献身
時は大正時代から昭和初期でございます。身寄りのない私が里子として引き取られたのは、伊豆の国の山奥に佇む洋館でございました。
※男色的な表現あり
***
旦那様は不幸なお方です。
大変な美男でありましたが、両の足を悪くしてからは、そのご尊顔は不機嫌が常で、一日中書斎に閉じ籠るようになりました。
そんな旦那様の僅かなサインに気がつけるのは、私ぐらいのものでしょう。
「手水ですか」
恥じるように頬を染めて頷く美男に、私はどうしようもなく心が乱されてしまうのです。
***
つぶやき短編集
『不機嫌』×『サイン』より
朗読動画あります。
https://twitter.com/nao83466377/status/1484468214545338375?t=GKBY63poqZLHoA8N9-lmxg&s=19
表紙作成は、羽多奈緒さん(@hata_nao_)です。
ありがとうございます。
※男色的な表現あり
***
旦那様は不幸なお方です。
大変な美男でありましたが、両の足を悪くしてからは、そのご尊顔は不機嫌が常で、一日中書斎に閉じ籠るようになりました。
そんな旦那様の僅かなサインに気がつけるのは、私ぐらいのものでしょう。
「手水ですか」
恥じるように頬を染めて頷く美男に、私はどうしようもなく心が乱されてしまうのです。
***
つぶやき短編集
『不機嫌』×『サイン』より
朗読動画あります。
https://twitter.com/nao83466377/status/1484468214545338375?t=GKBY63poqZLHoA8N9-lmxg&s=19
表紙作成は、羽多奈緒さん(@hata_nao_)です。
ありがとうございます。
あなたにおすすめの小説
おはな日記
【♪◆第12回歴史・時代小説大賞94位:ありがとうございました◆(^^)】
江戸の米問屋「穂積屋」に奉公へ出された十一歳の少女、おはな。
まだ字を覚えたばかりの彼女は、日々の中で心に残った出来事を、こっそり紙へ書きつけていく。
けれど、おはなはとても素直で、少し世間知らず。
旦那さまの見栄も、番頭のため息も、おかみさんの怖い笑顔も、手代の情けない失敗も、見たまま聞いたまま日記に残してしまう。
本人は大まじめ。
けれど大人が読めば、なぜだかおかしく、少しだけ胸があたたかくなる。
米俵の匂い、雨の店先、台所の湯気、人の嘘と情け。
小さな丁稚の目を通して、江戸の商家に暮らす人々の毎日を描く、笑いと人情の時代日記物語。
今宵は遣らずの雨
★第7回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★
小夜里は代々、安芸広島藩で藩主に文書を管理する者として仕える「右筆」の御役目を担った武家に生まれた。
十七のときに、かなりの家柄へいったんは嫁いだが、二十二で子ができぬゆえに離縁されてしまう。 婚家から出戻ったばかりの小夜里は、急逝した父の遺した「手習所」の跡を継いだ。
ある雨の降る夜、小夜里は手習所の軒先で雨宿りをする一人の男と出逢う。 それは……「運命の出逢い」だった。
※歴史上の人物が登場しますがすべてフィクションです。
大奥~牡丹の綻び~
*この話は、もしも江戸幕府が永久に続き、幕末の流血の争いが起こらず、平和な時代が続いたら……と想定して書かれたフィクションとなっております。
大正時代・昭和時代を省き、元号が「平成」になる前に候補とされてた元号を使用しています。
映像化された数ある大奥関連作品を敬愛し、踏襲して書いております。
リアルな大奥を再現するため、性的描写を用いております。苦手な方はご注意ください。
時は17代将軍の治世。
公家・鷹司家の姫宮、藤子は大奥に入り御台所となった。
京の都から、慣れない江戸での生活は驚き続きだったが、夫となった徳川家正とは仲睦まじく、百鬼繚乱な大奥において幸せな生活を送る。
ところが、時が経つにつれ、藤子に様々な困難が襲い掛かる。
祖母の死
鷹司家の断絶
実父の突然の死
嫁姑争い
姉妹間の軋轢
壮絶で波乱な人生が藤子に待ち構えていたのであった。
2023.01.13
修正加筆のため一括非公開
2023.04.20
修正加筆 完成
2023.04.23
推敲完成 再公開
2023.08.09
「小説家になろう」にも投稿開始。
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
獅子の末裔~蒲生氏郷、乱世を駆ける~
織田信長に見出され、戦国の世を駆け抜けた若き武将、蒲生忠三郎。
のちに蒲生氏郷と呼ばれるその人は、武勇と才知に恵まれながらも、深い孤独と迷いを抱えていた。
主君の死、故郷への思い、戦で失われる命、そして異国より来た信仰。
秀吉の天下が近づく中、忠三郎は問われ続ける。
人は何のために戦い、何を残して死ぬのか。
これは、戦国の獅子が、信仰と罪と赦しのはざまで歩んだ物語である。