「イスタンブール」の検索結果
全体で4件見つかりました。
4
件
僕は七歳のときに性器を切り取られたローマ生まれの馬鹿な「小鳥」。男の部分を失う代償を払って得たのは、小鳥の囀りのような高音で一生歌い続けられる声。当然、手術費用は莫大だ。それを返済するために僕は歌う。世界を支配しているオスマン帝国各地で昼は人前で歌声を、場合によっては夜は呼ばれた閨で嬌声を披露する。
僕がオスマン帝国の首都イスタンブールにやってきたのは、九歳のとき。西暦でいうと千五百九十五年。五十人ほどいる声楽一座で見た目も歌声も抜きん出る部分がない僕を「夜の小鳥」として指名したのはなんと時のスルタン(王)ムラト三世で、断るすべが無い僕は、黙って彼に抱かれた。
純潔を失った初めての日、夜の庭で僕はラシードという名の少年と出会う。僕よりニ歳年上の彼はスルタンの二十番目の王子だった。ラシードは僕に何があったのか察し、部屋に呼んで僕を一人にして思いっきり泣かせてくれた。
スルタンに「夜の小鳥」として呼ばれる度に、僕はその後、ラシードと密会するようになる。彼は僕の歌声を褒めてくれる兄のような、友人のような不思議な存在になりつつあった。ある晩、僕はラシードに急に口付けを迫られ、拒絶してしまう。きっと彼も男の部分を切り取った哀れな僕を蔑んでいたんだと思っていると、ラシードは「口付けたことも、お前を好きという気持も取り消す」と言ってきて……。
僕を抱くスルタンのことを僕は慕っているが、会う度に甘い気持ちを覚えるのはラシードの方。きっとこれが初恋なんだと自覚し、ラシードに会いに行ってみると、宮殿からラシードは忽然と姿を消していて……。
文字数 248,026
最終更新日 2022.11.21
登録日 2022.07.31
お気に入りに追加
0
西安からローマまで12000キロをバスと電車で制覇した青春ドラマ。
黄河に沿って中国内陸部を進み、ゴビ、タクラマカン砂漠の北辺を西進、パミール高原を横目に、白峰連なる天山山脈を越え、緑のフェルガナ盆地を駆け抜け、カスピ海、黒海から欧亜の接点ボスポラス海峡へ。そこは、イスタンブール。さらにアドリア海を経てマルコポーロのローマへ。「東方見聞録」のマルコポーロの旅は、1270年代。シルクロードは日本文化のルーツ。細い1本の絹糸から生まれた東西交易の大動脈は、「絲綢之路」(しちょうしろ)3000年の歳月を経て、今も連綿と人類交流の営みを繰り広げている。その赤裸々な現実をルポした異色作。
の現代の顔を
文字数 2,295
最終更新日 2023.06.14
登録日 2023.06.14
文字数 4,604
最終更新日 2023.07.07
登録日 2023.07.07
散々な前世から転生して、裕福な家に生まれたのに、転生先のお父さんがリストラされ、酒に溺れてしまい……
私と妹のエマは、遊郭へ売り飛ばされることになりました。
遊郭では、雑用を得た後に、キャバクラのような仕事をする『ヘルプ』と、性行為までやっちゃう『客引き』の、2つのランクがあります。
※性的描写は少なめですが、子供たちは見ないことをオススメします。
☆登場人物☆
・主人公の家族
テッサ…本作主人公。ランス生まれ。イスタンブールの遊郭「ミラーボール」で、客引きの仕事をしている。妹のエマが大好き。離れて暮らす母や妹たちを心配しながらも、会いに行けずに時を過ごしている。
エマ…テッサの妹。一歳年下。ヘルプの仕事をしている。
アンナ…主人公の母。とても優しい。
オリバー…主人公の父。優しくて、物静かな性格だったが、お酒に溺れてしまい性格が変わった。人買いに、テッサとエマを売りつけた張本人。
妹①…テッサの妹。三女。
妹②…テッサの妹。四女。
・遊郭「ミラーボール」
アメリア…テッサとエマがミラーボールに、入所したときの教育係。年季奉公で、ミラーボールにきている。
マリア…ミラーボールの支配人
文字数 18,152
最終更新日 2023.04.22
登録日 2023.04.12
4
件