公爵令嬢エレノア・ヴァレンシュタインは、王太子ユリウスの婚約者として十年もの間、王宮の裏側を支えてきた。
病弱だった王妃の代理として、茶会の席次、貴族派閥の調整、外交文書の管理、孤児院基金の帳簿、王太子の失言の後始末まで――誰にも褒められず、感謝もされず、それでも国のために尽くしてきた。
だが、王妃の葬儀から七日後。
エレノアは突然、王太子から婚約破棄を告げられる。
新たな婚約者として選ばれたのは、可憐で愛らしく、誰からも守られてきた妹リリアナだった。
「君は冷たい。リリアナは人の心が分かる」
その言葉に、エレノアは泣かなかった。
父は妹を公爵家の後継に据え、母は「姉なら妹に譲るべき」と微笑み、王太子は当然のようにエレノアの居場所を奪った。
婚約者も、家名も、王宮での立場も。
すべてを奪われたエレノアは、ただ一つだけ手放さなかった。
亡き王妃から託された、黒い封蝋の遺言状を。
エレノアが王宮を去った翌日、王宮の茶会は崩壊した。
二日目、隣国大使が激怒した。
三日目、王妃の遺産と孤児院基金を巡る不正が露見し始めた。
誰も知らなかった。
王宮を支えていたのは、愛される妹ではなく、冷たいと蔑まれた姉だったことを。
そして、冷徹宰相と呼ばれる王弟カインは、追放されたエレノアの前に現れる。
「君を王宮に戻しに来た。王太子の婚約者としてではない。この国を裁く、王妃の証人としてだ」
王妃の遺言状に記されていたのは、王位継承を揺るがす秘密。
公爵家の裏切り。
王宮財務官の横領。
そして、エレノアこそが王妃に選ばれた最後の後継者であるという真実だった。
妹は泣けば許されると思っていた。
父は娘を道具として売れると思っていた。
王太子は捨てた婚約者が戻ってくると思っていた。
けれどもう、遅い。
これは、奪われ続けた公爵令嬢が、涙ではなく証拠で王宮の嘘を暴き、自分を正しく見つけた冷徹王弟に深く愛されるまでの物語。
文字数 845,068
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.03
【妹に婚約者も屋敷も奪われましたが、亡き王妃の帳簿には私の名前しかありませんでした
〜追放された公爵令嬢が王宮の裏金を暴いたら、冷徹宰相閣下に「国ごと君を守る」と言われています〜】
婚約破棄された夜、私は泣かなかった。
だって王宮を支えていた帳簿も、亡き王妃の遺言も、全部私の手の中にあったから。
あらすじ
公爵令嬢セレスティアは、十年間、王太子ジュリアスの婚約者として王宮を支えてきた。
病弱だった亡き王妃に代わり、王妃基金、地方救済費、外交文書、王宮会計まで任されていた彼女。
けれど、その働きはいつも「王太子の功績」「父公爵の采配」「妹リリアナの社交成果」として扱われ、セレスティア自身が称えられることはなかった。
そして王宮舞踏会の夜。
王太子は、可憐な妹リリアナを隣に立たせ、セレスティアに告げる。
「君のような冷たい女を、王妃にはできない。婚約を破棄する」
家族も、貴族たちも、誰も彼女を庇わない。
妹は涙を浮かべながら、「お姉様、ごめんなさい」と王太子の腕に寄り添った。
だが、セレスティアは泣かなかった。
その日の朝、亡き王妃の遺言状が正式に開封されていたからだ。
そこに記されていたのは、王妃基金と王宮会計監査権限を、すべてセレスティアに託すという内容だった。
彼女を追い出せば、王宮は回らない。
その事実を知らない王太子たちは、妹に「お姉様の仕事くらい簡単」と引き継がせる。
けれど三日後。
地方救済費は止まり、外交文書は滞り、王太子は演説原稿すら用意できず、妹の茶会予算は国庫を食い潰し始めた。
そんなセレスティアに手を差し伸べたのは、冷徹と恐れられる王弟宰相カイン。
「君が奪われたものを、すべて取り戻そう。国ごと、私が君を守る」
婚約者も、家族も、居場所も奪われた公爵令嬢。
けれど彼女の手には、亡き王妃が遺した帳簿と、王宮の闇を暴く証拠があった。
これは、虐げられた有能令嬢が、静かに王宮を裁き、自分の価値と本当の愛を取り戻す物語。
文字数 366,058
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.11
下級武家の娘・篠乃井紗代は、母を失った過去を胸に、大奥へ奥女中として上がる。
母はかつて大奥で仕えていたが、ある日突然、病死として葬られた。
けれど紗代は信じていなかった。母の形見の懐紙には、震える筆跡でこう残されていたからだ。
――七人を、信じてはならぬ。
大奥は、女の園などではなかった。
そこは寵愛を奪い合い、噂で人を殺し、涙で味方を作り、笑顔で毒を盛る、女たちの戦場だった。
すべてを欲しがる御台所。
怒りで若い側室を潰す古参の女。
贅沢と薬膳に溺れる御膳係。
血筋を盾に人を見下す大御台。
見て見ぬふりで罪を育てた老女。
寵愛を武器に男も女も操る側室。
そして、紗代を姉のように慕いながら、その背を刺す若い女中。
彼女たちはそれぞれ、**“強欲”“憤怒”“暴食”“傲慢”“怠惰”“色欲”“嫉妬”**の罪を抱えていた。
紗代は母の死の真相を追ううち、将軍家の血筋を揺るがす密書と、大奥全体を巻き込む陰謀にたどり着く。
だが、罪を暴けば暴くほど、紗代自身もまた大奥の闇に染まっていく。
復讐か。
正義か。
それとも、母を殺した女たちと同じように、権力を欲しがる獣になるのか。
御鈴廊下の奥で、今日も女たちは美しく笑う。
その笑みの下に、血よりも濃い憎悪を隠しながら。
文字数 289,014
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.22
あらすじ
王太子アルベルトの婚約者として、王都の政務と社交を陰から支えてきた公爵令嬢レティシア。
だが華やかで愛らしい妹エミリアに心を奪われた王太子は、公衆の面前で婚約破棄を宣言する。
「君の役目は妹で足りる」
その言葉に、レティシアは微笑んでうなずいた。
婚約者も、地位も、名誉も、王都での役目も――すべて妹に譲って、王国最北の荒れ果てた辺境領へ去る。
誰もが彼女の没落を信じた。
辺境は痩せた土地、尽きかけた鉱脈、荒れる街道、魔物被害、疲弊した民。
とても令嬢ひとりに立て直せる土地ではない。
……はずだった。
だが、王都で“地味な婚約者”と蔑まれていた彼女こそ、財務、兵站、外交、治水、徴税、流通、貴族調整まで一手に回していた真の実務者だった。
水路を引き、街道を繋ぎ、鉱山を再生し、魔物を退け、辺境諸族と盟約を結ぶ。
やがて小さな辺境領は、富も軍も人も集まる巨大勢力へと変貌していく。
一方、レティシアを失った王都では、妹と元婚約者による“華やかな政治”が破綻を始めていた。
崩れる財政、乱れる社交、反発する諸侯、迫る凶作、忍び寄る隣国の影。
今さら「戻ってきてほしい」と言われても、もう遅い。
これは、
すべてを奪われたはずの令嬢が辺境から国を超える力を築き、
やがて滅びかけた王国と大陸の秩序そのものを塗り替えていく、
婚約破棄から始まる超大作ファンタジー。
文字数 749,765
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.04.19
《開催中コンテスト
アルファポリス・第12回歴史時代小説大賞
投票受付中》
あらすじ
下級旗本の娘・瀬尾弥生は、算術と帳簿整理だけが取り柄の地味な武家娘だった。
父の借金、母の浪費、妹の嫁入り支度、婚約者の家の帳簿。
家のため、婚約者のため、妹のため。
弥生はずっと黙って支えてきた。
だがある日、婚約者の榊原直之は、弥生に婚約破棄を告げる。
「お前は賢すぎて、女として可愛げがない」
「菊乃の方が、妻にふさわしい」
直之が選んだのは、弥生の妹だった。
家族は弥生を守らなかった。
母は「姉なのだから妹の幸せを祝え」と言い、父は家の体面だけを気にした。
すべてを失った弥生に与えられたのは、大奥の古帳簿を整理する仕事。
誰もが嫌がる、地味で埃っぽい役目だった。
しかし、弥生は気づいてしまう。
薬代、反物代、扶持米、嫁入り支度金。
帳簿に残された数字の奥に、女たちの涙と、幕府を揺るがす不正が隠されていることに。
「数字は、嘘をつきません。嘘をつくのは、いつも人です」
捨てられた武家娘は、算盤ひとつで大奥の闇を暴く。
婚約者を奪った妹。
娘を道具扱いした母。
女中たちを食い物にする御用商人。
そして幕府中枢に巣食う男たち。
これは、泣き寝入りしてきた女たちの恨みを帳簿に刻み、ひとつずつ裁いていく、江戸大奥ざまぁ時代劇。
短め紹介文
婚約者に捨てられ、妹に居場所を奪われた下級旗本の娘・瀬尾弥生。
家族にも見放された弥生が辿り着いたのは、大奥の古帳簿を整理する仕事だった。
だが、彼女が帳簿を開いた時、そこに記されていたのは単なる数字ではなかった。
薬代の水増し、反物代の横領、消えた女中の名、偽りの証文。
大奥の帳簿には、女たちの涙と幕府の闇が残されていた。
「数字は、嘘をつきません」
算盤ひとつで婚約者を、妹を、毒親を、御用商人を、幕府の権力者を追い詰める。
捨てられた武家娘による、痛快でドロドロな大奥ざまぁ時代劇。
文字数 263,084
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.29
開催中コンテスト
アルファポリス・第12回歴史時代小説大賞
6月5日時点独走中
投票受付中
あらすじ
尾張の貧しい村に生まれた清吉は、槍も下手、馬にも乗れず、武功とは縁のない足軽だった。
戦場で与えられた役目は、誰もが軽んじる飯炊き係。
だが清吉には、亡き母から叩き込まれた「人を生かす飯」の知恵があった。
水を煮ること。味噌を腐らせぬこと。腹を壊さぬ粥を作ること。雨の中でも食べられる握り飯を用意すること。
誰も気に留めなかった陣中の飯を整えたことで、清吉の組だけが腹を壊さず、夜明けに走ることができた。
その小さな働きが、やがて織田信長の耳に届く。
「槍で勝つ者、鉄砲で勝つ者、策で勝つ者は見てきた。飯で戦を語る者は初めてだ」
桶狭間を前に、清吉は三千の握り飯と味噌玉を作る。
名もなき飯炊き足軽の一膳が、織田軍の足を支え、戦国の流れをわずかに変えていく。
これは、刀ではなく飯を武器にした男が、信長の台所から天下を支えていく物語。
槍働きはできなくても、腹を満たせば兵は立つ。
兵が立てば、戦は動く。
そして戦が動けば、歴史もまた動き出す。
文字数 238,148
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.29
外見が醜い。片目が不自由。足も万全ではない。
ただそれだけの理由で、山本勘助は武士としての道を閉ざされていた。
「その顔で仕官など、笑わせる」
「戦場に出れば足手まといだ」
「殿の前に出すには見苦しい」
名門武家の門前で嘲られ、追い払われた若き勘助。
だが、彼には誰にも見えていないものが見えていた。
人の嘘。
兵の疲れ。
城の弱点。
道の癖。
そして、戦場で人が死ぬ理由。
居場所を失った勘助が流れ着いたのは、常陸国鹿島。
そこで彼は、剣聖・塚原卜伝と出会う。
卜伝は勘助の外見を笑わなかった。
ただ一言、こう告げる。
「その目、まだ死んでおらぬ」
勘助は鹿島の地で、鹿島新當流を学び始める。
だが、最初に命じられた稽古は太刀を振ることではなかった。
立つこと。見ること。負けること。己の弱さから逃げないこと。
笑われ、打たれ、泥にまみれながら、勘助は少しずつ変わっていく。
剣を学び、兵法を知り、人の命をどう生かすかを考えるようになる。
やがて彼は、名門武家が見捨てた“醜い牢人”ではなく、戦場の理を読む男へと成長していく。
そして時は流れ、甲斐の若き虎・武田晴信――のちの武田信玄と出会う。
誰もが勘助の外見を見て笑った。
だが信玄だけは、彼の片目の奥に天下を見た。
「その目は、天下を見ている」
これは、外見だけで追放された男が、剣聖に鍛えられ、軍師として成り上がり、やがて自分を見下した者たちを戦場で黙らせる物語。
隻眼の軍師・山本勘助。
その伝説は、鹿島の土と泥の中から始まる。
文字数 252,414
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.30
あらすじ
天下が欲しかったわけではない。
ただ、天下を取るに足る男が自分だった――伊達政宗は、そう信じていた。
幼き日、疱瘡によって片目を失った梵天丸は、その瞬間から“普通の子供”ではいられなくなる。母の冷たい視線、家中の不安、若くして背負わされる伊達家当主の重責。やがて政宗は、苛烈な決断と圧倒的な才覚で奥州を駆け上がり、“独眼竜”の異名とともに乱世へその名を刻んでいく。
だが、彼がいかに速く走ろうとも、時代はさらに速かった。
奥州で覇を唱える頃には、中央では豊臣秀吉が天下統一を目前に進み、さらにその先には、静かにすべてを呑み込む徳川家康が待っている。
早すぎたのか、遅すぎたのか。
英雄だったのか、異端者だったのか。
政宗は、戦い、睨み、挑発し、演じ続ける。自分こそが乱世に選ばれるべき男だと証明するために。
これは、天下人になれなかった男の敗北譚ではない。
天下を取り損ねてもなお、自分という生き方だけは誰にも明け渡さなかった男――伊達政宗の、痛烈で不器用で、誰よりも鮮烈な生涯を描く歴史ライトノベル。
文字数 139,297
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.28
花の都・江戸。
賑わいと活気に満ちた町の裏には、声高に語られることのない嘘と、闇へ沈められた真実が幾重にも折り重なっている。
南町奉行・大岡忠相のもとへ持ち込まれる訴えもまた、初めはありふれた揉め事にすぎぬように見える。消えた奉公人、焼け跡から現れた古い証文、食い違う証言、夫婦や主従の間に潜む不自然な沈黙。どれも町方役人なら日々目にする類の沙汰である。だが忠相は、そうした小事の中にこそ、人の業と情、そして見過ごされてきた綻びが隠れていることを知っていた。
同心や岡っ引き、長屋に生きる町人たちの目と耳を借りながら、忠相は散らばった事実を一つずつ拾い上げていく。
整いすぎた証言、消された過去帳、古い火事の記録、守り袋に残された幼子の名残。やがて一見無関係に見えた出来事の数々は、十年前に葬られたある一件と、老舗商家に秘された因縁へと結びついてゆく。失踪した奉公人が追い求めていたのは金ではなく、自らの名であったのではないか。死んだことにされた幼子、入れ替えられた身の上、家を守るために重ねられた偽り――。そこにあったのは、誰か一人の悪意ではなく、それぞれが守ろうとしたもののために積み重ねられた嘘であった。
法に照らせば裁ける。だが、裁くだけでは救えぬ者もいる。
情に寄り添えば、人は救われるかもしれぬ。だが、それで真が立つとは限らない。
その狭間に立ちながら、大岡忠相は罪のみならず、人の心と人生の行く末までも見据えて裁きを下そうとする。
これは、名奉行として名高い大岡忠相を主人公に、江戸に生きる人々の哀しみと矜持、そして幾重にも張り巡らされた伏線の先にある真実を描く歴史時代ミステリーである。
小さな訴えがやがて大きな因縁へとつながり、散りばめられた違和感が最後に静かに噛み合ってゆく。
花の江戸に咲く人情と、その影に潜む嘘を見届ける、大岡忠相事件控、ここに始まる。
文字数 74,633
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.28
『前世で陰キャ非モテだった俺、異世界転生したら【好感度限界突破】で美少女たちが勝手に惚れてくるんだが!?〜外れスキル扱いされた俺、実は触れただけで才能覚醒させる最強チートでした〜』
あらすじ
前世の俺、黒瀬蓮は陰キャで非モテだった。
恋人なし。告白経験なし。女子とまともに話した記憶もほぼなし。
そんな俺は事故で命を落とし、異世界の貧乏男爵家三男レンとして転生する。
今度こそ普通に生きたい。
そう思っていたのに、十五歳の鑑定式で授かったスキルは【好感度限界突破】。
相手の好感度が見えるだけの外れスキル。
そう笑われ、俺は家を追放された。
だが、このスキルは外れではなかった。
好感度だけでなく、相手の才能、心の傷、破滅フラグまで見える。
さらに、助けた相手の才能を覚醒させ、その力の一部を俺自身も得ることができる神スキルだった。
追放された聖女を救う。
努力を否定された女騎士を救う。
人間に裏切られた魔王令嬢を救う。
孤独な王女を救う。
奴隷にされた獣人少女を救う。
俺はただ、困っている人を放っておけなかっただけ。
なのに、なぜか美少女たちの好感度が限界突破していく。
前世で誰にもモテなかった陰キャの俺が、異世界で最強になり、美少女たちに囲まれて逃げ場を失う無自覚ハーレム無双ファンタジー。
文字数 731,028
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.05
GPSを持たせようとしてくる幼なじみギャルとの、怖くて甘い青春ラブコメ。
あらすじ
「悠真、位置共有アプリ入れよ? GPSじゃないよ、見守りだよ?」
高校二年生の黒瀬悠真には、少しだけ距離感のおかしい幼なじみがいる。
天宮リカ。
金髪、明るい、ノリがいい、クラスでも人気者のギャル。
けれど悠真に関することだけ、彼女の倫理観は少しバグる。
寝不足は顔色と歩幅で見抜く。
風邪気味なら感染経路を特定しようとする。
帰りが遅ければ、位置共有アプリを提案してくる。
悠真を傷つける相手がいれば、笑顔のまま静かに調べ始める。
怖い。
重い。
でも、悪気はない。
むしろ本人は、本気で悠真を心配しているだけ。
「監視じゃないよ。好きな人を見守りたいだけ」
そんなリカに振り回されながら、悠真は今日も普通の青春を守ろうとする。
だが、やがて義妹になる清楚系少女や、完璧な笑顔で人間観察を楽しむ憧れの先輩まで現れて、悠真の周囲はさらに騒がしくなっていく。
サイコパスな幼なじみギャル。
サイコパスなシスコン義妹。
サイコパスを隠している憧れの先輩。
倫理観はバグっている。
でも、恋心だけはまっすぐすぎる。
怖可愛いヒロインたちに囲まれる、ドタバタ青春ラブコメ開幕。
文字数 13,224
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.06.06
公爵令嬢クラリスは、十年ものあいだ王太子妃になるための教育を受けてきた。
けれど実際に彼女がしていたのは、教育などという可愛らしいものではなかった。
王妃主催の茶会。
隣国大使への根回し。
慈善事業の予算配分。
貴族夫人たちの席次調整。
王太子の失言の後始末。
病がちな王妃に代わる王妃執務院の実務。
すべてを、正式な役職も報酬もないまま、クラリスは黙って支えていた。
そんなある日、妹ミレーヌが笑顔で言う。
「お姉様の仕事くらい、私にもできますわ」
王太子ジュリアスはその言葉を信じ、クラリスとの婚約を解消。
妹ミレーヌを新たな婚約者に選んだ。
クラリスは泣かなかった。
怒りもしなかった。
ただ、王宮の机に置いていた自分の資料をすべて片付け、静かに一礼した。
「では、明日からお願いいたします」
翌日、王宮の朝会が止まった。
二日目、隣国大使が怒った。
三日目、王太子は青ざめた。
そして四日目。
クラリスのもとへ、王弟レオンハルトが訪れる。
「君を連れ戻しに来た。ただし、誰かの婚約者としてではない。この国に必要な人材としてだ」
奪われたのは、婚約者ではなかった。
無償で押しつけられていた責任だった。
これは、王宮を支えていた有能令嬢が、自分の価値を正しく取り戻す物語。
婚約破棄から始まる、実務系令嬢の王宮逆転劇。
文字数 741,293
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.04.25
王太子アデルの婚約者として、十年ものあいだ王宮に尽くしてきた公爵令嬢セレスティア。
王妃の病を支え、外交文書を整え、滞りかけた財務を立て直し、妹リリアナの失敗さえ陰で補ってきた。
けれど、その働きが誰かに正しく知られることはなかった。
ある夜、王宮の舞踏会で、セレスティアは突然断罪される。
「君との婚約を破棄する。私はリリアナを妃に迎える」
王太子は妹を選び、父は沈黙し、社交界はセレスティアを悪女と呼んだ。
けれど彼女は、何も言い返さなかった。
泣きもせず、怒りもせず、ただ静かに礼をして、王宮を去った。
なぜなら彼女が真実を語れば、王妃の秘密も、王家の醜聞も、父が隠してきた罪も、妹の出生にまつわる真相も、すべて白日の下にさらされてしまうから。
セレスティアは最後まで、王宮を守るために沈黙した。
だが、彼女を失った王宮は少しずつ壊れ始める。
外交文書は滞り、救貧院への支援金は止まりかけ、王妃の療養管理は乱れ、王太子は会議で言葉を失う。
妹リリアナは、姉の椅子に座って初めて、その重さを知る。
それでも誰も認めない。
セレスティアがいなければ王宮は回らないなど、認められるはずがなかった。
一方、王都を離れたセレスティアは、辺境伯ノア・ヴァレンティアのもとへ身を寄せる。
王宮では野蛮と噂される男。
けれど彼だけは、セレスティアの沈黙に隠された痛みに気づいていた。
「あなたが黙っているのは、罪を認めたからではないでしょう」
誰も信じてくれなかった。
誰も見てくれなかった。
誰も、彼女がどれほど傷ついていたのか知らなかった。
悪役令嬢と呼ばれた少女が、失った尊厳を取り戻すまで。
彼女を捨てた王宮が、彼女の不在によってゆっくり崩れていくまで。
これは、尽くした十年を踏みにじられた令嬢が、静かに去ったあとに始まる、遅すぎる後悔と再生の物語。
文字数 431,207
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.15
うつけと呼ばれた少年は、誰よりも現実を見ていた。
尾張の小さな家督争いから、やがて京を揺るがす“天下”へ。
これは、織田信長が魔王になる前の、ひどく人間くさい戦国記。
あらすじ
俺は、うつけと呼ばれている。
派手な格好で町を歩き、家臣の前で奇妙な振る舞いをし、寺の葬儀では父の位牌に抹香を投げつけた男。
そう言われれば、たしかに俺はうつけなのだろう。
だが、俺には見えていた。
尾張の武士たちが、家の面子にしがみついていること。
寺社や商人や土豪が、古い権利の中で互いに足を引っ張っていること。
強い者が弱い者を従え、弱い者がさらに弱い者から奪い、誰もこの世の仕組みそのものを疑わぬこと。
父・織田信秀の死後、織田家は割れた。
弟・信勝を推す者たち。
俺を危うい若造と見る重臣たち。
尾張の外には、今川、斎藤、松平。
誰もが俺の首を狙い、誰もが俺の失敗を待っていた。
けれど俺は、最初から天下を欲したわけではない。
欲しかったのは、まず尾張を生かす道だった。
人が動き、物が動き、兵が食い、町が息をする道だった。
古い秩序をただ壊すのではない。
壊れかけた世を、もう一度組み直す。
そのためなら、俺はうつけでいい。
笑われてもいい。
憎まれてもいい。
やがて俺は知ることになる。
尾張の外には、さらに大きな乱れがある。
京には将軍があり、朝廷があり、名ばかりの権威と、名ばかりではない力がある。
そして“天下”とは、ただ領地を広げることではない。
これは、魔王と呼ばれる前の織田信長が、乱世の仕組みを見抜き、組み直そうとした物語である。
文字数 457,401
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.09
「謀反人の娘」
その一言は、お福の人生に重くのしかかった。
父は明智方の重臣・斎藤利三。
本能寺の変の後、彼女は罪人の血筋として人々に蔑まれ、嫁ぎ先でも才を認められることはなかった。
女が政を語るな。
謀反人の娘が家に口を出すな。
お前は黙って従っていればいい。
そう笑われながらも、お福は耐えた。
だが、彼女はただ泣いていたわけではない。帳簿を読み、人の心を読み、家の行く末を読み、いつか自分を見下した者たちが己の言葉を後悔する日を静かに待っていた。
やがて、お福は徳川家に召し出される。
その役目は、若君・竹千代の乳母。
後の三代将軍・徳川家光を育てるという、徳川の未来を左右する大役だった。
江戸城の奥では、女たちの嫉妬、老臣たちの思惑、将軍家の跡継ぎをめぐる火種が渦巻いていた。
しかし、お福は怯まない。
刀を持たずとも、女には戦う術がある。
礼法、教育、言葉、人事、そして人の弱さを見抜く目。
謀反人の娘と蔑まれた女は、やがて江戸城の奥から徳川の世を動かしていく。
これは、後に春日局と呼ばれる女が、己を笑った者たちへ静かに告げる物語。
――もう遅うございます。
私を不要とした世のほうが、今は私を必要としているのです。
文字数 276,490
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.28
あらすじ
勇者パーティーの鑑定士レオンは、戦えない、派手な魔法も使えない、ただ物を見て説明するだけの男として仲間たちから軽んじられていた。
「鑑定しかできない無能は、もういらない」
魔王軍との戦いが激化する中、勇者たちはそう言い放ち、レオンをパーティーから追放する。
だが彼らは知らなかった。
レオンのスキル《修復鑑定》は、ただ物の価値を見る力ではない。
壊れた武器、劣化した魔道具、狂った魔力回路、封じられた才能、呪われたスキル――あらゆる“壊れたもの”の原因を見抜き、修復できる唯一無二の神職系スキルだったのだ。
行き場を失ったレオンがたどり着いたのは、王国から見捨てられた辺境の村。
そこで彼は、魔力暴走によって神殿から捨てられた聖女セリアと出会う。
誰にも救えないと言われた彼女の力を、レオンは修復する。
暴走していた魔力は清らかな癒やしへと変わり、枯れた井戸には水が戻り、病に伏せていた村人たちは立ち上がった。
さらに、剣を握れなくなった元天才剣姫。
失敗作として廃棄された魔道人形。
呪いで声を失った竜人少女。
国から不要とされた者たちが、レオンの手によって次々と本来の力を取り戻していく。
一方、レオンを追放した勇者パーティーは、装備の不調、戦術の崩壊、仲間同士の不和に悩まされ始めていた。
彼らの強さを陰で支えていたのが、誰よりも地味だった鑑定士だと気づいた時には、もう遅い。
捨てられた鑑定士は、捨てられた者たちと辺境村を立て直す。
やがてその小さな村は、王都を超える最強の拠点となり、魔王軍侵攻から国を救う希望となっていく。
これは、“無能”と呼ばれた青年が、壊れた才能を直しながら、勇者より先に世界を救ってしまう物語。
文字数 600,546
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.04.29
あらすじ
尾張国荒子。
前田家の四男・前田利家は、喧嘩っ早く、派手好きで、家中でも持て余される若者だった。
槍を持てば誰よりも前へ出るが、短気で無鉄砲。世間からは“うつけ者の一味”と笑われる。だが利家の胸には、誰にも譲れぬ野心があった。
この乱世で埋もれるつもりはない。己の武で名を上げ、前田の名を天下に轟かせる――。
若き織田信長に仕えた利家は、桶狭間、美濃攻略、姉川、長篠、北陸戦線と、戦国の大戦場を駆け抜けていく。
血と泥に塗れた戦場では“槍の又左”の異名で恐れられ、城に戻れば義理人情で人を惹きつける。
やがてその周りには、戦友、家臣、妻まつ、守るべき家と未来が集まり始める。
しかし、乱世は武勇だけでは生き残れない。
主家の権力争い、失脚、裏切り、信長の死、柴田勝家と羽柴秀吉の対立――時代が裂けるたび、利家は決断を迫られる。
恩義を貫くのか。家を守るのか。
武に生きた男は、やがて知る。戦に勝つだけでは足りない。家を残し、国を支えてこそ、本当の強さなのだと。
これは、若き荒武者だった前田利家が、織田の槍として名を上げ、豊臣政権を支える柱となり、ついには加賀百万石の礎を築くまでを描く、壮大なる戦国立身出世譚。
一人の男の槍から始まった夢が、やがて時代そのものを動かしていく。
文字数 46,751
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.28
『無能だと追放された底辺付与術師、実は世界で唯一の【全自動・神級バフ】持ちでした 〜辺境でスローライフを送るはずが、俺が抜けて壊滅寸前の勇者パーティーが泣きついてきてももう遅い。可愛いエルフの弟子たちと楽しくやっているのでお断りします〜』
あらすじ勇者パーティーの雑用係兼「付与術師」としてこき使われていた主人公・アレン。彼はある日、「バフの効果が弱すぎる」という理由でパーティーから理不尽に追放されてしまう。 しかし、勇者たちは気づいていなかった。アレンのスキルは、パーティー全員に常時かかり続ける【全自動・神級バフ】であり、彼らが強かったのは完全にアレンのおかげだったことに。追放されたアレンは辺境の村へと向かい、のんびりスローライフを送ろうとするが、無意識に発動する神級バフのせいで、育てた作物は世界樹レベルに育ち、懐いたスライムは神獣に進化、偶然助けたエルフの少女からは師匠として崇められることに。 一方、アレンを失った勇者パーティーはバフが切れ、最弱の魔物にすら敗北するまでに没落していく。彼らは泣きつきにやってくるが、すでにアレンは辺境で最高の仲間たちと無双スローライフを満喫しており……。
文字数 127,257
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.23
田中茂男(たなか しげお)、享年88。 真面目に働き、穏やかな好々爺として一生を終えた彼には、たった一つだけ大きな心残りがあった。 ――「わし、結局一度も女の子の手を握らんまま死んでしもうた……」
未練を抱えたまま目を覚ますと、そこは剣と魔法の異世界! 目の前に現れた女神様曰く、88年もの間守り抜いた純潔が凄まじい「魔力圧縮」を引き起こし、初期レベルが上限突破の【999】、職業【大賢者】として転生してしまったらしい。
若返った18歳の肉体と、神すら凌駕する圧倒的ステータス。 「今度こそ、青春を謳歌してやるんじゃーっ!」
シゲオが今世で望むのは、魔王討伐でも世界救済でもない。可愛い女の子と手を繋いだり、街で人気の背脂たっぷりなラーメンを一緒にすするような、甘酸っぱくもささやかな青春デートだ。
しかし、彼の放つ規格外の魔力は、ただ歩くだけで地域の気圧を急激に変動させ、天候すら変えてしまうほどの神話級だった! ちょっとした散歩のついでに絶体絶命の危機を救ってやった褐色肌・ビキニアーマーの戦姫には、ヤンデレ気味な重い愛と信仰心を向けられ。 魔法学園の首席であるアキバ系ツンデレ魔法少女には、シゲオの適当な生活魔法を勝手に深読みされ「マスター」と崇拝される始末。 (※ちなみに、シゲオの好みによりケモミミなどの亜人要素はいっさい無しのガチンコ純人類ヒロインのみ!)
「ちがう、わしはただ対等にイチャイチャしたいだけなんじゃ……!」
圧倒的すぎる力を持つがゆえに、恋愛のハードルがカンストしてしまった最強賢者の、盛大なすれ違い異世界ラブコメディ開幕!
文字数 24,882
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.21
『「絶対に好きにならないでね」と契約結婚したはずのクールな美少女妻が、毎晩俺の寝顔にキスしているのを知っているのは俺だけだ。〜両片思いのジレジレ甘々同棲生活〜』
あらすじ
「絶対に私を好きにならないでね。私もあなたを好きになるつもりはないから」
親同士の事情により、学園一のクール美少女・氷室凛音と“契約同棲”をすることになった高校生・高坂悠真。
凛音は学校では「氷の令嬢」と呼ばれるほど無表情で近寄りがたい存在。
しかも同居初日に告げられたのは、恋愛禁止という冷たいルールだった。
実は凛音に片思いしていた悠真は、その言葉を真に受ける。
――俺は、ただの同居人でいなければならない。
そう決意した悠真だったが、最初の夜、事件は起きる。
眠っているはずの悠真に、凛音がそっと近づいてきたのだ。
「……好きにならないでって言ったのに。私の方が、もうとっくに好きなのに」
昼間は冷たいはずの凛音が、夜だけは別人のように甘くなる。
寝顔を見つめ、布団をかけ直し、名前を呼び、こっそり頬に触れてくる。
そして悠真は、そのすべてを寝たふりのまま知ってしまう。
嫌われていると思って距離を置こうとする悠真。
嫌われたかもと思ってさらに空回りする凛音。
本当は両想いなのに、どちらも素直になれない。
これは、契約から始まった二人が、少しずつ“本当の恋人”になっていくまでの、焦れ甘すぎる同棲ラブコメである。
文字数 88,272
最終更新日 2026.06.06
登録日 2026.05.23