囚われの身〜居場所のないあたしたちは夢見る少女じゃいられない〜

第7回ライト文芸大賞参加中! 現在の順位:493
【これは愛か執着か】


十七歳の優里は家出少女だった。

橋の下、通称《身寄せ橋》であと腐れのない関係を築き、居場所を求めてさまよう。

身を売ることで日々生き繋いでいた。

ある夜のこと、老若男女が住み着いた《身寄せ橋》から人がいなくなる。

誰もいなくなった《身寄せ橋》で、男に捕まり連れ去られてしまう。

二人きりの生活で、優里は逃げようと奮闘するが……。


「蓮って、そんな風に笑えるんだね」

「笑う……か。それは皮肉なことだな」


同じ時間を過ごしていくうちに男の秘められた過去を知り――。

「何も知らないくせに! あたしは変わったの! 強くなったの!」


どうせ、誰もあたしの叫びに答えはしない。

あたしに居場所なんてないのだから。


「一度は警告を出してるんだ。傷つく覚悟は出来てるはずだ。わかってるよな?」

利用価値がないと見捨てられてしまったら、あたしは生きていくことが出来なくなってしまう。

あたしの居場所はどこ?

さまよい歩き、今日も囚われる。

【あたしたちは夢なんか見ていられない】


――だけどね、幸せはあきらめられないから、希望をみるんだよ。


※毎日更新(17:20は固定)
24h.ポイント 313pt
0
小説 3,759 位 / 184,786件 ライト文芸 95 位 / 7,548件