優等生の美少女に弱みを握られた最恐ヤンキーが生徒会にカチコミ決めるんでそこんとこ夜露死苦ぅ!!

久我山颯空。十六歳。

 市販の安いブリーチで染め上げた片側ツーブロックの髪型。これ見よがしに耳につけられた銀のピアス。腰まで下ろしたズボン、踵が潰れた上履き。誰もが認めるヤンキー男。
 学力は下の下。喧嘩の強さは上の上。目つきも態度も立ち振る舞いまでもが悪い彼が通うのは、言わずと知れた名門・清新学園高等学校。
 品行方正、博学卓識な者達ばかりが集まる学校には似つかわしくない存在。それは自他ともに持っている共通認識だった。

 ならば、彼はなぜこの学校を選んだのか? それには理由……いや、秘密があった。

 渚美琴。十六歳。

 颯空と同じ清新学園に通い、クラスまでもが一緒の少女。ただ、その在り方は真逆のものだった。
 成績はトップクラス。超が付くほどの美少女。その上、生徒会にまで所属しているという絵にかいたような優等生。
 彼女の目標は清新学園の生徒会長になる事。そのため"取り締まり"という名の点数稼ぎに日々勤しんでいた。

 交わる事などありえなかった陰と陽の二人。

 ひょんな事から、美琴が颯空の秘密を知ってしまった時、物語が動き出す。
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