キャラ文芸 明治 小説一覧
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――ですが、わたくしは生まれました。あなたに会うために。
月のものが来るようになってから、琥珀は不思議な夢を見る。誰かに探されている夢。きっと大切な人だったことは分かるのに、目が覚めると朧気で何も思い出せない。婚約者である志貴の言いなりの人形になる生活をし、生家とは会うと脅され、心が疲弊していたある日、家からひとり抜け出すと、妖魔のようなものに出会う。呪術師である志貴に、一時祓ってもらいはしたが、不思議と心が痛む。夢に美しい男が現れ、声に導かれるようにして、ある山のふもとの、廃れた神社の中に入ると、そこには苦しそうに蹲るあの妖魔がいた。琥珀はそれが夢に現れた、蘿月という男だと直感する。全身が黒い靄で包まれた彼の、靄を払う方法を、どうしてか琥珀は知っていた。口づけをし、息を吹き込むように、生きて、と願った。
帰ってすぐに志貴に殴られ、月のものがはじまっていたことが志貴にばれる。琥珀を穢そうとする志貴の様子に恐ろしさを覚えて、助けてと叫んだその瞬間、闇を裂くようにして、蘿月が現れた。
「琥珀は、俺が五百年待ち望んだ花嫁だ」
これは、時を超えて紡がれる愛の物語。そして虐げられた少女が、愛を知り、愛のために生きる自由を選ぶ物語。
※R-15っぽいゆるい性描写があります。
文字数 81,986
最終更新日 2026.01.01
登録日 2025.12.25
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私たちは死ぬ気で恋をした!!
「持たざる者たち」が愛の力で逆転する!
「失われる文化か、進む文明か」
「選ぶのは愛か、繁栄か」
かつて平安京の葬送地「鳥辺野(とりべの)」の入口に位置し、現世と冥界の境界「六道の辻」と恐れられた六道珍皇寺。 ここには、平安初期の官僚・小野篁(おののたかむら)が、昼は朝廷の官僚として仕えながら、夜は境内の井戸を通って冥土へ降り、閻魔大王の補佐をしていたという奇怪な伝説が残されている。
本作は、この「冥土通いの井戸」と「閻魔庁の役人」という伝説を継承した、明治の若者たちの物語である――。
明治16年。かつての王城・京都は、東京遷都と急激な欧化政策の波に飲まれ、誇りを失った廃墟と化しつつあった。 エリート校である平安院学舎に通う京極朔夜(きょうごく さくや)と久我山六花(くがやま りっか)は、由緒ある家柄ながら没落し、教室の片隅で息を潜める幼馴染同士。金も地位もない二人は、エリートたちから「空気」のように扱われていた。
ある夜、二人は「六道の辻」にある古井戸を通じ、冥界へと招かれる。そこで待っていたのは、地獄の支配者・閻魔大王。 「私の代わりに、死にかけた京都を復興させよ。勝者には『一族の永遠の繁栄』を与える」
それは、どん底の二人にとって起死回生のチャンス。しかし、立ちはだかるライバルは、鉄道や疎水事業を牛耳る最強の財閥令嬢や公爵家の御曹司。金もコネもない二人が勝てる道理はない。 朔夜は、六花を戦いの場に立たせるため、閻魔の前で一世一代の大嘘をつく。
「こいつはただの幼馴染じゃねえ。……俺の婚約者だ」
その「ハッタリ」から始まった共犯関係。二人が見出した逆転の策は、灰色の街を一万本の「桜」で埋め尽くすこと。 だが、一年という短い期限の中で桜を咲かせる方法はただ一つ。六花が隠し持つ異能『星霜(せいそう)の手のひら』――対象の時間を進める禁断の力を使うことだった。
その力の代償が、彼女自身の「寿命」を削り取るものだとは知らずに――。
ハッタリだけの策士と、命を燃やす薄幸の令嬢。 嘘から始まった二人の恋と、古都の命運を懸けた一年間の戦いが、今、幕を開ける。
「再生」と「復興」
「効率・文明」対「情緒・伝統」
◆一族を永遠に繁栄させるという閻魔大王からの報酬とは?
◆なぜ立花に特殊能力が備わっているのか?
文字数 76,071
最終更新日 2025.12.19
登録日 2025.12.01
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贄嫁と白蛇の恋紡ぎ
レンタル有り旧題:いつか、還る日まで ―贄嫁と大蛇のねがいごと―
ささやかな願いなのです
けれど、大切な願いなのです
わたしの、初めての願いなのです
ただ、このひとと共に居たいのです……――
地方に未だ強い迷信が残る山村・瀬皓。
その有する土地には山があり、その山には強大な力を持つあやかしが住んでいるとされていた。
ある時から、村に原因不明の疫病が流行り、神隠しが起きるようになり、原因である山の大蛇を鎮める為に贄を差し出して許しを請うのだという事になる。
村長の娘・初穂が贄として向かった山の祠、そこに現れたのは何とも大人しそうな線の細い青年だった。
獰猛どころか陰気で弱気ですらある青年・玖澄。
彼は初穂を見ると花嫁として歓迎の意を露わにする。
そして、どういう事かわからぬうちに彼の屋敷へと連れていかれ、嫁御寮して愛され大切にされる事になる。
だが、初穂はある『使命』を帯びていて……。
――あやかしの命を狙う贄と、贄を愛し慈しむあやかしの、不思議な物語。
文字数 124,616
最終更新日 2025.07.09
登録日 2024.04.01
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