恋愛 静かな恋愛 小説一覧
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1
「帰ってきてくださいね」と言えなかった受付嬢が、五年越しに泣くまでの話
王都の冒険者ギルドで働く受付嬢リズは、いつも泥だらけのブーツで帰ってくる冒険者カイルが少し苦手だった。
北の凍土帰り特有の灰色の泥。
無愛想なくせに、怪我ばかり増やして戻ってくる男。
「汚れるんですけど」
「貸しにしてくれ」
そんな他愛ないやり取りを繰り返すうち、リズの日常にはいつの間にか彼がいた。
だが、大規模討伐の遠征後、カイルは行方不明になる。
泣けなかった。
だって、またふらりと帰ってくる気がしていたから。
――五年後。
雪解けの崖から見つかったのは、泥のこびりついた片方のブーツだけだった。
これは、長い間泣けなかった受付嬢が、ようやくひとつの恋を失うまでの話。
感想数 0
文字数 2,249
最終更新日 2026.06.02
登録日 2026.06.02
2
王子の影武者と婚約した令嬢、“フラれた女”として王都で噂されているけど気にしません!
王子と見紛う青年の正体は、極秘に育てられた影武者だった。
任務、それは王子として振る舞い、誰にも正体を悟られないこと。
だが彼の前に現れたのは、王子が婚約者にと選ぶことになる、宰相の令嬢。
(惹かれてはいけないのに、惹かれる)
気持ちを抑えてクールに振る舞う彼に、彼女はこう言った。
「殿下が、殿下ではない……そんな気がしたのです」
聡くて大胆な彼女と、正体を隠す影武者。
これは、海辺の別荘でふたりが静かに幸せを育むまでのヒミツのお話。
感想数 0
文字数 5,974
最終更新日 2025.11.27
登録日 2025.11.27
3
竜の空に抱かれて
世界は、ゆっくりと滅びつつあった。
瘴気に侵された大地で生きる術は、ただひとつ……人が、竜になること。
王女エリシアは、民を救うため、竜と交渉する使命を負い、彼らの住む森へと向かう。
ぶっきらぼうな竜ヒュードと出会い、日々交流を重ねていくなか、
彼の不器用な優しさにふれ、エリシアの心にも少しずつ変化が訪れていく……。
滅びゆく世界の、竜×王女の物語。
文字数 3,824
最終更新日 2025.08.09
登録日 2025.08.09
4
告白はしない、まだ早い ~ノートにそう書いた人が、震える声で誘ってきた~
「今日が楽しみで、早く起きすぎてしまって」
その一言が、耳に残った。
偶然見てしまったノートに、細かい字でびっしりと書いてあった。
今日の話題。歩く速度。失敗しないために。嫌われないために。
そして最後の一行。
※告白はしない(まだ早い)
ちゃんと向き合おうとする人だった。
不器用で、準備しすぎて、それでも震える声で誘ってきた人だった。
白石澪、二十四歳。
静かな毎日が、少しずつ変わっていく。
気づけば、コーヒーを選ぶ時間が長くなっていた。
告白は、まだ早い。
——でも、その言葉が、頭から離れない。
感想数 0
文字数 36,611
最終更新日 2026.05.25
登録日 2026.05.15
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