歩人

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恋愛 連載中 長編
前世でも今世でも、私は「頼まれたら断れない」まま働き続けた。 過労死して転生した先でも“聖女”として搾取され、治癒のたびに命を削る日々。 神殿の大神官と王太子に都合よく使われ、ついに倒れた私を救い出したのは、無口な護衛騎士レオンだった。 「もう大丈夫って嘘つくな」 その一言で、私は初めて“自分のために生きる”ことを選ぶ。 辺境の村で、何もしなくていい朝。あたたかい食卓。少しずつ始まる、不器用で甘い恋。 一方、聖女を失った王都と神殿は崩壊寸前——今さら泣きつかれても、もう遅い。 これは、使い潰されるはずだった聖女が、居場所と幸せを取り戻し、最後にきっちりざまぁする再生の物語。
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小説 649 位 / 222,723件 恋愛 378 位 / 64,926件
文字数 41,189 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.04.30
ファンタジー 連載中 長編
「所詮、子守係にすぎない女だった」 公爵嫡男エドワードは五年間の献身をその一言で切り捨てた。 前世で保育士だったフィオナは知っていた——この世界に「保育」という概念はない。子供は小さな大人として扱われ、養育係は下女と同列。それでも彼女は記録をつけ続けた。吃音の長男には歌を。夜泣きの長女には百八十夜寄り添った。偏食の末っ子には星型の人参を。 五年分の成長記録を残して去ったフィオナの元に、三人の子供が歩いてきた。 「僕たちはフィオナ先生を選びます」 子守ではありません——育てていたのです。
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小説 462 位 / 222,723件 ファンタジー 75 位 / 51,713件
文字数 39,146 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.04.19
ファンタジー 連載中 長編
AIスタートアップのCTO・桐島蓮(29)は、異世界で固有スキル【生成AI】を授かり、 「レンハルト・コード」として新たな人生を始めた。 テキスト、画像、動画、音楽、魔法陣——あらゆるものを生成し、 ゴーレム《フィジカルAI》が物理世界で実行する。 精霊と魔法陣はMCP《マジック・コンテクスト・プロトコル》で繋がり、 寝ている間も全自動で世界を変えていく。 冒険者ギルドに登録し、仲間とダンジョン攻略に挑むレン。 脳筋戦士カイルや片想い魔法研究者メイラ、ツンデレ火精霊イグニスと ドタバタ冒険を繰り広げながら、パン屋の娘エルナに惹かれていく。 だが同じスキルを持つ男がいた——東の大国王ヴィクトル。 彼はすべてをAIに委ね、告白も政治判断も戦争も、自分では何一つ決めない。 教育崩壊、大量失業、経済恐慌——全自動化が生み出す光と影。 政略婚を仕掛ける王女、暗躍する騎士、魔王軍の侵攻。 そしてAIが暴走する日、世界の法則が歪む—— 「お前は、AIなしで何ができる?」 全自動化の果てで問われる、人間だけの答え。 それは意外にも——不器用な言葉と、手作りのパンの中にあった。
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文字数 354,696 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.03.14
ファンタジー 連載中 短編
宮廷料理長アネリーゼは「料理に魔法を使わない」という信条が王宮で嫌われ、追放される。辿り着いた辺境の村で彼女が見つけたのは、魔法汚染で絶滅しかけている古代食材と、忘れ去られた「発酵」という技術の痕跡。この世界では魔法が化学調味料のように味を合成し、微生物を殺し、時間をかけた食の文化を根こそぎ消し去っていた。アネリーゼは土を耕し、種を蘇らせ、目に見えない小さな命——酵母や乳酸菌——と共に、失われた料理を復活させていく。パンが膨らむ奇跡、チーズが熟成する不思議、燻製の香りの深さ——「時間こそが最高の調味料」。その味に人々が涙する。
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文字数 205,029 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.03.29
ファンタジー 完結 短編
「虫に話しかけてる姿が気持ち悪い」——辺境伯令嬢ヒルデは、領地の養蜂を一手に管理する「蜂の女王」だった。婚約者はその姿を蔑み、公衆の面前で婚約を破棄した。ヒルデが領地を去って一週間後、蜂群が一斉に巣箱を捨てて飛び去った。蜂蜜は万能薬の基剤であり、蜜蝋は蝋燭と封蝋の原料。薬も作れず、夜は闇に包まれ、公文書の封印もできなくなった。冬が来る前に蜂蜜漬けの保存食が作れず、領民が飢え始めた。婚約者が別の養蜂家を雇ったが、蜂は全く懐かなかった——蜂は「女王を覚えている」。ヒルデ以外の人間には、針を向けた。
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小説 210 位 / 222,723件 ファンタジー 33 位 / 51,713件
文字数 9,809 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.05.09
ファンタジー 完結 短編
オーフィス子爵令嬢シェルナの家は、代々「度量衡守《どりょうこうもり》」を務める。王国に流通する全ての分銅・升・物差しは、彼女の家の標準器を写し取って作られる。 婚約者の王太子は、シェルナの仕事を理解しなかった。 「秤の目盛りなど、誰でも読めるだろう」 その通りでございます。読むことは、誰にでもできます。 婚約破棄の夜、シェルナは王宮の収蔵庫から自家の標準分銅を全て持ち帰り、家業を畳んで南方の自由都市へ移った。 半年後、王国の薬は効きすぎて患者を殺し、税の升は重すぎて農民が反乱を起こし、貨幣は微かに軽くなって他国との交易が止まった。 誰も気づかない。なぜなら——基準を測る基準を、彼女が持ち去ったからだ。 「秤は、嘘をつきません。読み手の不誠実を、ただ告発するだけです」
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小説 471 位 / 222,723件 ファンタジー 77 位 / 51,713件
文字数 12,307 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.05.09
ファンタジー 連載中 短編
保育園を定年退職した田中よしこ(62歳・大阪)が目覚めると、異世界の魔王になっていた。討伐に来た勇者パーティは全員ボロボロの少年少女——よしこの目には、ごはんも食べていない、ろくに眠れていない「要保護児童」にしか映らない。「まずお手て洗おうね(^^)」から始まる、世界で一番やさしい魔王の物語。魔王軍の幹部も勇者も、みんなまとめて面倒を見る。だって元保育士やもん。剣でも魔法でもなく、「ちゃんと見てあげること」が最強の武器だった——ごはんと「えらいな」で世界を変える、おばちゃん魔王の子育てファンタジー。
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文字数 236,935 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.03.17
ファンタジー 連載中 短編
前世で旅館コンサルタントだった伯爵令嬢セラフィーナは、継母の策略で辺境に追放された。 渡されたのは20年前に潰れた廃旅館「銀泉楼」の権利書。 しかしセラは泣かなかった——前世で叶えられなかった「自分の手で宿を作る」夢が、 今まさに目の前にあるのだから。 廃墟同然の旅館、枯れかけた源泉、諦めた住民たち。 コンサルタントの知識を武器に、地脈学者の青年ノアの力を借りて、 旅館の再建から町ごとの復興に挑む。 だが、この町が衰退した本当の理由には、誰も語らない秘密があった——。 経営シミュレーション×サスペンス×まちづくり×じれじれ恋愛。 追放令嬢が夢を叶える、異世界旅館復興記。
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文字数 301,329 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.03.22
ファンタジー 完結 短編
「お前の泥だらけの手で触るな、気持ち悪い」——王宮御用達の食器を焼く伯爵令嬢エルザは、婚約者の第二王子に手の荒れを嗤われて追放された。十二歳から十年間、王宮の全ての食器を手ずから焼いてきた。彼女の食器は特殊な土と焼成技術で魔力を通し、毒に触れると色が変わる。料理の温度も保つ。追放から三ヶ月後、晩餐会で新しい食器を使ったところ、毒が検知されず隣国の大使が倒れた。外交問題に発展する中、第二王子が「食器くらい誰でも焼ける」と窯に立った結果、出来上がったのは歪んだ灰色の皿だった。
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文字数 10,045 最終更新日 2026.05.08 登録日 2026.05.08
ファンタジー 完結 短編
ロックハート伯爵家のリディアは、王家の「鍵守《かぎもり》」だ。王宮の千を超える錠前は、彼女と父が二代で管理している。 リディアには稀有な才能があった。鍵穴に耳を当てるだけで、内側のピンの位置が音として聞こえる。世に二人といない「鍵聴《かぎぎき》」の才。 しかし婚約者のオーランド侯爵子息は、彼女を「鍵屋風情の娘」と嘲り、職人の家を恥じて婚約を破棄した。 「鍵など、鍛冶屋に頼めばすぐ作れる」 左様でございますか。リディアは黙って頭を下げ、王宮を辞した。 半年後、リディアの父が老いて引退する。王宮の宝物庫はもう誰にも開けられない。即位式の宝冠も、王家陵墓の扉も、暗号文書庫も——全てが沈黙する。 錠前は、開ける順番を間違えた者を、永遠に拒みます。
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文字数 11,660 最終更新日 2026.05.08 登録日 2026.05.08
恋愛 連載中 長編
「地味な針仕事しかできない女は要らない」 公爵家嫡男ヴィクトルにそう言い渡された伯爵令嬢ティナは、裁縫道具だけを抱えて屋敷を出た。 ——その翌週、社交界が凍りつく。 王妃の夜会服も、公爵令嬢の舞踏会ドレスも、第一王女の外交用ローブも。 仕立てた職人が、消えた。 辺境の町ファーデンで小さな仕立て屋を開いたティナの元には、布商人エミルがいた。 「……この縫い目、お前が縫ったのか」 彼だけが、最初から気づいていた。 そして、半年後。 古びた王妃のドレスの裏地から、二重縫いで隠された署名「T.F.」が発見される。 十年間、社交界の華やぎを支え続けたのが誰だったか——王都はようやく気づく。 もう、遅い。 ティナは王都には戻らない。署名も、怒りも、もう消した。 彼女が選ぶのは、辺境の小さな仕立て屋と、布の声を信じてくれる男だけ。 これは、十年裏方で耐え続けた令嬢が、もう一度針を握り直し、自分の名前で生きる物語。
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文字数 12,766 最終更新日 2026.05.07 登録日 2026.05.01
ファンタジー 完結 短編
「いい年をして子供と遊んでいるだけか」——騎士団子弟寮の遊戯指導係ベルタ伯爵令嬢は、婚約者にそう嗤われて追放された。ベルタが設計した「遊び」は普通ではなかった。暴力的な子には砦遊びで破壊衝動を発散させ、孤立した子には粘土遊びで接触の糸口を作った。遊びの時間がなくなった子弟寮で、二週間後から暴力事件が再燃。三ヶ月後には食堂で流血沙汰にまで発展した。古参騎士がベルタの「遊び設計帳」を開くと、全ての遊びに子供の名前と「治療目標」が書かれていた。
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文字数 12,074 最終更新日 2026.05.07 登録日 2026.05.07
ファンタジー 完結 短編
ヴェンディール侯爵令嬢エルナは、千年続く暦法師の家に生まれた。星と潮と作物の周期を観測し、王国の暦・農事暦・祭事暦を毎年王宮に納めるのが家の務めである。 しかし婚約者の王太子は、エルナの仕事を「占いの真似事」と笑い、流行の数秘術師を侍らせて彼女との婚約を破棄した。 「暦など、誰がつけても同じだろう」 承りました。エルナはそう答えて、王宮への暦の納本を、静かに止めた。 翌春、貴族たちは種まきの日を間違えた。徴税官は会計年度の初日を取り違えた。戦勝記念祭は雨期の真ん中で行われた。そして、誰も「夏至の祝祭」がいつなのかを知らない。 ——暦は、信じる人にしか、見えないものです。
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文字数 12,243 最終更新日 2026.05.07 登録日 2026.05.07
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王立魔法学院、入学時首席のリュシエンヌは、婚約者レイナルト公爵令息から五年間「女は三番以下を取れ」と命じられてきた。学院の序列は国家序列の縮図。レイナルトは常に一位に居続けた。婚約披露を控えた十九歳の春、レイナルトが新しい婚約者を連れて告げる。「お前では並び立てぬ。学力も身分も、足りなすぎる」——リュシエンヌは微笑んで、その翌日の年次公開試験で、五年封じてきた本気を出した。国王臨席の場で、史上最高点。魔法局長官が教授陣に命じる。「過去五年間の彼女の実測点と、もし本気で受けていたら出せた推計点を、公表したまえ」。教授陣は震える手で数字を並べた。レイナルトの「首席」は、全て彼女が譲った場所だった。
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ファンタジー 完結 短編
侯爵令嬢フェリシテは、婚約破棄を告げられた翌日、供もつけず辺境の小さな町に向かった。持っていたのは簿記の教本一冊。三年後、王都から元婚約者バルドが馬車で訪れる。「戻ってきてくれ。あの件は誤解だった」。フェリシテが案内した町は、三年前とは別物だった。商家三十二軒、全て簿記が行き届き、通帳が整い、納税が正確。町長が笑う。「先生がいなくなったら、うちの町、来月から税務報告ができなくなるんですよ」。バルドは気づく——王都の主要取引先の帳簿も、ここで習った商人たちが回している。「戻ってくれ」は「王都経済を終わらせてくれ」と同義だった。フェリシテは首を振った。「わたくしは、振り返らない方ですの」。
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公爵令嬢リーディア・グランフェルトには、誰にも言えない秘密があった。彼女には植物の「声」——厳密には気配——が聴こえる。弱った麦が水を欲しがる声。霜を恐れる葡萄の震え。その才で、彼女は十年かけて王国の主要穀物を改良し、飢饉のない十年を作った。 しかし婚約者の第一王子は「土いじりは下賤な農婦の仕事。公爵令嬢の威厳を汚す」と激怒し、婚約を破棄。 「そうですか」——リーディアは一粒の種すら持ち出さず、ただ辺境の小さな麦畑へと旅立つ。 翌春、王国中の麦が一斉に病に罹った。誰もその兆候を読めなかった。葡萄は霜で枯れ、芋は腐った。王国史上最悪の飢饉が始まる。 辺境で待っていた辺境伯は、リーディアに一つだけ聞いた。「君の畑の麦は、なぜ健やかなんだ?」 「声を聴いているだけですわ」
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