉しいです!
我が国の王女は欲しがり王女だ。
王女の欲しがりを断った、先の宰相はその立場を失ったという噂すら流れている。
微笑みのまま行われる王女の欲しがりは断ってはならない。そんな不文律から、各貴族家は多くのものを差し出した。
伯爵家の家宝、辺境伯家の家畜まで。
王女は欲しがって欲しがって欲しがって、誰かを守ってきた。
しかし、本人も周りも真実を公にはしない。
だからこそ、悪名高い王女殿下。そんな王女殿下から、子爵令嬢に招待状が届いて?
関連小説
『王女殿下は欲しがり王女』
『公爵閣下、社交界の常識を学び直しては?』
4
華間 -カカン-
『十二国記』と『王家の紋章』の要素をかけ合わせたハイファンタジー
「ようやくお見つけいたしました、夜華君(やかぎみ)」
華間(かかん)は華界の花畑に生まれ、蟲間(ちゅうかん)と契る民。蟲間は蟲(むし)として生まれ、唯一人の華間に生涯を捧ぐ僕(しもべ)。
いにしえ、ある王が己の蟲間の命と引き換えに、華界唯一の王位に就いた。だが安寧は続かず、瀕死となった王に啓示が下る――華界はやがて赤(せき)・橙(とう)・黄(おう)・緑(りょく)・青(せい)・藍(らん)・紫(し)の七国に割れ、終わりなき戦に沈む。幾千年の乱を制す王は唯ひとり、幻の"夜華間(やかかん)"を得た者だ、と。
夜華間は闇(やみ)色の髪、象牙色の肌、落栗(おちぐり)色の瞳、そして他者を輪廻転生させる力を持つ。賢王に付き、その国を久しき繁栄に導くとされる夜華間を、七国中が探し求めていた。
人界に生きる男子高校生・黒瀬真宵(くろせまよい)は、幼くして"蟲無し(蟲を惹きつける力のない華間)"と誤られ人界に落とされた夜華間だった。雷雨の夜、真宵は赤蟲間・立羽(たては)に見出され、緑蟲間・翠鎌(すいれん)の追撃を逃れて華界へ転移する。
何も知らず育った真宵は人界へ帰りたいと願うが、帰るためには、華界の上位たる玄天(げんてん)へ行き、七神の許しを得ねばならない。
七国から求められ、狙われ、攫(さら)われ、抗いながら真宵は果たして、無事に人界へ帰ることができるのか。
七色の国を舞台に、真宵の冒険が今、始まる――
5
靴職人と王女と野良ウサギ ~ご主人様が絶望しているからボクは最高に幸せだよ~
人里を遠く離れた山奥に一人で暮らしていた半獣半人(アニオン)のラヴィ。孤独という概念を知らないラヴィは胸の痛みを病気と勘違いして、人間に頭をナデナデしてもらうために人里に降りた。しかしラヴィはアニオンが人間社会では奴隷として扱われているのを知らず「頭をなでて」と不用意に人間に近づいたため村中を追い回されるハメに。大けがをして逃げ込んだのは靴職人のラチアが仕事場にしている小屋だった。村の外れでストイックな暮らしをしている青年ラチアと、自分の感情が何なのかをまだ自覚できないチビッコ半うさラヴィの共同生活&バトル&冒険のお話。
誤字等有りましたら教えてください。あと、感想頂けると嬉しいです。
現在Webコンテンツ大賞に参加しています。よろしクマ~。
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