現代文学 しっとり 小説一覧

8件
1

満ちるころ

ある朝、水瀬灯は布団から起き上がれなくなった。広告の仕事は嫌いじゃなかった。むしろ好きだったはずなのに、いつからか、言葉を書く理由が分からなくなっていた。 逃げるように帰った港町。祖父の営む「朝倉活版印刷所」では、無口な職人・湊が、鉛の活字を一字ずつ拾い、組み、紙に刷っている。 朝顔の花札、一枚だけの手紙、三十年前に届かなかった名前。持ち込まれる小さな依頼をひとつずつ刷るうちに、灯はゆっくりと、自分の言葉を取り戻していく。 潮の満ち引きのある川。満ちるのを待って港を出る船。そして、満ちるころに帰ってくるもの。 静かな港町と活版印刷所を舞台に、消えていくものと、残るものを描く物語。 ——残すのは、言葉か。それとも、誰かを想った時間だろうか。
2

雨の日の朝

雨の朝に響く、少しだけ鈍い音。 いつもより重たい空気の中で過ごす、家族との何気ない時間を「音」で切り取った、小さな一場面。
3

五月に囚われる

紫色の花が揺れる。 この季節になると、私は君を思いだす。 ※この作品はエブリスタ、小説家になろうに掲載しています。
4

これが『』というならば、

AI少女とある青年の絵画を遠して繋がる、ひとつの出逢い。ひとつの別れ。 ※この作品は小説家になろう、エブリスタに掲載しています。
5

世のすべてを知らぬ者の選択

世のすべてを知らぬ者の選択……。 詩です。 2020.8.18
6

水底の亡霊

――それでも僕たちは闇へ進み光を画く。 *この作品はエブリスタ、小説家になろうに掲載しています。
7

絹色物語〜和の色が紡ぐ記憶の記録

「あなたの心、染め直してみませんか?」 看板のない染物屋の店主・藍(あい)。 彼女が扱うのは、ただの染料ではありません。訪れる人々が心の奥底に仕舞い込んだ「忘れられない記憶」や「言葉にできない想い」そのものです。 古来より日本人が愛してきた繊細な色彩が、悩める人々の背中を優しく、時には凛と押し上げます。読み終えたあと、いつもの景色が少しだけ鮮やかに見えるようになるかもしれません。
8

冬の往来

冬の往来、詩です。
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