人間嫌い小説一覧

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『私は人間が、お前が嫌い。大嫌い。』 壺中の天(こちゅうのてん)こと人間界に居る志郎 豊(しろう ゆたか)は、路地で焼かれていた本を消火したおかげで、異性界へと来てしまった。 そしてその才を見込まれて焚書士(ふんしょし)として任命されてしまう。 "焚書"とは機密データや市民にとっては不利益な本を燃やし、焼却すること。 焼却と消火…漢字や意味は違えど豊はその役目を追う羽目になったのだ。 元の世界に戻るには焚書士の最大の敵、枢要の罪(すうようのざい)と呼ばれる書物と戦い、焼却しないといけない。 そして彼の相棒(パートナー)として豊に付いたのが、傷だらけの少女、反魂(はんごん)の書を司るリィナであった。 仲良くしようとする豊ではあるが彼女は言い放つ。 『私はお前が…人間が嫌い。だってお前も、私を焼くんだろ?焼いてもがく私を見て、笑うんだ。』 彼女の衝撃的な言葉に豊は言葉が出なかった。 たとえ人間の姿としても書物を"人間"として扱えば良いのか? 日々苦悶をしながらも豊は焚書士の道を行く。
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小説 183,857 位 / 183,857件 ファンタジー 42,099 位 / 42,099件
文字数 123,589 最終更新日 2023.10.03 登録日 2023.04.01
※素敵なイラストは雀都様〈@sakutoart〉に作成して頂いたものです。 ※著作権は雀都様にあり、無断使用・無断転載はお控えください。 ある程度それなりの有名大学に進学。 特に学業でも何も問題すらない。 私はいつも思う。 「下らない。」 「つまらない。」 私がたまに出す口癖だけど。 でも本心だった。 昔から大人相手にしてきた事もあるけど。 相手の『目』を見れば、大体、嘘か本当かも判る。 だからこそウンザリする。 人間なんて嘘の塊でしかない。 大抵の事も苦労なく出来る。 友人なんて使いっ走りだ。 私の本心すら一切、気付かない馬鹿ばかり。 男なんて更に馬鹿で救いようがない。 私の外見のみ。 誰も内面なんて見ても居ない。 それに私の場合、金も親から定期的に貰ってる一人暮らし。 でも別に、それも実家に居ても変わらない。 親は常に仕事で居ない。 家には家政婦が定期的に来るだけ。 私には金を渡すだけ、ずっと今まで… そうやって生きてた。 家族旅行なんて一度もない。 家族での食事さえない。 親も所詮、金だけ。 私は人間が、一番嫌いだ。 私自身が人間な事すら嫌気がする。 そんな中でも普通を装って生活してた。 そんな私は、ある日を境に異世界へ。 どうやら私は死んだらしい… 別にそれは、どうでも良かったけど。 でも… 私の死は、神だと名乗る馬鹿のミスだった。 そんな私は慌てる様子をしてる馬鹿神を『誘導』してみた。 その馬鹿は… 本物の馬鹿神だった。 私が誘導したらアッサリ… まさかの異世界チート生活をする事になった。 私は内心、思う。 これは楽しめそうじゃないか? そんな形で始まった異世界生活。 私の場合は完全なチートだろう。 私専用にと得た『異能』もだけど。 更に、もう、それだけじゃなかった。 この異世界でなら誰の事すら気にする必要さえない!! だったら… 私は初めて本当の自由になれた気分だった。 そして初めて出会った『獣人』の言動にも困惑した。 動物でも、人間でもない… だけど、私に何を言いたいんだ? 全く判らない… それからだった。 私が判らない事もあったけど。 だから、相手の『提案』を一応は受けた。 その内容は『誰かを愛せるまで一緒に居る事』だった。 私が誰かを? 愛せる気すらないけど… それでも判らない日々を過ごしてく中に、また判らない感覚もある。 でもなぁ… 愛するって… 私は何をすれば? 判らないからこそ… 始まる異世界での恋愛チート物語を。
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小説 34,461 位 / 183,857件 ファンタジー 5,478 位 / 42,099件
文字数 226,678 最終更新日 2021.06.21 登録日 2021.06.07
僕は、<神>だ。 人間達は僕を<神>と呼ぶ。 だけど僕は、自分が何なのか知らない。確かに僕が思うだけで空は荒れ狂い地面は激しく揺れ、海が二つに割れることもある。 でも僕は、自分にどうしてそんなことができるのか、その理由を知らない。 僕は死なず、老いず、傷付かず、朽ちることがない。そうやって数万回、季節が巡るのを見守ってきた。 そんな僕を人間達は<神>と呼ぶ。 そう呼ばれることを僕は望んでもないのに、勝手にそう呼ぶんだ。 だから普段は、人間達の前には姿を現さないようにしていた。僕の気配を感じると人間達は勝手に、畏れ、崇め、敬うから。 やめろ…やめてくれ…… お前達がそんなことをするから僕はここから動けないんだ。人間達の<想い>が、僕をここに縛り付ける。 それを引きちぎって行くこともできなくはない。だけど僕はそれを選択できない。何故かって? 彼らが僕に<想い>を寄せることで、彼らは僕の<眷属>となり、彼らの<命>の一部を僕に預ける形になっているからだ。僕が彼らを見捨てていけば、彼らはその命を全うできずに死ぬ。 僕は滅ぶことのない存在だけど、だからこそ死ぬことができる彼らが羨ましい。 彼らが<死>を享受できることが妬ましいんだ。だからこそ僕は彼らに安易な死を与えたくない。不愉快だから。死ねない僕の前で死の安らぎを享受する彼らが許せないから。 生きろ。 人間達よ、生きろ。 生きることこそが、僕がお前達に与える<呪い>だ。 痛み、苦しみ、渇き、妬み、嫉み、悲しみ、憎しみを抱えて生きていけ。どうせお前達は、死ぬことでそれから逃れられるのだから。 けれど、最近、人間達は徐々に僕のことを崇めなくなっていった。僕を崇めなくても、何やら作物を上手く実らせる方法を見付けたらしい。 何かと言えば人間達が用意していた<生贄>もぱったり来なくなった。 おかげで僕は安穏とした時を過ごせていた。人間達に煩わされることなく。 なのにある時、大変な干ばつがあった。雨がまったく降らず作物は育たず、それは、大飢饉をもたらした。 僕は何もしてない。いや、もしかしたら何もしなかったから……かな? すると人間達はまた、僕の前に一人の女の子を寄越した。生贄だ。 ああ、もう、どうしてこうなるんだ…… こうして、僕と、生贄の少女<ヒャク>との日々が始まったのだった。
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小説 183,857 位 / 183,857件 ファンタジー 42,099 位 / 42,099件
文字数 110,165 最終更新日 2020.12.25 登録日 2020.09.17
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BL 完結 長編
大学に入って一ヶ月、俺は友人を作ることは諦めた。そんなある日、大学に向かう途中で土砂降りに遭った俺は、自転車の前に飛び出してきた子猫を避けようとして、植え込みに突っ込んだ。新しいシャツは泥だらけになって破れ、気に入っていた自転車も壊れたけれど、涙は出てこなかった。けれど、全身に響く痛みと、チェーンの外れた自転車を引きずりながら歩いていたとき、俺に傘を差しかけてくれた人がいた……。 ★『猫の王様』の外伝ですが、本編未読でも大丈夫です。 九条くんの視点による猫の王様との出会い、定番イベントなど、日常エピソードの短編集です。
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小説 183,857 位 / 183,857件 BL 23,930 位 / 23,930件
文字数 85,743 最終更新日 2020.11.22 登録日 2020.10.02
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BL 完結 短編 R18
【R18】美形だが人間嫌いな高校生・皓一と、彼に惚れてしまった闇の中でしか実体化できない使い魔“奴”の話。 ◆表紙のタイトルロゴはかんたん表紙メーカー様で作成いたしました。ありがとうございました(2023/03/16)。
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小説 183,857 位 / 183,857件 BL 23,930 位 / 23,930件
文字数 44,684 最終更新日 2019.06.10 登録日 2019.05.27
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