バレンタインデーは、聖者が恋人の縁を繋ぐため王に忠言したところ、処刑された日でもある。
恋人の日でもあり、血なまぐさい日でもある。
♡の日。赤い心臓がどきどきする日。
わたしは聖なる者となって、わたしの大事な者達に聖なる感情を与えた。
同時に穢い感情も与えた。彼らは殺人鬼となった。聖なる日。聖なる受難。聖遺体。狂った奇妙な世界。
わたしと彼らの世界。
文字数 10,247
最終更新日 2023.02.14
登録日 2023.02.14
どんな世界にも虐待され痛めつけられ放置される弱者は居る。
それは自然の理。 それに反する呪力者は、ある未知の種を怨嗟渦巻く墓場で育てた。
弱者の骸を糧に、呪力者は己の血と肉と力を与えた。
未知の種は花開く。 如何なる花か? 見た目は普通でも花弁の奥にギサギサと牙のような歯がついていた。
復讐と悪意に満ちた花たちは、主の思いとともに花開き、それぞれの物語を紡ぐ。
5つの花の物語である。
文字数 63,758
最終更新日 2023.02.03
登録日 2022.12.14
やっちゃんは、やっちゃんだ。ある人には聖女のように崇められることもあるが、決してそんなことはないのだ。唯の平凡な女だ。時折やっちゃんは不可解な行動をする。それが偶々人のためになっただけなのだ。
やっちゃんは時々思う。もしかしたら偉人や過去の聖人もこういう風に間違われて崇められたりしてね。
歴史って奥深い・・。
唯の自殺志願者なのにね。
文字数 7,744
最終更新日 2022.12.27
登録日 2022.12.27
贖罪の山羊。 スケープゴート。 生贄。身代わり。 古代からなくならない人間の風習。
いじめと似ているが社会に必要な事でもあった。
一種の閉塞した環境のはけ口でもある。
無意識の悪意に満ちた人間の標的となった山羊はどうなるのか?
さあ悪趣味な醜悪な儀式をご覧ください。
文字数 1,813
最終更新日 2022.12.13
登録日 2022.12.13
ありえないことが稀におきることがある。それをくらげのように骨のないものが骨を得ることなのだ。
唯、その骨は死神の骨だった。
くらげは、どうしても許せない人を殺し続ける殺人鬼となった。
唯、その人たちは悪人が多かった。弱者を騙して売ったり汚い奴が多いので殺人鬼は放置された。
必要悪として生かされた。世の中そんなものである。
文字数 2,446
最終更新日 2022.12.13
登録日 2022.12.13
儚い人生や暮らしはまるで夢のようなもの。
女は何回もそれを経験した。これはそんな話であった。
女は子どものとき半死人とよばれる存在であった。
それは両親を嘆かせるできそこないであった。
女は普通になるため医者や様々な人と出会いとんでもない経験をする。
それさえもあっけなく無常に時は過ぎる。これはそんな話である。
文字数 22,602
最終更新日 2022.12.13
登録日 2022.11.28
ぼくは家族が3にんいます。ままとおにいちゃんとぼくです。
ぼくらにはひみつがあります。
家族しかしらないひみつです。
ままはときどきひみつをつかっておかねをもらいます。
ぼくたちはこれでいきています。
ぼくとおにいちゃんのひみつはまだつかっていません。
おとなになったらつかいます。
文字数 11,494
最終更新日 2022.11.28
登録日 2022.11.06
古文で、どうして 何故 とかどうして いやない 反語とか どうしてもという願望を意味する言葉をいかでかという。意味が3つもあるのは面白き事。
ここで一つ3つの意味を表す物語を作ってみることにした。
試しの作品である。
これは女と男とこどもたちの不思議で数奇な運命である。
何も知らない子どもや男や女が運や縁で導かれて、様々な人生を歩む物語である。
当事者にとってはいつも突然でどうして何故とかいっても運命なんでそんなものである。
否応なく荒波にさらわれる小船のように、翻弄される時もある。
それに慣れて対応するか、色々学ぶかそれだけの時もある。
辛い時もあれば、驚くこともある。嬉しいこともある。泣いたこともある。
不思議な能力に目覚めたり、人外を見たりもする。
でも世の中淡々と、無情に過ぎたりもする。
これはそんな話である。
文字数 56,497
最終更新日 2022.11.24
登録日 2022.10.28
ある世界のとるにたらない運の悪すぎる女は質の悪い男に売られて、薬物中毒になった。
女は男のいうなりに客を取る日常を送った。病になった女は、はじめて売春宿の外界に連れられた。
どこか遠くの山の崖に馬車で運ばれて、あっけなく荷物のように落とされた。
無機質な男の目が焼き付いた。女は墜落した。目を開けたら、激痛ともに女は生きているのを実感した。
周囲を見渡すと女が横たわっているのは、無数の死体の山の上だった。奴隷や弱者を捨てる場所だったのだ。
普通は悲鳴をあげるだろうが、女は驚いていた。自分が生きていることが信じられなかった。
まるで奇跡だ。女は自分でも知らぬうちに無意識に能力を使っていた。死体が積み上げられてクッションにもなったろうが、能力も付加されて女はゆっくりと落ちていったのだ。
女の地獄の底からの人生が始まった。女は果たして崖の上にいって、安住できるところへいけるだろうか?
女の不可思議な人生が終わりから始まった。これから女の放浪の人生が続く。次第にゴミとして売られゴミとして捨てられた女は人間ではなくなっていく。女と関わった人たちの運命も巻き込み、一欠けらの小石が
奇妙な運命により、世界に津波のように影響を受ける。
文字数 83,376
最終更新日 2022.10.17
登録日 2022.09.21