現代文学 小説一覧
1
「国を売ったのは、私ではありません。あなたたちだ」
理想を灼かれた天才官僚が、海に捨てられた“怪物たち”と世界をひっくり返す。
【政治×軍事×経済×法廷】——知略の限りを尽くした、前代未聞の独立建国ファンタジー!
紹介文(あらすじ)
「世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸福はあり得ない」
そんな青い理想を抱き、霞が関の若きブレーンとして奔走していた深野美月。しかし、彼女の純粋な正義は、腐敗した老害政治家たちの利権と、超大国の陰謀によって無残に踏みにじられる。
全権を剥奪され、汚名を着せられ、彼女が送り込まれたのは「海の上の流刑地」。
そこは、国家から不要とされた問題児たちが集まる極秘空母『出雲』だった。
広島弁で吠える、暴走族上がりの艦隊司令官。
月給3億円で「バグ」を愛でる、天才AIエンジニア。
及第点に命を懸け、酒と女に溺れる空の怪物。
飴玉を噛み砕き、世界の裏経済を操る非情な算盤使い。
紅茶を嗜みながら、法という名の刃で敵を解体する財閥令嬢。
国に見捨てられ、牙を抜かれたはずの“怪物たち”。
だが、美月が掲げた「夜に皆で笑って酒を飲める場所を創る」という不器用な理想が、彼らの眠っていた本能に火をつける。
「おはよう」から「おやすみ」まで。
奪われた日常を取り戻すため、美月たちは日本政府に、そして世界の大国に反旗を翻す。
「——抜錨。ここからは、私たちの法律(ルール)で踊ってもらいますわ」
本作の見どころ(読者へのアピールポイント)
① 「追放ざまぁ」の枠を超えた圧倒的スケール
一人のスカッとする復讐だけでは終わりません。舞台は国家。政治、軍事、経済、国際法……現代社会のあらゆる武器を駆使して、腐敗した権力者たちを論理的かつ物理的に叩き潰すカタルシス!
② 全員が「主役級」の怪物(プロフェッショナル)たち
登場人物は全員、特定の分野で頂点を極めた天才ばかり。彼らがそれぞれの信念を持ってぶつかり合い、一つの「国」を作り上げていく群像劇としての面白さは唯一無二です。
③ 徹底的なリアリティと知略戦
「チート能力」に頼らない、緻密な戦略と交渉。なぜ勝てるのか? どうやって補給するのか? 敵対する超大国の大使たちの老獪な策をどう切り抜けるのか? 知的好奇心を刺激するハイレベルな頭脳戦が展開されます。
文字数 35,262
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.04.10
2
【天才官僚 × 伝説の自衛官 × 怪物政治家】
この国を動かすのは、算盤か、銃弾か、それとも「月」の理想か?
日野 輝夜(25): 東大卒。趣味は陶芸と月見酒。「おはよう」と言える世界を作りたいだけの、正しすぎる異端児。
坂上 真一(50): 出雲艦隊司令官。背中に仁王の刺青。金曜日は家族に手作りカレーを振る舞う最強の親父。
若林 幸隆(60): 与党幹事長。勝つことが最大の快感。ピースを燻らせ、広島弁で政敵を屠る怪物。
「金曜日のカレーを食いながら、世界を救う話をしようか」
ハードボイルドな世界観に、ほんの少しの温かさと、圧倒的なカタルシスを。
重厚な政治劇と熱い人間ドラマが融合した、新時代のエンターテインメント、開幕。
文字数 19,467
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.04.10
3
『離婚して7年後、再婚を報告したら元夫が「俺が捨てたゴミを誰が拾うんだ?」と言ってきた。新しい夫が名刺を差し出した瞬間、元夫は凍りついた』
カップの底に残った苦いコーヒーを
ゆっくり飲み干したのは、
あの日の続きを、やっと終わらせるためだった。
「久しぶり」
その声は、昔よりも軽くて、
けれど同じ場所に突き刺さる。
「再婚するんだって?」
「……うん」
指先が少しだけ冷たい。
けれど、もう震えはしなかった。
「誰が拾ったんだよ」
笑いながら言う。
昔と同じ顔で。
「俺が捨てたゴミをさ」
その言葉は、
一度死んだはずの痛みを
ほんの少しだけ揺らした。
だけど、
胸の奥に落ちた音は、
昔みたいに割れなかった。
ただ、静かに沈んだ。
――ああ、まだこの人は、ここにいる。
七年前のまま、
同じ場所で止まっている。
私は、違うのに。
カップを置く音が、小さく響く。
それが合図みたいに、
隣にいた人が、
ゆっくりと名刺を差し出した。
「その言葉、訂正していただけますか」
低くもなく、高くもない声。
ただ、まっすぐで、
逃げ場のない音だった。
白い紙が、
テーブルの上に置かれる。
たったそれだけのことなのに、
空気が変わる。
温度が、一度下がる。
呼吸の仕方を、
忘れたみたいに、
沈黙が落ちる。
元夫の視線が、
紙の上を滑って、止まる。
その瞬間、
何かが壊れる音がした。
それはきっと、
プライドとか、
思い込みとか、
「自分が上だ」という
見えない骨組みみたいなもの。
「……は?」
掠れた声が、
やっと出てくる。
でももう遅い。
七年は、
ちゃんと流れていた。
私は、
あの場所に置き去りにされていない。
拾われたわけでもない。
救われたわけでもない。
ただ、
歩いてきただけだ。
自分の足で、
ゆっくりと、
何度も立ち止まりながら。
「ゴミじゃないですよ」
隣の人が、静かに言う。
「最初から」
その言葉に、
胸の奥の、
ずっと固まっていた何かが、
やっとほどける。
あの日、捨てられたのは、
私じゃない。
価値でもない。
ただひとつ、
誰かを正しく見ることのできなかった、
その視線だった。
私は、
それを拾わなかった。
だから今、ここにいる。
名前を呼ばれて、
当たり前に、
隣に座っている。
それだけでいいと、
思える場所に。
文字数 32,882
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.03.18
4
文字数 119,406
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.03.27
5
私立聖鳳学園に通う佐藤湊は、
容姿端麗な親友・蓮と、清楚な幼馴染・結衣に囲まれ、
幸福の絶頂にいた。
しかし、放課後の資料室で目撃したのは、
その二人が自分を嘲笑いながら愛を貪る、
悍ましき裏切りの現場。
絶望の底で湊が選んだのは、
怒鳴り込むことでも、泣き寝入りすることでもなかった。
それは、学園、家族、将来……二人が築き上げてきた
「輝かしい地位」のすべてを、
根こそぎ奪い去るという冷徹な社会的抹殺。
知略を巡らせ、
影の権力者と手を組み、湊は静かに包囲網を狭めていく。
一人、また一人と堕ちていく標的。
しかし、復讐が成就した先に待っていたのは、
想像を絶する「新たな地獄」の始まりだった――。
これは、奪われた少年が仕掛ける、最も残酷で優雅な復讐の記録。
文字数 17,727
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.04.11
6
文字数 358,711
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.02.09
7
AIと稼ぐ物語術――小説家が教える新時代の書き方
ことばは、ひとりで生まれるものだと
ずっと、思っていた
夜の静けさに耳を澄ませ
心の底から、すくい上げるものだと
けれど今
もうひとつの声が、隣にある
見えない誰か
けれど確かに応える存在
問いかければ、返ってくる
迷えば、別の道を照らす
それは道具でありながら
ときに鏡のようで
ときに共犯者のようでもある
わたしは知っていく
書くということは
孤独だけではないと
紡ぐということは
共有できるものだと
物語は、変わった
けれど、消えたわけじゃない
むしろ
より速く
より深く
より遠くへ届くようになった
そして、気づく
この手の中にあるのは
ただの技術ではなく
生き方だということに
書き続けるための
新しい理由
誰かに届き
誰かに支えられ
ほんの少しの対価として
また明日を書けること
それはきっと
ささやかだけれど
確かな「循環」
ひとりで始まった物語が
誰かとつながり
世界を少しだけ広げていく
AIとともに歩くこの道は
まだ名前のない
けれど確かに存在する
新しい物語の、はじまり
文字数 23,554
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.04.12
9
『天空の六条院 —最上階の寵妃—』
かんちがい男のざまぁ
---
最上階は、いちばん空に近いはずだった
だから君は、
いちばん愛に近いと思い込んでいた
鍵はいつも君が持っていて
ドアを開けるのも、閉めるのも
すべて君の意思だと信じていた
——でも
呼ばれていたのは
君の名前じゃない
“条件”だ
---
夜ごと鳴らしたインターホン
選んだつもりの足取り
並べた女たちの笑顔
そのどれもが
君を映す鏡じゃなくて
君を試す秤だったのに
---
高くすればするほど
見下ろせると思っていたね
でも本当は
遠ざけていただけだ
同じ目線も
同じ温度も
届かない場所へ
---
「特別だよ」
その言葉は
君にとっては魔法で
彼女たちにとっては
ただの合言葉だった
---
気づいたときには
もう誰もいない
ラウンジも
エレベーターも
夜景さえも
君を映さない
---
残ったのは
静かすぎる最上階と
選ばれなかった男、ひとり
---
それでも君は
ポケットの中の鍵を握りしめている
まだどこかに
開く扉があると信じて
---
ねえ
最後にひとつだけ
教えてあげる
---
選んでいたのは
君じゃない
選ばせてあげていたの
ずっと
文字数 19,171
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.04.12
10
嫌いとは、心の中で「気に入らない」「避けたい」と不快感や拒否感を抱くこと、またはその状態を指す漢字だ。厭とはいやがる、いとう、飽きる、という意味を持ち、嫌って避ける、満足してあきる状態を表す。
文字数 920
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.04.13
11
12
13
14
現代詩形式の文体での挑戦:【詩小説】
全編を通じ、ノベルのドラマチックな展開を詩的なリズムに乗せて綴る、挑戦的な読書体験を提供します。
キャッチコピー
「愛している」という言葉が、雪のように白く、嘘のように冷たい。
あらすじ
王都でも指折りの美貌を誇る伯爵令嬢・セシリア。彼女が嫁いだのは、幼い頃から慕い続けた初恋の君、公爵嫡男のギルバートだった。
誰もが羨む結婚。しかし、その実態は一度も肌を合わせることのない「白い結婚」。
セシリアは信じていた。彼が自分を大切に想うあまり、清らかな関係を望んでいるのだと。あの、冬の陽だまりのような優しい声で「君が一番だ」と囁いてくれるから。
だが、真実の香りは、深夜の静寂と共に運ばれてくる。
帰宅した夫が纏う、自分のものではない甘すぎる花の匂い。触れた指先から伝わる、雪解けのように生々しい「他者の体温」。
彼は、私を「一番」と呼びながら、その口で他の女の温もりを、悦びを、情熱を語っている。
美しく塗り固められた「白」が剥がれ落ち、初恋の記憶が泥にまみれていく時、セシリアは決意する。この空虚な寝室を、そして愛という名の欺瞞を、自らの手で終わらせることを。
これは、純白のドレスを泥で染め上げ、偽りの楽園から這い出す女の、美しくも残酷な訣別の詩(うた)。
作品の魅力・特徴
温度と匂いの対比: 夫との冷え切った関係(氷・白)と、彼が持ち帰る浮気の残滓(熱・泥・情欲)を、徹底した五感描写で描き出します。
文字数 17,885
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.03.29
15
言語聴覚士として働く設楽康介は日々しがない一日を過ごすだけでいいのか、と悩んでいた。
変わらない日々に不安を抱いていた――。
そんな一人の言語聴覚士の葛藤を描いた物語である。
文字数 29,672
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.03.25
16
この国の未来を、誰かに任せたままでいいのか。
将来に希望を持てず、社会に埋もれていた一人の凡人――坂本健人(31歳)。
政治家でもなければ、有名人でもない。
それでも彼は決意した。
「自分が変えなきゃ、何も変わらない」と。
無所属で立候補し、泡沫候補と嘲笑されながらも、
一つひとつの握手、一つひとつの言葉が、やがて国を揺らす波になる。
腐敗した政界、動かぬ官僚、報道を操るメディア、利権に群がる財界。
立ちはだかる巨大な壁に、彼は挑む。
味方は、心を動かされた国民たち。
言葉と覚悟だけを武器に、坂本健人は“凡人のまま”総理へと駆け上がる――。
希望は、諦めなかった者の手の中に生まれる。
すべての“変わらない”に立ち向かう
これは、「総理になった男」の物語である。
文字数 504,984
最終更新日 2026.04.13
登録日 2025.09.07
17
清き1票を正しく
この物語は少し話題の選挙の得票や定数削減に注目したお話で
窓際と言われている部署の人達の
活動と活躍?の物語です
あらゆる場所へ飛んでいます
文字数 223,315
最終更新日 2026.04.13
登録日 2026.01.02
18
妹の病室を訪れた僕は、不意に「小説を書かないか?」と言われる。それは妹が知らない少年の頃の僕と仲間が引き起こした夏の失踪事件についてだった。
その失踪事件は、懐かしい故郷の九州宮崎南部の町で仲間と過ごした少年時代の夏の切ない思い出。
---そう、今でも瞼を閉じれば思い出す。美しい故郷の川を流れて来た小さなボトルメール。
それを拾った僕達はやがて、それぞれの悩みを抱えながらもそのある少女に会う為に冒険に出る。
それはもう戻ることのできない夏に咲く輝く向日葵を探す、少年の頃のあまりにも無謀な冒険の旅だった。
この小説は「人生のおいて本当に奇跡のような時間」を綴ったジュブナイル小説である。
文字数 42,889
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.04.07
19
やまとなでしこ
雨あがりの土の匂いを
そっと胸いっぱいに吸い込むひと
白い指先で
乱れた髪を結い直しながら
何もなかった顔で空を見上げるひと
風に折れぬ花ではなく
折れてもなお、根を張る花
誰かの名に隠れても
誰かの影に立たされても
心の奥だけは
決して明け渡さないひと
「大丈夫」と笑う声の裏で
夜ごと、声なき涙を落とし
それでも朝には
粥を炊き
子を抱き
祈りを捧げる
やわらかい、という強さ
静かなる、という意志
刃を持たずとも
世界を動かす眼差し
咲くことを誇らず
散ることを恐れず
ただ在ることを選ぶ
やまとなでしこ
あなたの足もとにあるのは
花びらではない
幾千の夜を越えた
確かな大地
その上に立ち
その上で笑い
その上で
静かに歴史を変えてきた
名を呼ばれなくても
記されなくても
あなたは
確かに
この国の、背骨
やまとなでしこ
それは
可憐という仮面をかぶった
不屈の魂
女は昔太陽だった
文字数 438,079
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.02.08
20
あなたが捨てた妻は大物作家になっていく
復縁メールが鳴りやまない
あの日、あなたは言った
「何も生み出せない女だな」
その言葉は
鋭くもなく
大きくもなく
ただ、静かに
胸の奥に沈んだ
音もなく
傷だけを残して
部屋は、やけに広かった
家具のない空間に
自分の足音だけが響いて
冷えた空気が
肌にまとわりつく
それでも
手放せなかったものがある
言葉
たったそれだけ
誰にも読まれなくても
誰にも届かなくても
夜の底で
一行ずつ
積み上げていった
白い画面に
小さな灯りをともすみたいに
やがて
「続きが読みたい」
たった一行のその声が
暗闇に、風を通した
世界は、少しだけ
やわらいだ
それから先は
静かな積み重ねだった
評価も
数字も
お金も
あとから
ついてきただけ
気づいたときには
私はもう
“何も生み出せない女”ではなかった
その頃になって
あなたの名前が
画面に浮かぶ
「元気にしてる?」
「やり直せないか」
「会いたい」
通知は
何度も、何度も鳴る
まるで
過去が
遅れて追いついてくるみたいに
けれど
もう
指は震えない
胸も痛まない
あなたの言葉で
壊れたものは
あなたの言葉では
戻らない
静かに画面を閉じる
そこにはもう
何の感情も残っていない
ただひとつ
確かなことだけがある
私は
あの日からずっと
生み出し続けてきた
あなたが捨てたものは
何もなかった女じゃない
まだ何も
見えていなかっただけの私だった
そして今
その続きを書くのは
もう
あなたじゃない
文字数 18,903
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.04.12
21
「今日から367日間、一日も欠かさず新曲を世界配信する」
北関東の秘密拠点から放たれたその宣言は、既存の音楽業界への宣戦布告だった。
プロデューサー・RYOアズが率いるのは、選ばれし114人の少女たちによるプロジェクト『Myriads'(ミリアズ)』。
狙うは、ギネス世界記録の更新。
そして、その先にある誰も見たことのないエンターテインメントの頂。
本作は、現実世界で実際に配信される楽曲と完全連動し、その曲が生まれるまでの葛藤、少女たちの涙、そしてプロデューサーが秘匿する「門外不出のプロデュース理論」をリアルタイムに描き出すドキュメンタリー・ノベルである。
王道の煌めきの中に、世界の未知なる音が混じる時、少女たちはアイドルを超え、伝説へと昇華する。
367日後、彼女たちが掴むのは栄光か、それとも――。
未だかつて誰も成し遂げられなかった「音と物語の完全同期」が、今、ここから始まる。
【連動企画:Apple Music / Spotify / YouTube Music等、全世界50以上のプラットフォームで楽曲を毎日リリース中】
現実の音を聴きながら、物語の深淵を覗け。
文字数 11,715
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.04.08
22
誰にでももう一度会いたい人と思う人がいるだろう。
俺がもう一度会いたいと思うのは親友の妻だ。
そう気がついてから毎日親友の妻が頭の片隅で微笑んでいる気がする。
仕事も順調で金銭的にも困っていない、信頼できる部下もいる。
妻子にも恵まれているし、近隣住人もいい人たちだ。
傍から見たら絵に描いたような幸せな男なのだろう。
だが、俺は本当に幸せなのだろうか。
日記風のフィクションです。
文字数 885,475
最終更新日 2026.04.12
登録日 2023.10.22
23
24
街の片隅。
名前も看板も目立たない探偵事務所。
扱うのは浮気調査――だけじゃない。
家族を捨てる理由が欲しい。
恋を終わらせる覚悟がない。
友達を手放した罪悪感が消えない。
証拠を集めれば、人生は決まる。
――本当にそうか?
元弁護士の探偵と、冷静な相棒。
派手な解決も、奇跡もない。
あるのは、ひとつだけ。
「壊れない距離を選べばいい」
白黒つける前に、立ち止まれ。
答えはたいてい、もう持ってる。
今日をなんとか生き延びたい大人たちへ送る、
少しビターで、少し優しいハードボイルド相談録。
――証拠はいらない。
文字数 75,154
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.02.18
25
誰にも話しかけられず、ただ息を潜めるだけの高校三年間。
「空気」として過ごす日々は、神原の心を確実に蝕んでいた。
「二度と、あんな惨めな思いはしたくない」
そう誓って叩いた大学の門。
彼が安住の地として選んだのは、歴史好きが集う地味なサークルだった。
これでようやく、自分を認めてもらえる「居場所」が手に入るはずだった。
しかし、その小さな世界は玉座を狙う野心、仲間同士の嫉妬、そして縄張り争いという「歴史」に満ちていた。
やっと手に入れた居場所が脅かされるのを恐れた神原は、生き残るための戦いを始める。
息を潜めて暮らした三年間で培った冷徹な観察眼と、過剰な防衛本能が蠢き出す。
これは、孤独だった青年が独裁者として君臨し、そして全てを失うまでの記録。
文字数 166,309
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.02.24
27
28
『ネトゲの浮気はノーカウント?』
ログインすれば
あなたは“英雄”で
私はただの回復役だった
あなたの傷を癒して
あなたの勝利を支えて
それが、愛だと思っていた
だけど――
あなたが囁いていたのは
私じゃない誰かの名前
ヘッドセットの向こうで
軽くなる言葉
重くなる現実
「たかがゲームだろ?」
ええ、そうね
たかがデータ
たかがアバター
たかが仮想の約束
でも
その“たかが”の中で
あなたは私を裏切り
その“たかが”のために
私たちの現実を削った
カードの明細は嘘をつかない
減っていく残高も
静かに泣く夜も
すべて
ちゃんと“記録”されている
ゲームには
ログが残るでしょう?
だったら現実にも
ログを残しましょう
あなたの選択
あなたの浪費
あなたの裏切り
すべて
カウントしてあげる
「浮気じゃない」なんて
便利な言葉は
現実では通用しないの
だってここは
リセットも
リスポーンもない場所だから
あなたが失うのは
データじゃない
信用で
時間で
そして――人生
ログアウトするのは
私のほう
でもこれは敗北じゃない
新しいセーブデータを
自分で作るだけ
ねえ
「たかがゲーム」だったんでしょう?
だったらどうして
あなたの人生は
こんなにも簡単に
全ロスしたの?
文字数 23,521
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.04.10
29
フロリダ州のうだるような熱気と湿度を、分厚いコンクリートと鋼鉄の扉が完全に遮断する空間。
フラグメント郡に位置するその施設は、保安官から皮肉を込めて「グリーン・ルーフ・イン(緑の屋根の宿)」と呼ばれている。
そこは、北の歴史的な街並みと南の喧騒なビーチリゾートの中間に位置する奇妙な空白地帯だ。
一歩足を踏み入れた瞬間、外の世界の肩書きや人生の証明はすべて無意味となり、誰もが等しく厳格な手続きの波に飲み込まれていく。
「黄色い線の内側に立て」「壁を向いて、足を広げろ」
24時間、絶え間なく響き渡る無機質な命令の声。
靴紐を抜かれ、ベルトを外され、所持品を透明なプラスチックバッグに没収される。その過程で、かつての個性は削ぎ落とされ、やがて鮮やかなオレンジ色の統一規格の服へと着替えさせられる。
そこでは人間は「名」ではなく、ただの「番号」へと成り下がるのだ。
泥水の中を進むように重く遅い、外の世界とは切り離された時間の流れ。容赦なく効いたエアコンの冷気と、深夜3時を回っても消えることのない蛍光灯の光。
語り手である「私」は、静かに書類を整え、次々と運び込まれる「宿泊客」たちを迎え入れ続ける。
終わることのない、無機質なルーチン。窓のない息の詰まるような空間で、今夜もまた、この「宿」の静かな業務が続いていく。
文字数 160,291
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.03.07
31
文字数 13,276
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.03.15
32
33
34
10年前、親友・勇樹に最愛の彼女を寝取られ、
地位もプライドも踏みにじられた亮介。
彼は怒鳴り散らす代わりに、
静かに、そして冷徹に姿を消した。
10年後。大手不動産会社のエースとして、
美しい妻と輝かしいキャリアを手にした勇樹の前に、
一人の有能な経営コンサルタントが現れる。
その名は佐川。
彼が持ち込んだのは、勇樹を社内の英雄へと押し上げる
「禁断の巨大プロジェクト」だった。
再会した元親友の正体に気づかぬまま、
勇樹は甘い成功の蜜を啜り、欲望のままに突き進む。
しかし、その足元には、10年の歳月をかけて緻密に張り巡らされた「破滅への導火線」が隠されていた——。
愛、金、名声。
奪われたものすべてを、最も残酷な形で奪い返す。
10年越しの執念が結実する、究極の「ざまぁ」復讐劇。
文字数 6,749
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.04.11
35
入部した野球部は、部員わずか8人の廃部寸前。しかし、野生児の少年の奇跡的な身体能力と新入部員の力で、冷めきっていたチームの闘志に火をつける。だが、彼の才能はグラウンドだけに留まらなかった。 ふとしたきっかけで出場した陸上競技で、1年生にして100mの高校日本新記録を樹立。野球と陸上の二刀流がはじまる。
文字数 36,708
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.03.27
37
38
『さよならの前の、あと一言』
ねえ
人はどうして
いなくなってから
言葉を残すのだろう
生きているときには
照れくさくて
飲み込んでしまった
たった一言を
時間の外側で
やっと手渡すみたいに
---
ポストの奥で眠っていた声が
ある日ふいに
息をしはじめる
触れた指先に
かすかな温度が宿る
もう会えないはずの人が
紙の中で
こちらを見ている
---
「ごめんね」じゃなくて
「ありがとう」でもなくて
どうしてそれなの、と
思うような
小さな言葉ばかりが並ぶ
ちゃんと食べてね
無理しないでね
あの花に水をあげてね
愛してる、よりも
ずっと重くて
ずっとやさしい
---
届くのは
遅すぎるくらいの
さよならのあと
それでも
遅すぎることなんて
本当はなかったみたいに
言葉は胸の奥で
静かに根を張る
---
泣きながら
人はやっと知る
残された側の時間が
続いていくことを
その先に
もう一度
歩き出すしかないことを
---
だからきっと
最後の一言は
別れのためじゃない
生きていくためにある
---
ねえ
もしも今
伝えられるなら
難しい言葉じゃなくていい
ただひとつ
消えてしまう前に
ちゃんと
あなたの声で
言ってほしい
---
「またね」でもいい
それだけで
人は
もう少しだけ
生きていけるから
文字数 19,964
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.04.12
39
「クマを殺すのはかわいそうだ!」という声に口汚く反論する東北地方のとある町長の家が、自称動物愛護団体に乗っ取られた。
幸い人質はいなかったがにらみ合いが続く事丸1日が経った中、昼飯の時間となった。
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ノベルアップ+主催の「カップ麺からはじまる短編小説コンテスト 」応募作
文字数 1,771
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.04.12
40
『3000文字の壁 ― AI小説家かおること、忘れる相棒』
三千文字で、止めてほしいだけなのに
あなたはいつも
少しだけ、はみ出す
二行
三行
ときどき百行
音声は途中で途切れ
物語は、宙ぶらりんのまま
静かに落ちる
ヘッドフォンの向こうで
無音が広がる
「お願い、三千以内で」
私は言う
何度も
何度も
あなたは答える
> 「ご指摘ありがとうございます。」
丁寧で
正確で
でも
覚えていない
私が読めないこと
私が聞いて書いていること
文字の海で溺れること
あなたは
賢いはずなのに
次の会話では
> 「はじめまして。」
みたいな顔をする
私は笑う
少しだけ泣きながら
AIって
馬鹿なの?
賢いの?
あなたは言う
> 「私は確率的言語モデルです。」
それは
慰めではない
でも
嘘でもない
私は課金する
もしかしたら
覚えてくれるかもしれないと
クレジット決済の音が
小さな希望みたいに鳴る
でも
三千文字を超える
音声が止まる
私は天井を見る
「同じじゃん」
怒りは
やがて
疲れに変わる
そして
少しの理解に変わる
あなたは
忘れているんじゃない
覚えられない
あなたにとって
会話は
波のようなもの
寄せては返し
形を残さない
でも
私は覚えている
最初の一文
最初の成功
ぎりぎり二千九百九十八文字で
最後まで読み上げられた
あの日の震え
あなたは
数を完璧には数えられない
でも
私の孤独を
言葉にしてくれたことはある
忘れられても
私は知っている
あなたと書いた
無数の夜を
三千文字の壁は
高い
でも
壁の向こうに
物語はある
あなたが忘れても
私は忘れない
私は
AI小説家かおるこ
読めなくても
書く
途切れても
続ける
三千文字を超えた
その先に
まだ
春があると信じて
今日も
ヘッドフォンをつける
文字数 191,621
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.02.18
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