「モノトーン」の検索結果
全体で7件見つかりました。
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件
上野小百合の恋人、藤堂義彦はハウスメーカーに勤める営業マンだった。
地味な黒縁のメガネをかけ、ダークスーツとモノトーンのネクタイを締めた中肉中背の男。
営業成績も普通で、何から何までが普通だった。
藤堂はそんな目立たない男だった。
いつもニコニコしていてやさしい藤堂だったが、時々体から花火のような匂いがすることがあった。
文字数 1,140
最終更新日 2021.03.21
登録日 2021.03.21
「裏切られた愛」は、リアルな不倫をテーマにした昼ドラのような作品です。物語は、主人公の夫婦、大橋太郎と佐々木美香の人生を中心に展開します。
太郎と美香は、長い年月を共に過ごしてきた幸せな夫婦ですが、太郎の仕事の忙しさと日常のモノトーンな生活に疲れを感じています。美香は心の中で何かが欠けているような気持ちになり、新たな刺激を求めてしまいます。
ある日、美香は偶然にも年下の男性、山田健太と出会います。健太は魅力的で優しく、美香の心を奪っていきます。彼らの関係は徐々に深まり、やがて不倫の関係に発展してしまいます。
美香は快感と罪悪感の狭間で揺れ動きます。彼女は夫への裏切りと自己の欲望の間で苦悩し、内面の葛藤に取り憑かれていきます。同時に、夫婦の絆も揺らぎ始め、家庭は危機に直面します。
一方、太郎もなにかが変わっていることに気づきます。彼は妻の変化に不審を抱き、彼女の行動を尾行するなどして真相を追求します。やがて、彼は妻の浮気を知ることになり、心は深く傷つけられます。
物語は、太郎と美香の間で揺れる感情と苦悩を中心に展開します。二人はそれぞれ自分の選択を迫られますが、家庭を守るか、それとも自己の欲望に身を委ねるか、迷い続けるのです。
「裏切られた愛」は、禁断の恋と家庭の崩壊というテーマを通じて、人間の複雑な感情や人間関係の摩擦を描き出します。愛と欲望、罪悪感と救済の間で揺れる登場人物たちの姿を通じて、読者に考えさせる作品です。
文字数 3,499
最終更新日 2023.05.19
登録日 2023.05.19
色彩のない世界できてきた私。
大学で彼と出会い世界が変わる。
モノトーンな世界で鮮やかに輝く彼に惹かれないはずがなかった。
彼が光っているわけでも、彼だけがカラーに見えるわけでもない。でも私の瞳にはそう映るのだ。
※ホワイトデーもの
※名前出ないです
文字数 1,872
最終更新日 2019.03.14
登録日 2019.03.14
山の上の美術館に行くのは二回目だった。初めて行った時は雨が降っていた。玄関前に大きな水溜りができていて避けるのに大変だった記憶がある。今回は晴れていた。快晴とまではいかないが雲よりも青空が目立っている。今日この美術館に来ようと思ったのは全くの偶然だった。街を適当に歩いていてバス停の前を通った時、ひとつの広告が目に入った。美術館の企画展のものだったのだが、モノトーンな色彩に惹かれ、取り上げられている作家の名前も知らないけれど、きっと良い作品に出会えるに違いないと思った。そのままバス停でバスを待って、バスに揺られて山の真下まで辿り着いた。美術館は山の頂上にある。エレベーターなどはないから、自力で歩いていくしかない。山には猫がたくさん住んでいて、登り切るまで三匹の猫と遭遇した。どれも白い毛色をしていた。人間慣れしているようで、私が近づいても逃げもせず、一匹に限っては私の足首のあたりに体を擦り付けていった。山の中であるので緑が多い。目の保養になると思った。そういえば最近、自然に触れていない。見ているのはコンクリートや鉄骨やそれらから成形される人工物ばかりだ。もっとも、それらも元を辿れば自然物ではあるのだけれど。美術館は地下と地上の二階建てで、半年ほど前にリニューアル工事が完了して再オープンしたばかりである。一回目はリニューアル後間もない頃に行ったのだった。展示自体は改修してどのように美術館が生まれ変わったのかを説明すると共に、そこから派生して「以前と以後」をテーマとする作品群を並べるというもので、正直な感想としてはあまり面白くなかった。美術館がどのように生まれ変わったのか説明してくれるのは有難いが、それを企画展のテーマと無理やり結びつける必要はなかったし、無理やり結びつけたためか、展示されている作品の質はあまり高くないように感じた。リニューアルと全く無関係で良いから、一人の作家を深掘りするとか、集められる質の高い作品からテーマを設定するとかして欲しかったと思う。比べて、今回の企画展はかなり期待ができそうだった。外国のアーティストで国籍もわからないが、戦争や紛争をテーマにした作品を多く残しているみたいだった。
文字数 3,398
最終更新日 2023.09.17
登録日 2023.09.17
かつて5人の小さな人の物語に着手したことがある。
5人ともそろいもそろってあまりに奔放なものだから物語が散り散りに飛んでいき、空中分解するみたいにして頓挫した作品だった。
パソコンの中に棲む小人という設定に華やかさはなく、だから彼らに与えた姿はモノトーン。地味だけど着々と描いてきたのに。
彼らは、おとなしい活躍など最初から望んではいなかった。
それがある時、自らに色をつけ、向こうから再登場してきたではないか。
作者であるぼくをさしおき、彼らは自由意思で活動し始めようとしている。
なんのために?
ぼくのものだったはずの物語は、ある瞬間を境に彼らの物語にすり替わった。
彼らの目的はなにか?
文字数 5,813
最終更新日 2020.11.11
登録日 2020.10.23
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