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大衆娯楽 完結 長編
春の選抜甲子園大会本番を目前に控え、茜の心は揺れていた。沙門となって仏門への出家を果たすためには、島も、学校も、龍臥寺さえも捨てて行かなくてはならない。長い苦悩の末に苦渋の決断をした茜に、祖父の法悦は寺に代々伝わる「虚空蔵菩薩求聞持法」全三巻を託した。法悦が手渡したのは、歴代の住職の手による写本ではなく、弘法大師・空海直筆の原本だった。これを受け取ってしまったからには、もう後戻りは出来ない。茜は得意の毛筆で「退学届け」を書き上げると、チーム・メイトと共に決戦の地/甲子園球場へと向かった。既に出家の決意を固めた茜にとって、唯一の気掛かりは幼馴染みの拓也のことだった。禁断の医療気功を使い、懸命に壊れた肩の治療に当たった茜だが、拓也を完全な状態で甲子園のマウンドに上げるためには、どうしても初戦を突破する必要があった。対戦相手は激戦の関東大会を制覇した埼玉県の強豪/彩朋学院だ。圧倒的な実力差のある強敵に対し、史上初の女子高生投手・堂島茜は、悲壮な覚悟を胸に、日本中が注目する初戦のマウンドの上がる。 
大賞ポイント 6pt
文字数 86,178 最終更新日 2025.09.14 登録日 2025.09.14
青春 完結 長編
 胸が痛くなるような、宝物のような、夏がある・・・。 千紗にとって、中学生最後の夏休みがやってきた!  とはいっても、受験生の千紗に、バラ色の夏休みが待っているわけでもなく、不調だった期末テストや、苛々している弟や、何だか疲れている母と、悩みも多い。菊池のお気に入りは、相変わらず鮎川さやかだし・・・。  それでも、千紗は前に進む。友達に支えられ、家族に支えられながら、ひたむきに。  全力疾走の夏休み。  最後に待ち受けるのは、花火大会。  さぁ、千紗の全力の夏休みを、どうか見届けて下さい。  
大賞ポイント 6pt
文字数 106,383 最終更新日 2025.10.06 登録日 2025.08.11
青春 連載中 長編
テーマ=オタク ※当然ですがフィクションです。   皇位継承第三位── その肩書を隠し、「一般国民の生活を学ぶ」という建前で、茨城県つくば市の高校に入学した**俺(男子)**の本当の目的は、ただひとつ。 萌えを堪能したい!秋葉原文化を愛しすぎた皇族男子が、ついにオタク聖地へ本格潜入!? VTuber、メイド、アニメ、美少女ゲーム、百合、フィギュア、抱き枕── すべての萌え文化をこの目で見て、触れて、感じたい……そんな俺を待ち受けていたのは、クセ強ヒロインたちとのドタバタ青春ライフ! しかも、なぜか俺の正体に気づきかける女子まで現れて……? 「あの、もしかして、あなた……皇族の……」 バレたら即終了!? オタク夢追う皇族男子が織りなす、 身分差×秘密×萌え×ラブコメ、ここに開幕!
大賞ポイント 5pt
文字数 334,053 最終更新日 2025.06.14 登録日 2025.04.26
ライト文芸 完結 短編
大学で民俗学を学ぶ青年・速水律佳は、祖父の手帳を手にギリシャへと降り立った。 律佳は不思議な体験から妖精が存在すると信じていたのだが。幼少期に周囲から否定され、今では口にできなくなっていた。 そんな折、律佳は卒論のためケット・シーを求めてギリシャへと渡ることを、大学教授である熊谷に告げる。 そして父からは、祖父の旅行手帳を受け取ったのだ。そこには、祖父が若かりし頃にギリシャへ渡った日記が記されていた。 『約束の地 ここで』 黒猫と写る祖父の写真と、謎の言葉。 祖父の手帳と共にギリシャへ訪れた律佳だったが。 そこで出会ったのは、写真と同じ黒猫で──?
大賞ポイント 5pt
文字数 27,066 最終更新日 2026.01.22 登録日 2026.01.22
ライト文芸 完結 長編 R15
夫を亡くして23年。 美しく、冷静で、誰よりも仕事に誠実な彼女は、もう「女」をしまい込んだと思っていた。 小さな出版社を支え続ける49歳の美人社長・結城理奈。 ある日、電車内で助けてくれたのは、無愛想でオタク気質の24歳の青年・新田純。 再会した彼は、新人賞を受賞した小説家志望。 恋愛経験ゼロの彼に「恋を教えてください」と頼まれた理奈は、 年の差25歳の“恋愛レッスン”を引き受けることになる。 はじめはあくまで“教育”として始まった距離。 けれど彼の目と言葉は、いつしか彼女の「女」を呼び起こしていく。 ――恋を知らない青年と、恋を終えたと思っていた大人の女性。 静かに、深く、そして誠実に惹かれ合うふたりの距離が交差する。 年齢を超えて心が触れ合うとき、そこにはただの恋愛以上のものが宿る。 これは、“人生ごと愛する”という恋の始まりの物語。
大賞ポイント 5pt
文字数 114,479 最終更新日 2025.11.30 登録日 2025.10.27
現代文学 完結 短編
45歳のキャリアウーマン・佐藤美香は、大手商社で責任あるポジションを担いながら、19歳の娘・結衣と夫・健一とともに忙しい毎日を送っていた。体調不良を更年期だと思い込んでいたある日、突然のめまいで倒れた美香は、病院でまさかの「妊娠」宣告を受ける。 高齢出産という現実に戸惑いながらも、夫は徐々に喜びを見せるが、娘は「今さら弟や妹なんて」と反発。職場や親族の反応も賛否に分かれ、美香は孤独と不安のなかで、自分の人生を見つめ直していく。 仕事、家庭、年齢、そして新しい命。揺れる心の中で、美香は「産む」ことを決意。家族との衝突と和解を経て、ひとつの命が家族の絆を再びつなぎ始める。 やがて迎える出産と、家族の変化。45歳で再び「母になる」という選択が、彼女の人生に新しい光をもたらしていく──。
大賞ポイント 5pt
文字数 31,862 最終更新日 2025.09.23 登録日 2025.08.09
青春 完結 長編
風光明媚な瀬戸内海の東部に位置する塩飽諸島。唯一の高校である本島高校の新任教師・長島雄一は、完全に進退窮まり、途方に暮れていた。こんなことになると分かっていたら、初めから野球部の監督など引受はしなかった。赴任早々、歓迎会で校長から直々に頼まれ、断ることが出来なかったのだ。長嶋は、野球に関しては全くの素人だった。もちろん指導の経験もない。長嶋が監督に就任した時点では、確かに同好会に毛が生えた程度のチームに過ぎなかったのだ。丸亀の高校に栄転して行った前任者からの引き継ぎでも、万年一回戦負けの弱小チームだと聞いていた。ところが一年生エースの柚木拓也が入学して来たことにより、状況は一変した。柚木は「塩飽の怪童」と呼ばれるほどの好投手で、進学に際しては広島や大阪の高校からも推薦入学の誘いがあった。秋の香川県大会、柚木は本領を発揮すると、本島高校を準優勝へと導いた。本島高校の快進撃は、それだけに止まらなかった。初出場を果たした中国/四国大会では、辛くも初戦を突破すると、続く二回戦では延長線に縺れ込む死闘を演じて見せた。惜しくも敗れ去った本島高校だったが、そのひたむきな戦いぶりが評価され「二十一世紀枠」での甲子園出場が内定した。この明るいニュースに、塩飽の島民は全島を挙げて歓喜した。就任一年目の快挙と持て囃され、無邪気に喜んだ長嶋だったが・・・。重大な事実を突きつけられ、一瞬にして青ざめる。秋季大会での連投が祟り、絶対的エースの柚木が肩を壊していたのだ。部員数十一名の本島高校野球部には、柚木に変わる投手はいない。必死に代わりを探すも、生徒数が二百三十名の本島高校では限界がある。一度は出場辞退を決意した長嶋だったが、その前に柚木が現れ、信じ難い話を切り出した。自分の島に、自分を超える投手が居るという。とても信じられる話ではないが、何故か柚木の顔は自信に満ちていた。証拠を見せるという柚木の言葉に、長嶋は渋々獅子島行きに同意する。その夜、柚木家で大層なもてなしを受けた長嶋は、翌朝、爆睡中のところを叩き起こされる。早朝五時。極寒の最中に連れて行かれたのは、柚木が卒業した小学校だった。そこでは五十人ほどの島民が集まり、朝霧の中、無言で立っていた。それは、何とも幻想的な光景だった。長嶋が呆気にとられて見ていると、やがて島民たちは静かに動き出した。それは、中国の公園などで見掛ける太極拳の動作だった。問題は、その指導者だった。長嶋が正体を訊くと、堂島茜だという。長嶋が担任するクラスの生徒だった。もちろん茜の持つ素晴らしい才能には気づいていたが、女子生徒が甲子園のマウンドに立てるはずがない。一度は拓也の申し出を却下した長嶋だったが・・・。
大賞ポイント 5pt
文字数 97,955 最終更新日 2025.08.21 登録日 2025.08.21
青春 完結 長編
なぜ、同じ日本語を話しているはずなのに、話が通じないのか? なぜ、相手のためを想って言った言葉が、相手を深く傷つけてしまうのか? 本作は、単なる「頭の良し悪し」や「性格の不一致」では説明がつかないコミュニケーションの断絶を、**「世界を見る解像度の違い」**という新たな視点で描いた青春群像劇です。 【8K映像の世界と、ドット絵の世界】 主人公の湊(みなと)とヒロインの静(しずか)は、世界を**「8K映像」のような圧倒的な情報量で知覚しています。 相手の一言から、その背景、文脈、感情の機微までを瞬時に読み取ってしまう彼らにとって、教室の会話は「説明不足」で「ノイズだらけ」です。 対して、クラスメイトの翔(かける)たちは、世界をシンプルで力強い「ドット絵」**として見ています。「楽しい=正義」「沈黙=悪」という単純明快な記号で生きる彼らと、湊たちの会話(プロトコル)は、物理的に噛み合いません。 【善意という名の暴力】 この物語の最大の悲劇は、悪意ではなく「純粋な善意」から生まれます。 ヒロインの静は、周囲から浮かないように自分の解像度を下げて「擬態」し、心を摩耗させています。 そんな彼女に、翔は屈託のない笑顔でこう言います。 「俺がその難しいアンテナ、折ってやるよ。一緒にバカになって笑おうぜ」と。 それは彼なりの最上級の愛ですが、静にとっては「自分という存在の殺害予告」に等しい。 **「愛を受け入れるには、自分を殺さなければならない」**という絶望的な断絶が、読者の胸を締め付けます。 【安易な「和解」を拒否するラスト】 クラスの潤滑油として言葉を「薄めて」伝えていた調整役・大樹(だいき)の離反。 そして文化祭での決裂。 物語は「みんなで分かり合って大団円」という嘘をつきません。 「分かり合えない」という残酷な事実を直視し、その上で**「周波数は重ならないけれど、平行線のまま隣で鳴り続けることはできる」**という、切実で美しい「共存」の形を提示します。 周りのノイズに疲れてしまったあなたへ。 孤独な受信機たちの魂の共鳴を、ぜひ見届けてください。
大賞ポイント 5pt
文字数 199,949 最終更新日 2026.03.06 登録日 2025.12.10
ライト文芸 連載中 長編
アルファランドは、25周年を迎えた不思議な遊園地。来園者は皆、“人生で最も後悔している瞬間”を取り戻すチャンス(=恩赦)を与えられる。だが、その恩赦を受けられるのはたった1人。 参加者たちはそれぞれの後悔を具現化した“キャスト”たちと対峙し、自分の過去を赦すか、他者の過去を奪うかを迫られる。
大賞ポイント 4pt
文字数 23,778 最終更新日 2026.05.05 登録日 2025.11.06
青春 完結 長編
高校一年生の相馬慎の同級生に、座馬すばるという女子がいた。容姿端麗な彼女は校内の男子たちからよく告白を受けていたが、そのすべてを断っている。 そのうち、不思議なうわさが聞こえてきた。 すばるに告白した男子の何人かが、告白したことも、またすばる本人のことも「記憶にない」という。 そして告白の記憶を保っている男子は、すばるからこう言われたという。「人が死ななくなる方法を教えてくれますか? それならつき合ってもいいですよ」…… 一方、慎は人には言えないある能力を持っていた。その力を修練するために町中に出ていた慎は、思いがけなくすばると接近することになる。 自己肯定感の低い二人の主人公が、自分を大切にしてくれる人の存在とともに生き始めるまでの物語。
大賞ポイント 4pt
文字数 126,892 最終更新日 2026.03.20 登録日 2026.03.20
青春 完結 短編
昭和末期の地方都市。バレエ一筋で育った少女・花宮理央(はなみや りお)は、夢であった私立の芸術高校へ進めず、公立高校のバスケットボール部に入部せざるを得なくなってしまう。そこは厳格な顧問と先輩たちが支配する体育会系の世界。理央は長く大切に伸ばしてきた黒髪やバレエへの情熱までも否定され、激しいいじめと強制的な断髪を受ける。髪を失い、追い詰められていく中で、理央は本当に守りたいものが何なのかを見つめ直し、次第に自らの意思を取り戻してゆく。 「髪の長さがすべてではない」――極限状態でこそ見えてくる、人間が持つ“夢を諦めない力”と“自己表現の自由”を描いた、青春と再生の物語。
大賞ポイント 4pt
文字数 13,530 最終更新日 2025.09.20 登録日 2025.09.20
現代文学 完結 長編
大手電機メーカーの開発部に勤務する堂島悟司は、記録的な大雪の降りしきる元旦の深夜、拭い切れぬ不安を抱えたまま規制の途に就いた。横浜市内の自宅を出たものの、実家の在る瀬戸内海は遥かに遠い。予定では昨年末に帰省する計画だったのだが、仕事が大幅にズレ込み、このタイミングになってしまった。中間管理職の悲しい性で、部下に休暇を取らせようと思えば、自らが進んで犠牲になるより他はない。堂島は分厚い鉛色の雲を見上げると、車のハンドルを握ったまま乾いたため息を吐いた。堂島の場合、この手の悪い予感が不思議なくらいに的中する。帰省を断念しようかとも考えたが、故郷では年老いた父が一人、今年も山頂に建つ寺で侘しい正月を過ごしている。迷った挙げ句に帰省を決行した堂島だったが、不安は消え去るどころか募る一方だった。堂島一人なら何の問題もないのだが、後部座席には最愛の妻と生後九カ月になる愛娘を乗せている。まるで避けようのない「運命」に導かれるかのように、一家を乗せた車は名神高速道路を進んで行く。取り越し苦労であってくれたら良いのだが・・・。堂島の不安は最悪の形で的中する。そこで待ち受けていたのは、関ヶ原のトンネル内で起こる史上最悪の玉突き事故だった。幾つもの「偶然」が一点に集約され、前代未聞の大惨事は起こった。深々と雪の降りしきる最悪の気象条件の中、百台以上の車両が巻き込まれた玉突き事故は、正月のお屠蘇気分に浸る日本列島を震撼させた。トンネルの両側から救助に入った三県合同のレスキュー隊だったが、現場の惨状は目を覆うばかりだった。トンネルの内部に進むに連れ、状況は更に悲惨さを増した。堂島悟司と妻の多賀子は、愛娘の命を救うため、懸命に死力を尽くしたが・・・。最後は力尽き、最愛の娘を残して斃れてしまう。更なる生存者の発見が絶望視される中、レスキュー隊員はチャイルド・シートの中に幼女を発見する。両親を同時に失うという悲劇に見舞われたものの、生後九カ月の幼女は絶望の淵から「奇跡」の生還を果たす。一方、彦根市内の病院で初めて孫の茜と対面した祖父の法悦は、この孫娘が只者ではないことを即座に見抜く。この救出劇は「奇跡」ンドではなく、孫の茜は神仏により手厚く護られていた。この瞬間、法悦は全てを悟り、茜を引き取ることを決意する。法悦が住職を務める 龍臥寺は、千二百年前、弘法大師・空海が自ら創建した寺だった。寺の庫裏には空海著/「虚空蔵菩薩求聞持法」が所蔵されている。これは単なる「偶然」などではなかった。伝説の類だろうと思っていたが、空海の後継者が現れるという話は本当だった。それにしても、まさか自分の代で現れようとは・・・。法悦にとっては青天の霹靂だった。密教には「求聞持法」という伝説の修行法があり、成就した暁には無限の「知恵」と「記憶力」が得られるという。その究極の荒行に、この祖父と孫娘は挑もうというのだ。
大賞ポイント 4pt
文字数 98,236 最終更新日 2025.07.30 登録日 2025.07.30
青春 連載中 長編
看護学校は、めざせ! 未来のナイチンゲール! クエストだ!? 看護師を夢見て看護学校に進学した九重夢歌さん18歳を待ち受けていたのは?! ジャーン! モンスターが現れた! スライム……ではなく課題Lv1! コマンド>にげる ……にげみちをふさがれた! 課題lv1は仲間を呼んだ……何と課題が手に負えなくなった! このままではダンジョン【実習】をクリアできない! ※この小咄は本編にはあまり関係ありません ……みたいな気持ちで乗り越える様々なクエスト! ラスボス『看護師国家試験』の向こうの看護師を目指す、夢歌さんの汗と涙と笑い(と感動もあるはず)の看護学校ストーリーです。 ※「カクヨム」「小説家になろう」でも公開してます。
大賞ポイント 4pt
文字数 53,298 最終更新日 2026.05.09 登録日 2021.04.09
ライト文芸 完結 長編
【第5回ライト文芸大賞奨励賞受賞】 忘れられない人がいる―― でも、自分のせいで不幸にしてしまった彼にもう一度会う術を、私は持たない。 心に深く想いを残したまま、新しい街で始めた新しい暮らしの中、 その人と出会った。 その瞬間……音をたてて時間が巻き戻った。 あなたは……彼? それとも…… 激動の運命に翻弄される、一途な初恋物語。 【あらすじ】 義父から暴力を受ける小学生の千紗は、学校でも孤立した存在だった。 同じクラスの紅也と親しくなるが、悲しい事件のあと、もう二度と会えなくなってしまう。 全てが自分のせいだと後悔する千紗は、新しい土地で十六歳になり、紅也の面影を感じさせる蒼之と出会う。 迷いながらも一歩を踏み出そうとするが、「彼」と衝撃の再会を果たしてしまい…… 過酷な運命に翻弄される二人の――奇蹟の物語。
大賞ポイント 4pt
文字数 135,042 最終更新日 2021.05.27 登録日 2021.04.29
青春 完結 長編
高校一年の中原美梨は、家事と介護に明け暮れる日々に疲れ、小学生からの親友、詩帆との『一緒に死ぬ』という約束を救いに今日まで生きてきた。 しかし、高校に入り、家庭環境が改善した詩帆は、突然派手になって彼氏を作ると、美梨を避け始める。 ショックを受けた美梨は自分一人で自殺を決めると、死ぬ前に恋をしてみたいと考え、クラスメイトで学校一のイケメン、那須川爽に告白する。 玉砕覚悟だったのに、まさかの快く受け入れてくれた爽は、なぜか圧倒的彼氏感を出してきて――? 苦しみの中、恋のトキメキに命の輝きを知る青春譚。
大賞ポイント 3pt
文字数 92,225 最終更新日 2026.02.03 登録日 2026.02.03
現代文学 完結 長編
神崎亮介は、愛する妻・葉月と、元気な娘の美咲、そして幼い息子の拓海に囲まれ、絵に描いたような幸せな日々を送っていた。しかし、その穏やかな日常は、ある日突然、無慈悲に引き裂かれる。葉月が事故で帰らぬ人となったのだ。残された亮介は、まだ幼い二人の子どもをどう育てていけばいいのか、深い絶望の淵に立たされる。 そんな家族の崩壊寸前、小学四年生になったばかりの長女・美咲が、小学校の運動会で、衝撃的な宣言をする。「今日から私が、お母さんになる!」。幼いながらも健気に、そして必死に「母親」であろうとする美咲の姿に、亮介は涙しながらも、新たな家族の「カタチ」を受け入れていく。 だが、この幼すぎる「お母さん」の道は、決して平坦なものではなかった。中学に進学し、友人関係や自身の将来に悩みながらも、弟・拓海のために家事をこなし、母親の役割を果たそうと奮闘する美咲。一方、小学校に入学した拓海は、クラスメイトの心ない言葉に傷つきながらも、制服姿の美咲を「お母さん」と呼び続け、姉の献身に支えられていく。 時にぶつかり、時に支え合い、不器用ながらも深い愛情で結ばれた家族は、果たして、本当の幸せの「カタチ」を見つけることができるのだろうか? これは、喪失から始まる、私たち家族の、涙と絆の物語。
大賞ポイント 3pt
文字数 9,820 最終更新日 2026.02.07 登録日 2026.02.07
ライト文芸 完結 短編
就職活動の時期になり、もちろん僕も例外なく試験を受けた。そしてあろう事か試験を受けたすべての企業から不採用の通知が届いた。もはや、企業団体そのものから嫌がらせを受けているのだと思い込んだ僕は、すべてのやる気が失せ、絶望の闇に迷い込んでいったただ息をすることだけはやめなかった。僕を褒めてやってもいいかなと思う。 そんなある日、試験を受けた覚えすらない企業から届けられた一通の採用通知。しかも僕が第一志望している企業のライバル会社ともなれば…行くしかないだろう。 唯一の採用通知を何度も眺めては、深い溜息をついて悩んだ。入社式当日まで悩み抜いた僕は、結局同封されていた案内に従い会場となるT2Wの自社ビルに到着してしまった。 そこで一人の少女に声をかけられ不思議な体験をしつつ、流れのままに入社式に参加することになった。 TRIP TRAP WORLD.CO通称「T2W」。からくりの世界を旅しようをコンセプトにいろいろなイベントの開発企画に携わっている企業だ。イベント企画に興味のある僕にとって願ってもいないチャンスなのだが、なんと入社手続きを終えた僕たちに用意されていたのは、創立五周年記念として計画されている壮大なイベント「都市型遊園地開発企画」が発表され、突然ランダムに組まれたチームでのプロジェクトが始動した。僕は発足されたチームで意外な再会をした。 いつもマイペースな社長の思いつきで、今回もまた「何か」が起こる? 何故かほかのチームより人数が少なく癖のありそうなメンバーたちと波乱続きの日々、遠い昔に頭の片隅に追いやった色あせたクシャクシャのキオクに気付き、やっと理解し始める。 幼い頃に忘れたはずの思い出たちは「いらないもの」じゃなかったんだ…と。そう。きっと人と違うことは間違いなんかじゃない。そしてErrorすべてが間違いではなくEvolutionのために必要なものだと気付く。 ほら。一緒に叶えるためのゆびきりをしよう。何度だってチャレンジできるんだ。だって僕たちは「最高傑作」だから。 不完全な彼らの旅が今、始まる。
大賞ポイント 3pt
文字数 43,633 最終更新日 2025.02.19 登録日 2025.02.19
現代文学 完結 長編 R15
並木冬子は、二十五歳。商社に勤務して三年のOLだったが、上司のセクハラに、耐え兼ねて退職した。 そんな不遇の冬子に、出版社の編集部に勤める叔父から、ある有望な作家の秘書をしてくれと依頼される。 迷う彼女だが、背に腹はかえられず引き受ける。 作家の名は、副島龍三。三十六歳。 長身で痩せていて、従姉妹だという美少女と車椅子の少年と暮らしていた。 しばらくして、龍三の大学時代の恋人だった、流行作家、冴島奈緒子も同居することになり、今まで会ったこともない他人同士が、一つ屋根に同居することによる様々な人間模様。 冬子の奮闘が始まる。
大賞ポイント 3pt
文字数 61,739 最終更新日 2024.09.15 登録日 2024.06.14
青春 完結 短編
港町・横浜に生まれた少女、伊藤真帆。 父と観戦した横浜ベイスターズの「背番号25」に憧れ、少年野球チームに飛び込んだ日から、彼女の野球人生が始まる。 少年たちの中で泥にまみれ、中学で壁にぶつかり、高校ではスランプの渦中で「髪を坊主にする」決断を下す。 鏡の前で髪を落とした夜、彼女は初めて“自分のために野球をする”覚悟を得る。 やがて、大学で青いユニフォームに袖を通し、女子プロ野球「横浜ベイレディーズ」で伝説の背番号25を継承。 そして、日本代表として横浜スタジアムの舞台に立つ。 あの日の風と、あの青の中で、彼女は白球を打ち上げる。 これは、髪を断つことで「迷い」を捨て、風を受けて走り出した一人の女性アスリートの物語。 「努力」と「継承」、そして「風」をテーマに描く、横浜発・青春スポーツ叙事詩。
大賞ポイント 3pt
文字数 35,084 最終更新日 2025.10.13 登録日 2025.10.13
現代文学 完結 短編
失恋をきっかけに、長年伸ばしていた黒髪を切ることを決意した二十五歳の女性・笹原七海。 東京近郊の駅前にひっそりと佇む古い床屋「ヘアーサロン風」で、 彼女は一本の鋏と一台のバリカンによって“過去の自分”と決別していく。 最初は肩まで、次に襟足を刈り上げ、やがてスポーツ刈り、そして坊主へ。 最後に彼女が選んだのは、すべてを剃り落とすスキンヘッド――。 その床に散る黒い髪は、失恋の痛みと共に彼女の迷いや未練を象徴していた。 しかし、髪をなくした七海が手にしたのは“喪失”ではなく“解放”だった。 社会の常識や他人の視線に縛られず、 「髪のない自分」として生きることの自由と誇りを知る。 やがて彼女はその経験を語り始める。 「髪を失って、私は“私”になった」と。 講演を通じて同じように悩む人々へ希望を伝え、 そして再びあの床屋へ――感謝と再生の風が、彼女を導いていく。 髪を通して描かれる、心の成長と再生の物語。 切ること、捨てること、そして受け入れること。 七海が選んだ“スキンヘッド”という生き方は、 女性である前に「ひとりの人間」としての誇りを取り戻す旅でもあった。
大賞ポイント 3pt
文字数 49,632 最終更新日 2025.11.22 登録日 2025.11.04
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