私が、望むのは…

道明寺万理──16歳、うら若き女子高生である。
ふと、彼女は道端で蹲る6歳くらいの男の子に声を掛けた。

「キミ、大丈夫?」と。

あり得ない事だが──その男の子は“神様”だった。

男の子は泣いていた。

大切に…大事にしていたモノを“彼”──後に邪神だと知らされるが──にいつも壊される、と。

嘆いていた。

「そう──じゃ、この後バイトだから
。」
「え──っ?」

万理はスタスタと男の子の側を離れて行った。

え、何故って?
……。

…………あのさ、私と男の子(後に神と知る)にどんな関係が?

例えクラスの子にいじめられて居たとしても──助けないよ?

私、バイトに向かう途中、
男の子、なんか泣いて?蹲っていたから声掛けた→早く終わりそうなら、そのまま見捨てる。
怪我か病気なら通行人に任せ放置だ。

バイトには余裕を持って出たけれど…出来れば余裕を持って挑みたい。


───と、思って居たのだけれど。


翌日の朝、いきなり“召還”されるとは…思いも寄らなかったのである。


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