「時計」の検索結果

全体で595件見つかりました。
4
ライト文芸 連載中 ショートショート
 埼玉県北西部の町・橙ヶ丘町。地上商店街の端で時計修理店を営む四十七歳の拓磨は、閉館寸前の山頂水族館レオを残すため、赤い時計型の募金箱を修理していた。口は悪いが、壊れた機械と交わした約束だけは放っておけない男である。  地域紙記者の柚希は、噂を拾う足が早く、拓磨の一個下の幼なじみに近い存在。彼の疑いを晴らすため、喫茶店店主の璃心、元設計士の玲英、町営バス運転士の泰梧、絵描きの菜泉、ケーブルカー整備員のまなぶ、観光協会事務担当の菜央香を巻き込み、町に残された小さな違和感を集めていく。  寄付金締切日の夜、赤い時計型募金箱から山頂水族館の改修寄付金が消えた。防犯映像に映っていたのは、拓磨と同じ橙色の作業着を着た男。さらに二十年前、拓磨がケーブルカー保守費の不正をめぐって町を去った過去まで掘り返される。  拓磨は本当に地上にいたのか。それとも、山頂で泳げない魚レオの水槽ポンプを直していたのか。赤い時計に残った橙色の粉、半音だけ高い発車ベル、熱で浮かぶ古い階段道、旅人の写真、寄付金台帳の削除履歴。町の人々が一度は飲み込んだ言葉を持ち寄るとき、無実の罪と、二十年前から続く沈黙がほどけていく。
大賞ポイント 3pt
文字数 28,717 最終更新日 2026.07.03 登録日 2026.05.25
キャラ文芸 連載中 長編
 雨宿り横丁の売却期限は、土曜午後六時。亡き蒔絵職人・照乃が遺した木箱には、「三時間で新しい名前を見つけ、八人全員の署名をそろえれば、三年間の使用権予約が発効する」と記されていた。  集められたのは、時計修理と木工を請け負う凌大、土地管理会社の調査担当・陽、喫茶店跡にこだわる獅門、手紙の異変に気づく佐矢香、書類の遅れを抱えた敬泰、理科知識で謎を解く巴海、防災用品を抱える久哲、夜に帳簿とおみくじを整えてきた裕希菜。八人はそれぞれ、知られたくなかった失敗や隠しごとを抱えている。  おみくじ型の参加票、ナス紺の値札、椿油の残る手紙、氷屋の気温表、朱色の印鑑箱、楕円時計の裏側。照乃が残した手がかりは、くだらないと思われていた暇つぶしの遊びと、横丁で過ごした時間につながっていた。誰か一人の正解ではたどり着けない。八人が自分の過去を認めたとき、雨宿りからはじまった場所の本当の名前が見えてくる。
大賞ポイント 2pt
文字数 25,026 最終更新日 2026.07.03 登録日 2026.06.23
ファンタジー 連載中 長編 R15
目が覚めると、そこは見知らぬ巨大施設だった。 集められたのは106人。 全員が強制的に『ペア』を組まされ、腕時計には謎のカードと能力名が表示されていた。 『銃術』 『精霊術』 『獣人化』 『毒生成』 『忘却』 与えられた能力は様々。 プレイヤーたちは能力を駆使し、この施設の攻略に挑む。 しかし―― 『これはデスゲームだ』 『プレイヤーは常に監視されている』 『ルールを破った者には死を』 制限時間は30日。 刻々と浸水する巨大迷宮。 能力を駆使し、ルールを読み解き、時には裏切りを乗り越えながら出口を目指す。 いったいここはどこなのか? このゲームの目的は何なのか? 黒幕は誰なのか? 二人で挑む、極限の時間制限デスゲームが今始まる。 脱出できるのは一組だけ――。
大賞ポイント 2pt
文字数 37,417 最終更新日 2026.07.02 登録日 2026.06.20
現代文学 完結 短編
タクシー運転手・松本恒一のもとには、今日もさまざまな人生を抱えた客たちが乗り込んでくる――。 第二章では、秋から冬へ移り変わる街を舞台に、人の「想い」と「ぬくもり」が さらに深く描かれていく。夢を追い続ける女性歌手。 亡き夫との思い出を胸に、毎年ひまわり畑を訪れる老婦人。 駅前ピアノに願いを込める少女。 就職活動に悩む大学生と、母の手作り弁当。 未来に迷う高校生。 父の形見の腕時計を大切に持ち続ける男。 雪の日、病院へ父を見舞う少年――。 タクシーという小さな空間で交差する人生模様が、恒一自身の心も少しずつ変えていく。 そして、仕事帰りに立ち寄る「喫茶さくら」では、ママ・村上恵子との距離が少しずつ近づき始める。 しかし、お互いに惹かれながらも、亡き夫への想い、年齢への遠慮、そして言葉にできない感情が、二人の間に静かに横たわっていた。 そんな二人を、母・トメは優しく、時に鋭く見守り続ける。 秋雨の夜。冬の観覧車。 初雪の病院帰り――。 昭和の香りが残る街を舞台に描かれる、人情タクシードラマ第二章。 笑いあり、涙あり、そして“もう少しで結ばれそうで結ばれない”大人の恋。 読後、心に小さな灯りが残る連作短編集。
大賞ポイント 0pt
文字数 12,940 最終更新日 2026.06.06 登録日 2026.06.06
4