「明」の検索結果
全体で21,394件見つかりました。
――うむ……朝廷も手を貸さぬとは余程の怪異と見受ける。そうだな、私が直接出向くこともできようが、実はすぐに解決できる良い方法がある。北の山に腕の立つ陰陽師がおるのだ。諱は知らぬが、私の知る頃は朱鷺と呼ばれておった。朱鷺は邪を祓うのはいっとう得意だが、余りに恐れを知らず故、ある時神罰を受けてしまった。それが一体どのようなものか、知ることすら恐ろしい。まあ、それからは人を避け、折角励んだ陰陽道を活かすこともなく山籠というわけだ。ああ、この私も時間を割いてやったというのに……いや、いや、何せこの晴明からとあれば、奴も断りはしないだろう。ひと月もすれば禍は無くなる。任せておきなさい。
畏れを知る団扇の狩衣は懸け路を征く。里を脅かす土蜘蛛を退治するために。
登録日 2023.10.30
祠で待つ人は、声だけ先に届く。りんどうの青の下、鏡師となる青年は最期の面影に別れを告げる。
山の風はもう秋の色を帯びていた。青年・芳三郎は、祠へ続く細い径を歩いている。風に揺れるりんどうの花、袖をすり抜ける光の粒。彼がそこに向かうのは、ある約束のためだった。祠の前には、いつも彼女が先に来ている。名は紗江。穏やかに笑う声が、山の静けさの中で一番やさしい音だった。
ふたりの間に、特別な出来事はない。干菓子を分け合い、昔話をして、花を眺めるだけの時間。けれど、その何気ない瞬間が、芳三郎には何よりの喜びだった。祠のそばには、毎年同じ場所で咲くりんどうがある。変わらず咲く花のように、ふたりの時間も続くと信じていた。
ある日、紗江が言う。「変わらないって、すごいこと。でも、変わるからこそ、また咲くのよね。」
その言葉が、芳三郎の胸に残る。彼は祠に小さな草履を置き、来年もまたここで会おうと約束した。別れ際、ふたりの影が重なり、風が花々を揺らす。その一瞬が永遠のように感じられた。
季節がいくつ過ぎても、芳三郎は同じ山道を登りつづける。りんどうは咲き、祠は変わらずそこにある。けれど、どこかが少しずつ違っていく。風の向き、陽の角度、そして――彼女の声の響き。ある日、紗江は静かに笑って言った。「ねえ、また明日も来てくれる?」 彼は頷く。けれど、その「明日」は、ほんとうに訪れるのだろうか。
りんどうの花が、風に揺れている。祠の前に置かれた小さな草履は、今もそのままだ。山の静けさの中、空の色だけが澄み渡っていく。
青年は祠の前に立ち、しばらく何も言わずにいた。風が頬をなでる。目を閉じると、かすかにあの笑い声が聞こえた気がする。
そして、彼は名を呼ばずに、そっと空を仰ぐ。
雲ひとつない蒼の下――その空は、どこまでも深く、どこまでも静かだった。
蒼雲の次の物語が、あなたを待っています。
黄泉灯籠迷図(よみとうろうめいず) ―― 灯籠の声を聴く者の物語へ。
文字数 12,857
最終更新日 2025.10.18
登録日 2025.10.17
かつて極道の世界で、東北の鬼と恐れられた一人の漢がいた。
漢の名前は京極哀三。
宮城を中心に活動する京極会の会長である彼は一昨年の冬、敵対していた飛宮組との抗争に参加していた。しかし、直属の部下である川木に裏切られた哀三は、それから極道の世界から姿を消す。ついに鬼は死んだかと、そんな噂が囁かれ始めた。
死ぬ前にめいいっぱい好きなことをしたい。唯一、彼が実の息子に向けて放ったその言葉だけが今の彼を知る手がかりである。しかし、なぜかその最後の言葉はオネェ口調だったそうだ。
それから一年の時が流れ、現代の東京。
艶美な雰囲気漂う夜の街・歌舞伎町を歩く一人の姿が、道行く人の注目の的になっていた。
リボンを付けたカチューシャやシルクのように繊細で真っ白なタイツ、フリルを沢山あしらったジャンパースカート。カワイらしい姿をしているその人に、奇異の目を向ける人々。
「オカマだぁ!!!」
一人がそう言うと、スカートを翻しながらその人は振り向いた。
「失礼ねっ! アイちゃんって呼びなさぁい!」
自らをアイちゃんと名乗るその人は、夜の闇に乗じて良からぬことをする若者を成敗したり、はたまたその若者を借金取りから助けたり!
ある時は、メイクアップアーティストを目指す女の子にお化粧してもらったり、またある時は知り合った男の子の授業参観にパパやママとして参加したり!?
そしてついには因縁の相手・川木と再会してしまい、秘密のベールに包まれたアイちゃんの過去が明かされていく――!?
はちゃめちゃだけれど筋の通ったお説教と少々の暴力で、次々と困難を乗り越えてゆくアイちゃん。これを読めばきっと貴方もアイちゃんを好きになってしまうかも!?
未曽有のギャグ小説、ここに開幕です!
文字数 79,881
最終更新日 2025.12.07
登録日 2025.12.07
目覚めると、異世界に呼び出されていた14人の戦士たち。
自身の記憶さえ朧げなまま見知らぬ仲間たちと共闘していく中で、戦士たちは己の記憶を取り戻していく。
しかし、次第に明らかになる現状も、蘇ってきた記憶も、戦士たちの関係も、決して明るいものとは言えなかった。
登録日 2015.12.11
文字数 2,054
最終更新日 2017.04.01
登録日 2017.04.01
桜宮雪路は苦悩の夜を過ごす。
中学を卒業し、ラノベを書き始めて三日でスランプに陥った彼はそれでも一か月もの間、夜から明け方にかけての時間を執筆に捧げた。
しかし、物語という化け物を御し切ることは出来ず。高校へ進学した桜宮は文芸部に入って停滞した状況を打破しようとする。
そこへ現れたのは同じ入部希望者の一人の少女。白鳥迦夜だった。
高校在学中に商業作家デビューを果たすと宣言する白鳥と、未だ苦悩の夜から抜け出せない桜宮が織りなす青春物語。
……のはず。
文字数 25,088
最終更新日 2021.03.02
登録日 2021.03.02
『六つの要素で社会が分かる、面白理論・文明論!』
素敵な作品(ゆめ)に魅せられて、〝未来の神話〟を幻視(み)ていたら、
現実(リアル)な世界が見えました ❤!
文明の魔導書、人類史の預言書、社会科学の大統一理論……、
すみません、中二病さらに進んでますが内容はまじめです(笑)。
『する・知る・決める・ヒト・モノ・環境』
六つの要素で社会が分かる、面白理論・文明論!
アイマス動画や漫画、小説、音楽など様々な作品に感動して、
素人SF「Lucifer(ルシファー)」シリーズを
書く中で考えた、文明理論(仮説)の図解です。
『SDGs? ああ、こういう政策だよね』とか、
『ソサエティ5.0? こんな技術の社会だね』とか、
小学生でも分かるようになれば、未来が変わると思います。
今回も次の動画に希望と勇気をいただいて、完成できました。
『M@STERPIECE』 https://www.youtube.com/watch?v=Qz_2e1fa92A
素敵な刺激を与えてくれる、文化的作品に感謝します。
今回は簡潔さよりも丁寧な説明を心がけ、全章を大修正しました。
ご興味のある方は、他の作品もご覧いただけましたら幸いです。
文字数 21,988
最終更新日 2022.05.08
登録日 2022.05.08
ある日地球に《神裁の日》が訪れる。
日本の政府が運営する研究所ではとある物質の研究がなされていた。
だがある日その物質はとある理由で暴走し地球を飲み込んでしまう。
何故、暴走したのか?その裏には《究明機関》という物質を悪用しようとする組織の企みがあったからだった。
神裁の日、組織の連中は研究所から研究データを盗もうとするがミスを犯してしまった。
物質に飲み込まれた地球は急な環境変化で滅びの一途を辿ったと思われたが、
人類、そして他の生物たちは適応し逆にその物質を利用して生活をするようになった。
だが、その裏ではまだ《究明機関》は存在し闇で動いている。
そんな中、その研究所で研究者をやっていた主人公は神判の日に死んだと思われたが生と死の狭間で神近しい存在《真理》に引き止められ《究明機関》を壊滅させるため神裁の日から千年経過した地球に転生し闇から《究明機関》を壊滅させるため戦う。
文字数 46,935
最終更新日 2023.09.09
登録日 2023.03.28
遠雷が鳴っていた。微かに雨の匂いもする。河豚のような小さな鰭のある空魚たちが、西の空へと飛んでいった。
「大人たちはどこへ行ったんだ…」
ケンイチは呟いた。この言葉を口にするのは何度目だろう。口にしているケンイチ自身、明確な記憶がある訳ではない。ただ、自分はかつて、「大人」と呼ばれる、身体の大きな存在と暮しを共にしていた気がする。
「先を急ごう」
ユウシンがケンイチを振り返った。
「ひと雨くるぞ。逆剥魚が降ってくるかもしれない」
逆剥魚は普段は雲の中を泳ぎ回る空魚の一種だが、豪雨と共に降ってくることがある。その鋭い嘴に貫かれて、動けなくなる者もいるのだ。
文字数 8,511
最終更新日 2024.04.05
登録日 2024.04.05
あらゆる環境に恵まれずに、その短い人生を終えてしまった佐倉 三春。
彼は天界で与えられた新しい環境と使命を胸に、第二の人生。異世界での生活を始めようと決意する。
使命を全うするため天界から彼に授けられた力は【環境】を変える力であった。
「チートスキルじゃねぇか!!」
その能力は凡庸性が高く、、万能。。
ではなく、制限の方が多く、扱いにくいものであった。
周囲の畑の土が良質になる。
りんごがちょっと甘くなる。
明日の朝ご飯のおかずが一つ多い。
「いや、使えねぇじゃん。」
彼は周囲の環境を変える能力(笑)を与えられ、その世界での目的を果たす。
「いや、これで魔王倒せとかきついって。」
※この環境はフィクションです。
文字数 5,354
最終更新日 2024.05.30
登録日 2024.05.30
朝の9時、コネティカット州の緊急通報の電話が鳴った。
ロボットの義足がバグを起こして、人を蹴り殺したというのだ。
殺したのは、義足をつけていたカーレン・パーマー。殺した相手は義足を作った技師のアルナス・ファーガソン。
彼女が、彼のプロポーズに「イエス」と言った直後の事故だという。
カーレンの親友で通報者の娘のドナは、カーレンの不運を嘆き、9年前のカーレンが右足を失った事故と、その時行方不明になったカーレンの母の話をする。
当時コネチカット州に出没していた連続殺人犯「ピンヒールキラー」に誘拐され、いまだに見つかっていないのだ。
やがてFBIから、最新のDNA鑑定により、ピンヒールキラーの正体がアルナス・ファーガソンであり、カーレンの血を分けた兄であると告げられる。
そして、アルナスの祖父の家からカーレンの母、ローラ・パーマーの死体が発見されたのだった!
文字数 27,375
最終更新日 2024.06.23
登録日 2024.06.22
憧れの大学生活に期待いっぱいで上京した黄野廉は、大学近くの『若竹荘』に入寮した。事前に貰っていたパンフレットの写真とは異なるその年期の入った風貌に肩を落とすが、住んでいる先輩達や寮母のマキと直ぐに打ち解ける。見た目や言動が派手な人や明らかにコミニュケーションが苦手そうな人、なんだか疲れている様に見える人……。そんな若竹荘に遅れて入寮した隣部屋の青沼成亮は、その中でも特に超が付くほど真面目だった。
なんでも器用にこなし、入学して数日には友人が沢山できた廉。その正反対にいる成亮が、ひょんな事で言い争いをし、部屋を隔てる壁を壊してしまう。ますます仲が犬猿化していくが、ある夜、廉の自慰行為を成亮が見てしまって……?
一年生二人を中心に、若竹荘の中で始まる恋の話。
文字数 84,483
最終更新日 2024.10.15
登録日 2024.10.15
幼い頃、家庭内暴力に苦しんでいた佐伯律は、太陽のように明るい幼馴染の朝比奈悠真に救われた。命の恩人であり、律にとって唯一の光だった悠真。しかし、律は自立のために入った名門校で、再び悠真と再会する。輝く人気者の悠真と、陰気で孤独な自分。あまりに住む世界が違うことに気づいた律は、悠真の将来を思い、彼を遠ざけようと決意する。
そんな二人の間に、複雑な家庭環境を持つクールな天才、黒瀬アキラが介入してくる。律を避ける悠真に焦り、アキラに嫉妬する悠真。一方、アキラもまた、自分と同じ孤独を抱える律に興味を抱き、二人の関係をかき乱していく。
これは、すれ違う幼馴染の恋心と、孤独な天才の葛藤が交差する、光と影の青春BL物語。
文字数 82,560
最終更新日 2025.08.26
登録日 2025.08.17
どこにでもいる普通の高校生、桜田颯人。
とある日の放課後。教室に忘れ物をし、取りに教室に向かう。するとその教室から、美しく、透明で魅力的な声色(こわいろ)が聞こえてきて…。
文字数 17,767
最終更新日 2026.04.21
登録日 2026.03.03
その日、俺は有限(いのち)を失った――――
どうも、ラーメンと兵器とHR/HM音楽のマニア、顔出しニコ生放送したり、ギャルゲーサークル“ConquistadoR(コンキスタドール)”を立ち上げたり、俳優やったり色々と活動中(有村架純さん/東山紀之さん主演・TBS主催の舞台“ジャンヌダルク”出演)の中学11年生・LucifeRです!
本作は“小説カキコ”様で、私が発表していた長編(小説大会2014 シリアス・ダーク部門4位入賞作)を加筆修正、挿絵を付けての転載です。
作者本人による重複投稿になります。
挿絵:白狼識さん
表紙:ラプターちゃん
† † † † † † †
文明の発達した現代社会ではあるが、解明できない事件は今なお多い。それもそのはず、これらを引き起こす存在は、ほとんどの人間には認識できないのだ。彼ら怪魔(マレフィクス)は、古より人知れず災いを生み出してきた。
時は2026年。これは、社会の暗部(かげ)で闇の捕食者を討つ、妖屠たちの物語である。
† † † † † † †
タイトル・・・主人公がデスペルタルという刀の使い手なので。
サブタイトルは彼の片目が魔王と契約したことにより鉐色となって、眼帯で封印していることから「隻眼」もかけたダブルミーニングです。
悪魔、天使などの設定はミルトンの“失楽園”をはじめ、コラン・ド・プランシーの“地獄の事典”など、キリス〇ト教がらみの文献を参考にしました。「違う学説だと云々」等、あるとは思いますが、フィクションを元にしたフィクションと受け取っていただければ幸いです。
天使、悪魔に興味のある方、厨二全開の詠唱が好きな方は、良かったら読んでみてください!
http://com.nicovideo.jp/community/co2677397
https://twitter.com/satanrising
ご感想、アドバイス等お待ちしています!
Fate/grand orderのフレンド申請もお待ちしていますw
※)アイコン写真はたまに変わりますが、いずれも本人です。
文字数 162,319
最終更新日 2015.09.21
登録日 2015.09.01
私立城北学園に入学する事になった、王道大好き少年、愚上千明《ぐじょう ちあき》。
「やっぱり、告白と言えば体育館裏だよな。」
「部活なら、全国優勝目指せよ!」
「憧れの文化祭を穢す者は許さん。」
「初デートは天体観測だ、ここは譲れないぞ。」
そんな、王道青春を夢見て、グループ寮制という、特殊なシステムを採用している城北学園を探し当て、入学を果たす。
青春の聖地。
高校生活の始まりに心を躍らせていたのだが、千明の周りに集まるのは、常識外れの個性人ばかりで......。
そんな千明が、夢の王道青春を掲げて、切磋琢磨する。純愛(?)ラブコメディ!!
果たして、彼は王道青春を謳歌する事ができるのか?
文字数 3,868
最終更新日 2016.02.19
登録日 2016.02.19