「雨」の検索結果
全体で7,403件見つかりました。
「俺と、恋愛すればいいじゃん」
頬を赤らめた目の前の彼は、そう言った。
(──────気持ち悪い、何それ)
恋愛とか。
そんな事しか、浮かばないのか。
そんな言葉しか、出てこないのか。
ただずっと、返事を待ってる彼をみて、“気持ち悪い”といった感情しか出てこない自分は、やっぱりおかしいのだろうか───……。
教室を包む夕日の赤に照らされ出来た自分の影を見つめ、ゆっくりと目を伏せた。
文字数 736
最終更新日 2021.08.16
登録日 2021.08.16
なにもかも人生で上手くいっていなかった時田雨美は、雨の日道で転んでしまう。ちょうどそこに居合わせたかっこうくんこと神田航平が営む定食屋へ招き入れられ味噌汁をふるまわれて以来店へ行くようになるが、食堂はいつも客がいないいわゆる「閑古鳥食堂」だった。
「私が、かっこうくんのお店を大きくします!」
これはかっこうくんと時雨さんの、暖かい食事と時間のお話。
文字数 2,048
最終更新日 2024.04.30
登録日 2024.04.30
24歳の蒼井陽は、年末の帰省で実家の部屋を片付けている時、引き出しの奥から片方だけのイヤホンを見つける。それは高校時代、恋人の成瀬みなみと片耳ずつ分け合って音楽を聴いていた、大切な思い出の品だった。
高校2年の春、図書館で出会った二人。内向的な陽と、音楽への情熱を持つみなみは、「片耳ずつイヤホンを分け合う」という小さな約束から心を通わせていく。Luneの「空、もうすぐ雨」、Amber Waltzの「イヤホン越しの君へ」─共有する音楽が、二人の距離を縮めていった。
恋人同士になった夏は、音楽に包まれた幸せな日々。しかし高校3年の秋、進路への価値観の違いから二人の心は離れ始める。音楽の道を目指し東京へ向かうみなみと、地元の大学を選んだ陽。やがて二人は別れを迎える。
6年後、陽は偶然にもみなみの音楽活動を知る。彼女が歌う「Half Song」には、あの頃の二人の記憶が込められていた。片方だけのイヤホンで聴く彼女の歌声に、陽の封印された想いが蘇る。
伝えられなかった気持ちと向き合う陽。果たして、二人の物語はどのような結末を迎えるのか──。
青春の甘酸っぱさと別れの痛み、そして静かな再生を、音楽と片耳イヤホンという繊細なモチーフで描く、心に響く青春小説。
文字数 15,209
最終更新日 2025.07.08
登録日 2025.07.08
「見失っても、また見つけられる。時間は巻き戻るから――」
1984年のヒット曲『タイム・アフター・タイム』の調べに導かれ、人々が時空を超えて「大切な誰か」と再会する三つの物語。
第一部は、現代の赤羽に住む中学生・甘夏とハッサク。初期型ウォークマンを手に取った瞬間、二人は1984年の赤羽台団地へと転移する。そこは甘夏にとって亡き母が生きている「赦しの場所」だった。しかし、ハッサクは元の世界にいない妹への贖罪のため、帰還を願う。別れの夜、甘夏がハッサクに託した「冷たいキス」が、42年後の再会を約束する。
第二部は、2026年から1984年の老舗旅館「時雨庵」に転移した黒猫のクロ。人間(翔馬)の姿になった彼は、若き日の店主夫妻・真白と洋平の恋を見守ることになる。未来から来た「大女将」の意識が宿る白猫のユキと共に、歴史の綻びを修正しながらも、クロは切ない別れと再生の道を選ぶ。猫と人間の境界を超えた、究極の「メラコメ」ストーリー。
第三部は、2018年の女子大生・美玲。亡き父・タカシの遺品であるウォークマンを聴き、1984年の若き日の父母に出会う。母・めぐみが自分以外の誰かと恋をしている現実に焦る美玲だが、父との交流を通じ、ある「命を繋ぐ約束」を交わす。それは、父が未来で病に倒れる運命を書き換えるための、唯一の希望だった。
不自由で、タバコ臭くて、でも温かいアナログな1984年。三つの時間旅行を通じて、登場人物たちは「後悔」を「希望」へと昇華させていく。失ったはずの誰かに、もう一度会いたくなる連作短編集。
※表紙画像の作成に、生成AI(にじ・ジャーニー)を使用しています。
文字数 98,163
最終更新日 2026.07.25
登録日 2026.04.09
とある自然豊かな村の外れに、決して近づいてはいけないと言われる禁断の大樹がありました。その果実は願いを叶えるという噂話が流れていました。
子供達は代償があるとも知らず、その果実をかじってしまいます。
これは禁断の果実を口にし、運命が変わってしまった、少年少女による物語のカケラ――
登録日 2018.02.04
「何も見えてないくせに……」
物心ついた時から人の感情が色として可視化できる容姿端麗な現在高校二年生の棗雅は、色だけで人を判断するようになった。
ある日、親友である高木咲良により、学校で小さな相談屋を開くことになる。
今まで色だけで人を判断してきた棗にとって、人と話しながら色を見るのはとても新鮮なものだった。
いつしか色だけで人を判断することをやめた棗は、自分の能力であるこの可視化から目を逸らすことができなくなっていた。自分の弱点を強みに変える意識の変化。彼女を変えるきっかけとなった親友の高木。普通ではない女子高生は、果たして楽しい青春を過ごすことはできるのか。
文字数 7,319
最終更新日 2021.06.30
登録日 2021.06.30
ある日、家の隣にある物置小屋を探索していた森岡日向と兄の幸村。
そこには、日向達の先祖である康正の日記があった。兄を呼んで一緒に読もうとするが、開かない。
それもそのはず、康正の霊が開けさせないようにしていたのだ。
康正:『だって恥ずかしいんだもん!』
おい、こっちに来んな!
コホン
果たして、森岡兄妹達は先祖の日記を読めれるのだろうか。
文字数 933
最終更新日 2021.12.04
登録日 2021.12.04
地球に突如ダンジョンが出現して約十年。甘雨等(あまうら)マナという女性は、ヒューゴという名の相棒の鳥を連れて、ダンジョンのハンターとして仕事をしていた。そんなある日、行方不明の弟を探してほしい、そんな依頼が彼らに舞い込んだ。
文字数 11,806
最終更新日 2023.06.02
登録日 2023.06.02
白霧 柚鈴は小児科医。担当患児の病気の治療法がなく悩んでいたある日、偶然その病気の医療漫画を見つけた。
「病気についてここまで描ける人なら、治療法も……」
いてもたってもいられなくなった白霧は、どうにか編集者と連絡をつけて漫画の作者に会いに行くことに。
しかし、たどり着いた先で見たものは、お城のような洋館と―――――――――ペストマスクの妙な青年だった。
大学生で漫画家でもあるペストマスクの青年、もとい黒鷺 雨音。帰国子女で日本文化に疎い彼は、発表されたばかりの治療法の論文と引き換えに、漫画の監修を白霧に依頼した。
「僕と取引しません?」
渋々ながら応じることになった白霧。だが、手に入れた論文に書かれていた治療内容は、高難度の手術だった。今の白霧では、知識も技術も経験も足りない。
途方にくれる白霧を前に、黒鷺は発表前の論文を入手出来た理由を、美味しい手料理とともにあっさり明かした。
「それ、先に言いなさいよ!」
奇妙な関係から始まる、女医と男子大学生との、仕事とご飯と恋のお話。
※他サイトにも改稿前の作品を投稿しています
文字数 179,826
最終更新日 2021.01.24
登録日 2020.12.22
父は猟師だった。私は幼い頃から自然と共に生きてきた。
国際スナイパー大会で、優勝を果たした女子高生の篠塚時雨(しのつかしぐれ)は、歩道を歩いていると、瞬きをした瞬間に目の前の景色が変わった。
あれ!ここはどこ?私は歩道を歩いていたはず。
目の前はなにもない平地が広がっていた。
文字数 707
最終更新日 2022.06.20
登録日 2022.06.20
世界はすべて二十度で管理されるべきだ。湿度は五十パーセント以下。それがショコラ――そして人類が最も美しく存在できる絶対領域(テリトリー)なのだから。
漆黒のショコラトリー《レ・ゼキゾチック》を営む御子柴累(みこしばるい)は、業界で「黒い錬金術師」と称される天才ショコラティエ。だがその実態は、全事象をカカオの配合比率で解釈しようとする重度のカカオ狂いだった。
ある雨の日、店に駆け込んできた女性・梓に一目惚れした累は、彼女を「至高のレシピ」として再構築すべく狂気の試行錯誤を開始する。
三日三晩眠らず、カカオの結晶構造と対話して作り上げた渾身の一粒。しかし、満を持して挑んだ告白の返答は「先月結婚しました」という、計算式には存在しない非情な変数(既婚)だった。
失恋のどん底に落ちた累の前に現れたのは、幼馴染の妹にして、猛毒の舌を持つ新進気鋭のパティシエ・凛。
「あんたのチョコ、自分に酔ってて反吐が出るわ」
素材を殺していると断じられた累の脳内で、再び禁断のフォーミュラが組み上がる。
これは、恋を計算し損ねた男が、カカオの暴力性と新たなミューズに翻弄される、甘くない(カカオ九十九パーセントの)ラブコメディ。
文字数 2,747
最終更新日 2026.02.15
登録日 2026.02.15