第8回ドリーム小説大賞終了

第8回ドリーム小説大賞

選考概要

編集部内で大賞候補作としたのは、「霧原骨董店」「星空中央図書館」「まちがいシンデレラ」「彼女に、叱られに ~総務5課Ⅰ~」「アーコレードへようこそ」「おとなりさん」の6作品。最終選考の結果、編集部内の評価が最も高かった「おとなりさん」を大賞に選出することとした。

「おとなりさん」は、コミュニケーションにコンプレックスを抱えた青年が、アパートのおとなりさんとの交流により心をひらいていく物語。少しずつ社交的になっていく主人公の心情が丁寧に描かれており、ラストまで読者を引き込む構成力が評価された。

「霧原骨董店」は、付喪神がついた曰くつきの商品を扱う骨董店が舞台。キャッチーな設定と個性的なキャラクターたちが目を引いたが、各エピソードにもう少し盛り上がりがほしかった。

「アーコレードへようこそ」は、キャラクターや舞台設定が非常に緻密で読み応えのある大作。100万字という分量を書ききった筆力が評価された反面、恋愛、仕事、人間関係など物語を構成する要素が多く、主筋が掴みづらい点がマイナスとなった。

「まちがいシンデレラ」は、設定や語り口が独特で読者を引きつける、ユニークな作品だった。しかしその個性ゆえに読み手を選びそうな点が残念だった。

「星空中央図書館」は、舞台となる私立図書館に様々な事情を抱えたキャラクターたちが集まってくる、雰囲気ある作品。その繊細な世界観に評価が集まったものの、物語のテーマがぼんやりしている印象があった。

「彼女に、叱られに ~総務5課Ⅰ~」は、物語の構成が上手く完成度の高い作品だった。しかし、心霊モノという題材とキャラクター・舞台設定がマッチしておらず、読者層を想定しづらいところが惜しかった。

応募総数241作品 開催期間2017年05月01日〜末日

編集部より

人付き合いが苦手だった青年が、社交的なおとなりさんと関わるにつれて、人生を前向きに捉えようと変化していく姿に好感がもてました。昔とはすっかり変わってしまった元同級生や、職場で知り合った謎の男性など、主人公を取り巻くキャラクターたちも個性的で、人間模様が絶妙に絡まり合う物語にどんどん引き込まれていきます。ラストに向かうにつれて不穏な空気が漂ってくる話の運びも素晴らしかったです。


編集部より

ポイント最上位作品として、“読者賞”に決定いたしました。強面だけれど甘党なカフェのオーナーと、個性豊かなお客さんたちの交流が、温かみのある文章で描かれています。食欲をそそる料理描写にキャラクターの心情がうまくマッチしていて、作品の魅力をより引き立てていました。主人公の作る美味しい食事によってお客さんたちが元気づけられる様子に、多くの読者が共感したのではないでしょうか。

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