「ぼ」の検索結果
全体で13,229件見つかりました。
季節外れの朝顔が咲く庭。そこに現れた“名を呼んではならぬ女”と青年が出会う、祈りと記憶の幻想譚。
山深い旧家に派遣された若い庭師・湊。依頼書には依頼主の名もなく、ただ「庭の整備をせよ」とだけ記されていた。たどり着いた屋敷の庭には、秋にもかかわらず青紫の朝顔が五輪、音のない空気の中に咲いていた。風も鳥の声もない。不意に背を抜けた冷たい気配の先に、湊は青紫のワンピースを纏う女の姿を見る。月光の中、彼女は花を見つめ、囁くように言った。「……摘まないで」。それだけを残して、闇に溶けた。
翌朝も花は変わらず咲き続けていた。幻ではない。湊は屋敷を探り、埃をかぶった帳面の束の中から奇妙な一冊を見つける。そこには「朝顔咲ク夜、名ヲ呼ブコト勿レ」と墨で書かれていた。夜、再び女が現れ、湊はその言葉の意味を問う。彼女は微笑み、「咲いてはならぬ庭に、咲いてしまった人」と名乗る。名を呼べば花は散るという。湊は彼女の名を探す決意を固める。
納戸の奥で見つけたのは、祖父・榊原清三の日記だった。そこには同じ庭で“咲いてはならぬ朝顔”を見た記録があり、「咲けば忘れ、咲かねば憶え」と綴られていた。日記の筆跡は震え、「少女、名記せず。忘れ草なれば」と記されている。湊は悟る。祖父もまた、彼女に出会っていたのだ。
夜ごと現れる女は、次第に言葉を増やしていく。「咲くことは、忘れられること。わたしは、忘れたくないのに」と。湊は封印を解くように庭を掘り、朝顔の根元から一枚の木札を見つけた。そこにはかすれた墨で「澪」と書かれている。名を呼ぶことはできなかったが、彼女は微笑み、「忘れないでね」と囁き、月光の中に消えた。
やがて湊は知る。澪は愛されることに疲れ、誰の記憶にも残らぬよう咒となった存在だった。だが、湊の想いがその咒を変えた。彼女は再び現れ、涙をこぼしながら湊に触れ、「あなたに会えて嬉しかった」と告げる。ふたりの指が触れた瞬間、境界は消え、夜が光に包まれる。澪は穏やかな笑みを残して昇華し、朝顔は静かに散った。
一年後、湊は再び庭を訪れる。蔓は生きているが、花は咲かない。だがそれでいい。咲けば忘れ、咲かねば憶える。彼は風に向かい、「来年も来るよ」とつぶやく。花のない庭に、確かに“誰か”の気配があった。
咲くことは忘却、咲かぬことは祈り。澪が残したのは、咒いではなく、記憶を守る静かな美しさだった。
文字数 18,645
最終更新日 2025.10.18
登録日 2025.10.17
召喚獣と真に心を通わせた者だけが身に纏う鎧を聖衣《ドレス》というんだ!
VRが革新的な発展を遂げた西暦2125年。
それはVRMMOにも絶大な進化を及ぼしていた。
Vivid Arcadia Online
VAOと呼ばれる人気VRMMOを楽しむのが日課の一色和士(イッシキ ナギト)もまたその一人だった。
メインキャラ(男キャラ)をやり込んだので、今度はサブキャラ(女性キャラ)でこれまでと違ったプレイを楽しんでいたらとんでもない事態に!?
大変なことに巻き込まれながらも前向きに楽しんでいく、
マイペースでポジティヴシンキングなゲーム内ライフ、スタートです!
文字数 198,240
最終更新日 2025.12.12
登録日 2025.11.09
ひとりで一国を滅ぼす最強の力をもつ「ひかり姫」と月読の物語。古事記や神話伝承をベースにした伝奇SFファンタジーです。
現在、『小説家になろう』『アルファポリス』に重複投稿しています。
登録日 2014.01.26
遺伝子工学の進歩で、これまで伝説上の存在でしかなかったドラゴンが人工的に作り出されるようになった、ちょっと未来の世界。埋立地の片隅にある直径二百メートル、高さ二百メートルの円柱状の巨大な建物。それが僕の働く、ドラゴン専門のペットホテル『龍のお宿 みなかみ』だ。経営者は水上八大、僕の唯一の職場仲間であり上司である。頼りにはなるし悪人でもないのだが、厭味ったらしいのが玉に瑕。
お預かりするお客様は当然ドラゴンだ。ヨーロッパドラゴンにコカトリス、ワームと種類は様々。そしてその飼い主さんも偉い人だったり、怖い人だったり、腹に一物持ってたり、事情は色々。
本来ドラゴンを預かって世話をするだけが僕の仕事のはずなのだが、合間合間にいろんな出来事が起きる。役所の抜き打ち検査があったり、問い合わせやマスコミの取材の申し込みや里親探し、酷い時には呪われて殺されそうになるし、挙句の果てには夢と現の狭間をアフリカにまで飛んでモケーレ・ムベンベに出会ったりも。
そして何故だろう、うちの宿には神様までもが集まって来る。迦楼羅王だの青龍だの、ムカデだのオロチだの帝釈天だのヴリトラだの。とても僕の手には負えない。
ちょっと八大さん、笑ってないで手伝ってくださいよ。え、何ですか。
「衆生に代わって苦難を引き受けるのも神の仕事だ」
何とぼけた事言ってるんですか。また何か隠してますね、もう勘弁してくださいよ。僕は忙しいんですから!
文字数 109,939
最終更新日 2015.12.20
登録日 2015.12.13
文字数 18,813
最終更新日 2018.12.07
登録日 2018.11.23
ラス・シャムラの神々の鬱憤は頂点に達しようとしていた。
ヒト種が他種族の土地・金を奪い、自分の代わりに働かせるための奴隷の確保に明け暮れているからである。
この世界(以下、シャムラ)に神々の依頼で現れたハジメ。彼が人々の優しさの中で暮らし、神々の依頼を少しづつこなしていくほのぼのなファンタジー。
毎週火曜日と木曜日の朝7時に更新予定です。
R15は保険でつけました。
文字数 516,132
最終更新日 2020.09.29
登録日 2019.07.30
ある公爵家の長女のカレンは森で傷だらけの人狼の少女に出会ってしまい、そこからその人狼少女の人生が変わっていく日常ほのぼの系
基本はコハク視点での話で進めていきます。
視点が変わる話はタイトルに書いてます
感想、指摘があればどんどん投稿してください!
文字数 5,568
最終更新日 2021.10.14
登録日 2021.10.12
なんでも口にしてくる彼女とできない僕
あの夏から時間は止まったまま
開けない扉ではなく、窓から彼女は話しかけてきてくれた。
忘れたくない彼女とのお話
文字数 2,086
最終更新日 2023.06.04
登録日 2023.06.04
文字数 2,401
最終更新日 2015.11.04
登録日 2015.11.04
地方の女子大を卒業し、販売業のとある会社に入社して一年未満の津嶋奈由は、同じ職場の林田を好きになった。だが、林田は妻子がいる既婚者だった。この恋は…不倫の恋。奈由が先の見えない暗い水の中に、足を踏み入れそうになった時、奈由の手をしっかり掴んで引き戻してくれた人がいた。
前半は多少シリアスですが、後半はラブコメに。
本編は3話で一度完結になります。続く番外編は、心を通わせた奈由と逢坂のエピソードで、全話ほぼラブコメです。楽しんでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
【小説家になろう】さんにも投稿しています。
文字数 79,273
最終更新日 2018.09.21
登録日 2018.05.02
文字数 976
最終更新日 2019.05.06
登録日 2019.05.03
最近見かけるようになった彼がゲシゲシと烏に攻撃されていた。
俺は、駆け寄って烏を追い払った。
烏が居なくなった後、彼は腕を下して俺を見上げた。
「助かりましたぁ」
その彼は、頭でも割られたのかと思うほどスプラッタに血を流してニカッと笑ったのだ。
【 絋輔×祐樹 】 イケメンで仕事もできる男、絋輔が、フェロモンダダ漏れで天然の祐樹にハマっていく話。サラリーマン同士のほのぼの恋愛。冒頭に流血表現あり。鳥がたくさん出てきますので苦手な方はご注意ください。レイプ(未遂)表現があります。R18にはタイトルに※マークを付けます。
短めの連載で毎週金曜日更新予定。この作品は小説家になろうにも掲載しています。
文字数 30,639
最終更新日 2020.09.22
登録日 2020.09.04
遂に茶店の歌姫も4に突入。今回は現代ファンタジーで侍を主軸に添えた物語。もちろん女将さんとエヘ幽霊は健在。どう考えても伏線的にエヘ幽霊が悪いのだが。主人公のユウは由緒正しい武士の家柄に生まれた。しかし現代に侍はいないし、剣道は汗臭くて不潔で人気はない。それでもユウは侍になりたかった。ふとした時に街に侍が現れて通行人を斬って暴れ出す。駆けつけたユウの前に変なエヘ幽霊と蛍が現れる。そしてユウは侍になる所から物語が始まるのでした。ドンドン! ピュウピュウ! パフパフ! 宜しくお願い致します。無事に茶店の歌姫の30万字も書き終わり安堵する。次に何を書こうかと思ったら、人間の一生がいいなと感じる。ので、考えることにしよう。侍では時代劇だし、侍と騎士を戦わせるのもなんだかな。一層のこと現代劇で刀を振り回したらいいのだろうか? 気楽に書こう。タイトルを変えるのも不利だから茶店の歌姫4に変えよう。まあ、1話の5000字を書き終えて、普段通りです。結局、同じ作品の角度違い、○○編違い、ワンピースの島違い、ドラゴンボールや毀滅の刃の敵違いの方が設定を考えなくて良いので楽という結論。ほぼ続編の様な作り鴨。本拠地が渋谷ということもあり、ふと思うとよく奈落の神タルタロスが出てくることに気づく。騎士でも、魔法使いでも、侍でも同一作者の発想なのでタルタロスはよく出てくる。
文字数 100,392
最終更新日 2021.08.06
登録日 2021.08.06
雨の降る夜。私は一人で飲んでいた。
「もう帰りや」
とマスターが一言私に言った。
壁に掛けてある時計に目を向けると11時45分をさしていた。終電はギリギリの時間だった。
「もう少し飲むわ」
とお酒をまた1杯頼んだ。
「どうせどこにいても一人。だったら今はここに居たいの」と思い、グッと一口。喉が熱いのを感じた。
誰かの声を聴いていたいだけ。そんなことを思いながら一口、もう一口とグラスに口をつけていた。
すると聴き覚えのあるメロディーが耳に、カラオケで誰か歌うのだろう。
前奏を聞くだけで思い出すことがたくさん・・・
「やめてください」と言い出せず仕方なくお酒を喉に流した。
帰ろうと思ったが雨はまだ降っていた。傘は持ってきてない。
「帰りたくない。帰りたくない。」と、また一口喉に流した。
「今更あの人の愚痴なんて言う気はないの」そんな思いをお酒と一緒に流し込んだ。
そうやって飲み始めて2~3時間。
あの人への未練が消えない自分。そんなこと考えながら一人で飲むお酒。こんなにわびしい物はないと思った。
「これ余っても仕方ないから」
と小皿をマスターがくれた。
ふと顔を上げた時に腕に2,3粒涙が落ちた。
「タバコの煙が染みちゃったみたい」
と口にしてしまった。マスターは何も言わず洗い物をちゃちゃっとすまし、カウンターにおしぼりを一つ置いた。
しかし続けざまに
「私酔ったら勝手に帰るわね。気にしないで。」
と付け足した。マスターはにっこりと微笑んで作業に戻った。
「雨はまだやまないのね。だからもう少し。」と思ったが、そうじゃないと思った。
「飲んで忘れたい。今まではいらない。今日は、今日だけは・・・」
そう思うとグラスに口をつけて喉を熱くした。
文字数 701
最終更新日 2021.09.27
登録日 2021.09.27
↓簡単な解説↓
この物語は、以下の2つのテーマを主軸としています。
主人公は『困っている人を助けると、その事象に関する能力を自分のモノにできる力』を駆使しつつも、様々な人物と出会うオムニバス形式のお話と、
異世界からやってきたヒロインと共に『人間を能力者にしてしまう異物』を回収して、現実世界に悪影響を及ぼさないように奮闘していくという物語の、2つのお話を主軸に置いた作品です。
↓以下テンプレ↓
会社員の仕事を辞め、自営業を始めた主人公、中島義行。(なかじまよしゆき)
いつものように買い物に出かけた彼は、信号のある交差点で事故に遭いそうになった人を助けようとして車に跳ねられてしまい、意識不明となってしまう。
精神世界で神様と出会い、これから異世界に転生する……かと思いきや
実は死んでおらず、現世に戻ることを言い渡されてしまう。
しかし神様は条件付きで祝福を与えるという。
【注意書き】
・小説家になろう様、カクヨム様でも同じ作品を投稿しています。
・異世界要素少な目です。おもに主人公主点の日常を描いた作品です。
・能力モノ作品ではありますが、主人公無双要素はありません。
・言い回しや不要な文章の修正、誤字の修正は日々努力しておりますm(_ _"m)
・感想をいただけると作者が喜びます。
文字数 150,355
最終更新日 2023.02.15
登録日 2022.08.18
僕には、責任がある。彼を生かした責任が。だから僕は毎週、この部屋に繋がれ彼を愛する。この関係を異常だと非難するならば、その人が彼を救ってくれるというのだろうか。
半端な倫理観は、僕らには要らない。
それよりは、2人ぼっちの世界で。
文字数 47,978
最終更新日 2023.08.08
登録日 2023.04.09