「冷え」の検索結果
全体で264件見つかりました。
永正十三年七月十日の暮れ、志保は伊勢軍と三浦軍が最後の戦いに入った陣を離れた。
住まいである小田原城への道を、荒木兵庫頭と共に馬で駆けること四日、しかし彼女は、そのまま城へは戻らなかったのである。
(たれかに、許して欲しい)
祖父の側から離れてみると、ただ無性に「許し」が欲しくなる。兵庫頭のみを無理に小田原城へ行かせ、救いを求めて彼女は箱根権現へ馬を走らせた。その背から滑り降りるように地面へ力なく降り立ち、よろめくように石段を上った華奢な両足は、ようやく「身近な人間が死んだ」ということが実感として湧き上がってきて、
「しょう様」
「八重…。市右衛門は、のう」
境内の木陰に佇んでいた乳姉妹の姿に直面して限りなく震えている。普段ならば当たり前のようにしてその隣にあったもう一人の友の影は、今はもう無いのだ。
周りの木々から、蝉の大合唱が聞こえる中、額からはじっとりと汗が滲み出ているのに、手足の先はしんしんと冷えていく。
「お味方の勝利は間違いないとか…おめでとう存じまする」
乳姉妹が慇懃に地面に膝を着き、頭を下げるのを見ながら、志保はただその両手を握り締めることしか出来なかった。 彼女は『北条』二代目、新九郎氏綱の娘であり、永正元年(一五0四)小田原で生まれた。同腹の弟に『三代目』千代丸(後の氏康)がいる。後に古河公方足利晴氏の継室(後添い)となり、これより三十年の後、僧門に入って芳春院と号するに至る。
先日投稿した、母の小説「蒼天の雲」の別バージョンのファイルが見付かったのでアップします。
文字数 131,116
最終更新日 2018.04.15
登録日 2018.04.10
文字数 1,647
最終更新日 2020.01.08
登録日 2020.01.08
「金がない」が口癖の23歳・ミチル。
マッチングアプリでハイスペ男子を狙う気力もなく、腐れ縁の同級生とつるんでいる。
彼の魅力?
強いて言えば、「私と同じくらい底辺」なところ。
クリスマスに漫画喫茶で隣の情事を聞かされ、スーパーで定価のサラダを棚に戻される屈辱を味わい、最後には元カノのパジャマを着て年を越す。
それでも「一人よりマシ」と思ってしまう私の弱さ。
冷え切った都会の片隅で、安っぽい妥協にしがみつく冬の物語。
文字数 9,467
最終更新日 2025.12.23
登録日 2025.12.23
“あか”は、お前の色。それは冷え切った闇に射した一条の光。
煌めき、迸る、目も眩むほどの鮮やかな光源。俺だけの唐紅(からくれない)。
この想いを染め上げる、たったひとつの、赤。
考古学研究室に在籍する大学生、宮城零央(みやぎ れお)。
生まれ持った容姿の端麗さに惹かれて寄ってくる女子が後を絶たないが、零央は考古学以外には興味がない。
来るもの拒まず、去るもの追わず。後腐れがないという理由で、中学の頃から年上限定で遊びの恋愛を繰り返していた。
『誰にも本気にならない。誰にも落とせない』と言われ、自身でも恋愛には冷めきった感覚しか抱いていなかった零央だが、考古学研究のために出向いた奈良で、教授の娘、初琉(はる)と出逢う。
彼女との出逢いで初めて恋を知り、それまで知らなかった疼きと切なさ、もどかしさ、燃え立つ激情の温度と“色”を知る。けれど、初琉には気持ちを伝えられなくて――。
【Eternity -エタニティ- シリーズ ――永遠に、愛してる――不変の愛の物語】
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素敵な表紙は春永えい様
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文字数 78,623
最終更新日 2020.07.15
登録日 2020.06.21
生まれる前に父を亡くした泉。母の再婚により、透という弟ができる。同い年ながらも、透の兄として振る舞う泉。二人は仲の良い兄弟だった。
ある年の夏、家族でキャンプに出かける。そこで起きたとある事故により、泉と透は心身に深い傷を負う。互いに相手に対して責任を感じる二人。そのことが原因の一端となり、大喧嘩をしてしまう。それ以降、まともに口も利いていない。
高校生になった今でも、兄弟仲は冷え切ったままだ。
文字数 28,520
最終更新日 2025.02.17
登録日 2025.02.07
忍び寄るホラーな非日常。昨日の非常識は今日の常識だという名言がかつて言われた事があったが、それが現実になり解決するための仕事に就職・開業する義務を法律で決められた(異世界と思いたい)時間軸の日本。
現実でも生きるのが厳しいのに、さらに非日常が、現実になって襲ってくる!
非効率!やりたくない!面倒だからお前達にやらせてやるよ!なんて言ってメンテナンスとかしなかったから、こんな事になったの!知らないよ!
暑すぎで、ホラーを書きたくない作者が肝が冷えそうなもの欲しさについに手を出したホラーファンタジーがついに始まります。
なお、登場する団体・同名組織・地名・名前の人物など一切この異世界を題材とした作品には関係ありません。
文字数 86,199
最終更新日 2024.09.17
登録日 2024.08.10
【あらすじ】
冬木悠也は、また恋人に裏切られた。しかも浮気相手は、自分の妹。これまで付き合った男たちは皆、悠也を選びながらも最終的に妹へと靡いていった。そんな繰り返しばかりの恋愛にすっかり疲れ果て、悠也は「自分は一生幸せになんかなれない」と諦めかけていた。
塾講師として働く彼は、失恋の傷を癒すため日々の仕事に没頭する。
そんなある日、教え子の春原紗幸から突然「先生は恋人がいますか?」と問いかけられる。それは、悠也の冷え切った心にそっと春の気配をもたらす問いだった——。
➤➤➤
読み切り短編、年の差CPです。年の差はいいぞ…。
気軽に楽しく年の差を吸いたい~~と思って書いたのですが、普通に修羅場ってます。最後はハッピーエンドです!
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
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素敵な表紙お借りしました!(https://www.pixiv.net/artworks/96646425)
文字数 15,296
最終更新日 2025.03.04
登録日 2025.03.04
俺は、見合い結婚をした妻のことが嫌いな訳ではない。
けれど今まで、妻に何ひとつ自分の気持ちを伝えてこなかった。多分妻は、俺のことを妻に興味のない、とても冷たい夫だと思っているだろう。
でも、それは違うんだ。
世界が終わってしまう前に、これだけは伝えておかなければ。
俺は、ずっと前から君のことがーー
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すっかり冷え切ってしまった夫婦。
今日で世界が終わると知って、夫が関係修復の為にあがきます。
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オマケは、彼らのその後の話です。
もしもあの日、世界が終わらなかったら。
文字数 24,928
最終更新日 2021.09.19
登録日 2021.08.21
偽りの平和が崩れた、再び戦火はこの大陸に吹き荒れていく。
滅びゆく世界に、全てが崩れ去った。
閉じゆく心、冷えてゆく魂、
少年たちは、運命の波に洗われている。
駆け抜ける嵐、青ざめた瞳
そして彼は、確かに見えた、
迷いの中に咲いた絶望の花を。
「君は、生き延びることができるか?」
*他サイト様でも掲載しております。
文字数 17,738
最終更新日 2021.07.09
登録日 2021.07.09
私は、愛馬から落馬して、前世を思いだしてしまう。前世の私は、日本という国で高校生になったばかりだった。そして、ここは、明らかに日本ではない。目覚めた部屋は豪華すぎて、西洋の中世の時代の侍女の服装の女性が入って来て私を「王女様」と呼んだ。
さらに、綺麗な男性は、私の夫だという。しかも、私とその夫とは、どうやら嫌いあっていたようだ。
些細な誤解がきっかけで、素直になれない夫婦が仲良しになっていくだけのお話。
嫌われ妻が、前世の記憶を取り戻して、冷え切った夫婦仲が改善していく様子を描くよくある設定の物語です。※ざまぁ、残酷シーンはありません。ほのぼの系。
※フリー画像を使用しています。
文字数 8,497
最終更新日 2021.03.14
登録日 2021.03.12
