「冷」の検索結果
全体で7,403件見つかりました。
偽りの仮面の下に隠された、真実の愛の物語。
王都で「悪役令嬢」と蔑まれる美貌の公爵令嬢、ルベリア・フォン・クロイツェル。
彼女は、燃えるような紅玉の髪と冷たい紫水晶の瞳の奥に、傷つきやすい素顔を隠していた。
政略結婚の婚約者であるアルフレッド王太子から心無い言葉と共に告げられたのは、突然の婚約破棄。
社交界の嘲笑と絶望の淵に立たされたルベリアの前に現れたのは、黒曜石の髪と夕焼け色の瞳を持つ謎めいた騎士、カイエン・アーベントロートだった。
彼は、噂や見た目に惑わされることなく、ルベリアの内に秘めた優しさ、そして薬草への深い知識と才能を見抜く。
「あなたは、本当に『悪役』なのでしょうか?」
その言葉は、ルベリアの凍てついた心を溶かし始める。
周囲に「悪役」と断じられ、孤独に耐えてきた姫君。
そんな彼女の本当の姿を理解し、深く、そしてひたすらに溺愛する騎士。
「紅玉の姫君と黄昏の騎士」――これは、最も美しい夕焼けのように、心温まる愛の奇跡の物語。
文字数 13,273
最終更新日 2025.06.06
登録日 2025.06.06
公爵家のクロエは婚約者である第二王子からいきなり婚約破棄を宣言される。しかし何事も起きていない様にいたって冷静に振る舞うクロエ。それとは正反対に王子はクロエの様子を伺うそぶりをみせるが・・・。
ムーンライトノベルズ、pixivにも公開しております。
文字数 8,076
最終更新日 2024.07.05
登録日 2024.07.05
天災科学者源外君の日曜日。それは破壊と殺戮と陰謀渦巻く、いわゆる狂気の実験の時間であった。学友たちが海や山や川やゲーセンに繰り出している頃、彼は研究室に引きこもり、相も変わらず世界を破壊と殺戮と混沌と、わずかばかりの進歩のために研究に没頭しているのだ。そんな彼を溢れんばかりの愛と、それを凌駕する大いなる不安と恐怖で見つめる天才美少女科学者愛輝さん。それは科学に魂を売った故、世界一冷血な性格の彼女が、唯一人間性を発露できる時間でもあった。そんな二人の恋愛ギャグSFロマン。ぜひご賞味ください。
※「メカメカパニックin桜が丘高校①」の短編集です。前作を気に入ってくれた読者の方、ぜひ、ご一読を。未読の方はぜひ①の方からお読みください。
文字数 29,565
最終更新日 2022.03.04
登録日 2022.02.17
主人公薦神 蒼(こもじん あおい)
薦神(こもじん)とはずっと巣ごもりしててゲーム廃人になっている意味です。
また、インテル社のロゴマークが青い小文字の英語intelになっており、これがこもじん あおいの由来です。
薦神 蒼は「因達留(万葉仮名でインデルと読む)」というソニックブレードを持っており、薦神社の宮司一族のみ使用が許され、「因達留」は素早く動いてあらゆる敵を先制攻撃でき、動きが早すぎで残像も残るほどという。
但し、「因達留」には酷使しすぎると放熱がうまくできなくなり、使えなくなってしまうという致命的な欠陥もある。仲間の宗谷 郡に頼み込んで、彼の「鬼射舞弓(万葉仮名でエイムデ)」で薦神 蒼を攻撃すれば、「因達留」の放熱がうまくなり、再び使えるようになるが、味方同士の相打ちというシュールな光景になってしまう。
薦神 蒼のご先祖様は薦神社の宮司一族で、薦神社は現在、境内で可愛いネコと出会える人気観光スポットとなっている。「因達留」は卑弥呼の時代に十二神将の帝釈天から下賜された神器であると言われている。
主人公宗谷 郡(そうや こおり)
宗谷とはCPU大手メーカーAMDのロゴマークで、AMDのロゴマークには2つの白い矢印があるので、双矢=宗谷である。また、AMDのロゴマークは白いので、主人公の名前は氷(こおり)と名付けたのである。主人公の白蓮の弓矢が凍てつく冷気を放つという部分もAMDの白いロゴマークが由来である。
「鬼射舞弓(万葉仮名でエイムデ)」という弓を駆使し、敵を倒す。
「鬼射舞弓」の弓矢は白蓮の弓矢(びゃくれん)という凍てつく冷気を放ち、鬼でさえ瞬間凍結するという凄まじい兵器である。
しかし、「鬼射舞弓」の使用者にとって1時間あたりの消耗カロリーが「因達留」の1.34倍という大きな欠陥がある。
仲間の六弦 礼に頼み込んで、彼の「愛沼毘天鳴」で宗谷 郡を攻撃すれば、宗谷 郡の体力が回復し、再び動けるようになるが、味方同士の相(ry。
「鬼射舞弓」は神武東征の時代に十二神将の安底羅(あんていら)から下賜された神器であると言われている。
主人公六弦 礼(むげん らい、
ギターの6弦はミとなっているので、「六弦 礼」=「未来」であり、この名前は六弦の未来、即ち無限の未来という意味である。)グラフィックカード最大手メーカーはNVIDIAだが、このNVIDIA(エヌビディア)という社名の由来は「Infinite」を意味する「n」、ラテン語で「Vision」を意味する「Vidia」を組み合わせたもので、NVIDIAには「無限の未来像」という意味が込められている。
「愛沼毘天鳴(万葉仮名でエヌビデア)」という六弦琵琶を奏で、音波振動で敵を遠隔攻撃するとともに体力回復や戦意高揚などの追加効果もある。
文字数 42,178
最終更新日 2023.11.12
登録日 2023.10.26
王太子に婚約を破棄され、「一族の恥」として辺境に追放された伯爵令嬢・エリシア。
その婚約を奪ったのは、平民出身ながら宮廷魔術師として身を立て、王太子の新婚約者となったクラリッサ。見栄と贅沢にまみれたクラリッサの登場は、宮廷全体に波紋を広げる。
送り込まれた先は、“花嫁が消える”と恐れられる冷酷な辺境領主の屋敷。命の危機に瀕したエリシアを救ったのは、母に恩を受けた寡黙な騎士・エルグランだった。
山奥の古びた別荘での静かな暮らしの中、夢に現れる謎の青年――その正体は封印された魔王、ゼクト・ラグナロク。
「世界が滅んでも、お前だけは守る」
「私も、あなたと生きる未来を守る」
孤独な伯爵令嬢と封印の魔王――二つの運命が交わるとき、宮廷での陰謀と裏切り、禁断の愛と世界の危機が同時に動き出す。
【登場人物】
エリシア・グランベル 主人公。伯爵令嬢。
レオニス 王太子。エリシアの婚約者。
クラリッサ・フロイライン 平民出の宮廷魔術師。
グランベル伯爵 エリシアの実父。
バルド・シュタイン辺境伯 エリシアの新しい結婚相手。
エルグラン エリシアの母から恩を受けた騎士
ゼクト・ラグナロク 魔王
リーナ エリシアのメイド
文字数 29,351
最終更新日 2025.09.19
登録日 2025.06.03
この世界には、二つの特別な称号を持つ者たちが存在する。
一つは、絶対的な権力を持つ王の称号――ルガル(lugal)。
もう一つは、ルガルと対をなし、その力を補う「番」――ムル(mul)。
ルガルは生まれながらに選ばれし存在。
国家からエリート教育と地位を与えられ、能力に応じて厳格なランク分けが行われる。
最上位のルガルは、政治さえも動かす絶対者だ。
一方で、ムルは生まれた瞬間にはその正体がわからない。
遺伝子検査や学力テストを経て候補が絞られるが、
最終的に「真のムル」かどうかを見極められるのは――ルガルだけ。
ムルが覚醒したとき、同じ場所に「紋章」が現れ、その瞬間から、ルガルとムルの力は共鳴し始める。
ムルの能力はルガルの力を最大限に引き出す。
ゆえにルガルたちは、自らのムルを求め、時には他人のムル候補を奪い合う。
そして、すべての出生データと遺伝情報を管理するのは、
巨大企業イルジオン――国家をも超える存在。
その頂点に立つ社長、一条レイ。
冷徹なルガルの頂点に君臨する彼が「自分のムル」と出会った。
文字数 83,008
最終更新日 2025.09.14
登録日 2025.09.01
ふとぼんやりとした意識の中、徐々に視界が復活してくる。
そして、徐々に鮮明になっていく視界の先には綺麗に裸に剥かれた1人の少女がいた。
それも、発育もままならない、8歳くらいの小さな女の子。
首には鎖のようなものが繋がれていて、今後起こりうる状況に少女は抵抗も出来ずに涙を流していた。
そして、何故こんな状況になっているのか俺は見渡していると、今まさに俺が目の前の少女を襲おうとしていたのだ。
良く確認してみると、俺の体もスッポンポンになっていて、それに俺には毛すら一本も生えてない小さなチ◯チ◯があった。
俺、絶賛就活中だった大学3年生の佐藤達也は今の状況を理解しきれずにいた。
何度も確認するが目の前には首に鎖がついた裸の少女、そして上に乗っているのは豪華な大きなベッド。
そして、同じくそのベットに乗るスッポンポンの俺。
「とりあえず良く分からないけれど服一度着ようっと」
俺、佐藤達也はとりあえず冷静になる為にも脱いである服を着ることした。
「ねぇ、君もいつまで裸でいるの? 早く服着なよ」
いつまでもそんな格好で居られたらそう言う気分になってしまうかもしれない。
まぁ、だからといって小学生に興奮するなんて性癖は持ち合わせていない。
俺の言葉に驚いている少女。
先程までシクシクと泣いていた少女は不思議そうにこちらを眺める。
「…………わたししなくてもいいのですか?」
少女は涙声で俺に尋ねてくる。
なんだかその状況に俺の心はぐさりと抉られる。
なんなんだ、この背徳感は。
こんな小さい女の子にこう言わせてしまう何て、俺ってめちゃくちゃ悪役みたいじゃないか。
背徳感に苛まれた俺は後に気づくことになる。
『俺は何故かしら、異世界転生を果たしたのだと。そして、それも極悪奴隷商の悪役息子に転生してしまったのだと』
文字数 737
最終更新日 2021.05.19
登録日 2021.05.19
魔王を退治し世界を救った聖女が早世した。
しかし、彼女は聖女の能力と記憶を残したまま、実兄の末娘リリアナとして生まれ変わる。
妹や妻を失い優しい性格が冷酷に変わってしまった父、母を失い心を閉ざした兄。
前世、世界のために家族を守れなかったリリアナは、世間から悪と言われようとも、今世の力は家族のために使うと決意する。
まずは父と兄の心を開いて、普通の貴族令嬢ライフを送ろうと思ったけど、倒したはずの魔王が執事として現れて――!?
無表情な父とツンがすぎる兄と変人執事に囲まれたニューライフが始まる!
文字数 146,884
最終更新日 2025.08.27
登録日 2023.08.15
極道任侠物が大好物の、緑竹美緒(みどりたけみお)――この物語のヒロインは、実家の人気洋食屋・グリーンバンブーの食材仕入れ担当。特に美味しい有機野菜の栽培に情熱をかけていて、農業大学にも通うほど。
そんな美緒は、姉の嫁ぎ先の屋敷で冷徹沈着・完璧主義の執事――中松道弘に本気で惚れちゃった!
しかし、その中松に彼女の一人もいない事を心配した彼の雇い主・三成一矢(ヒロイン美緒の姉の旦那)が、何と彼に縁談を持ってきたと言うのだ!
「えーっ!? 中松さんがお見合いぃいぃいぃ――――!?」
冗談じゃないっ!!
中松さんと恋に落ちるのは、この私!!
お見合い話を迷惑そうにしている中松に、美緒が提案。
――ニセカノ、やりますよ、と。
困った中松執事も、美緒の申し出に賛成せざるを得ず。
「これって、どこまで契約に含まれてんの?」
ナヌ!?
何時も丁寧な執事口調はどこへやら!?
羊の皮を剥いで豹変した中松執事。
しかも中松は想像以上に鬼ぶりを発揮し・・・・
ひょんな事から、中松執事のニセカノ始めちゃいました!
しかしどうやら執愛ではなく、地獄が待っているようで・・・・?
どうする美緒!?
大人気のアイツ等が帰って来た!
スーパー完璧・冷酷・鬼執事の中松×任侠映画好きのためか、ちょっぴりワイルド女子の美緒が織りなす、ハチャメチャ・ラブコメディ!
「言っとくけど、俺は容赦しないからな」
ふおおっ。
「俺を堕とせるもんなら、堕としてみろ。お前の攻撃、楽しみにしていてやるから」
鬼松キター!(/ω\)
ニセ嫁シリーズ第二弾。
(※第一弾を読まなくても楽しめるようにしておりますので、このまま読んでも大丈夫です)
ちなみに第一弾、姉の伊織と一矢の物語はコチラ
↓『幼馴染の専業ニセ嫁始めましたが、どうやらニセ夫の溺愛は本物のようです』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/465565553/133399209
中松・美緒編の更新を待つ間に、おさらい・復習するのもアリです◎
メイン登場人物
ヒロイン
緑竹 美緒(みどりたけ みお) 職業・学生 二十一歳
ヒーロー
中松 道弘(なかまつ みちひろ) 職業・鬼執事 三十二歳
表紙・紗蔵蒼様
文字数 106,014
最終更新日 2021.12.03
登録日 2021.09.11
結婚三年目、33歳になった「私」と夫・翔太は、妊活を始めて二ヶ月。
冷蔵庫に貼られたカレンダーには、排卵予定日を示すピンクの丸印。
かつて自然に求め合っていた夜は、今や“タイミング”として調整される行為へと変わっていた。
基礎体温、アプリ、排卵検査薬。
妊娠のための準備は順調なはずなのに、心のどこかに小さな違和感が芽生える。
「この日だね」と微笑む翔太。
でもその優しさの奥に、事務的な響きを感じてしまう私。
触れ合いが減り、キスも、抱擁も、寄り添う時間も消えていく。
触れられるのは、印のついた日だけ。
――私は、夫婦でいるはずなのに。
“夫婦”よりも“妊娠のためのパートナー”になっていくような感覚。
天井を見つめながら、そっと零れる独り言。
「これでいいのかな……」
静かな寝息だけが響く夜、心の距離がわずかに動き始める。
文字数 60,809
最終更新日 2025.12.10
登録日 2025.11.26
「クロエル! 貴様のような嘘つきとの婚約は、今この瞬間をもって破棄させてもらう!」
王太子ジュリアンの怒声がホールに響く。
私は……待ってましたと言わんばかりに、扇を閉じて深く首を垂れた。
「……左様でございますか。殿下、どうかお幸せに」
(よしっ! 完璧! これで私は『浮気な悪女』として追放。殿下は大好きなマリエル様と結ばれる。誰も傷つかない、最高の嘘だわ!)
私は心の中でガッツポーズを決める。
しかし、そこに銀髪の冷徹な男――公爵アッシュが歩み寄ってきた。
「嘘つきには相応の罰が必要だ。この『真実のチョーカー』を嵌めてもらおうか」
「えっ、ちょっと待っ――」
ガチャン、と首元に冷たい感触。
これが、私の『嘘にまみれた平和な計画』が崩壊する始まりだった。
合作です。
文字数 90,543
最終更新日 2026.01.23
登録日 2026.01.23
***そのスマホ、死ぬ前に消せますか?――死者の「嘘」を整形する、孤独な清算人の記録。***
デジタル遺品に隠された、暴いてはいけない地獄。元刑事がパンシロンの苦味と共に飲み込む「真実」の結末。
【あらすじ】
豊島区の路地裏。再開発のクレーンが空を削る音と、ドブ板の饐えた臭いが混ざり合う場所に、その店はある。
古本屋『追憶書房』。
そこは本を売る場所ではない。死者が遺したデジタルデバイス――スマホ、PC、SNSアカウント――に眠る「不都合な真実」を、遺族に都合の良い「美しい嘘」へと書き換える清算事務所『遺し火』の入り口だ。
元刑事・灰原研介は、自ら犯した「正義のための捏造」という罪と莫大な借金を背負い、この事務所で清算人として働いている。
冷酷な支配者・比嘉、絶対零度の解析者・射場、そして汚れを溶かす掃除屋・粂田。
彼らが暴き出すのは、完璧なインフルエンサーの絶望、聖職者の裏アカウント、そして「見栄」という名の檻に閉じ込められた死者たちの悲鳴。
灰原は今日も胃を焼く痛みを感じながら、パンシロンを水なしで飲み干す。
死者に言葉はいらない。
これは、デジタルという名の墓場から、最後に「真実」という名の爆弾を解き放とうとする男の、ざらついた清算の記録である。
【物語と同時に学べる「デジタル終活」の知恵】
本作はミステリーとして楽しめるだけでなく、巻末付録の『遺し火業務レポート』にて、「二要素認証の壁」や「死後も止まらないサブスク」など、現実に役立つデジタル遺品整理の知識を詳しく解説。
「もし、今日自分が死んだら、このスマホはどうなるのか?」
不安を抱えるすべての方へ贈る、実用型サスペンス。
文字数 23,696
最終更新日 2026.04.11
登録日 2026.03.22
冷酷な夫、ヴァルタザール侯爵から突然の離縁を言い渡され、着の身着のままで放り出されたパルペトワ。彼女は確かにどこか抜けていて、高級な夜会よりも美味しいものを食べることが大好きな、少し変わった令嬢だった。
路頭に迷ったパルペトワが下町で出会ったのは、無口でぶっきらぼうな革職人のキュプリアン。不器用な彼に助けられながら、パルペトワはお気に入りの木べら一本を手に、売れ残った果物を使ったジャム作りを始める。
世間知らずで失敗を繰り返しながらも、地道に、そして持ち前の明るさで成長していくパルペトワ。彼女の作るジャムは瞬く間に下町の人々の心を掴み、やがて国中を揺るがす大ヒット商品となっていく。
文字数 105,552
最終更新日 2026.05.18
登録日 2026.05.18
「わたしは美少女なのです」
美崎珊瑚は高卒のゴスロリ乙女。彼女にこよなく愛される黒猫・橋下乃音湖は、ホームレスのナツメと橋の下で暮らしている。毎日現れては、あちらこちらへと引っ張り回す珊瑚にうんざりする乃音湖。しかし、その日常は唐突に終わりを迎える。姿を見せない珊瑚に乃音湖は苛立ち、本心に気づく。吾輩は珊瑚の友である。戻ってきた彼女にそう伝えようとして、伝えられない己に、乃音湖は一抹の寂しさを覚えた。
珊瑚は、十二個下の妹りつに「憎んでいます」と言い残して失踪する。姉は、悪い魔女のように意図的に自分や両親を傷つけた。姉への憧れは嫌悪に変わっていた。その後、社会人となったりつは、姉が本当は自分を愛してくれていたと気づき、戸惑う。姉の親友・厳島沙良と宝樹騎夜と連絡をとり、りつは真相を悟り、決意する。姉と、家族なんかではなく友達になろうと。
ナツメは、江戸時代から生きており、異の法という一種の魔法を扱う存在であることを珊瑚に語る。ホームレス、魔法使い。ふつうの人とは異なる存在にも関わらず、一切のレッテルを貼らない珊瑚。そんな彼女に、ナツメは根無し草だったはずの自分が、一つの橋の下に留まり続けた理由を自覚した。珊瑚と乃音湖とともに旅に出ることを決めたナツメは、彼女らに出会うきっかけとなった、今は亡き少女に想いを馳せる。夕闇色のその少女に背中を押され、ナツメは思い出の街を後にする。
長年の職場の悩みで仕事を辞めた沙良は、かつて珊瑚と一緒に働いていたカフェに戻っていた。そんな折、沙良の前に銀髪の美少女アイリスが現れる。彼女の立ち振る舞いに親友の姿を思い浮かべた矢先、沙良は珊瑚、そして昔恋した男・騎夜と再会する。過去の恋物語と地続きの現在の悩みを皆に語り、沙良は己の気持ちに一区切りをつける。
のちにアイリスと名乗るアリス・リコリスは、二千歳を超えるにも関わらず十二歳ほどの見た目をしていた。アリスはその昔、自らを狙う者たちに眼前で最愛の人を殺され、村ごとその敵を凍らせて皆殺しにした、紅く冷たい過去を持つ。自らが住む古城を訪れた珊瑚らとの交流、城に現れた妖怪との戦闘。それらを経て、己とようやく向き合えたアリスは、凍り付いていた時間を再び動かす。老いて死に、最愛の彼の元へ逝くために。
騎夜はりつとの結婚前夜、乃音湖が言葉を話せると知る。同時に、そのことを珊瑚には伝えられずにいるとも。言葉で気持ちを伝えるとは何か。式後、ナツメや珊瑚との過去の確執を乗り越えていく妻・りつ。それを肌に感じつつ、アイリスらと言葉を交わした騎夜。そして、珊瑚から告げられる積年の想い。珊瑚もまた、前に進もうとしている。それをひしひしと感じた騎夜は乃音湖の背中を押して、その場を立ち去る。あとは、知性ある黒猫と、永遠のゴスロリ乙女だけで語ることだから。
文字数 182,158
最終更新日 2018.11.21
登録日 2018.11.12