「残っていなかった」の検索結果

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『勇者』 それは異世界に存在する脅威に対抗するための希望であり旗印であり正義を成すものの呼称である。 その選別を行いを育成するための組織に僕は所属していた。過去形なのはもうすでにそれはなくなってしまったからだ。 その選別は悪夢か地獄か絶望か、数えきれないほどの人材が集まったが教える側も教わる側も文字通り死にさらされた。 血反吐を吐く訓練、頭の中身を直接弄るかのような実験、生き残るために餓死を覚悟の上での野外訓練、数えきれないほどのモンスターとの戦いを延々繰り返す、膨大な量の書物を短時間ですべて覚える、その他諸々。まさにそれはこの世の地獄そのものであった 個別に名前は与えられずただ番号と数字の組み合わせとだけ呼ばれベッドしかない広い部屋だけが僕のすべてだった。同じような仲間は最初こそ多数いたけど一人また一人と大人たちに連れていかれて戻ってこず帰ってこれたとしても壊れてしまっていた。 それは延々と続けられ数は確実に減っていく、生き残りも壊れるしか答えが残っていなかった。逃げ場のない地獄だけが僕と仲間たちに許された現実だったのだ。 反論したり抵抗の意思を示すと大人たちは荒縄の鞭と鉄の棒を持ち出して容赦なく延々と殴り続けた。それを見て全員から「逃げられない現実」というのを思い知る。使えないと判断されれば即座にどこかへと連れていかれ二度と戻ってはこなかった。 それをどれだけ繰り返されたのだろうか。僕にはもうそれすらもわからなかった。部屋にはだれもおらず僕だけしかいない。 だが、その運命に大きな一石が投じられることになる。 『他の世界から強大な力を持つ勇者を召喚する奇跡が実現した』 それはまさに吉報でありこれにより勇者育成機関そのものの価値がなくなり組織は解散することになった。でも、僕はどうなるのだろうか?外の世界のことなんて全く知らない僕はどうやって生きていけばいいのだろうかと。 「勇者として選別され育てられた責任を果たしてほしい」 大人たちはそう言って僕を馬車に乗せどこかへ連れて行ってくれた。 そして、どこなのかもわからないが場所に連れていかれた、そこにはモンスターが溢れかえっていて力なき民たちは苦しんでいる。 僕はただひたすら勇者となるために選別され訓練し生き延びてきた。だから、武器をとって戦い希望の旗を振ることしかできない。最後に関わった老人からすごく豪華な鞘に納まった剣を渡される 「この武器は君の母上が残したものだ。これが君を何者なのかを証明してくれるだろう」 馬車は僕をそこに降ろした後立ち去ってしまう。
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小説 20,486 位 / 185,512件 ファンタジー 2,740 位 / 42,665件
文字数 283,633 最終更新日 2023.12.31 登録日 2023.09.29
恋愛 連載中 長編 R15
国境にある小さな村に住むアデリタ・メディシナは知っている。この世界が『君が王にする~奇跡はその手から花開く~』、通称『キミガオ』と呼ばれるゲームの世界であるということを。けれど、対して世界に興味はなかった。何故なら、一目惚れした攻略対象を目当てにさわりをちょっとプレイした程度のゲームであり、ストーリーもイベントもそれほど頭に残っていなかったからだ。そもそも、そんな一目惚れの攻略対象に会うこともできなかったので、プレイ自体放り投げたのが正解だが。 そも、生まれ変わったのならしょうがない、どうせモブでしょうと自由に生き始める。そして、かつて一目惚れした攻略対象であるイグナシオ第三王子にひょんなことから出逢い、共に暮らし、必ず戻ってくるからという彼の言葉に苦笑いを零し、別れた。数年の時を経て、アデリタはとある条件に合う者として王城へと呼ばれ、彼と再会する。数年間、人助けに、自宅改装、病の流行と慌ただしく生きてきたアデリタは知らなかった。イグナシオが抱く愛は深く重く熟成されていることに。 そして、そんな彼と共にアデリタは王太子を決める王位継承戦に参加することとなる。アデリタをやたら敵視する聖女様に、イグナシオへ呪いをかけた犯人と、様々な事柄に巻き込まれながらもアデリタは今日もイグナシオの愛に包まれ、薬師としての仕事をのんびりとする。 ※なろうにも掲載しています。 ※5/25〜6/1までは毎日更新。以降は最低でも週一更新。 ※ご都合主義もりもりです。 ※基本アデリタ視点。★イグナシオ視点、◆その他の視点となってます。
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小説 26,789 位 / 185,512件 恋愛 12,112 位 / 56,287件
文字数 139,089 最終更新日 2023.03.10 登録日 2022.05.25
ファンタジー 完結 ショートショート
その部屋には二人の男がいた。 泣きながら。 後悔しながら。 謝りながら。 「すまない。本当にすまなかった。お前を救えなくて_。」 男が握りしめているのは一通の手紙。 ボロボロと溢すその涙は、とどまることを知らない。 親子である二人は、つい先日家族を二人失ったばかりだ。目の前で。 自らの妻を、娘を。自らの母を、妹を。 仕方のないことだと思っていた。 当然のことだと思っていた。 家族のカタチなんて残っていなかった。 もうとっくに諦めていたはずなのに。 憎んでいたはずなのに。 弔うことさえ許されない君を想う___。 _______________________________________________________________________________ これは稀代の悪女と呼ばれた少女のホンネの一端 ※二話目は一話目を詳しくしたものです。
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小説 26,789 位 / 185,512件 ファンタジー 3,663 位 / 42,665件
文字数 17,839 最終更新日 2022.12.21 登録日 2022.07.04
サミュは婚約者に突然剣で刺されてしまう。なぜそんなことをしたか問いかけると、サミュは将来この国を破滅に導く『夕闇の令嬢』となると聖女の予言があったからだと。それを信じて婚約者はサミュを刺したのだ。サミュは失意の中意識を失ってしまう。 しかし、サミュはしばらくしてから目を覚ます。体を起こすと血だまりが出来ていて、体に張り付く服。そんな状態にもかかわらず、刺された場所を触ってみても、傷は残っていなかった。 状況を飲み込めずにいたサミュだか、とりあえずここにいてはいけないと感じて王城からの脱出をする決意する。 メイドの助けを得て、王城を出たサミュはそのまま王都を出て、身を隠す様に森の中に入り、途方に暮れて歩いていた。そんな時、傷だらけで倒れていた少年アルネと出会う。 彼は一族が領主によって滅ぼされて自分だけ何とか逃げてきたらしい。彼の一族は呪術のエキスパートの一族、領主はそれを危ぶんだのだ。 彼はサミュを見て、ある事に気付いたらしくそれを口にする。納得は出来なかったが、今は逃げるしかない。サミュと少年は二人で逃げ始めたのだった。 そう、これは皆が恐れる『夕闇の令嬢』に至る道。
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小説 31,750 位 / 185,512件 恋愛 14,130 位 / 56,287件
文字数 10,591 最終更新日 2022.12.12 登録日 2022.12.12
 神は聞いた。「なぜ空賊になることを望むのですか」  俺は答えた。「ビルから飛び降りた瞬間、身体全身で感じた風が忘れられないからです」  この世界の神が企画した『自ら命を絶った100人に来世は幸せを』キャンペーンに当選した俺は、来世をファンタジーの異世界で送ることになった。  神は100人の当選者達が生きやすいようにと、天職を選ぶ権利を与えていた。  なんと100人目の当選者であった俺には、最後のひと枠「風水師」しか天職が残っていなかったが、神の思し召しで空賊×風水師のダブルジョブを手に入れた。  俺たちが転生する異世界にも神はいて、100人の転生者を迎え入れる代わりに条件を課していた。 ①転生者は自ら魔力を生成できず、パートナーを介して魔力を補給すること。 ②パートナーを一度決めたら変更することは出来ない。 ③パートナーが命を落とせば転生者も死ぬ。また、パートナーとの繋がりを示すアーティファクトが破壊されても転生者は死ぬ。 ④100人の転生者のうち、最後まで生き残ったものは、どんな望みでも叶えられる。  前途多難な予感を抱きながら転生した俺は、前人未到の秘境で目を覚ます。  風水師の才能を早速活用しながらサバイバルをしていると、一匹のドラゴンが生まれる瞬間に立ち会うことができた。  驚くことに、ドラゴンは生まれた直後から人の言葉を話した。  ドラゴンにサティと名付け、僻地で生活をしていたが、サティはみるみる大きく育っていく。十分に空を飛ぶことが出来る様になったサティに乗って、俺はついに異世界の街へ辿り着いた。  俺のパートナーとなったサティは、人の姿に変身することが出来るようになっていた。  そして、サティは、ドラゴンの中でも幻の存在「幸いの竜」であったことが判明する。  俺とサティは、サティの親を探すために、異世界を旅することを決めたのだった。  しかし、異世界の神が課した条件により、世界の各地で転生者達による熾烈な生き残り戦が始まっていた。  
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小説 38,212 位 / 185,512件 ファンタジー 5,743 位 / 42,665件
文字数 41,462 最終更新日 2022.11.28 登録日 2022.08.28
いじめられていた少年、先生によっていじめはどんどんひどくなっていきそれがきっかけで物を隠されたり挙句の果てにはぼこぼこにされ傷だらけで、家に帰るが家には誰もいない、少年はソファーでもう学校に行きたくないと現実逃避しながら生まれてきてからの思い出を無意識に思い出し視界が真っ暗になる、その後少年が目を覚ましたのがある世界、その世界で100年間、眠っていて記憶があまり残っていなかった。 つらい記憶が、蘇えった瞬間、少年の体に異変が・・・・ 少年はこの後どうなるのか・・・・
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小説 185,512 位 / 185,512件 ファンタジー 42,665 位 / 42,665件
文字数 35,477 最終更新日 2017.07.30 登録日 2017.06.22
BL 連載中 長編 R15
 かつて、この世界には大きな戦争があった。世界を巻き込んでの大戦だ。  後の世で、この戦は『太古の大戦』と呼ばれるようになる。  肥沃大地ラーデ大陸を巡って、数多くの国々が争い、勝ち、敗れ、分裂し、併わさり、血で血を洗い、権謀術数の限りを尽くし―――秩序を失った。  人口はみるみる減っていった。戦争が始まって100年が経った頃には、戦争が始まる前と比べて、3分の1以下の人口しか生き残っていなかった。  しかし、人間には、もはや争いを止めることは困難だった。  そこで困ったのが、この世界を作った創造主。後の世に、最高神と畏れ敬われる存在である。  最高神は人間が絶滅しないように(暇つぶしがなくならないように)、眷属たる神人のうち最も信頼する二柱の神に人間界へ下るよう命じた。  二柱の神は最高神の命を受け下界へ下り、一人の青年と出会う。  この青年が、後に世界を統べることになるラクソリス帝国初代皇帝その人であった。  青年は二柱の神の力を借り、世界各地で起こる争いに次々と終止符を打っていった。  そうして、最高神の思惑通り、世界から戦争は消えた。  青年は、人類の歴史上初めて世界を統べる者、皇帝となった。  二柱の神はその後天界へと帰ったが、皇帝の権威は揺るぎないものとなっていた。  世界から戦争は消え、人々は平和を取り戻した。  それから約1000年。初代皇帝の英雄譚が「建国記」の名で伝説化されてしまった頃のこと。  相変わらず平和を甘受しているラクソリス帝国の国民だったが、ここ100年ほど、太古の大戦に比べれば可愛らしいものであるものの、だが確実に大きな脅威にさらされていた―――。  戦争が起きない代わりに【賊】が蔓延るようになった時代。  ラーデ大陸北西のある港町には、ラ・メジャーネル海の海賊に『黒き悪夢』として知られる【賊狩り】がいた。  多くの人々に囲まれながらも亡き相棒の面影を追い続ける孤独な【賊狩り】と、 その【賊狩り】に買われた訳あり【奴隷】姉弟、海賊に使われていた乞食の少年、大罪を犯した前世の記憶を持つた廃皇子、そしてそれを取り巻く群衆の物語。  ※ BL風味。初めの方は全く(?)その気配はありません。    【賊狩り】さんとその相棒の生まれ変わりの皇子、そこに横恋慕する(というより憧れを抱く)【奴隷】少年(後に青年)。   勢いだけで書いてますので、今あるストックが切れたらマイペースすぎる更新になります。
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小説 185,512 位 / 185,512件 BL 24,085 位 / 24,085件
文字数 54,607 最終更新日 2022.01.07 登録日 2021.12.06
*このお話は~直通運転編③~の続きとなっております。よろしければ、~直通運転編③~の方もご覧ください。  二〇二一年、神奈川県の閑静な住宅街に住む高校三年生の西谷百合絵は、今年大学受験を控えていた。お騒がせなウイルスの影響や伸び悩む成績のこともあり、彼女はまた大変な高校生活を送っていた。二年生の頃から付き合い始めた新しいパートナー――的場萌花とも三年一学期の途中で別れてしまい、彼女にはもう受験勉強と大学受験いう目の前のつらい現実しか残っていなかった。  二学期が始まって数日後、幼馴染でクラスメイト――寒川琴乃の違和感に気づいた。気になって仕方がなかった百合絵は出来心により琴乃の荷物を勝手にあさってしまいそれが仇となり唯一無二の気が置けないクラスメイト、そして友達を失ってしまった。  もはやこのクラスに一緒に居てくれる人は誰もいない。つらく思い悩んでいた百合絵はとうとう鉄道ヲタクの秦野宏明と昼休みを共にしてしまう。幸い秦野は百合絵の他クラスの友達――神宮真妃の彼氏ということもあり観察対象という意味でちょうどよかった。しかし、百合絵には腑に落ちないことがあった。 「どうして何も共通点のない秦野と真妃ちゃんがこんなにもラブラブなの?」  ある日、一年生の頃のクラスメイト――舟渡啓介との偶然の再開によりなんとか琴乃と仲直りするきっかけをつかんだ百合絵だったが、琴乃は「舟渡が受験する慶應か早稲田に合格しなければ来年四月から絶交する」という無茶苦茶な条件を突き出してくるのだった。 「琴姉のバカッ! できっこない条件つけてくるなんて……。ほんと、最低っ!」  とある私鉄沿線に住む高校三年生の女子高生の日常を描いたお話。彼女の大学受験の結末は? そして、秦野と真妃のカップルの秘密と、あのとき琴乃から感じた違和感の秘密とは? *こんな方におすすめいたします。  首都圏の鉄道に興味のある方  学生時代に受験勉強で大変な思いをされた方  現実世界の出来事をもとにした二次創作寄りの作品がお好きな方
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小説 185,512 位 / 185,512件 ライト文芸 7,614 位 / 7,614件
文字数 119,346 最終更新日 2022.03.27 登録日 2022.03.16
スライム系の小説や漫画をこよなく愛する青年、河野颯太。彼は不慮の事故にあい命を落としてしまったが、魔物すべてをつかさどるテーゼが彼のことを見つけて異世界へと転移させる。この世界ではスライムは個体数が激減しており、ついには最後の1匹しか残っていなかった。そして颯太はそのスライムとともに異世界で第2の人生を送ることになった。
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小説 185,512 位 / 185,512件 ファンタジー 42,665 位 / 42,665件
文字数 10,353 最終更新日 2020.09.13 登録日 2020.04.28
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