ファンタジー 義母 小説一覧
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私は生家の侯爵家を追い出され、乗り合い馬車で隣国に行く途中である。
「ああ、良い天気。空が青いわ」
ゴトゴトと揺れる馬車に、子供連れのご婦人はお尻が痛いと呟くが、子供は景色を見ながら元気いっぱいに歌っている。
それを見る私も、初めての乗り合い馬車の振動に驚いているが、気持ちはスッキリしている為か楽しんでいる。風も暖かく頬を撫でる。
ハチキナ侯爵邸の物置部屋で、使用人に交じって掃除をしていた時とは雲泥の差である。たくさんの使用人もいるのに、私にもそれを強いていたのだ。
「お義姉さま、まだ此処の床汚れてましてよ。これじゃあ夕食をあげられないわよ」
わざとバケツを蹴飛ばして、掃除後を汚す義妹のギルモア。
「本当屑ねえ。チャチャと遣ってちょうだい。旦那様が戻るわよ!」
見ていた癖に嫌みを言う義母ユネジュー。
私の名前は、サフラン・ハチキナ。
母が亡くなってから、父の愛人家族が侯爵家に乗り込んできた。
(小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています)
文字数 20,038
最終更新日 2025.11.07
登録日 2025.07.06
2
今はシスターのルカーニだが、そこに行くまでは命の危機があった。いろいろと乗り越えた先の平安は、かけがえないものなのだ。
(小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています)
文字数 41,394
最終更新日 2025.07.20
登録日 2025.06.18
3
「エリーゼよ、光栄に思うが良い。赤髭公爵の次の奥方として、お前が指名された。出発は明日の早朝だ! わはははっ」
「嘘でしょ、お父様! 何を仰るのですか!?」
愉快に笑う父ビリーに困惑し、エリーゼは驚愕しながら尋ねた。
エリーゼは没落した伯爵貴族の令嬢だ。
それでも父伯爵は王宮勤めをしているから、今まで生活が困窮することはなかった。
既に領地と先祖代々の邸は売り払われているが、その分の資金の一部は父伯爵の懐に入っているから、贅沢しなければ当分は暮らせる状態にはある。
言ってみれば父の代での経営の失敗で、爵位以外を手放したようなものだった。
「どうして私が婚約者に? 私にはマイケルがいます。赤髭公爵に嫁ぐことは出来ませんわ」
ビリーを問いつめるエリーゼに、義妹のロリータがマイケルの腕を組んで姿を現す。
「そんなの大丈夫よぉ、お義姉様。私がマイケルと添い遂げますからぁ」
「すまない、エリーゼ。そんな訳なんだ」
ばつの悪い顔をした婚約者だが、義妹に胸を押し付けられて時々そちらを見てニヤケている。最低だ!
「な、なんでエリーゼとマイケルが? 嘘でしょ?」
「もう後戻りなんて出来ないわ、公爵様との約束だもの。今日はご馳走にしたから、たくさんたべましょ。ね、エリーゼ」
義母のアルラウネが喜色満面にお祝いしようと騒ぎ立てたことで、父が私を金で売り払ったと予想が着いた。
テーブルいっぱいに並ぶご馳走と、ロリータの着ている真新しいドレスと義母の大きな宝石の付いた指輪。最近まで家にはなかったものだ。目をそらす父を私は睨み付けた。
もうやってられない。
このご馳走は私を売った金で買ったものだろう。根こそぎ食い尽くしてくれるわ。
「ガツガツ。グビグビッ。っくううっ、美味しいわ!」
「まあ、下品ねぇ。エリーゼったら」
「本当よ。マイケルの前なのにそんな姿見せて、良いのぉ?」
もう貴族のマナーなんて、いらないわ。
マイケルなんてもっといらない。
だって明日死ぬかも知れないもの。
右手にフォーク、左手になみなみにワインを注いだグラスを持ち食べまくる。
「いやぁ~、私の分がなくなっちゃう」
義妹のブリッコ口調を目でギッと睨み付け、気にせず猛烈な勢いで食べまくる。文字通り最期の晩餐として。
そして翌日、赤髭公爵の邸へ向かうのだった。
(カクヨムさん、アルファポリスさんにも載せています)
文字数 7,542
最終更新日 2025.06.25
登録日 2025.06.25
4
貴方はもう、好きに生きると良いわ。鞄に入っているのは、これまでの慰謝料みたいなものよ。………遠慮せずに受け取って」
長年暮らした場所を僕、シューベルトは出ていく。
住みやすかったとは言えない、小さな別邸が僕の全てだった。
◇◇◇
僕の母親は、僕を産んで死んだ。
産まれたばかりの僕を残して。
僕の出産は、この家の奥様と同じ日だったらしい。
奥様は女の子を。
僕の母親は僕を産んだ。
僕の母親は愛人だったらしい。
このことは奥様と一部の使用人以外には秘密にされていたそうだ。
◇◇◇
「お前は私の跡取りだ。たった一人の男の子よ」
この家の伯爵様が幼い僕に言う。
それを見て、奥様の目が無意識につり上がる。
伯爵様はそれに気づき、ほくそ笑むのだ。
僕は愛人の子だけど、伯爵様と奥様の子として届け出が出されている。
奥様の子マルガリーテは、愛人の子として届けが出された。
血縁上の父親である伯爵のせいで、シューベルトの人生は大きく変わっていくのだ。
(小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています)
文字数 18,729
最終更新日 2025.06.08
登録日 2025.06.08
5
「花は散るから、命を燃やして美しく咲き誇る。僕の好きな詩文の一節なんだ」
こんな陳腐な台詞が似合う、美しい顔の男は私の婚約者。
騎士団の副団長で、名前はランディス・グレイ。
金髪碧眼の高身長で、おまけに声も渋い。
何処だか伯爵の息子だ。
世間の噂では、“悲恋の王子様(プリンス)” らしい。
身分的にも王子様(プリンス)って、可笑しいだろうに。
そんな彼の4番目の婚約者となった、平民のメルト・サキラーバ。
彼と婚約した令嬢は、みんな1年以内に死んでいると言う。
ちょっと、縁起悪いんですけど、まったくもう。
(小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています)
文字数 13,689
最終更新日 2025.05.21
登録日 2025.05.21
6
「痴漢はあなたね、ようやく捕まえた」
素人童貞でさえない40歳のおっさんが電車で若い娘に痴漢をしてたら捕まっってしまった。
「あ、こら、そっちに行ったら、、あぶない!」
ホームで逃げようとして線路におりたら電車に轢かれてしまい、気が付いたら異世界の少年に生まれ変わっていた。
チートなスキルももらったからやりたい放題だけれど、性癖が変えられちゃって年上しか愛せなくなった少年(中身はおっさん)。
でも美人の兄嫁たちや姉、そして、美魔女な養母や伯母に囲まれる生活は天国そのもの。
前世くずだったおっさんだけど転生してもくずなおっさん。
でも熟女たちは一筋縄邪いかない。
「あん♡」
前世報われなかったおっさんだけど熟女から超熟女まで美熟女たちに囲まれスキルを使いまくって幸せになれるかな。
文字数 39,804
最終更新日 2025.02.15
登録日 2022.01.29
7
森のそばのちっぽけな村に住む、二人の親子がありました。父親のトウネと娘のパンネです。二人は仲良く暮らしていましたが、トウネは再婚することになりました。ところがトウネはあっという間に帰らぬ人となり、パンネは義母と二人暮らしに。気不味い生活をしていたある日、義母がパンネを誘いました。「今日は森に一緒に行きましょう」パンネは――――。
全六話程度な気がします。←八話でした! 他サイトにも投稿しております。
文字数 11,172
最終更新日 2022.06.08
登録日 2022.06.03
8
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