「財政」の検索結果
全体で167件見つかりました。
「君は真面目なだけで、華がない」
そう言われ、侯爵家の嫡男から一方的に婚約破棄された侯爵令嬢エレノア。
毒義母と新しい婚約者気取りの令嬢に追い出され、これまで自分が築き上げてきた帳簿も契約も人脈も、すべて侯爵家へ残して静かに屋敷を去る。
――自分がいなくても、きっと誰かが困らずに回してくれる。
そう信じて。
ところが、エレノアが去った侯爵家では、領地経営、商会との契約、財政、使用人の統率まで、あらゆる歯車が少しずつ狂い始める。
けれど元婚約者も毒義母も、その原因が「当たり前のように働いていた婚約者」にあるとは夢にも思わない。
使用人を責め、商人を疑い、責任を押し付け合うほど侯爵家は坂道を転げ落ちていく――。
一方、エレノアは彼女の才能を見抜いていた若き公爵に迎えられ、その卓越した実務能力で領地改革や商業政策を次々と成功へ導いていく。
「あなたほど信頼できる人を、私は他に知らない」
初めて能力を認められ、大切にされる毎日。
やがて公爵からは惜しみない愛情を注がれ、本当の居場所と幸せを手に入れていく。
そして没落した元婚約者はようやく彼女を取り戻そうとするが、もうすべてが遅すぎた。
最後まで、自分が失ったものの本当の大きさにも、侯爵家が滅びた本当の理由にも気づかないまま――。
これは、不当に切り捨てられた令嬢が、自らの知識と実務能力で人生を逆転させ、彼女を見下した者たちが自滅していく、じわじわ効く「後悔ざまあ」と極上の溺愛を描く異世界恋愛ファンタジーです。
文字数 71,488
最終更新日 2026.07.23
登録日 2026.07.13
「私は君を愛することはできない。それだけは、今この瞬間にしっかりと覚えておいてくれ」
私は動かなかった。
ただ、静かに彼を見つめ返した。
私の沈黙を「絶望」と受け取ったのか、ヴィルフリートは鼻で笑い、部屋の隅にある一人掛けのソファに深く腰掛けた。
「この婚姻が、親同士が勝手に決めた政略結婚であることは君も知っているだろう。我が侯爵家は、一時の財政難により、君の実家であるローゼンタール公爵家の財力を必要とした。だが、それだけだ。私が心から愛し、生涯を誓った女性は、他にいる」
彼が口にした「他にいる女性」とは、社交界でも噂になっている男爵令嬢のこと。
名前は確か、ミリア。
儚げで、守ってあげたくなるような、庇護欲をそそる令嬢だと聞いている。
「今夜は別の部屋で休む。明日からは、互いに干渉しない生活を始めよう」
バタン、と大きな音がして、扉が閉まった。
その瞬間、私の心は決まった。
文字数 39,903
最終更新日 2026.05.17
登録日 2026.05.17
親同士の取り決めで、多額の借金を抱えるガーランド伯爵家に嫁いだアニエス。
彼女は妻としての責務を果たすため、数年がかりで領地の財政を立て直した。
しかし当主である夫のレオンハルトは、彼女の血の滲むような努力を軽んじ、すべてを自分の手柄のように振る舞っていた。
ついには、愛人を本妻に据えるため、アニエスに一方的に離縁を突きつける。
「喜んでお受けします。その代わり――」
静かに離縁を受け入れたアニエスは、一つの条件を出す。
自身が育て上げ、伯爵家を支え続けていた商会の権利と、有能な人材をすべて引き連れて屋敷を去るということを。
そしてアニエスが去ってから、ガーランド家は急速に傾き始める。
文字数 89,535
最終更新日 2026.07.01
登録日 2026.05.28
「真実の愛を見つけた!婚約破棄だ!」と騒ぐ王太子。
でもその真実の愛の相手に贈ったドレスも宝石も、出所は全部うちの金なんですけど!?
国の財政の半分を支える公爵家の娘であるセレスティアに見限られた途端、
王家に課せられた融資は 即時全額返済へと切り替わる。
「愛で国は救えませんわ。
救えるのは――責任と実務能力です。」
金の力で国を支える公爵令嬢の、
爽快ザマァ逆転ストーリー!
⚫︎カクヨム、なろうにも投稿中
文字数 2,869
最終更新日 2025.11.26
登録日 2025.11.26
「君は健康だからいいよね」結婚記念日、夫は病弱(自称)な幼馴染を優先し、私を捨て置いた。侯爵令嬢エルナは決意する。この国を支える魔導結界、財政管理、屋敷の全実務――すべてを投げ出し、私の価値を正しく評価する場所へ行くと。鍵を折った瞬間、崩壊は始まった。今さら愛している? お門違いも甚だしいですわ。
文字数 23,972
最終更新日 2026.04.21
登録日 2026.04.21
紹介文
「お前との婚約は破棄する!」
「浮気ですね? では、私が運用して黒字化させた資金とシステムは全額引き揚げさせていただきます。明日からの資金繰り、せいぜい頑張ってくださいね」
前世はメガバンクの鬼監査OL、現在はルナミス帝国の伯爵令嬢ミレイユ。
傲慢な婚約者から冤罪で婚約破棄を言い渡された彼女は、泣き寝入りするどころかユニークスキル【絶対監査】を発動!
一瞬で相手の不正と横領を暴き立て、きっちり慰謝料を回収して秒で領地を飛び出した。
自由になったミレイユが向かったのは、辺境のポポロ村。
そこでは、ミレイユを溺愛する最強の親友――元獣人王国のお姫様で、マッハ1の飛び蹴りとトンファーで敵を粉砕する月兎族の村長・キャルルが大歓迎してくれた!
「ミレちゃんを追放したバカ男、私が顎砕いてこようか!?」
頼もしすぎる親友と共に、ミレイユはポポロ村の財務顧問に就任。前世の知識とスキルで村の特産品を売り出し、ファミレスのスイーツやサウナを満喫する、超ストレスフリーな生活を満喫し始める。
そんな彼女の圧倒的な実務能力に目をつけたのは、帝国の経済を裏で牛耳る「氷の公爵」ことユリウスだった。
最初はビジネス目的でミレイユをスカウトした彼だったが、彼女の有能さと優しさに触れるうちに、あっという間に激重な恋に落ちてしまう。
「君の計算に、私が君を愛する時間は組み込まれているか?」
圧倒的な権力と財力をフル活用し、とことんミレイユを甘やかしてくる公爵様。
一方その頃、ミレイユを失った元婚約者の領地は一瞬で財政破綻。焦って彼女を連れ戻そうと私兵を送ってくるが……
ミレイユの【完全論破】、公爵様の【経済封鎖】、そして親友キャルルの【物理粉砕】という鉄壁のコンボの前に、愚か者たちは完膚なきまでに叩きのめされていく――!
優秀すぎる元社畜OLが、最強の親友と極上のスパダリ公爵に守られながら幸せを掴む、超爽快・痛快ざまぁ&極甘ファンタジー開幕!
文字数 66,121
最終更新日 2026.07.23
登録日 2026.07.17
前世は理系オタク、歩く辞典と呼ばれたマリアンヌ。乙女ゲーム【君に恋して】の世界に悪役令嬢として転生したはいいものの――
「貧乏!? 設定と全然違う!!」
筆頭公爵家の一人娘でありながら、財政は破綻寸前。周囲は優雅な令嬢ライフを謳歌しているのに、私だけが食費や学費、使用人の給料に頭を悩ませる日々。
しかし、マリアンヌには前世の理系知識がある。化学、物理、機械、医学――歩く辞典レベルの知識を総動員して、没落しかけた家を救うことを決意する。
市場での保存食・発酵食品の開発、家庭内エネルギー効率化、化学実験を応用した便利グッズ販売……全ては公爵家の財政再建のため。
周囲には「悪役令嬢の転落劇」と思われていたが、実際には科学と知識で切り開く前例なきサバイバル生活が始まっていた。
果たして、マリアンヌは家を救い、かつゲームの運命も自ら書き換えることができるのか――?
理系オタク令嬢の前世知識フル活用、没落公爵家再生物語、ここに開幕!
文字数 82,101
最終更新日 2026.07.23
登録日 2026.06.08
女が家督と政を継ぎ、男は「奥」に上げられ子を産む役目とされる国、ヴェルティア。名門の三男・レオはそんな世で七年、女公爵の夫として「男が口を出すな」と嘲られ続けた。財政を立て直し、毒殺を三度未然に防いだのも彼だったのに——ある夜、彼は「無能で不要」と離縁を言い渡され、屋敷を追われる。だが公爵家は、レオが去った翌月から破綻を始めた。帳簿を読める者も、毒味の隙を塞ぐ者も、もういない。歴代の「奥の男たち」が密かに国を回してきた記録帳を携え、レオは隣国の若き女帝に「表に立て」と請われる。捨てた家が沈み、捨てられた男が玉座の隣に立つまでの、静かな逆転劇。
文字数 15,696
最終更新日 2026.07.23
登録日 2026.07.11
姉に押し付けられた縁談で辺境へ嫁いだテレサを待っていたのは、床に伏す侯爵と、領地の荒廃、そして──
義理の息子カイエンの不器用な優しさだった。
軍事に偏った財政、痩せた土地、迫る隣国の影。
誰もが諦めかけていた辺境で、テレサは冷静な観察力と知識を武器に、改革を始める。
コーン栽培、保存食の開発、婦人会の再編。
小さな変化が、やがて領地全体を動かし始める。
そして妊娠の発覚。
政治の均衡が揺らぐ中、テレサは“母”として、“領主夫人”として、前に進む決意を固める。
文字数 78,115
最終更新日 2026.04.17
登録日 2026.04.07
クロエ・アークライトは、卓越した頭脳で貿易事業を統括し、没落しかけていた夫の財政を支えていた。
しかし、ある日のこと、妹に甘い夫は彼女を庇い、保身のためにとんでもない要求をしてきた。
「私の地位のために、矜持を曲げて妥協してほしい」
普段は穏やかな夫の、露になった本性。
その瞬間、クロエの心は完全に冷めきった。
彼女は離縁を突きつけ、自身の商会の資本と設備の一切を引き揚げて独立する。
有能な妻を失い、自業自得で追い詰められた夫と妹は、逆恨みからクロエの商会を陥れようとする。
しかし、クロエはすでに公爵と手を組み、完璧な罠を張っていて……。
文字数 50,980
最終更新日 2026.06.19
登録日 2026.06.17
伯爵家に嫁いで三年、レオカディアは夫のウスタシュから「地味で無能な女」と罵られ、突然の離縁を言い渡される。ウスタシュの傍らには、妖艶な愛妾イザボーが寄り添っていた。レオカディアは反論することなく、静かに離縁状に署名して城を去る。しかし、ウスタシュは知らなかった。伯爵領の膨大な流通や財政が、すべてレオカディアの類稀なる差配によって保たれていたことを。
着の身着のままで実家の果樹園領へと向かう道中、レオカディアは行き倒れていた謎の青年ヴァルデマールを救う。実家で温かく迎えられた彼女は、持ち前の手腕で実家の果樹園を大興進させていくが、共に働くヴァルデマールの正体は、実は隣国の若き最高位公爵だった。
一方、レオカディアを失った伯爵領は瞬く間に崩壊の一途をたどる。焦ったウスタシュは彼女を連れ戻そうとするが、そこにはイザボーが仕掛けた恐るべき罠と、ヴァルデマールによる底なしの溺愛が待ち受けていた。
文字数 64,328
最終更新日 2026.07.09
登録日 2026.07.09
子爵令嬢セピアは侯爵令息リースハルトと政略結婚した。
財政難に陥った侯爵家が資産家の子爵家を頼ったことによるもの。
初夜が終わった直後、『愛する人がいる』と告げたリースハルト。
まごうことなき政略結婚。教会で愛を誓ったけれども、もう無効なのね。
好きにしたらいいけど、愛人を囲うお金はあなたの交際費からだからね?
実家の爵位が下でも援助しているのはこちらだからお金を厳しく管理します。
侯爵家がどうなろうと構わないと思っていたけれど、将来の子供のために頑張るセピアのお話です。
文字数 16,527
最終更新日 2023.06.25
登録日 2023.06.22
伯爵家の婚約者として、エレノアは長年その家を支えてきた。
商会との取引管理。
赤字続きの帳簿整理。
浪費によって傾きかけた財政の立て直し。
だが、誰もそれを理解しない。
婚約者であるレオルドは、華やかな令嬢に夢中になり、
母マルグリットは、商人上がりの子爵家を見下し続けていた。
そして、夜会の日。
「地味で可愛げのないお前とは婚約破棄だ」
公衆の面前でそう告げられたエレノアは、
ただ静かに頷く。
「承知いたしました」
その瞬間。
ウェインズ子爵家による支援は、すべて打ち切られた。
回らなくなる伯爵家。
消えていく取り巻きたち。
露わになる借金と浪費。
彼らはようやく思い知る。
自分たちが見下していた令嬢こそ、
伯爵家を支えていた存在だったのだと。
これは、
失ってからでは遅すぎた者たちの転落と、
本当に大切な相手を見つけた令嬢の再生の物語。
文字数 25,895
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.30
三度目の婚約破棄で、ようやく自由を手に入れた。
王太子から「冷酷で心がない」と糾弾され、大広間で婚約を破棄されたエリナ。しかし彼女は泣かない。なぜなら、これは三度目のループだから。前世は過労死した41歳の経営コンサル。一周目は泣き崩れ、二周目は慌てふためいた。でも三周目の今回は違う。「ありがとうございます、殿下。これで自由になれます」──優雅に微笑み、誰も予想しない行動に出る。
エリナが選んだのは、誰も欲しがらない辺境の荒れ地。人口わずか4500人、干ばつで荒廃した最悪の土地を、金貨100枚で買い取った。貴族たちは嘲笑う。「追放された令嬢が、荒れ地で野垂れ死にするだけだ」と。
だが、彼らは知らない。エリナが前世で培った、経営コンサルタントとしての圧倒的な知識を。三圃式農業、ブランド戦略、人材採用術、物流システム──現代日本の経営ノウハウを、中世ファンタジー世界で全力展開。わずか半年で領地は緑に変わり、住民たちは希望を取り戻す。一年後には人口は倍増、財政は奇跡の黒字化。「辺境の奇跡」として王国中で噂になり始めた。
そして現れたのが、王国一の冷徹さで知られる財務大臣、カイル・ヴェルナー。氷のような視線、容赦ない数字の追及。貴族たちが震え上がる彼が、なぜか月に一度の「定期視察」を提案してくる。そして月一が週一になり、やがて──「経済政策の話がしたいだけです」という言い訳とともに、毎日のように訪ねてくるようになった。
夜遅くまで経済理論を語り合い、気づけば星空の下で二人きり。「あなたは、何者なんだ」と問う彼の瞳には、もはや氷の冷たさはない。部下たちは囁く。「閣下、またフェルゼン領ですか」。本人は「重要案件だ」と言い張るが、その頬は微かに赤い。
一方、エリナを捨てた元婚約者の王太子リオンは、彼女の成功を知って後悔に苛まれる。「俺は…取り返しのつかないことを」。かつてエリナを馬鹿にした貴族たちも掌を返し、継母は「戻ってきて」と懇願する。だがエリナは冷静に微笑むだけ。「もう、過去のことです」。ざまあみろ、ではなく──もっと前を向いている。
知的で戦略的な領地経営。冷徹な財務大臣の不器用な溺愛。そして、自分を捨てた者たちへの圧倒的な「ざまぁ」。三周目だからこそ完璧に描ける、逆転と成功の物語。
経済政策で国を変え、本物の愛を見つける──これは、消去法で選ばれただけの婚約者が、自らの知恵と努力で勝ち取った、最高の人生逆転ストーリー。
文字数 189,620
最終更新日 2025.11.08
登録日 2025.10.20
(あらすじ)
戦乱の時代を経て誕生した新生ドイツ共和国。
かつて屑屋としてまた勉強を重ねて薬局や化粧品屋さらには酒場を営み生きていた男のグレッグは、民衆の支持と仲間たちの信頼を得て、大統領として国家の舵を取ることになる。
外交、財政、医療、軍事、そして諜報――共和国の未来を左右する決断が次々と迫る中、グレッグは人間味あふれる言葉と行動で、国と人々を導いていく。
妻ダクマーとの絆、側近たちとの信頼、そして諸外国との緊張と対話。
これは、一人の男が「国家」と「家族」の両方を守り抜こうとする、壮大な政治叙事詩です。
物語は、主人公のグレッグの価値観を形づくった幼少期から始まります。
文字数 288,707
最終更新日 2026.07.23
登録日 2025.09.29
「アイリス、お前はもう必要ない」
ケヴィン・サージェント伯爵から一方的に離縁を告げられたアイリス。
彼女の実家の資金援助を目当てにした結婚だったため、財政が立て直された今では結婚を続ける意味がなくなったとケヴィンは語る。
屈辱に怒りを覚えながらも、アイリスは離縁に同意した。
しかしアイリスが去った後、伯爵家は次々と困難に見舞われていく――。
※ 他サイトにも投稿しています。
文字数 11,747
最終更新日 2025.08.23
登録日 2025.08.23
セリーヌ・フォンテーヌ公爵令嬢は、エドガー・オルレアン伯爵令息と婚約している。セリーヌの父であるバラック公爵は後妻イザベルと再婚し、その娘であるローザを迎え入れた。セリーヌにとって、その義妹であるローザは、婚約者であり幼馴染のエドガーを奪おうと画策する存在となっている。
さらに、バラック公爵は病に倒れ寝たきりとなり、セリーヌは一人で公爵家の重責を担うことになった。だが、イザベルとローザは浪費癖があり、次第に公爵家の財政を危うくし、家を自分たちのものにしようと企んでいる。
セリーヌは、一族が代々つないできた誇りと領地を守るため、戦わなければならない状況に立たされていた。異世界ファンタジー魔法の要素もあるかも?
文字数 68,629
最終更新日 2025.12.28
登録日 2025.12.16
六十二歳の大学教授・黒田総一郎は、政治、社会、歴史、軍事を専門とする研究者だった。
彼は生前、何度もこう語っていた。
「江戸幕府は、もっと早く改革を始めていれば滅びなかった」
だが、死後に目を覚ました彼がなっていたのは――。
後に江戸幕府最後の将軍となる、五歳の徳川慶喜だった。
黒船来航まで、あと十五年。
幕府滅亡まで、あと二十七年。
このまま何もしなければ、安政の大獄、桜田門外の変、薩長同盟、大政奉還、鳥羽・伏見の戦い、そして戊辰戦争が起こる。
多くの人間が死ぬ。
江戸幕府は消える。
そして自分は、最後の将軍として歴史に名を残す。
ならば。
全部、変えてしまえばいい。
英語教育。
財政改革。
人材登用。
軍制改革。
海軍創設。
産業育成。
身分制度改革。
議会政治。
そして、徳川幕府そのものの近代国家化。
だが、未来を知っているだけでは人間は動かせない。
父・徳川斉昭は怒鳴る。
井伊直弼とは命懸けで対立する。
勝海舟は言うことを聞かない。
坂本龍馬は幕府の悪口を言う。
西郷隆盛は敵になる。
大久保利通も、高杉晋作も、桂小五郎も、それぞれの正義を持っている。
正論だけでは国は動かない。
歴史上の偉人たちは、誰一人として主人公の都合よく動いてはくれない。
それでも慶喜は諦めない。
「私は徳川家を守りたいのではない」
「未来で死ぬはずだった人間を、一人でも多く生かしたいだけだ」
史実では最後の将軍となった男が、
五歳から幕末をやり直す。
幕府滅亡を阻止し、
黒船にも、
薩長にも、
内戦にも負けない国を作るために。
これは未来を知る大学教授が、面倒くさすぎる幕末の怪物たちと喧嘩し、笑い、時には泣きながら、日本史そのものを書き換えていく物語。
黒船来航まで、あと十五年。
幕府滅亡まで、あと二十七年。
歴史改変は、五歳の徳川慶喜から始まる。
文字数 5,255
最終更新日 2026.07.15
登録日 2026.07.15
婚約破棄を告げられたその瞬間、公爵令嬢リュシア・エーベルハルトの意識はすでに左遷先の帳簿の上にあった。
王妃候補として費やした十数年。磨き抜いた政務の知識と、数字を読む眼。「冷たい」「可愛げがない」「民を思う心がない」と切り捨てた元婚約者には、彼女の持つ本当の価値が理解できなかった。
だが、辺境グラナート領では違った。リュシアは歯に衣着せぬ物言いと、感情を挟まない数字の論理で、静かに、しかし確実に不正へ切り込んでいく。
「帳簿は嘘をつかない。嘘をつくのは、人です」
最初は懐疑的な目を向けていた領主の息子ロルフも帳簿を前に並んで戦う内に、気づけば彼女から目が離せなくなっていた。
王都を追放された令嬢が、領地を救い、国を変え、そしてただ一人の男に溺愛される——これはそんな物語。
文字数 150,283
最終更新日 2026.06.12
登録日 2026.05.03