「他」の検索結果
全体で15,424件見つかりました。
第一章:名前のない部屋で
「誰かと話したい夜」が、俺には週に四回くらいある。
季節の変わり目で、鼻は詰まり、首元は汗ばんで、気持ちはどこか浮ついている。テレビもYouTubeもBGMにしかならなくて、スマホの光だけが頼りだった。
モノログというSNSを始めたのは、そんな夜だった。
匿名で、誰にも正体を明かさず、感情だけをぶつけあえる。タイムラインには疲れた心が並び、どこか他人事のような言葉が自分の内側を代弁してくれているような気がした。
俺の名前は「きりん侍」。理由は特にない。思いついた言葉をそのまま並べただけ。プロフィール欄には「ADHDとASDを併発してるSNS廃人」とだけ書いた。誰も本当のことなんて求めちゃいない。それでも書く。書くことで、俺は俺になれた。
モノログでは「ルーム」というチャットスペースを開ける。
俺が初めて開いたルームは🔞タグのついたやつだった。
「暇人来て。だるい夜に意味をくれ」
そんな投げやりなタイトルに数人が来た。すぐ抜ける人、無言でアイテム(豚)を投げるだけの人、そして、妙に気になる名前の参加者。
こむぎこ。
アイコンは猫耳の落書き、プロフには「たまにこわれる」とだけ。
一言も発さずに、俺の言葉をじっと見ていた。
「今日も寝れない。生きる意味、誰かに預けたいくらい。」
俺がそう書くと、彼女は一行だけ返してきた。
「預かってもいいよ?」
その瞬間、脳のどこかが電流走ったみたいにビリビリした。
軽くない。でも重くもない。なにより、見透かされてる。
俺が抱える空虚と、自嘲と、優しさに飢えた皮膚感を──。
その晩は深夜三時まで話していた。
特別なことは何もなかった。下ネタもない。言葉を差し出し合うだけ。
でも、彼女は「豚(クッキー)」をぽつぽつと投げてくれて、それが変に嬉しかった。
「豚、くれるんだ」
「他にあげられるもの、ないし」
誰にも本気になれない。誰にも触れられない。
でも、こむぎこはゆっくりと、俺の“飼い主”になっていった。
もちろんそれは比喩だ。けれど、モノログのなかでは比喩が現実を侵食する。
“ペット”という言葉がはじめてルームに出たのは数日後だった。
こむぎこが俺のメッセージに対してこう言ったのだ。
「こむぎこは、誰かに撫でられたい犬みたい」
「じゃあ、飼ってくれる?」
「うん。しつけ、厳しいけど」
笑ってるのが見える気がした。
スマホの画面越し、誰にも見えない部屋で、名前も顔も知らない二人が、奇妙な主従関係を結んだ夜だった。
俺はモノログの裏通りに住み着くことになる。
そして“こむぎこ”は、夜な夜な俺の飼い主になる。
関係は、まるでゴムのようにだるく、伸びては戻らず、戻ったと思えば絡まり、やがて切れる。
この時は知らなかった。
そのゴムが、どこまで伸びて、どこで音もなく切れるのか
文字数 3,471
最終更新日 2025.06.05
登録日 2025.06.05
僕は死にたがり。
唐突に、理由もなく、自分を殺したくなる。
あいつは殺したがり。
唐突に、理由もなく、他人を殺したくなる。
服毒自殺を図って、ものの見事に失敗したあの日。クラスメートが全員殺されるというショッキングな事件に巻き込まれたあの日。
死にたがりな僕は殺したがりなあいつと出逢った。
これは僕とあいつの物語。
死にたがりな僕が、死にたがりじゃなくなるまでの話。
心がじんわり温かくなる更正物語だ。
登録日 2014.11.10
「お母ちゃん(霊)といっしょ」シリーズの実質「第2話」です。
読者様の希望により、いつもの「現代小説」カテゴリーでなく、「ホラー・ミステリー」カテゴリーからのエントリーとなりました。
広義の意味で「ホラー」とは「極端に非現実だけど誇張された状況の不条理さに焦点を当てたジャンル」とありますので、お母ちゃんの「かずみ」は浮遊霊キャラクターですので優しく見守ってやってください!
お時間のある方は「エピソード0」(実質的な「第1話」もアップしますのでお母ちゃんが今、家族と一緒に居る「前振り」の話がありますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです!
この作品にいただいた「エール」の投稿インセンティブは「こども食堂」運営の応援に使わせていただきますので、よろしかったらご協力ください!
では、お母ちゃん(霊】の「かずみ」と娘の「さとみ」、そしてお父ちゃんの「直」と今回のゲストのみんな大好き「つちのこ」ちゃん他の応援をよろひこー!
(⋈◍>◡<◍)。✧💖
文字数 28,726
最終更新日 2026.03.23
登録日 2026.02.27
竜人であるアイザックには、一般的な女性との性交渉が難しい事情があった。雇い主に紹介された娼婦のノアと交流するうちに彼女に惹かれて求婚するがーーー
人外の力を持つ青年と娼婦の物語。
西洋風ファンタジー。
※ 3万字程度の中編です。
※ エロい性表現はありません。
※ 第三者との性行為の描写があります。
※ 重めの話でビターエンドです。
※ 他サイトにも掲載してます。
文字数 30,309
最終更新日 2026.04.12
登録日 2026.04.11
日向野伝子(ひがのでんこ)は、小柄で少しドジな高校一年生。そんな彼女には、手紙に差出人の『想い』を込め、本人に代わって相手に届けることにより恋を成就させることができる不思議な力があって……?
■オリジナルは2008年開催のCOMITIA86にて初頒布の同人誌となります。本作品は、2013年に他サイトにて初公開したものと同内容になります。なお、本文のみで、あとがきは収録しておりません。
(160721更新)「~6-2」まで公開開始しました。これで完結となります。ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。
文字数 12,691
最終更新日 2016.07.21
登録日 2016.07.16
高校二年生の始業式、突如クラスの床が光り異世界に召喚された早見 蓮とクラスメイト達。
クラス全員が騒然としている中、召喚した王国は自分たちを助けてくれと言う。
このままでは故郷に帰れないと考えた蓮は、自分だけで変える方法を探す決意をする。
処女作なので誤字、脱字が多いです。後、最初の方は他の作品と被っている可能性が高いですが後につれてマシになる、、、はずです。
ご感想、作品へのご意見やリクエスト等もお待ちしております。
文字数 93,357
最終更新日 2020.04.15
登録日 2019.04.21
この世界は
魔法技術世界となっていた
古くは魔法力の発達を望んだ者達がいた
蔑まされた者達はそれでもめげずに魔法力の開発を行った
魔法力の開発は量子脳をコントロールする事だった
量子脳のコントロールは遺伝子構造に直結するものだった
なので何世代も渡って魔法力を開発していった
生活の基盤と都市を持ち
魔法都市と掲げていた
笑いに来る者や
資本主義の国などから嫌がらせを受けたりもした
それでもめげなかった
そして魔法都市として魔法力の開発に成功した
成功した時には魔法都市住人は
魔法力の高い遺伝子構造となっていた
そして当時の技術を構築して
魔法力のある無人機の開発を行った
しかしそれが仇となってしまった
争う事を是としていなかったはずが
無人機はそれとは裏腹だった
『もうすぐこの魔法都市は消滅する
襲撃される前に私はここに魔法戦争を宣言する』
そして無人機は再度停止した
嘘だと思っていたが
その後無人機の量産だけはしていた
その量産が終えた頃には
魔法都市の隙間を通って
無人機達は彼方へ飛び去った
無人機のリーダーである
警告を出していた無人機を媒介にして
最初の魔法戦争はそうして起こった
無人機による大魔法の連続
それは楽な戦争であった
何故なら魔法力の稼働元は
あくまで魔法都市住人だったからだ
魔法都市はその当時の技術力を中立国から
情報を共有してもらっていた
無人機の開発もそこからだ
そして情報を共有によって構築されていた
クラウドを魔法源として利用していた
魔法源は魔法学園都市の住人の魔法力
そこから怖れを知らない無人機達による大魔法の連発
それが魔法戦争による卑劣さであった
『卑劣とは呼べないな
何故なら私は嬉しいよ
私はこの何世代にも渡った不幸の鐘を祝福の鐘に出来たのだからね』
無人機達が凱旋から
皇族であるバラムに対して呼びかけた
『他都市の住人は魔法都市住人の魔法源を武器に大魔法を駆使して破壊した
そして生命は不殺魔法を追加していたので死んではいない
だから選択してください
魔法世界の襲来を』
それは軽量洗脳次元魔法を使って
世界の世界観を魔法世界という触れ込みにさせる事だった
そうして魔法世界は誕生した
魔法の世界はそうして次々と発展していった
文字数 11,213
最終更新日 2021.08.30
登録日 2021.08.28
女性 ✕ 女性のえっちなどたばたラブコメです。
本作品は女性同士のHシーンはがあり、表現がやや激しいかもしれません。
そのような表現の苦手な方にはオススメ出来ません。
また、18歳未満の方は閲覧はお断り致します。m(_ _)m
主人公は、冴えない生活を送っている、何処にでもいそうな二十代後半に差し掛かった一般女性。
彼女の悩みは・・・恋愛運の悪さと、そして自分は他の女性とは違い、不感症ではないか?というものだった。
そんなある日、高校時代に告白された後輩に再開し・・・
明るくて、可愛らしい。
女性同士の恋愛を描いています。
( ꈍᴗꈍ)✧*。
某所にて連載、完結した処女作品を手直し、書き直ししてお届けしています。
是非、感想をお聞かせください☆(ぺこり☆)
文字数 66,986
最終更新日 2021.10.13
登録日 2021.09.13
──『乙女ゲームを愛してやまない女神は、ある時ふと思ったのです。二つのエンディングがある乙女ゲームで二人のプレイヤーが同時にプレイすれば、どちらのエンディングを迎えるのか、と』──
女神の手によって乙女ゲームの世界に転生させられたリリスティアには使命がある。それは『ヒロインの野望を阻止する』こと。
だけど転生したのは普通の乙女ゲームではなく、攻略対象は皆"異形頭"というかなり攻めた作品……!!攻略するにはヒロインの持つ真実の眼という力が必要なのだが────え?ヒロインがその力いらないって?だから私に半分くれるの???
ヒロインの力を半分だけ手に入れたモブのリリスティアと、何やら良からぬことを企んでいるヒロインとの戦いがこうして幕を開けた。
※これは女神の手によって創造された世界で繰り広げられる、言うなれば大がかりで規模がおかしい熱狂的ファンによる二次創作である。
◇◆◇
※異形頭ですが、ちゃんと顔はあります。分類は人間です。
他投稿サイトでも掲載しています。
◇◆◇
表紙は自作のものです。
まだカラーラフの段階なので、随時変更する可能性あり。
文字数 24,131
最終更新日 2023.02.28
登録日 2023.02.21
最推しである騎士に近付く不敬な輩を排除すべく、せっせと騎士団に通う令嬢カタリーナ。そこで出会った顔がいいけどノリの軽い騎士アデルに、簡単に絆されまいと抵抗するカタリーナの、チョロくて可愛くて素直な恋のお話。
☆「私の推しはしなやかな筋肉の美しいイケメンなので、ムキムキマッチョには興味ありません!」に出てくるカタリーナ(メグ)とアデルのお話です。こちらを読んでいなくても読めます。
☆他サイトにも掲載しています。
文字数 23,081
最終更新日 2023.08.06
登録日 2023.08.06
東京の静かな住宅街に佇む「ミラールーム」は、訪れる人々の心の奥底を映し出す特別なカフェ。オーナーのアミが運営するこの場所では、来店者が感情ミラーを通じて自分自身と向き合い、内面の苦悩や感情を解放する手助けをしています。
人間関係の深い洞察を通じて、自己理解と他者とのつながりの大切さを教えてくれる心温まる物語
仕事に追われるサラリーマン、将来に悩む大学生、末期ガンの旦那を支える妻など、
感情ミラーを通じて心の傷と向き合い、癒しと再生を経験する感動的なエピソード
カフェの秘密やアミの過去、そしてミラールームの真の目的が明らかに。
文字数 14,189
最終更新日 2024.06.04
登録日 2024.06.04
朱鷺子と瑠璃子は一ノ宮財閥の姉妹として生まれた。幼い頃から、令嬢としての幅広い知識や教養、マナー、令嬢として望まれる人格に至るまでしっかりと教育されて来た。
大正五年。朱鷺子が十三歳、瑠璃子が十一歳の時には、才女でモダンな姉、美貌で淑やかな瑠璃子と噂されるほどになった。当然、縁組は長女の朱鷺子から、という順番になるものであるが……。朱鷺子は複雑な想いを抱えていた。地位と財産を求めて自分に来る縁談は降って湧いて来るのだが、美貌の瑠璃子と自分を見比べる眼差しにプライドはズタズタだった。結婚は親同士が決めるもの。けれども密かに柳原白蓮のように激しい恋に身を投じてみたいと思いつつも、美貌に恵まれなかった自分には無理だろうと諦めてはいた。
朱鷺子には秘かに憧れの人がいた。三つほど年上の二階堂薫である。しかし、当の薫は妹の瑠璃子が気になる様子だった。そしてまた瑠璃子も薫に想いを寄せているように見えた。結婚は親が決めるものだ。どの道、長女である自分は自由に結婚する事など出来る筈もない。諦めなければいけないと想いつつも夢見てしまう自分もいた。
ある日、ひょんなことから神宮司理仁という男に出会う。更には憧れの君である二階堂薫との婚約話、父親の右腕的存在の近衛廣政との縁談が立て続けにやって来た。朱鷺子の運命の恋が回り始める。果たして、朱鷺子の恋の行方は……?
※作中では数え年で表記しております。
※時代考証などの設定は緩いです。何でも許せて楽しめる方向けです。
※以前途中まで書いていたものを大幅加筆修正しての再投稿です。
※他サイトにも公開しております。
文字数 25,449
最終更新日 2023.07.31
登録日 2020.01.29
他国の王に姫を拐われた王国の国王。
何も考えずに『勇者召喚』。
他世界から勇者(?)を召喚した。
姫を取り戻してくれ!
勇者(?)「え、なんで?」
ちょっと血迷いマシタ。
文字数 2,356
最終更新日 2020.04.01
登録日 2020.04.01
文字数 2,919
最終更新日 2021.06.28
登録日 2021.06.28
今日も仕事に疲れたわたしは、帰りの電車に乗る。うとうとしながら、他の乗客の会話を聞くとはなしに聞いている。ふと気がつくと——。
ショートショートです。
文字数 2,256
最終更新日 2022.12.29
登録日 2022.12.29
不倫って、悪いコト?
ごく普通の専業主婦、由希には悪い癖があった。
他人のものを欲しくなってしまうという悪い癖が…
文字数 24,700
最終更新日 2023.02.20
登録日 2023.01.02