克全

克全

仮想戦記、ファンタジー、歴史時代、悪役令嬢ざま、が大好きです。日記にアマチュア小説でどれくらい稼げるか書いています。
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「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 「モドイド公爵家令嬢シャロン、不敬罪に婚約を破棄し追放刑とする」王太子は冷酷非情に言い放った。モドイド公爵家長女のシャロンは、半妹ジェスナに陥れられた。いや、家族全員に裏切られた。シャロンは先妻ロージーの子供だったが、ロージーはモドイド公爵の愛人だったイザベルに毒殺されていた。本当ならシャロンも殺されている所だったが、王家を乗っ取る心算だったモドイド公爵の手駒、道具として生かされていた。王太子だった第一王子ウイケルの婚約者にジェスナが、第二王子のエドワドにはシャロンが婚約者に選ばれていた。ウイケル王太子が毒殺されなければ、モドイド公爵の思い通りになっていた。だがウイケル王太子が毒殺されてしまった。どうしても王妃に成りたかったジェスナは、身体を張ってエドワドを籠絡し、エドワドにシャロンとの婚約を破棄させ、自分を婚約者に選ばせた。
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「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 「リトリア公爵家グレン卿。  貴公のキッカ王女に対する不埒な振る舞いは許し難い!  リトリア公爵家の長年に渡る忠勤に免じて死罪には問わぬが、この国に留まる事は絶対に許さぬ。  国外追放にしてやるから、どこにでも好き勝手に行くがいい。  近衛騎士団、この不埒者を王都から叩きだせ!」
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「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 「君がヘルメース神の聖女エルサか?  ふむ、濡羽色の腰まであるストレートの髪は、まあ、魅力的だな。  漆黒瞳は引き込まれそうな感じがしていい。  透き通るような白磁色の肌は、金になるかもしれん」  何を言っているのでしょう、この軽薄そうな男は。  実家の家格は男爵でしかありませんが、フェラード王国の守護神ヘルメース様に聖女に選ばれた事で、ヴィンセント王太子殿下の婚約者に選ばれているのです。  それを商売女のように値踏みするなんて、失礼極まりないです!
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「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 「私は真実の愛に目覚めた。  だから聖女ソフィアとは結婚できない。  いや、聖女と言っても両親の素性も知れない孤児だ。  身分違いは不幸の始まりという。  ここでソフィアとの婚約を破棄するのは、私の慈悲だ。  私に相応しいのは令嬢はソモンド公爵家のグレースしかいない。  私はソフィアとの婚約を破棄し、グレースと結婚する事をこの場で宣言する」  とてもありがたい話です。  堅苦しく制約の多い、王太子妃や王妃になどなりたくなかったのです。  それに、心が狭いく怒りっぽいジェイコブ王太子は好きではありませんでした。  いえ、はっきり言って大嫌いです。  孤児の私に文武を学ばせてくれて、今日まで養ってくれた神殿への恩返しとして、嫌々婚約者を演じてきただけです。 「いや、それは不実で不正義であろう。  サヴィル王家は、神々の中でも多才で力がある、アポローン神と守護契約をしていたはずだ。  アポローン神の聖女との婚約を破棄するなど、神々を恐れぬ所業ではないか!」  私はこの婚約破棄を内心喜んでいたのに、いらぬおせっかいをしてくれる人が、現れてしまいました。  人間離れした筋肉に覆われた二二〇センチの巨体。  言葉を飾れば野生的な顔貌、はっきり言えばオークのような醜い顔形。  それを隠すために、常に真銀の特別製板金鎧を装備する、隣国シャノン王家のアーサー王太子が、ジェイコブ王太子の不実を諫めます。  結婚式前の披露宴に招待されていたのでしょう。  普通なら花嫁一世一代の晴れの場です  どうしても婚約を解消するなら、ここまで来る前に、婚約を解消すべきなのです。  この場を選んだのは、私に恥をかかせてやろうという悪意です。  それをアーサー王太子は許せないのでしょう。 「黙れ野獣王太子!  他国の人間に、我が国のやりようを、どうこう言われる筋合いではない。  サヴィル王家は、神々の中でも力ある十二神が一柱アポローン神が守護する国だ。  契約した王家の王太子も護れない、弱小神の守護国が口出しするな!」  恐ろしく不遜な言動です。  確かに神々の間には、明らかな身分差と力量差があります。  ですが、それを守護契約を結んだ王家にあてはめてはいけません。  そんな事をすれば、守護神に見放されてしまいます。  私との婚約を破棄した一件といい、サヴィル王家はアポローン神から見放されてしまうかもしれません。 「それは我が守護神ヴィーザルをバカにしているのか!  断じて許さん!  司法神であるヴィーザル神に誓う。  法と正義のために、極悪非道なジェイコブ王太子を討つ!」
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「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 「アルトリア公爵家令嬢マチルダ。  貴女は太陽神殿と月神殿の両方を告発するというのですか?」 「はい、王妃殿下。  理由は違いますが、両神殿共に国の役には立っていません。  早急に改革が必要だと申し上げます」 「不遜であるぞ、マチルダ!  月神殿に拾われ、聖女として育ててもらった恩を忘れたか!?」 「黙りなさい!  今はマチルダ嬢の告発の時間です。  月神殿の言い分はこの後で聞いていただきます。  それと今のマチルダ嬢は、養女とはいえアルトリア公爵家の令嬢です。  月神殿の拾われ育てられたことは過去の話です。  その恩を言い立てて告発を封じる事は許しません」  玉座で全てを聞き、決定を下される国王陛下に成り代わり、クリスタ王妃殿下が私の告発を受けた裁判を進行させてくれています。  冷静で威厳ある進行ぶりです。  本来ならナレク王太子かティグラン第二王子の役割なのですが、あの二人には荷が重すぎるでしょう。 「では一つ一つ聞かせてもらいましょう。  太陽神殿を告発した理由は何ですか?」 「太陽神殿は、大切な聖女選びを金儲けの道具にしています。  全く能力のない者を聖女に選ぶ代償に、莫大な裏金を得ています」 「黙れ、黙れ、黙れ!  そのような嘘つきの孤児の言う事を信じてはなりませんぞ!  その者の言う事は本当ならば、ドゼル公爵家が裏金を使い、ミレーナ嬢を偽者の聖女にした事になります。  それが本当ならば、王国の秩序を揺るがす一大事ですぞ。  王妃殿下の公平な判断をお願い申し上げます!」  太陽神殿のクラウディオ大神官が、多くの貴族が集まっている裁きの間で、堂々とクリスタ王妃殿下を脅しています。  それは、玉座の間に座すデイヴット国王陛下さえも脅していることになります。  大陸の西方にあるこの国は、多くの神殿の支援がないと国を維持できないのです。  神殿の力が王家を凌ぐ部分が多いのです。  それだけでなく、二大公爵家も王家を凌ぐ力を持っています。  私が養女になったアルトリア公爵家と、ミレーナが聖女に選ばれたドゼル公爵家を無視して国家運営ができないのです。  だからこそ、有力神殿である太陽神殿の聖女と月神殿の聖女は、必ず領公爵家から選ばれるのです。  私が聖女に選ばれ、アルトリア公爵家の養女になったのも、アルトリア公爵家月神殿連合と、ドゼル公爵家太陽神殿同盟の権力闘争なのです。  本来なら私は、アルトリア公爵家月神殿連合の手先として、連合の有利になるように動かなければいけませんが、前世の記憶がある私には、そのような汚い真似は耐えられないのです。
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「カクヨム」と「小説家家のなろう」にも投稿しています。  私ガブリエラは、アリスランド王国の王女です。  皆様もご存じのように、アリスランド王国の王族は、月神テーベと癒しの聖女アリスの間に生まれた、半神やクォーター神です。  まだワンエイス神やワンシクスティーンス神は生まれていませんが、時間の問題だと思います。  ですが、大半はアリスランド王国を離れて神々の国に向かいます。  半身でも、月神テーベの能力を半分も受け継げば、神々の中では強い方です。  神の世界でもよいパートナーが選べます。  生れてくる子供の事を考えれば、神力が半減する人間との間に子供をもうけるのは、よほどの愛情がなければ避けたくなるのが普通です。  聖女とはいえ、半分人間の血が流れている私だから言える事ですが、神の力が半分流れ神力を持つ身では、普通の人間として生活するのは難しいのです。  どうしても恐れ敬われることになります。  対等の恋愛など不可能です。  自分の身体を神に捧げるような態度で愛情を返されても、正直辛いだけです。  そういう経験をした事のある兄弟姉妹は、神々の国に向かいうことになります。  可哀想なのは、その時に生まれてしまった甥達や姪達です。  祖父となる月神テーベの神力を四分の一受け継いだ甥や姪は、平均的な神と同じくらいの神力を持っていますが、半神である片親からも、人間である片親からも、私達が父や母から注いでもらったような愛情を受けられていません。  多くの神が身勝手な性格なのも、甥達や姪達のように、満足な愛情を幼少期に得られなかったからかもしれません。  甥達や姪達が、神として人間と契約した時に、どんな無理難題を吹っかけるか心配になりますし、人間として神力をふるった時に、この世界の秩序を根本的に破壊してしまうかもしれません。  でも、まあ、そんなことになるまでには、まだ数百年は間があるでしょう。  私を含めた変りの者が大陸を放浪している間は、甥達や姪達も自重するでしょう。  私達はまだ何をすべきか決めかねているのです。  いえ、放浪する他の兄弟姉妹の考えは、正確には分かりません。  少なくとも私は、神として生きる決断も、王族として生きる決断も、人として生きる決断もできていないのです。
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「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 「すまない、イザベラ。  私は真実の愛を見つけてしまったのだ。  こんな気持ちで君と結婚する事はできない。  償いは必ずするから、婚約を解消して欲しい」  婚約発表に集まっていた、国内外の王侯貴族が凍り付いたのが分かります。  先ほどまで笑いに満ちていたのに、今は葬式会場のようです。  まあ、当然でしょう。  婚約を解消するのなら、真実の愛とやらが本物なら、それほど愛情深いのなら、せめて前日に内密で婚約解消を伝えるべきです。  それを、婚約発表するはずだった私より豪華なドレスを着た、満面に笑みを浮かべた令嬢を腕につかまらせて、これほどの人々が集まる前で発表するなんて、意識して私とハミルトン伯爵家を貶めるつもりだったのです。 「申し訳ない事をしてしまいましたね、イザベラ嬢。  でもこれは仕方のない事なの。  ハリー王太子殿下と私は運命の相手なの。  神に祝福された恋人同士なの。  恥をかかせて申しわけないのだけれど、貴女に相応しい償いをさせていただくわ」  ベレスフォード公爵家令嬢リリー。  私と同じく月神コンス様の聖女候補だった女性。  でも、ベレスフォード公爵家令嬢として格をつけるために、なんの能力もコンス様の啓示もないのに、神官達に賄賂を贈って聖女候補になった女性。  今度はどんな手を使って婚約者の座を手に入れたのでしょう?  でも、そんなに嬉しそうに残忍そうに、勝利の笑みを浮かべていていいの?  ソレは大外れの男ですよ。  全く博才のない博打好き。  私が事前に調べた範囲では、表裏多くの所に借金があるのですよ。  その全てをベレスフォード公爵家で尻拭いするのですか?  犯罪者ギルドの借金を踏み倒したら、王太子でも暗殺されますよ。 「ああ、その通りだ。  必ず君に相応しい償いをさせてもらうとも。  君に相応しいね」  ああ、そういう事でしたか。  ハミルトン伯爵家令嬢に対する賠償なら、それ相応のモノを渡さないといけませんが、両親も分からない孤児に払う賠償金なら、雀の涙程度ですみます。  本当に性根の腐ったカップルですね。  そう言う意味では、とてもお似合いの、まさに運命の相手ですね。  ですが、こんな事をして大丈夫なのですか?  本当に真剣にこの筋書きを考えたのですか?  まともな人間に相談しなかったのですか?  貴方達が踏みつけにしたのは、犯罪者ギルドとも深いつながりがある、私でも逃げ出す事ができなかったハミルトン伯爵ですよ。
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「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 「フェアリー公爵家令嬢ヴァイオレット。  フェアリー公爵家が没落し、持参金も台所領もないというのなら、もう私の婚約者の資格はない。  このようは恥を王国中にさらしては、もうこの国にいる訳にもいかないだろう。  婚約を破棄して追放刑にしてやるから、直ぐにこの国にから出て行け。  公爵の地位は剥奪しないでおいてやる。  財産も領地もなくても、公爵の位があれば、財産を持った平民が婿に来てくれるかもしれんぞ。  ワッハハハハ!」 「まあ、王太子殿下はなんてお優しいのかしら。  直ぐにお礼を申されてはいかがですか、フェアリー公爵家令嬢ヴァイオレット様」  あまりの怒りに、眼の前が真っ赤になります。  思わず封印している魔力を全部解放しそうになります。  でも、それだけは、絶対にやってはいけません。  先祖返りの魔力を解放してしまったら、この国は焦土と化してしまいます。  守護神の力と戦いになってしまいます。  僕に先祖返りの力を制御できたなら、両親の敵であろうダベルノワ伯爵も、その娘のマリー嬢も絶対に許さなかった。  証拠をつかむ事はできませんでしたが、犯罪者ギルトを使って私の両親を暗殺したのは間違いないのです。  ありもしない借用書を偽造して、フェアリー公爵家の領地も城も財産も、全てを奪ったダベルノワ伯爵を八つ裂きにしてやったのに。 「承りました、アルセーヌ王太子殿下。  直ぐに王宮を辞して国を出ます。  今迄ありがとうございました」 「ふん!  没落しても礼は言えるようだな」 「アルセーヌ王太子殿下。  その言動、あまりに情け知らずですぞ。  フェアリー公爵家当主夫妻の事故には、色々と見過ごせない噂がありました。  その中には、ダベルノワ伯爵が犯罪者ギルドを使って暗殺させたというモノもあれば、偽の証文を作って城地を奪ったというモノもあります。  そのような家の令嬢に腕をかし、ヴァイオレット嬢に婚約破棄追放を言い渡すなど、守護神様の加護を失う大事でございますぞ!  守護神様を怒らせて滅んだタートン王家の事、今も栄えるアリスランド王家の事、見る事も聞く事もできないのですか!」  バスティアン伯爵ルイス卿が僕を庇ってくれます。  噂通りの正義の人です。  長女のソニア嬢が守護神様の聖女候補になっています。  でも、マリー嬢も同じ聖女候補なのです。  それだけでも、この国が滅びの道を歩んでいるのが分かります。  守護神殿が腐敗していて、裏金で聖女候補の位を買えるのです。
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