深夜 小説一覧

17件
1

404号室の泣き声が止んだ夜

汐杜市の榎波コーポは、築30年を超える6階建て。4の付く部屋番号も、飛ばさずに並んでいる。 深夜1時18分、401号室の俺の耳に、赤ん坊の泣き声が届いた。出どころは404号室。 住民連絡用のグループに、その404のアカウントが書き込む。 「今すぐ黙らせる」 泣き声は止んだ。 少しして「冗談だ。妻が起きてミルクをやった」と続きが届く。共同購入のグループでは、601の住人が、404は前に猫を殺したと書いていた。 様子を見に行った402号室の住人は、ノックの音と扉の閉まる音を残して戻らない。代わりに彼のアカウントから「大丈夫だ、みんな寝ろ」と届いた。いつも語尾に付けていた「っす」がない。 今夜あの部屋が無事だという話は、全部あの部屋から出ている。 このマンションで、本当のことを書き込んでいるのは誰なのか。
2

ミッドナイトデイズ

深夜。そこでは犯罪が起きやすい。 深夜を舞台とした短編集。
3

夜中の電話

深夜一時。 スマホが突然大きな音を上げた。 知らない番号からの電話。 それに出たら……。
4

深夜人間交差点

夜は、人に不思議な時間をくれます。 誰も彼も、帰りゆく場所はここ。 「深夜人間交差点」。
5

おばけたれながし

おばけの思っていることをそのまんまたれながしていますこれはなんなんだ深夜に書いてるから変なのばっかり
6

雨の日だけのお客様〜タオルを渡したその後で〜

19時から翌5時まで営業している、夜のカフェ。 BGMの壊れた雨の日、いつもは静かなそのお客様は、どこか落ち着かない様子だった。 カップの中を鳴るスプーン。 雨音を掻き消すようなミキサーの音。 静かな会話。 温めたミルク。 そして、熱の残る雨色の皿。 雨の日だけ、この店へ逃げ込んでくるお客様と、 その夜を静かに見守る店員のお話。
7

トゥルーシンデレラ    高木康文

深夜のスナックで 美人の女性を見かけた  ・・ その後 ママさんに聴いたら 結婚して・・退職した・・ やっぱりねぇ モデルさんみたいに ・見えたのです・・
8

夏場にトレンチコートを着て深夜の公園をウロウロしていたら、職務質問をされて警察官十人以上に囲まれた件

   所持品の白い粉は……その……べ、別に怪しい薬じゃないですッ!    高校生の片平薬王(へんたいらやくお)は6月のある日、深夜の町へ出かけた。服装はフード付きのスポーツウェアに季節の外れのトレンチコートを羽織っている。  そしてその格好で公園をウロウロしていると、彼はパトロール中の古賀剣緑(こかけんりょく)巡査と高浦啓治(たかうらけいじ)巡査部長に呼び止められ、職務質問を受けることとなってしまった。  だが、警察が嫌いな薬王は職務質問への協力を拒否。さらにポケットの中から『白い粉』が入った小袋が出てきたことにより、警察官たちからますます疑いの目を向けられてしまう。  ついには応援要請を受けた警察官たちがたくさん集まってきて大変な事態に!  ――果たして薬王の運命やいかに!?  
9

ゆうれい少女と夜の旅

そろそろ涼んだしと、夜に窓を閉めに行ったらゆうれいがいた。 少女は言う。 「海に溶けに行こう」
10

夜走る

「起きろよ。風邪ひくよ。本当は生きてるんだろ?」 動かなくなった妻を車に載せて山へと運んだ帰り道、夜のダムで少女と出会った「私」。ひとりの男とふたりの女の深夜のドライブの物語。
11

深夜学校

 夕焼けが、寂しさを徐々に紛らわしてくれた。  今日が初日の私には、退学をした弟も通っている深夜学校へと赴いた。  ただ、赴いた。  冷え込み始めた昇降口に革靴を入れ、生徒数が圧倒的に少ない校舎へと入る。    そこは社会へでるための最後の学校。
12

コンビニ夜勤の青年に、勝手に癒され生きている

毎日のように終電帰りをくり返す営業マン、正木。 疲れ切った彼が深夜のコンビニに通い続ける理由は、夜勤バイトの青年、清野の「おつかれさまです!」という声と笑顔に癒されるから。 仕事に追われる男と、立ち止まったまま動けないでいる青年と。 ただの常連客と店員だったはずの関係性は、深夜のコンビニで少しずつ変わっていく。 ──────────────── 【主な登場人物】 正木 翔吾(まさき しょうご) 176cm 67kg 32歳 黒髪で短髪。営業職らしく清潔感のある見た目をしている。 ストレスを溜め込みがちで、酒で発散するタイプ。 深夜帰宅が多く、コンビニで酒と食事を買うのが日課になっている。 わざわざ駅近くではなく、やや歩く位置にあるコンビニを選ぶ理由とは。 清野 万里(きよの まさと) 182cm 78kg 26歳 髪型はアッシュグレイのショートウルフ。デカくてゴツい。 一見すると無愛想だが、愛想よく笑った時とのギャップが大きい青年。 店長に住居や仕事を融通してもらっている。 発注業務なども任されており、すべてのバイトスタッフのリーダー。 クレーマー・カスハラ対策要員として非常に優秀。 黙っているとかなり威圧感がある。 店長(てんちょう) 178cm 71kg 35歳 コンビニのオーナー兼店長。 癖のある長めの金髪に、やたら整った顔立ち。 接客中は清野と同じく愛想がよく、女性客からの人気も高い。 他人の恋愛沙汰にはかなり目ざとい。
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【短編044】 キーボード:ハルの重みだけを頼りに、書いていた。

深夜、奈央は三週間ぶりに管理画面を開いた。 怖くて、ずっと確認できなかった。膝の上で眠る猫のハルだけを頼りに、誰にも言えないまま書き続けてきた夜のことを、誰かに説明する言葉は、まだなかった。 数字が表示された。ゼロじゃなかった。 ただそれだけのことが、体の重心に近い場所に、静かに落ちていった。 書くことの孤独と、届くことの静かな衝撃を描いた短編。
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深夜二時を回って会社を出れば、電車も深夜バスもないから、仕方ないのでタクシーを掴まえるが、会社はタクシー代を出してくれない、多分

平成初期の女子労働者なら、一度は体験した恐怖……かもしれません。 年寄りが若かりし頃を懐かしんでるだけの小説です。 実体験と思われるかもしれませんが、気のせいです。気のせいですよ……。
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『聖女が夜に溶けるまで』―パンの香りとともに―

地方都市の古いビル,その地下1階にある小さなベーカリー。22歳の見習いパン職人,木村詩帆は,深夜2時から朝6時まで,一人で仕込みをしている。変わりたいと思いながら変われない。前に進まなければと思いながら,足が動かない。それでも毎晩,粉を量り,水温を測り,生地を捏ねる。繰り返しの中に,自分を,かろうじて,置いている。 ある深夜,シャッターを叩く音がした。光が見えたから,と言って現れたのは,同じビルの4階に住む,名前も職業も知らない男だった。眠れない夜に外を歩いていると,この地下の光が見えて,立ち止まれるのだという。詩帆はパンを売った。それだけのことだった。 それから,彼は週に3度,深夜に来るようになる。パンを買う。少しだけ言葉を交わす。また来る。ただ,それだけのことが繰り返された。でも詩帆の手は,彼が来る夜と来ない夜で,仕込みのリズムを変えていた。身体が,頭より先に,何かを知っていた。 包帯を巻いた夜があった。カウンターを越えて,その手を包んだ夜があった。厨房にコーヒーカップが2つ並んだ夜があった。深夜の厨房で,2人は話した。何について話したか,後から思い出せない。声の低さと,蛍光灯の白さと,コーヒーの冷め方だけを,覚えている。 やがて,彼の名前を知った。詩帆は,その名前を,のどの奥で,静かに,発音した。 2人の関係には,最後まで,名前がつかない。恋なのか,習慣なのか,それとも別の何かなのか。問いは宙吊りのまま,夜の中に,置かれる。でも詩帆は今夜も,ブリオッシュに丸印をつける。1つ,取っておくための,印を。来ても来なくても,焼く。待つことは,何もしないことではない。温度を保つことが,待つことだ。 停滞は,敗北ではない。前進も,義務ではない。変われない身体が,それでも夜の中を歩く。その事実を,この物語は,裁かずに,ただ,描く。
16

身に覚えのない婚約破棄をされた私はなぜか心がズキンと痛んだのです……

満月の綺麗な夜に起きた奇妙な出会い。 男の言葉がもたらす混乱と衝撃を通じ、主人公は自身の感情と向き合い、成長への一歩を踏み出すのだった。
17

深夜、ふと初恋の君を思い出す

 大学生になった主人公は深夜の住宅街を歩きながら中学時代の佐藤優香との初恋を思い出す。  少し切ない青春ショートショート
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