心残り 小説一覧

6件
1

あのころの君へ

神崎華はテナントビル1階に新規オープンする若手作家を支援するギャラリーの立上に携わることになった。 作品配置の打合せ中、机上に並べられた作品写真の中に見覚えのある構図の日本画に目が留まる。 どこかで見たことのあるその日本画から蘇ってきたのは・・・・ 煩わしさと子供の頃の友達を傷つけた罪悪感、 そして、素直になれなかった心残り・・・・
2

世界が終わったあと、喫茶店だけが営業していた

世界が終わったあとも、その喫茶店だけは営業していた。 荒れ果てた街の片隅にある小さな店。 そこでは、止まったはずの電気が灯り、湯が沸き、温かいコーヒーが出される。 店主は、自分の名前も過去も思い出せない。 ただ、この店を閉めてはいけないことだけは分かっていた。 訪れる客は、壊れかけの配達ロボット、最後の新聞記者、記憶を売った少女、幽霊になった常連客。 彼らは皆、終わらせられなかった何かを抱えている。 温かい一杯が、誰かの心残りをそっと見送る。 終末世界で紡がれる、切なくも温かい喫茶店ファンタジー。
3

亡くなった妻と、こたつでお茶を飲む。〜聞きたかった言葉〜

妻が亡くなった。 その年、初めて雪が降った日の夜に。 しかし、ある雪の夜、彼女は俺の前に現れた。 生前と変わらない笑顔を浮かべて。
4

【完結】人はどう言う時に、話を聞く気になるのでしょうか?土下座ですよね、はい。

「悪役令嬢の兄と付き合ってくださらない?」 その高貴な人は、高価な部屋で、お願いなのか命令なのかわからない。 いいえ、私の脳内で処理できず、お待たせしてしまって申し訳ありません。 その答える前の沈黙をどうとられたのか? それはご勘弁をと私がお願いする立ち位置にいなりました。イメージと違って、思いきりが良い公爵令嬢様ですね!誰ですか、悪役令嬢とか陰口叩くのは!
5

問わず終い

葬儀に出席したのは、彼女のことを知りたかったからだ。 学生時代、彼女は明るく、誰とでも話せる人だった。 僕はそう思っていた。 けれど、彼女を知る人たちの話を聞くうちに、少しずつ違和感を覚えていく。 自分は、彼女の何を見ていたのだろう。 あのとき、なぜ何も聞かなかったのだろう。 聞けなかった問いは、もう二度と尋ねられない。
6

四十九日のモラトリアム

私は三日前に死んだ。  死んでからの三日間、私が何をしていたかというと、することもできることもなくただ家の前の空に浮かんでいた。  けれど私は、私が見える人を見つけた。 ただ漂うだけだった私に、彼は協力してくれるという。 「未練があるんだろ? 手伝うよ」 何故彼はそんなことに付き合ってくれるんだろう。 わからないながらも彼との日々を過ごすうち、彼に何らかの意図があることを感じ取る。 彼が本当にしたいこと。 私の本当の未練。 そのことに気が付いたとき、モラトリアムは終わりを告げる。 ※無断転載・複写はお断りいたします。
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