「そ」の検索結果
全体で151,382件見つかりました。
婚約者である王子から、静かに告げられた言葉。
――「君は、もう必要ない」
感情をぶつけることもなく、彼女はただ頷いた。
すべては、予定通りだったから。
彼女が選んだのは、“自分の記憶を世界から消す魔法”。
代償は、自身という存在そのもの。
名前も、記憶も、誰の心にも残らない。
まるで最初からいなかったかのように。
そして彼女は、消えた。
残された人々は、何かが欠けていることに気づく。
埋まらない違和感、回らない日常。
それでも――誰一人、思い出せない。
遅すぎた後悔と、届かない想い。
すべてを失って、ようやく知る。
“いらない存在”など、どこにもいなかったのだと。
これは、ひとりの少女が消えたあとに、
世界がその価値に気づく物語。
そして――彼女だけが、静かに救われる物語。
文字数 38,781
最終更新日 2026.05.14
登録日 2026.04.18
かつて私は、ダークストナイト王国の王太子護衛騎士だった。
教会所属の聖騎士――ユリウス・レジデンス。
孤児として育った私達は、互いを支え合い、恋に落ち、夫婦となった。
やがて娘アンナも生まれ、慎ましくも幸せな日々を送っていた――あの日までは、、、
大地震の夜、地震で教会が倒壊し火災が発生した。
崩れ落ちる瓦礫の下で、娘が助けを求めて泣いていた。
けれどユリウスは、私達ではなく、“聖女メイテル”の手を取った。
娘を助けて、死を覚悟した瞬間。
私は眩い光に呑み込まれる。そして次に目覚めた時、私は男爵家の娘として生まれ変わっていた。
優しい両親と兄、孤児だった前世では知らなかった愛情。
けれど幸福を知るほど、胸を締め付ける。
――あの子は、生きているのだろうか。
やがて私は知る。
国王崩御から10年。
かつて護衛していた幼き王太子は出来損ない呼ばわりされており
混乱を鎮める名目で聖教会は国を掌握し、今や司教達が国を支配していることを。
そしてその中心にいるのが――
聖騎士ユリウスと、聖女メイテルだった。
さらに娘アンナは生きており
なぜか、“聖都の塔”に幽閉されたまま。
王太子と再会したのは10年ぶりだった、あの泣き虫で引っ込み思案だった小さな男の子は立派になっていた。
「君の剣筋、師匠に似てる」
「き、きのせいじゃない?」
そしてこの子は何故か、勘が良い。
教え子でもありまだまだ子供だと思っていたのに、、、何故か急接近してくるのだけど、あの無邪気な子は何処へいったの!?
とにかく、また騎士団へ入団して、ボコボコにしてやる?
これは、すべてを奪われた母である元護衛騎士が、
愛する娘を取り戻し、
聖女達を、元旦那を、破滅へと導いてやりましょうか
面白いと思っていただけたら、お気に入りや感想をいただけると励みになります!😆
更新は6じ、18時です。
土日はできたらもう少し頻度おおめにできたら。
七月中には完結予定です。
文字数 90,366
最終更新日 2026.07.13
登録日 2026.06.30
私は私はキュリア・ヴィアンテ。
旦那様と結婚して半年足らず。
旦那様には忘れられない女性がいる。
それは、長い黒髪の女性。
私はそれを知っていた。
でもいつか私を見て下さったら…そう願っていた
だが、卒業した学び舎の創立記念祝賀会に行ってから、旦那様がよく考え事をなさるようになった。
私の目を避けるようになった。
触れ合う事がなくなった…
そんなある日、旦那様の隣に一人の女性を立っていた。
長い黒髪の美しい方…
「……実は…彼女……妊娠しているんだ…」
ドクン
激しい鼓動が胸を打つ。
まさか…
旦那様の言葉は、私の不安を確定させた。
「僕の子だ」
私の幸せが終わった瞬間だった…
そして
あなたの本当の幸せが、これから始まるのね ―――――…
※妊娠に関してセンシティブな表現があります。
※他のサイトにも公開しています。
文字数 16,683
最終更新日 2026.07.12
登録日 2026.07.04
生まれつき二の腕の内側に奇妙な痣を持って生まれた和音(かずと)は、その痣ゆえに両親から疎まれていた。
また両親の虐待に等しい躾によって、人に二の腕を、ひいては身体を晒すことに嫌悪にも似た苦手意識を持ってしまう。その結果、学生生活すらもうまくいっていなかった。
ある雨の日、乱暴な運転をする車が跳ね上げた雨水に何故か飲み込まれてしまう。
気が付けばそこには見覚えのない光景が広がっていた。
異世界だと認識する間もなく、和音は逆境に曝される。親切な商人に拾われた和音は、自らの二の腕にある痣がこの国の文字だということを知る。
その文字が示すのはこの国で英雄と称えられている騎士団長の名だということも。そして……この世界では運命の相手の名が身体に浮かび上がる世界であるということも。
運命に導かれた二人は今、世界を越えて巡り逢う。
※この作品はBL作品です。一部残酷な表現があります。
文字数 51,648
最終更新日 2026.07.12
登録日 2026.07.01
「君のような冷たい女とは、婚約を破棄する!」
王宮の夜会で、王太子レオンハルトから突然婚約破棄を告げられた公爵令嬢エレオノーラ。
隣には涙を浮かべた義妹ミレーユ。
王太子は証拠もなく、エレオノーラを「義妹を虐げた冷酷な令嬢」と断罪しようとする。
けれど、エレオノーラは泣かなかった。
「婚約破棄は承りました。では、証拠を確認いたしましょう」
涙ではなく記録。
噂ではなく証言。
感情ではなく契約書。
そして、領収書。
十年間、王太子妃教育を受け、王太子の失敗を陰で支え続けてきたエレオノーラは、王宮監査官、父、公的記録、帳簿を味方につけ、義妹と継母、無責任な王太子側近たちの不正を次々と暴いていく。
母の遺産を食い潰した継母。
涙で男たちを操った義妹。
エレオノーラの努力を当然のように奪っていた王太子。
彼らは、感情論では逃げられない。
なぜなら、すべては紙に残っているから。
やがてエレオノーラは、母が遺した東区の建物で「灯りの学び舎」を始める。
読み書き、契約書、領収書、相談記録。
知識を奪われてきた人々に、自分の人生を守るための力を教える場所だ。
「分からないことは恥ではありません。恥ずかしいのは、分からない人を利用して奪うことです」
冷たい令嬢と呼ばれた彼女の帳簿は、王都の闇を照らしていく。
これは、婚約破棄された公爵令嬢が、涙ではなく記録で悪人を裁き、自分の名前で人生に署名し直す物語。
文字数 285,275
最終更新日 2026.07.08
登録日 2026.07.08
あの日、私は泣きながら床に頭を擦り付けたまま願った。
「どうか私に罪を償う機会をください。どうかお願いいたします」
誰を敵に回しても非難されても、この復讐だけは絶対にやり遂げる。
それが私に残された贖罪だった。
文字数 24,539
最終更新日 2026.07.12
登録日 2026.06.29
『婚約破棄された悪役令息ですが、なぜか冷血騎士団長が毎日パンを買いに来ます
〜断罪回避で田舎のパン屋を始めたら、無口な最強騎士に胃袋ごと囲い込まれました〜』
婚約破棄、断罪、王都追放。
公爵令息ノア・ラザフォードは、王宮の夜会で王子からそう告げられた瞬間、心の中で歓喜した。
なぜなら彼は、前世の記憶を持つ転生者。
この世界が乙女ゲームに似ており、自分が“悪役令息”として破滅する運命だと知っていたからだ。
けれど、王子への未練など一切ない。
面倒な貴族社会から逃げられるなら、追放なんてむしろ大歓迎。
「よし、田舎でパン屋をやろう」
そうしてノアは辺境の町で、小さなパン屋《白猫ベーカリー》を開く。
焼きたてのミルクパン、焦がしバター塩パン、森苺のジャムパン。
ようやく手に入れた平穏なスローライフ。
……のはずだった。
開店初日、店に現れたのは、王国最強と恐れられる冷血騎士団長アゼル・グレイヴ。
無口。
無表情。
目つきが怖い。
なのに彼は、毎朝誰より早く店に来て、ノアのパンを大量に買っていく。
「今日も来たんですか?」
「来た」
「昨日も一昨日も来ましたよね」
「明日も来る」
ノアは思った。
この人、よほどパンが好きなんだな、と。
しかしアゼルが見ているのは、パンだけではなかった。
ノアが疲れていれば黙って手伝い、王都からの嫌がらせには無表情で圧をかけ、元婚約者の王子が現れれば静かに剣の柄へ手を置く。
「この店に手を出すな。ノアにもだ」
パン目当てだと思い込む悪役令息と、店主ごと囲い込みたい冷血騎士団長。
婚約破棄から始まる、飯テロ異世界BLラブコメ。
文字数 104,948
最終更新日 2026.07.13
登録日 2026.07.08
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。
公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。
そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。
ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。
そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。
自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。
そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー?
口は悪いが、見た目は母親似の美少女!?
ハイスペックな少年が世界を変えていく!
異世界改革ファンタジー!
息抜きに始めた作品です。
みなさんも息抜きにどうぞ◎
肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!
文字数 1,606,325
最終更新日 2026.07.12
登録日 2022.01.03
あらすじ
Ωである朝霧湊は、事故のような一夜をきっかけに、名門企業の御曹司α・九条玲司と関係を持つ。
しかし玲司は「ただの過ちだ」と湊を切り捨て、政略結婚のためβの婚約者との未来を選んだ。
深く傷ついた湊は、彼の前から姿を消す。
数か月後――。
湊の身体は、これまで誰も知らなかった希少な『遅咲きΩ』として覚醒する。
その瞬間、玲司は初めて湊こそが運命の番だったと知る。
「戻ってきてくれ」
今さら必死に追いかけてくる玲司。
だが湊の隣には、自分を支え続けてくれた医師のα・神崎伊織がいた。
「あなたは俺を捨てたでしょう」
後悔に苦しむα、執着する第二のα、そして希少Ωを巡る陰謀。
もう二度と傷つきたくないΩが最後に選ぶ相手とは――。
捨てた側の後悔と執着が加速する、すれ違いオメガバースBL。
文字数 10,967
最終更新日 2026.07.13
登録日 2026.07.07
リリー・メイには大好きな人がいる
彼女の婚約者候補、アイザック
けれど彼には、『真実の愛』と呼ばれる元婚約者がいた
自分にも元婚約者にも優しいアイザック
二人の関係を見ないふりをしながら、夏が終われば社交界にデビューし、正式に婚約するはずだった
そんなリリー・メイの前に、もう一人の婚約者候補が現れる
そして避暑地の海で起きたある事件が、彼らを大きく動かしてゆく
文字数 33,748
最終更新日 2026.07.12
登録日 2026.07.01
意味コワ! 気づいた瞬間、ゾッとする話
レンタル有り
文字数 39,646
最終更新日 2026.07.09
登録日 2026.07.09
迫田直純(14歳)は自分の母親が誘拐という重大な犯罪を犯し警察に捕まえられていくのを目の当たりにする。
そのことで日本での仕事が難しくなった父は中東で単身赴任という道を選んだ。
ひとりで日本に取り残されることになった僕は、その場に居合わせた磯山という弁護士さんの家にしばらくお世話になることになった。
そこでの生活は僕が今まで過ごしてきた毎日とは全く別物で、最初は戸惑いつつも次第にこれが幸せなのかと感じるようになった。
そんな時、磯山先生の甥っ子さんが一緒に暮らすようになって……。
母親に洗脳され抑圧的な生活をしてきた直純と、直純に好意を持つ高校生の昇との可愛らしい恋のお話です。
こちらは『歩けなくなったお荷物な僕がセレブなイケメン社長に甘々なお世話されています』の中の脇カップルだったのですが、最近ものすごくこの2人の出番が増えてきて主人公カップルの話が進まないので、直純が磯山先生宅にお世話になるところから話を独立させることにしました。
とりあえずあちらの話を移動させて少しずつ繋がりを綺麗にしようと思っています。
年齢の都合もありR18までは少しかかりますが、その場面には※つけます。
文字数 1,707,668
最終更新日 2026.07.12
登録日 2024.02.21
侯爵令嬢エレノアには、長年想い続けた騎士がいた。
恋人と別れたと聞いてからは、相談に乗り、事業を手伝い、彼の夢を支えてきた。
彼もまた優しく接してくれたため、いつか想いが届くのではないかと期待していた。
けれど彼が選んだのは、復縁した元恋人だった。
傷ついたエレノアは彼から離れ、北の辺境を治める辺境伯アーヴィンに嫁ぐ。
冷徹と噂された夫は不器用ながらも誠実で、過去ごと彼女を受け入れてくれた。
そんな幸せな日々を送る中、かつての想い人の母から手紙が届く。
『本当に、あなたがお嫁さんだったら良かったのに』
――今更ですか?
私はもう、辺境伯様に大切にされていますので。
選ばれなかった令嬢が、本当に自分を大切にしてくれる人と幸せになる異世界恋愛。
文字数 10,440
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.06.10
婚姻届を出す前日、久世景人はようやく、十年遅れの婚約指輪を私の指にはめた。
銀色の輪が薬指に滑り込んだ瞬間、私は照明の下で光るダイヤをぼんやり見つめた。長く続いた待ち時間が、やっと終わったような気がした。けれど次の瞬間、彼は私の手を見下ろし、まるで似合わない品物を評するように静かな声で言った。
「正直、澪の手ってあまりきれいじゃないよな」
私は言葉を失った。
景人はそのまま私の指先を取ると、さっきはめたばかりの指輪を抜き取った。十年待ち続けた指輪は、彼の手のひらの上で冷たく光っていた。
「この指輪、瑠奈の手にあったほうが似合うと思う」
私は手を引き戻し、信じられない思いで彼を見た。
「どういう意味? 瑠奈と結婚するつもりなの?」
景人は目を伏せ、指輪の縁を指先でなぞった。まるで、たいしたことではない問いを少し考えているだけのようだった。
「そこまでじゃない。ただ、会えない時間が長くなると、どうしても瑠奈のことを考えるんだ」
その瞬間、私は自分がどうやってあのタワーマンションを出たのかさえ覚えていない。
文字数 20,838
最終更新日 2026.07.07
登録日 2026.07.07
「よく来てくれたね!」
「あ、えっとぉ……」
政略結婚先にたったひとりで嫁いできた青年が、嫁だと気付かれないまま屋敷に雇われ、そのまま使用人として働く事にした話。
コメディ路線で突っ走る予定。
ざまぁ有り。
男性妊娠あり。
エロは後半まで無し。
★最強だけどどこかポンコツな将軍様×器用貧乏な働き蜂青年
2026/4/11現在、24h.ポイントでBL部門1位!!
こんな奇跡が起こるなんて、夢みたいです!
皆様本当にありがとうございます!
文字数 232,414
最終更新日 2026.07.12
登録日 2026.03.27
実家からも見放され、冷酷な公爵ガゼルディンに虐げられていたオルフェリア。彼の愛人フェルミナの陰謀により、身一つで離縁を言い渡され、不毛の地と呼ばれる辺境へ追放されてしまう。
しかし、絶望すると思われたオルフェリアを待っていたのは、豊かな大自然と、無骨ながらも底抜けに優しい辺境伯ネストリウスだった。
オルフェリアが持つ卓越した生活の知恵と料理の技術、そしてハーブの知識によって、辺境の古い城館は瞬く間に温かい笑顔で満たされていく。
一方、彼女を失った王都の公爵邸は、贅沢三昧の愛人のせいで瞬く間に経済破綻へ向かっていた。オルフェリアの本当の価値に気づき、焦り狂ったガゼルディンが辺境へ連れ戻しに現れるが、そこには圧倒的な幸福と、予想もしない驚愕の現実が待ち受けていた。
文字数 64,829
最終更新日 2026.07.11
登録日 2026.07.11
【――悪役転生したものの、持ち前の愛され体質で皆がおじさまへまっしぐら!?】
異世界転生したら、愛読小説の悪役イケメン王子になってしまったアラフィフおじさま。
のほほんとした性格で、冷酷王子を演じる度胸なんてない。
しかしそんなおじさまの癒やし系オーラに、敵味方問わずみんながおじさま推しに…!?
敵対するはずの王子、騎士、豪商の息子たちのトラウマを茶飲み相談で優しく溶かし、主人公の聖女の境遇にはコンプラ遵守!セクハラパラハラはNO!と王族権力で全力庇護。
――そんな気配りを続けていたら、いつの間にか愛されルートまっしぐら!
平和主義のおじさまは平穏なスローライフを目指して今日も頑張ります!
【完結保証 カクヨムにて完結している作品の転載ですのて安心してご覧ください】
文字数 42,135
最終更新日 2026.07.13
登録日 2026.07.10
公爵令嬢クラリスは、ローゼン侯爵アレクシスへ嫁いだ初夜、夫から告げられる。
「私には愛する女性がいる。君に妻としての愛は与えられない」
相手は、可憐な男爵令嬢ミレーヌ。
普通なら泣き崩れる場面で、クラリスは静かに微笑み、白い結婚を受け入れた。
ただし、契約書つきで。
夫婦生活なし。
互いの私生活に干渉しない。
そして、クラリスは侯爵家の財務に助言しない。
「契約ですもの。私は助言いたしません」
ところが、愛人ミレーヌの浪費、義弟レナードの怪しい投資、義母の見栄ばかりの社交費によって、侯爵家の財務は少しずつ傾いていく。
クラリスはすべて気づいていた。
支払い遅延も、商会の信用低下も、愛人の宝石代も、義弟の横領も、背後にいる高利商人の存在も。
けれど、彼女は何も言わない。
だって、助言しない契約なのだから。
やがて侯爵家は追い詰められ、夫アレクシスはようやく気づく。
飾りの妻だと思っていたクラリスこそが、公爵家の財務を立て直した才女だったことに。
そして、彼女を軽んじた代償があまりにも大きかったことに。
愛人は信用を失い、義弟は処分され、侯爵家を食い物にしていた商会も王宮を巻き込んで追い詰められていく。
これは、白い結婚を突きつけられた公爵令嬢が、契約と帳簿で侯爵家を立て直し、夫に後悔させ、最後には自分の意思で隣に立つ物語。
泣きません。
縋りません。
でも、記録は残します。
「契約ですもの。責任の所在は、はっきりさせましょう」
文字数 107,519
最終更新日 2026.07.05
登録日 2026.07.05
「お姉様が、私を押したの……?」
王宮夜会の大階段から落ちた妹セレスティナは、涙ながらにそう呟いた。
その一言で、公爵令嬢リディアはすべてを失った。
婚約者である第二王子エドガルは、彼女を信じることなく婚約破棄を宣言。
両親は妹を抱きしめ、使用人たちは「やはり冷たい姉だった」と囁いた。
けれど、誰も知らなかった。
リディアが公爵家の実務を支え、王宮の書類を整え、第二王子派の失敗をすべて裏で処理していたことを。
そして彼女が、王宮中の弱みと社交界の不正を、誰よりも正確に把握していることを。
「泣けば許される人生は、今日で終わりにしましょう」
すべてを奪われた夜、リディアの前に現れたのは、冷血宰相と恐れられる王弟ギルベルトだった。
「君を救いに来たわけではない。君が持つ証拠を、王国のために使いに来た」
悪女にされた令嬢と、冷血と呼ばれる宰相。
二人は手を組み、妹の涙、母の偽善、婚約者の無能、貴族たちの不正を静かに暴いていく。
これは、泣き寝入りをやめた令嬢が、奪った者たちから一つずつ居場所を剥がしていく物語。
そして、誰にも信じてもらえなかった彼女が、たった一人だけに怒りを許され、愛されるまでの物語。
文字数 85,712
最終更新日 2026.07.13
登録日 2026.07.04