コツコツコツ
夕方になると玄関の外からハイヒールの足音が聞こえてくる。
「誰かしら?」毎日のように続くその足音に、私は誰だか知りたくなり、思い切って足音が聞こえてくるときに玄関のドアを開けてみることにした。
「どなたですか?」ドアを開けると・・・誰もいなかった。
でも、ドアを開ける直前まではハイヒールの音がしていたのだから、ドアを開けてもまだ近くにいるだろう。
逃げたとしても、走る音くらいは聞こえてくるだろう。
しかし、近くに姿は見えないは、逃げる足音もしなかった。
ドアを閉めて、私はお風呂を沸かそうと風呂場へ向かった。
その手前の洗面所でメイクを落とそうと立ち止まった。
「キャッ!!」私の後ろに、真っ赤な口紅を塗り、赤いコートを着た女がジッと私を見て立っていたのだ。
そして、「哲朗、哲朗を返して・・・」と呪文のように言ってくる。
でも、私は返せないと心の中で伝えた。
なぜなら、哲朗は私がすでに殺しているので、この世にはいない。
「お願い、哲朗を返して」とそれでもしつこく言ってくる女に根負けした私は、とうとう哲朗を埋めた場所を指差して、「ここにいるわよ。いつでも持って行けばいいわ」そう伝えた。
すると女は私に飛び掛ってきて「返せ!哲朗をお前の手で返せ!」と叫んでくる。
手を噛み、首に噛み付いてくる女に恐怖を感じた私は、「わかったわよ!私が掘り返すわよ!」
と伝えて、床下を壊し、土を掘り返した。
中からは白骨化した哲朗の人骨が出てきた。
「さあ、持っていきなさいよ!」そう女に伝えると、人骨のそばに行き、涙を流す。
「よくも浮気ばかりする男をそんなにも愛せるわね」そう女に聞くと、「私も浮気は何度もされたわ。でも、本気であの人を愛していたから、死んだと感じたとき、私も死んで、あの人のそばへ行きたいと思ったのよ」
そんなロミオとジュリエットのような話があるのかしら?
文字数 772
最終更新日 2021.04.22
登録日 2021.04.22
新婚夫婦の新妻。
「あなた、いってらっしゃい」
新妻はかわいらしい笑顔で夫を見送る。
「ああ、いってくるよ」
玄関先で熱いキスをする2人。
マイカは出勤した夫を
文字数 622
最終更新日 2021.04.22
登録日 2021.04.22
トイレに入っていると尻を撫でられた。
明らかに人の手で。
その手の撫で方はとても慣れていて、俺は思わずうっとりしちまった。
撫でられるのが嬉しくなっちまった俺は、
文字数 664
最終更新日 2021.04.21
登録日 2021.04.21
「あなた!いったいなにをしてくれたのよ?!うちの子に」車の前に一台の車が止まり、中からママ友の葉子さんが降りてきた。
「うちの子供が学校にゲームを持っていったことを先生に告げ口したでしょ?」
文字数 920
最終更新日 2021.04.21
登録日 2021.04.21
俺の働いている会社には神棚がある。
高い位置に立派な神棚がね。
会社が繁盛するように、社員は朝、いっせいに両手を合わせて拝むんだ。
いつもはやんちゃな社長も神様なんて無縁の社員もね。
そんなある日、俺は1人職場に残って
文字数 955
最終更新日 2021.04.20
登録日 2021.04.20
「彼氏にするならぜったいイケメンよね」
「ほんと、イケメンと付き合ったら絶対に他の男とは付き合えないって」
「だよね。私もイケメンとだったらすぐに結婚してもいいわ」
ほんと、
文字数 643
最終更新日 2021.04.20
登録日 2021.04.20
ツーリングが好きな俺。
景色を見ながらのツーリングは最高!
朝からずっとバイクにまたがって、走りを楽しむ俺と友達のタモツ。
お昼ご飯を食べるために入った食堂でもっとスリルを楽しみたいなと話す。
「な、もっと
文字数 624
最終更新日 2021.04.19
登録日 2021.04.19
「ああ、満たされない」夫に抱かれても、心から気持ちいいと思えない日々に、私はやる気を失っていた。
「誰か、私を本当に心から満たしてくれる人はいないかしら」そう思いつつ、エッチのうまいダンディな男に抱かれる夢を、今日も見る。
そんなある日。
文字数 721
最終更新日 2021.04.19
登録日 2021.04.19
温泉の男湯に入っていた俺。
「はあ~気持ちいいな♪」
少し熱めのお湯が好きだ。
白いモヤがモクモクと立つ中、1人で入浴ってのが最高!
文字数 383
最終更新日 2021.04.18
登録日 2021.04.18
風が強く吹く日、決まってどこらからともなく「ズズッズズッ」というなにかが引きずる音が聞こえてくる。
だから、そんな日には頭から布団を被り、ジッとしてるんだ。
だが、その日、布団を頭から被っていたら、
文字数 566
最終更新日 2021.04.18
登録日 2021.04.18
「ああ、眞子、好きだ!」そういうお兄ちゃんは私に激しく抱きついてきた。
「お兄ちゃん!いけない。私達は兄弟なのよ?こんなことをしたらお父さんに怒られてしまうわ」
「お父さんだって?俺は24歳、お前は20歳なんだぞ?
文字数 965
最終更新日 2021.04.18
登録日 2021.04.18
親戚に貰ったぬいぐるみの話。
当時、ワニのぬいぐるみが欲しくて仕方がなかった。
親は、「なんとも変わった子供だ」と私を気味悪そうに見ていた。
でも、長細くて歯がギザギザ、
文字数 586
最終更新日 2021.04.17
登録日 2021.04.17
「優奈さん、宝クジでも当たったの?」
「いえ、当たってませんけど、どうしてですか?」
「なんだか近頃のあなた、羽振りがいいわよね」
「羽振りが?そんなことないですけど」
「そうかしら?この前なんてさ、
文字数 668
最終更新日 2021.04.17
登録日 2021.04.17
夜、布団で寝ていると、その布団の中から白い手が出てきて俺の両腕、両足をガシッと掴んできた。
「ヒイッ!」あまりの冷い手の感触に硬直する俺。
全身から
文字数 564
最終更新日 2021.04.16
登録日 2021.04.16
俺の彼女には面白い特技がある。
その特技とは、かわいいポーズをしながらおならをすること。
体育座りをしながらプッとおならをすると思ったら、両足を広げてプーッと大きなおならをする。
もっと人に自慢したいのが、
文字数 623
最終更新日 2021.04.16
登録日 2021.04.16
近所に住むママ友・里美さんの家に行ったときのこと。
5人のママ友と集まり、旦那の話をすることになった。
「よく来てくださったわね。どうぞ、好きな所に座ってくださいな」
私はテレビの前に座った。
「今日は旦那の話をして盛り上がりたいと思うの」
「うちの旦那、昇進したのよ。そしたら
文字数 821
最終更新日 2021.04.16
登録日 2021.04.16
「由真さん!いる?!」
「はい、はい。和江さん、どうしたんですか?」
玄関に行くと、2軒隣に住むママ友の和江さんが立っていた。
「これ、これよ。こんなものが家に飛んできたの!」
文字数 661
最終更新日 2021.04.16
登録日 2021.04.16
私はチームを応援するチアガール。
バスケのチームで活躍する彼氏のために、今日も踊って応援する私。
ミニスカートを穿いて、
文字数 350
最終更新日 2021.04.15
登録日 2021.04.15
「ね、あなたの犬、私のことが好きみたいね」
「はい」
「だからさ、あなたの家の犬と交換しない?」
家に遊びに来たママ友の智代さんが、いきなり私にこう提案してきた。
文字数 836
最終更新日 2021.04.15
登録日 2021.04.15
電車に乗ろうとホームに行くと、赤いミニのフレアースカートをはいた女性が横の斜め前の列に並んでいた。
もう超ミニ丈のスカートだから、風が吹くたびに捲れやしないかとドキドキしてしまう。
文字数 664
最終更新日 2021.04.14
登録日 2021.04.14