ファンタジー 伯爵令息 小説一覧
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「もう我慢ならん。お前との婚約は解消する!」
見目麗しい紫の髪の伯爵令息は、婚約者カルーラ・ドンマインを自宅に呼びつけて、婚約解消を告げた。
「わかりましたサム様。今までありがとうございました」
深々と礼をして去っていくカルーラは、悲壮感の欠片もなく慎み深い微笑みだけを浮かべていた。
「なんでだよ、カルーラ。簡単に納得するなんて!」
婚約解消を言い渡した伯爵令息サム・ロンベサールは、悔しげにその後ろ姿を脱力して眺めた。
その背後では母親のマリンが、うんうんと頷きながら近づき彼の両肩に手を置いた。
マリンはこの婚約に反対だったのだ。
「やったー! 婚約解消できた。マジぎりだった」
カルーラは、婚約解消を心から喜んでいた。
だって私達は知っていた。
これは映画で見た《愛と悲しみのカルーラ》に似ていたから。
それも家族揃って、役柄も一緒だ。
でも実体はあるし不思議。
何だか、別の世界にいるような感じなのだ。
(小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています)
文字数 141,539
最終更新日 2025.09.22
登録日 2025.07.25
2
婚約破棄を申し込んで来たローズナの婚約者エルラークは、以前から王女と仲が良いと噂があった。
妖精の祝福で20歳で死を迎える予定のローズナは、いろいろなモノを諦めていたが、ある時生きる決意をする。
(小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています)
文字数 22,930
最終更新日 2025.08.18
登録日 2025.08.12
3
ぽろぽろと涙を流すエリーザ。母であるアニエスは優しく慰めるが、その光景に兄のシモーネ・カルディナーレの目は冷めていて……。
※複数のサイトに重複投稿しております。
文字数 2,385
最終更新日 2025.06.19
登録日 2025.06.19
4
「花は散るから、命を燃やして美しく咲き誇る。僕の好きな詩文の一節なんだ」
こんな陳腐な台詞が似合う、美しい顔の男は私の婚約者。
騎士団の副団長で、名前はランディス・グレイ。
金髪碧眼の高身長で、おまけに声も渋い。
何処だか伯爵の息子だ。
世間の噂では、“悲恋の王子様(プリンス)” らしい。
身分的にも王子様(プリンス)って、可笑しいだろうに。
そんな彼の4番目の婚約者となった、平民のメルト・サキラーバ。
彼と婚約した令嬢は、みんな1年以内に死んでいると言う。
ちょっと、縁起悪いんですけど、まったくもう。
(小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています)
文字数 13,689
最終更新日 2025.05.21
登録日 2025.05.21
5
仲睦まじいと有名なフランシス伯爵家の姉弟。
その姉であるアシュリーと婚約関係になったイアン・クラヴェル伯爵令息は、噂通りの『仲睦まじさ』をデートの度に見せつけられ、このままでは結婚の話を切り出す所ではないと危機感を覚える。
そこで従姉妹であるフェリシア・スワンに相談をしたところ……。
※複数のサイトに投稿しております。
文字数 8,038
最終更新日 2025.05.15
登録日 2025.05.15
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美女を見ると本能で助けてしまう男リンリンに「優しい心」Lv9999のスキルを与えて、異世界に転生させてしまった女神ラクタ。
彼女は責任を取って神界から毎日リンリンを監視するが、規定により監視できるのは1日5分間のみ。
スキル「優しい心」は凶悪で、優しさに飢えている女性は、最短1分でリンリンにメロメロになってしまう。
ラクタが監視で降りてくるたびに、リンリンは5歳で初体験を済ませていたり、毎日違う女の子と寝ていたり、やりたい放題。
もっと、世のため人のためにこのスキルを使ってほしい、と切に願う女神ラクタと本能に負けがちなリンリンの物語。
文字数 232,034
最終更新日 2022.09.16
登録日 2022.08.09
8
「姉さま、ゴメンね。ハマチ・ドリル公爵は私のことが好きらしくて!」
「まあ、そういうことだからな、エイシャ。済まんが別れてもらおう。妹のノアのことは幸せにすると誓おう」
伯爵令嬢のエイシャは妹のノアに、婚約者であるハマチ・ドリル公爵を奪われた。
ハマチ・ドリル公爵の権力の高さもあり、家族もエイシャの味方をしてくれない中、伯爵令息のイルドだけは違った。彼はエイシャのことが昔から好きで、彼女を元気付けていく。
また、イルドの家系は王族にも顔の利く面子が揃っており、エイシャは実の家族とは別のところで優しさや温もりを体験していくことになる。
そんなある日、ハマチとノアの婚約発表パーティーが行われるという情報が流れて来て、事態は動き出す。
文字数 2,953
最終更新日 2021.08.11
登録日 2021.08.10
9
「よくやった、ワルター」
謁見の場で王弟殿下に『仕掛けた』ら、滅多に褒めない父から良い笑顔で労われた。
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社交界デビュー当日、1人の子息が王への謁見に臨む。
ワルター・オルトガン。
ちょっぴり他より頭が回る10歳の少年だ。
留守番の母からお土産話を期待され、しかし「そんなに都合良く何かがある筈なんてない」と思っていた矢先に訪れた、謁見の時。
彼は思ってしまったのだ、「何だコイツは」と。
相手は年上、しかも王族。
しかし怯まず怖じず胸を張って、頭脳を武器に常識の斜め上の立ち回りをする。
これは、そんな物語。
◇ ◇ ◇
この作品は『効率主義な令嬢シリーズ』のスピンオフ作品です。
本編の主人公、伯爵令嬢・セシリアの父ワルターの社交界デビュー『やらかし』エピソードを収録しています。
是非とも本編と合わせて「この親にしてこの子あり」な様をご堪能ください。
文字数 16,212
最終更新日 2021.06.18
登録日 2021.05.27
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