「永」の検索結果
全体で3,933件見つかりました。
「愛って何ですか」――青年は私に問いかけた。
女優として多くの人に愛されているジェイド。華やかなスポットライトを浴び、歓声に包まれ、薔薇の敷き詰められた道を歩く彼女は、誰もが羨む存在だった。
「私は私を愛しているわ。それだけよ」
他人の愛など信じない。愛を証明できるのは自分自身だけ。それが、彼女の生き方だった。
仕事終わりに通うパブで、カウンター越しに問いかけてくる青年。彼は愛を知らない。母は多くの男性を愛し、愛されながらも、泣き崩れていた。彼女の愛は偽物だったのかと。
「そうじゃないわ。彼女の愛は本物よ。すべてを、等しく、愛していたのよ」
ジェイドの言葉に、青年の灰色の瞳にわずかな光が差す。そして、二人は静かに微笑み合う。
しかし、平穏は突然終わりを告げる。
ジェイドの恋人の男が、記者の前で彼女との関係を否定したのだ。「彼女とはただの友達だよ」――その言葉は、鋭利な刃物のように彼女の胸を裂いた。
自己愛だけが真実のはずだった。誰に裏切られようと、彼女という存在は彼女自身によって肯定され続けるはずだった。
それなのに、どうして、こんなに、胸が苦しいの。
「私は彼を愛していたわ。そして彼も、私を愛していた。そのはずだったのに」
涙が止まらない。いつものパブで、青年に問いかける。
「ねえ、愛ってなに」
青年は静かに答える。
「貴女は、愛して欲しかったのではないですか。自分で自分を愛すことで、愛されていることを感じていた。そして、すべての人を等しく愛していた」
拒み続けていた真実。私は私を、恋人を、そして――青年を愛していた。
その瞬間、世界の色彩が一変する。胸を満たしたのは苦痛でも悲嘆でもなく、ただひとつの甘美な衝撃。
自己愛という鎧に守られていた女優が、初めて他者を愛したとき、運命は残酷な結末を用意していた。
愛とは何か。その答えを見つけたとき、彼女の胸に灯る炎は、永遠に燃え続ける。
文字数 4,863
最終更新日 2025.12.09
登録日 2025.12.09
釜揚高校を卒業した安永拳、城ヶ崎しげる、玉木浩の3人は卒業旅行のため東京に向かう予定であった。
しかし、ある男が『優雅な旅』を提案する。
ホワイトボードに示された6つの選択肢。行き先はサイコロのみ知る。
サイが投げられた瞬間、男たちの旅は優雅なものから過酷な旅へと変貌する!
キング・オブ・深夜バス、船酔い、イルカウォッチング、巌流島の決戦、
未知の生物との遭遇、そして禁断の目撃現場。
旅の大半を移動にさきながら、男たちは進んでいく。
そして、極限の疲労の末、故郷の釜揚町に戻った男たちを待ち受けていたのは、最大の試練であった。
長編連載「釜揚高校ドタバタ日記」の番外編です(全4話)。バラエティー番組「水曜どうでしょう」のサイコロの旅をモチーフにしております。
当作品はブログに以前投稿したものを一部改訂しております。
元サイト: http://blogs.yahoo.co.jp/doggie4020tak
登録日 2015.06.28
2022年4月20日(水)、何か月ぶりかの投稿再開です。
ルノルマン・カード1日2枚引きの記録です。
文字数 8,022
最終更新日 2022.04.24
登録日 2020.03.03
私の身の上に起こった「東日本大震災」による「原発事故」での避難、被災生活中の出来事を書いた、ノンフィクションの話です。
2011年3月11日、東日本大震災により、原発は事故を起こした。
放射能を巻き散らかした福島第一原子力発電所のある町からの被災者である私や家族たち、町の人々への偏見や差別。
私たちは、すぐには故郷へと戻ることは許されなかった。
すぐには、ではない。
永遠に、だ。
何もかもに絶望し、私は生きる気力を失いかける。
救ってくれようとしてくれている人の手や、助けようとしてくれている人の声が、私には届かなかった。
ひどい惨状を見た。
全てが虚しく感じた。
私はまだ、もっと、何もかもを、失うの。
これは、「私にだけ起こりえること」じゃなかった。
誰にでも、起こりえることだった。
何度も諦めようとした。
もう無理だと思った。
私には何もなくなってしまったのだと思った。
それでも生きた理由がある。
生きることをなんとか選択出来た理由がある。
私が「失って失って失って」「傷ついて傷ついて傷ついて」も、生きて行くことを諦めず、「生きなければ」と思わせてもらうことが出来たのは、ただの小さな日々の積み重ね。
私を今、生かすものは、何だろう。
文字数 14,685
最終更新日 2022.07.03
登録日 2022.07.03
【全話執筆完了しました。毎日更新も再開しました。最終更新は9月3日です】
【あらすじ】
2040年の日本の闇社会に巣食う暴力団進化系『ステルスヤクザ』
その最大勢力である緋色会は社会の闇に潜伏しつつ着実に活動を広げていた
その緋色会の末端にて密命を帯びて活動する構成員の若者が居た
その名は【柳澤 永慶】
緋色会の筆頭若頭の一人、天龍陽二郎の元で活動する若衆の一人である
その柳澤の上司である天龍に思わぬトラブルが降りかかり、そこから柳澤は想像を絶する困難な密命を任せられる事となる。それはステルスヤクザ・緋色会と、サイバーマフィア・サイレントデルタとの関係を巡る事件へと発展して行く。
そして柳澤はある若者と出会い、この難局を乗り越えようとするのだが――
【解説】
特攻装警世界の闇を代表する存在であるステルスヤクザの緋色会を舞台としたスピンオフストーリーです。
時系列的には有明事件後から2ヶ月を経過したあたりです。
本編の第1章から第2章の間で人知れず起きた事件。
第1章でも名前が出てきた若い側近『柳澤』が主役となります。
さて彼がどのように事件に巻き込まれ、それを乗り越えていくのでしょうか?
ステルスヤクザ・緋色会の内幕事情も見ものです
文字数 149,608
最終更新日 2019.09.03
登録日 2019.05.07
『夕暮れは、人の気持ちをおかしくさせる。』
結婚一年目、不器用な小説家と編集者が織り成す日常生活。
優しくて残酷な秘密を抱えたまま、緩やかに愛は窒息して行く。積み上げるには永遠の時間を要するのに、崩す作業は恐ろしく呆気ない。
二人の愛の行方。
登録日 2021.01.18
科学者佐藤の手により、現代に転生した近藤、土方、斎藤、永倉、沖田ら新選組。
女子高生に成長した彼(彼女ら)は、剣道部に入部し、日本一を目指すことになるのである。
幕末最強の人斬り集団が、平和な時代に竹刀を手に奮闘する。
熱血剣道物語が幕を開けます。
登録日 2020.02.08
チェルシーは焦っていた。学年末試験で首席を取らないと退学になるのに、エリクという男子にその座を奪われかかっているからだ。
そんな中、チェルシーとエリクにそれぞれ『時々嘘をついてしまう』『時々本当のことを言ってしまう』という奇妙な魔法がかかってしまう。
解くには『互いの体液に触れることで、相反する魔法を打ち消す』ことが必要だと判明し、口述試験を目前にして追い詰められたチェルシーは……。
「あなたの身体はこんなに気持ちよさそうなのに、言葉は違いますね。気持ちよくないのは本当? それとも嘘?」
言葉と身体。嘘と、何か。全部曝け出して、絡めてしまえば魔法は解ける?
(R回は☆印・別投稿サイトにも掲載)
文字数 28,137
最終更新日 2025.03.30
登録日 2025.03.25
これは誓約の証。虹色の聖水に誓うは、ただひとつの想い。揺るぎない意志とともに永久(とわ)に捧げし、その身の代償は――。
シュギルとルリーシェ。
創造神を崇め、竜神にひれ伏す古(いにしえ)の時代。黎明の天(そら)に煌めく暁月(あかときづき)に照らされ、ふたりは出逢う。
国の英雄と、生贄の少女。相容れぬ運命を縒り合わせるのは、ただひとつの愛のみ。
素敵な表紙は南城千架様作画です。
◆本文、画像の無断転載禁止◆
No reproduction or republication without written permission.
文字数 136,920
最終更新日 2020.12.11
登録日 2020.09.15
病室のベッドで人生の大半を過ごし、外の世界を知らぬまま死んだ青年・白石ノア。
永遠の眠りについたはずの彼が目覚めたのは、石造りの部屋だった。
痛みも苦しみもない、驚くほど軽く、健康的で――そして、柔らかな少女の肉体になって。
これは、借り物の命を手にした青年が「生きる理由」を探して旅をする、再生の物語。
登録日 2026.01.08
月ノ宮高校一年生の高里千影は、幾度となく見る夢の女性をずっと気にかけていた。
ある日食堂で幼馴染の森谷樹と共に食事をとっていると、突然そのドアが開け放たれる。
「君が欲しい」
そう言われた千影は夢のことを言い当てられて、ついていくことに。
つれていかれた場所は、心霊スポットで有名な洋館。
実はその場所、前世の能力を使って戦う能力者たちが集まる場所だった!
気に食わない大学生の蓮見悠と早速ペアを組まされることになって、
一体これからどうなっちゃうの?
登録日 2015.08.12
ある場所では、光の吸収率100%の物質が見つかった。
ある場所では、光の反射率100%の物質が見つかった。
二人の作家がおくる、テンプレートから外れたSF。
文字数 608
最終更新日 2026.06.27
登録日 2026.06.26
20年振りに母校の小学校を訪れた「私」は、偶然にも元担任の教師と再会して昔を懐かしむ。しかし話題は「私」の代の永遠の黒歴史である同級生の失踪事件へと移り…(「黒い鞄」)
気味の悪い「ムシ」達の森を抜けて、やって来たのは秘境の温泉。道中で見かけた石の観音像に引っかかるものを感じながらも、遂に辿り着いた名湯に心躍る「僕」だったが…(「森の奥」)
青い実のケーキを食べる!ミニトマトを飛び越えて保育園の陰謀を暴く!!お風呂で西洋妖怪と戦う!?
謎の言葉、氾濫する記憶、恐怖、絶望、哀愁……夢幻と現実が混交する、北瓜彪版「夢十夜」をお楽しみ下さい。
文字数 2,480
最終更新日 2019.03.30
登録日 2019.03.22
絶対に秘密だよ! 最終的にいきついた相手は。なんと旦那の不倫相手だった
結婚して2年と半年。はじめはもう、友人もあきれるほどのイチャイチャ夫婦だった。
永久《とわ》の誓いをお互いに交わし、この幸せがずっと共に老いるまで続くものだと思っていたのは、私だけだったのか?
結婚してから、1年と少ししたあたりから、旦那に変化が訪れた。
これは女の「感!」だ。
おかしい!! 旦那、雄也《ゆうや》から感じるオーラが変わってきている。
嘘だよね。そんなこと考えちゃいけないよ。
だって結婚してまだ1年と少ししかたっていないじゃない。
疑っている? 駄目だよ! 信じようよ! 私の最愛の旦那だよ!!
で、それからおよそ1年半。結婚して2年と半年。
決定的な瞬間を、私はこの目でしっかりと見てしまった。
雄也が浮気している。
まるでゴキブリ取りハウスに引き込まれるように、雄と雌のゴキブリが入っていくのを。
女の顔は見えなかったけど、雄也のあのデレっとした顔はこの瞼に焼き付いた。
上等ジャン! じゃぁ、私も不倫してやるよ!
でも不倫ってどうやってするの? んでもって出会いはどうするの?
……わかんないけど。
旦那が浮気しているみたいだから私も不倫してみよっと!
文字数 24,627
最終更新日 2024.07.29
登録日 2024.07.16
ステラ・フォン・アストリアは、「王国一の淑女」「高嶺の花」と誰もが遠巻きに見上げる公爵令嬢。控えめで上品な佇まいを見せる彼女だが、その胸の奥には、国や婚約者の間違った行動には毅然と正論を突きつけられる、誰よりも強い「芯」を秘めていた。彼女がそれほどまでに努力を重ね、気高くあろうとするのには理由がある。五歳のあの日、第一王子であるジョシュア・ド・ルミナスの婚約者に選ばれたステラ。厳しい皇太子妃教育の重圧に泣いていた彼女を見つけ、優しく手を引いてくれたのが、幼き日のジョシュアだった。「僕のお嫁さんになって、ずっと隣で支えてほしい」その言葉に救われたステラは、大好きな彼に相応しい妃になるため、血の滲むような努力を片時も怠らずに成長してきたのだ。そしてジョシュアもまた、自分を孤独から救い、一途に努力を続けてくれたステラを、世界で一番大切に深く溺愛していた。やがて二人は、ルミナス王立学院に通う年齢になる。学院でも、周囲からは「近寄りがたい完璧な双璧」として見られる二人だが、人目のない生徒会室に一歩入れば、ジョシュアの独占欲が爆発する極甘な日常が待っていた。ステラの双子の兄であり、ジョシュアの優秀な筆頭補佐官でもあるシエルは、そんな二人の甘すぎる空間に日々やれやれと呆れつつも、誰よりも二人を支え、守っていく。しかし、完璧な二人の周りには様々な試練が。一年生の頃には、ステラを羨む令嬢たちからの陰湿な嫌がらせが発生。だがステラは淑女の気品を保ったまま正論で論破し、裏ではジョシュアとシエルが圧倒的な権力で悪意を根絶やしにする。二年生になると、国政の重圧から焦り、冷酷な判断を下そうとするジョシュアの前にステラが立ちはだかる。「それはお間違えです、ジョシュア様。今のあなたは、ただの暴君ですわ」命がけで自分を正してくれるステラの美しき正論に、ジョシュアは救われ、二人の絆はさらに強固なものへと昇華していく。三年生には、シエルの婚約者である第一王女シャルルも入学。ゆるふわな見た目とは裏腹に、鉄壁の頭脳と芯の強さを持つシャルルも加わり、二対の最強カップルは他国からの邪魔者をも完璧に撃退。そして迎えた卒業式の夕暮れ、五歳からの約束を果たすプロポーズを経て、二人はついに最高に華やかな婚礼の儀を迎える。神の前ではなく、これまで見守ってくれた国王夫妻の前で、お互いを「甘やかし、時に正し、支え合う」と己の言葉で誓い合う二人。お互いの瞳の色である『サファイア』と『エメラルド』の宝石を胸に輝かせ、世界一の幸福のなかで、二人は永遠のキスを交わすのだった。
文字数 7,898
最終更新日 2026.08.11
登録日 2026.07.31
i)登場人物の紹介
カイ
二十五歳の記憶術師。つらい記憶そのものではなく、そこにまとわりつく感情の重さを木の食器へ一晩だけ預けられる。本人の同意を何より大切にする、真面目で世話焼きな女性。
ユキムク
悪夢の霧を食べる真っ白な巨馬。威厳たっぷりなのに人参には弱く、悪夢を食べたあとは天気予報のようなげっぷをする。
ヴァス
閉店寸前の宿兼食堂「木匙亭」の店主。妻を雪崩で亡くして以来、店を畳もうとしていた。
ルエイ、チエイク、エヴイたち
金勘定に厳しい行商人、不器用で陽気な護衛、規則に厳しい衛生官など、癖は強いが温かな村人たち。木匙亭の食卓を通じ、カイと少しずつ支え合っていく。
ii)あらすじ
権力者から「都合の悪い記憶を永久に消せ」と命じられ、それを拒んだ記憶術師カイは、北方のフィヨルド村へ追放される。
濃霧の中で出会ったのは、なぜか彼女の靴をくわえて逃げる真っ白な巨馬ユキムク。追いかけた先には、「本日をもって閉店」と札を掲げた木匙亭があった。
カイの術は、人を忘れさせる力ではない。眠れないほどつらい感情の重さを木匙へ一晩だけ預け、夜明けには本人へ返す。その一晩に温かいものを食べ、眠り、誰かと話すための力だ。
カイとユキムクは木匙亭で、悪夢や後悔を抱えた村人たちを少しずつ迎え入れていく。
やがて見つかるのは、カイが十年前に異世界へ来た理由と、帰れなかった日の記憶につながる古いタペストリー。そして記憶術への規制によって、ようやく居場所になった木匙亭にも退去の危機が迫る。
「忘れる」のではなく、「今夜だけ休んで、明日また一緒に抱える」。
悪夢を食べる白馬と温かな料理、小さな助け合いを描く
文字数 103,860
最終更新日 2026.10.07
登録日 2026.08.12