「汁」の検索結果
全体で168件見つかりました。
時は天保年間、老中水野忠邦による天保の改革の嵐が吹き荒れ、江戸の町人が大いに抑圧されていた頃の話である。
戯作者夢野枕辺は、部屋住みのごくつぶしの侍が大八車にはねられ、仏の導きで異世界に転生して活躍する筋書きの『異世界転生侍』で大人気を得ていた。しかし内容が不謹慎であると摘発をくらい、本は絶版、当人も処罰を受ける事になってしまう。
だが、その様な事でめげる夢野ではない。挿絵を提供してくれる幼馴染にして女絵師の綾女や、ひょんなことから知り合った遊び人の東金と協力して、水野忠邦の手先となって働く南町奉行鳥居甲斐守耀蔵や、その下でうまい汁を吸おうとする木端役人と対決していくのであった。
文字数 113,560
最終更新日 2023.06.28
登録日 2023.05.28
文字数 1,689
最終更新日 2020.10.04
登録日 2020.10.01
宮廷薬師のララは努力家で次々と秘薬を発明するが、同僚の意地悪な宮廷薬師たち(イザベラ・アギ・ザガ)は、いつもララの秘薬を横取りし、自分たちの手柄にしては昇格し出世街道を突き進んでいた。いつまでも甘い汁を吸い続けるつもり?
文字数 2,041
最終更新日 2020.10.04
登録日 2020.10.04
彼女は、大変くたびれていた。
なんとか終電に乗った帰り、誤って1つ前の駅で降りてしまう。
夜中の道を歩いていくと、空きっ腹に沁みる、いい出汁の香りが……!
神社の境内に、ぽつんとおでんの提灯が揺れる。
恐る恐る近づいたおでん屋台は、着物を着たハチワレ猫とぽっちゃり黒猫が出迎えてくれて……
文字数 10,062
最終更新日 2022.04.27
登録日 2022.04.27
何かを別の何かに変換するのは、とても苦労する作業です。
有名な話の「屏風に書かれたトラを捕まえてみよ」はむずかしい。
「屏風からトラを出す」のも、同じくらいむずかしいです。現代だったらAR技術で出せそうですが。
本を読んで感想文を書くのは、文章を文章にする作業なので、わりとイージーです。この感想文を書くのはある程度時間がかかってますが。
ギターの音を聴いてピアノで再現するのは、音を音にする作業なので、私はできませんが、たぶん音楽が得意な方は朝飯前だと想像しています。
景色を見て写生するのは、視覚情報を視覚情報にする作業なので、私は得意ではありませんが、さっと描ける人はかけると思います。
記憶を頼りに絵を描くのはむずかしいです。
「きのうの晩ごはんを描いてください」と言われても、私はきっとみそ汁の具をぜんぶ上手く描けないでしょう。それどころか、すべてのメニューを思い出せるかどうかもあやしい。
75年前のことはもっとむずかしいです。
いくら強烈な記憶とはいえ、人間は忘れる生き物です。
そしてもっと難しいのが、そのことを絵にするのは他人だということです。
記憶を言葉に変え、言葉を油絵で表現する。
『平和のバトン』において、その作業は同一人物で行いません。
記憶から言葉、言葉から言葉、言葉から油絵、という最低三回の変換が行われる上、他人同士での変換も加わっています。
何人かで、ある伝言を耳打ちで伝えていくと、必ず最初と最後の伝言は相違するという知見がありますが、『平和のバトン』プロジェクトも実際の原爆の体験とは必ず細部で相違があるはずです。
でも、相違があるからといって、私はそれを「偽物」だと言うつもりはありません。
誰かとコミュニケーションして「そういえばこんな話を思い出した」となるのは、頭がフル回転して最高に創造的になっているときです。
原爆証言者と美術高校生は体験を油絵にするために、何度も何度も打合せを重ねます。
証言者は思い出すために頭を使い、高校生は描きとめるために頭を使う。
そうして思考を深めた結果、「原爆はこんな話だった」と証言者は思い出し、それを高校生がキャンパスに固定します。
完成した油絵の出来が良くても悪くても、どちらでもいいと私は思います。
文字数 1,660
最終更新日 2020.08.23
登録日 2020.08.23
はいっ、私は健全な令嬢ですからねえっ。
別に男遊びがしたいわけじゃないんですよ。ただ、品行方正なる男子貴族たちに、愛の手ほどきをするという、簡単な物語なのです。
文字数 1,957
最終更新日 2020.02.15
登録日 2020.01.01
ある日の朝、お母さんは卵入りお味噌汁を食べたくなり、作り始めます。
しかし、卵には運動会のお弁当の卵焼きになりたいと夢があったのです。
逃げ回る卵のおはなしです。
短編です。
文字数 5,109
最終更新日 2018.05.25
登録日 2018.05.25