「き」の検索結果

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歴史・時代 連載中 短編
江戸の芭蕉庵に、ある日、千那(チナ)という京女が現れ、弟子になりたいという。 彼女は京都の弟子去来の妹で、実はバツ2なのである。 一応、芭蕉の仮弟子にしてもらえた千那は、翌日から俳句の練習をする気配はないが、江戸の町を元気に歩き回る。 そんなある日、小名木川で若い女性が投身自殺しようとしたところを助ける。そして、芭蕉の知恵を借りながら、謎を解決していく。
大賞ポイント 1,528pt
文字数 24,399 最終更新日 2026.06.18 登録日 2026.05.27
歴史・時代 連載中 長編
のちの世に「聖徳太子」と呼ばれることになる少年・ウマヤト(厩戸皇子)。 四方を山に囲まれ、|大臣《おおおみ》ウマコの張り巡らせた権謀術数に息の詰まるヤマトの宮廷。 そこから逃れるように赴いたカワチの地で、ウマヤトは武人・モノノベのモリヤと出会う。 宮廷の礼儀をあえて崩し、ウマヤトを皇子としてではなく、一人の少年として扱うモリヤ。 生駒山の壁を背にしながらも、遥か難波の海へ、大陸へと開かれたカワチのシブカワは、ウマヤトにとって人生で初めて出会った「兄」の土地であり、唯一息ができる無条件の聖域となっていく。 しかし、海外の巨大帝国・ズイの脅威に抗するため、ヤマトを「古い神話の国」から「近代技術の国」へと創り変えねばならないという現実が、ウマヤトの若い肩に重く圧し掛かる。 ──あなたの魂と誇りを汚させない。他の誰でもない、己の意志で、この手で、あなたを終わらせる。 国家の近代化という重い使命を背負いながらも、ヤマトを愛しその身を捧げる少年の孤独。 彼に「世界の広さ」を教えながらも時代の奔流に消えていく無骨な古き武人。 激動の歴史の狭間で交錯する、二人の切なき絆を描き出す。 古代日本の権力闘争(丁未の乱)の裏で失われていく「神話の世界」と、避けられぬ「国家の新生」を描く歴史ファンタジー・ブロマンス小説。
大賞ポイント 1,526pt
文字数 9,831 最終更新日 2026.06.14 登録日 2024.05.31
歴史・時代 連載中 長編 R18
江戸には『鶏番』という闇興行がある。 食い詰めた浪人を『鶏』として殺し合わせる、幕府公認の見世物だ。 立会人を務めるのは、妻子を亡くして刀が抜けなくなった同心・北大路土門。 鶏達は時折狼藉を働き、『荒鶏』として始末せざるを得なくなる。 刀を抜けない土門の代わりに人を斬るのは、お燐という名の少女。食い意地が張っていて、うすのろで、口も悪いが、ひとたび脇差を抜けば生き残る。 これは、刀を抜けない男と刀として生きるしかなかった少女が、江戸の闇で『荒鶏』を始末する『時代劇決闘パンク』。 だがこの二人――仲が悪い!! オープニングナレーション  老中・田沼意次の世に、あぶれた剣客を『鶏』呼ばわりして戦わせ、見世物にする『鶏番』なる催しあり。  掟を破りし鶏は荒鶏と呼ばれ、鶏番立会人は七日のうちに始末せねばならぬ。  しかし江戸市中に、このことを知るものは少ない。
大賞ポイント 1,501pt
登録日 2026.05.31
歴史・時代 連載中 長編 R18
矜持を誇る女人たちが、動乱の濁流の中で泥濘の快楽へと堕ちていく――。 芝流の重厚な筆致で綴る、凄惨にして美しき「陥落」の記録。 本作は、時代の闇に消えていった数多の女たちの物語を、辱めの粋を尽くして描き出す連載オムニバスです。 ◆第一部:【尼僧の章】(志乃・千代編) 亡き夫への貞節を守り抜く美しき尼僧・志乃。彼女が愛弟子の身代わりとして選んだのは、仏道を汚す不浄の法悦だった。師弟が共に深淵へと堕ちていく背徳の物語。 ◆第二部:【落城の章】(初音・松江・千草編) 火の海と化した城を逃れた正室・初音。乳母と侍女と共に囚われた彼女を待つのは、自尊心を一枚ずつ剥ぎ取っていく執拗な「検分」の儀式……。 ◆第三部:【置屋の章】(小雪編) 京の夜に鳴り響く、三味線の音色と秘められた絶叫。 ※本作は一部ごとに完結するオムニバス形式です。どこからでもお楽しみいただけます。
大賞ポイント 1,396pt
文字数 75,279 最終更新日 2026.06.17 登録日 2026.05.14
歴史・時代 連載中 長編
 真田昌幸が上越国境の要衝沼田城を調略。駿河三枚橋の高坂昌元は北条の攻撃を良く防ぎ。沼津の曽根昌世は伊豆戸倉城を調略。駿河湾では北条の水軍と互角に渡り合う等こと対北条に関しては順調に推移している武田家でありましたが当主の武田勝頼は浮かぬ表情。  問題は西。  遠江の要衝高天神城は包囲され、援軍を送ろうとすると東から北条が動き出す。取り囲んでいる徳川の背後には本願寺との戦いを終え、大量の兵を送り込む準備が整った織田信長。このままでは高天神を見捨てなければならない。  この大ピンチの状況で……本能寺の変が勃発したら……。
大賞ポイント 1,221pt
文字数 43,939 最終更新日 2026.06.17 登録日 2026.05.03
歴史・時代 連載中 長編
無敵のパイロット・市(いち・濠市之助海軍予備少尉)。彼は幼いときに両親を惨殺される過去を背負っていた。 昭和十七年八月下旬、彼はラバウル航空隊に赴任し、ガダルカナル島をめぐる熾烈な航空戦に参加する。 一方、いとこの勝男は中川(イル川)の戦闘以来、泥沼のガ島地上戦を闘っていた。 市や勝男、戦友、敵、そして幼馴染の妻・涼子、家族、友人など、市を取り巻く人々には、どのような運命が待ちうけているのだろうか。 日米の決戦場となったガダルカナル島の戦いを背景に、彼ら彼女たちの人間模様を描く。 全79話完結。毎日20時更新。 本作では空戦の記述がけっこう出てきます。補足編として『零戦などのプロペラ機の操縦と機動について』と題して簡単に解説しておりますので、ご参考ください。 (https://www.alphapolis.co.jp/novel/17695021/695043931) なお、市がパイロットになるまでの経緯については、当サイトで公開中の姉妹編『ひな鳥たちは楽園をさがす』(https://www.alphapolis.co.jp/novel/17695021/405010154)をご覧ください。 ※本作は史実をベースにしたフィクションです。 ※イメージ画像はパブリックドメインの画像(航空母艦『翔鶴』上の零式戦闘機:Wikipedia「零式艦上戦闘機」より取得)をもとに作成しました。 ※他サイトでも本作を公開しておりましたが、非公開化しました。また、当サイトの文章・内容が最終バージョンです。
大賞ポイント 1,112pt
文字数 174,954 最終更新日 2026.06.17 登録日 2026.04.01
歴史・時代 連載中 長編 R15
幕末から明治。捨て子だった主人公の梅乃が、吉原遊郭に拾われる。個性満載の梅乃は、子供(禿)から育っていき様々な事件や問題を正面からぶつかっていく。当時の花魁、玉芳や多くの人からの寵愛を受けて、やがて花魁になっていく成長物語。
大賞ポイント 1,103pt
文字数 308,305 最終更新日 2026.06.18 登録日 2026.04.18
歴史・時代 連載中 長編 R18
東海道の太守松川家の人質と戦利品の立場で出会った仙千代と佑三。 過酷な環境の中、お互いの存在が救いだった。 地獄のような環境で芽生えた純愛は、困難を乗り越え成就するのか……。 突如訪れた新興勢力による、松川家の大敗北は二人を地獄から解放するが……。   前半はかなり鬼畜な展開になりますのでご自衛下さい。 実在の人物、出来事を想定される部分もありますが、全て私の創作ですのでご承知おきください。 それでは戦国時代の過酷な環境の中芽生えた純愛物語。二人の愛の行方をお楽しみください。
大賞ポイント 1,085pt
文字数 72,843 最終更新日 2026.06.18 登録日 2026.05.18
歴史・時代 完結 短編
ワルシャワ蜂起に参加した日本人がいたことをご存知だろうか。 これは、歴史に埋もれ、わずかな記録しか残っていない一人の日本人の話である。 1944年、ドイツ占領下のフランス、パリ。 平凡な一人の日本人青年が、戦争という大きな時代の波に呑み込まれていく。 彼はただ、この曇り空の時代が静かに終わることだけを待ち望むような男だった。 しかし、愛国心あふれる者たちとの交流を深めるうちに、自身の隠れていた部分に気づき始める。 斜に構えた皮肉屋でしかなかったはずの男が、スウェーデン、ポーランド、ソ連、シベリアでの流転や苦難の中でも祖国日本を目指し、長い旅を生き抜こうとする。
大賞ポイント 1,073pt
文字数 25,209 最終更新日 2023.01.22 登録日 2023.01.22
歴史・時代 完結 短編
全 10話、完結保証付き(予約済み) 「私は覇王ただ一人の女」 誰もが畏れた項羽の隣で、最後まで彼を支え続けた女性、虞美人。 破滅へと向かう戦場の中で、彼女は何を思い、どう運命を受け入れたのか。 覇王の恋人という宿命を背負った一人の女の視点から描く、垓下の夜の真相。
大賞ポイント 1,073pt
文字数 14,443 最終更新日 2026.06.09 登録日 2026.05.31
歴史・時代 完結 短編
 明治三十七年、日露戦争。  大日本帝国とロシア帝国は、朝鮮半島と満州をめぐる利権と安全保障を背景に、ついに戦火を交える。  日本軍の前に立ちはだかったのは、ロシア帝国が誇る近代要塞・旅順。  機関銃、鉄条網、砲撃、コンクリートに覆われた陣地。そこは、兵士たちをすり潰すための巨大な機械であった。  北海道から動員された第七師団歩兵第二十七連隊の一等卒・木嶋は、同じく一等卒の川上、上官の石橋伍長らとともに、旅順攻略の要衝・二〇三高地へ向かう。  戦争の背景も、作戦の必要性も、彼らには遠いものだった。  ただ命令に従い、機関銃と砲弾にさらされ、倒れた仲間を踏み越えて、あの鈍色の丘陵を目指す。  これは、戦争という理不尽に呑み込まれながらも、懸命に生きようとした一等卒たちの物語。  彼らが目指した鈍色の頂(いただき)。  その果てに何があるのかも分からぬまま。 《補足》  本作では物語上の都合により、史実の一部に脚色を加えております。あらかじめご了承ください。 《参考資料》 ・国立公文書館アジア歴史資料センター 日露戦争関連資料 ・防衛省防衛研究所 日露戦争関連資料 ・外務省『日本外交文書』第37巻・第38巻 別冊「日露戦争」 ・その他、日露戦争、旅順攻囲戦、二〇三高地に関する公開資料
大賞ポイント 1,065pt
文字数 26,970 最終更新日 2026.05.31 登録日 2026.05.23
歴史・時代 完結 短編
物語の舞台は、昭和のはじめ、北海道の田舎町である幌川町。 この町に住む3人のアイヌの青年たちは、家族のため、差別のない新しい時代のためにそれぞれの道を歩み始める。 力をもって差別と闘う者、家族を養うために危険な仕事に就く者、軍隊に志願する者。 しかし、彼らが何をしようと、決して対等の存在と認められることはなかった。 それは、これまでに培われてきた日本の歴史のためなのか、人間の愚かさのためなのか。 戦争という嵐の中、命をかけて差別と闘う道を選んだ青年たちは、いったい何ものと闘ったのか。 そして、闘うことで残されたものとは何だったのか。 日本に呑み込まれたアイヌの苦闘、果たしてどれだけの人が知っているだろうか。
大賞ポイント 1,058pt
文字数 27,740 最終更新日 2023.01.28 登録日 2023.01.28
歴史・時代 連載中 短編
巌流島の決闘。 江戸時代間もない頃、二人の剣豪の宮本武蔵と佐々木小次郎が雌雄を決すべく、関門海峡の巌流島で相まみえた。 しかし、今まさに伝説的な果たし合いが始まろうとしたとき突如、人ではない異形の剣士がそこへ現れたのだった!
大賞ポイント 1,057pt
文字数 1,670 最終更新日 2026.05.31 登録日 2026.05.31
歴史・時代 完結 長編
全 24話、予約済みです。 歴史は、勝者によって書かれた「脚本」である。 教科書では「天皇を凌ぐ暴君」として描かれる蘇我三代。 しかしその実像は、大陸の脅威から日本を守るため、泥を被り続けた孤独なリアリストたちの物語だった。 創業者の馬子が抱いた野望、二代目・蝦夷が守り抜いた暖簾、そして三代目・入鹿が夢見た完璧な国家。 時代の波に逆らい、古き慣習を壊そうとした彼らが、なぜ「逆賊」として殺されなければならなかったのか。 「和を以て貴しと為す」という美名の裏で蠢く陰謀と、一族の絆。 飛鳥の空を鮮やかに彩る、笑いと涙の政治エンターテインメント、ここに爆誕!
大賞ポイント 1,052pt
文字数 40,413 最終更新日 2026.06.15 登録日 2026.05.28
歴史・時代 連載中 長編
舞台は初夏の熱風が吹き抜ける、大江戸八丁堀。 うらぶれた長屋の片隅で、古着の「お直し処」を営む美しき女主人・おたま。 椿油で手入れされた白い指先から繰り出される彼女の針仕事は、まさに神業。衣服の傷を修復するだけでなく、そこに込められた人々の想いや、千切れかけた不器用な絆までも完璧に縫い合わせてしまう。 しかし、下町のしがない針子として生きる彼女には、決して誰にも明かせぬ壮絶な「秘密」があった――。 驚異的な「数理の目」を持ち、針を通す仕草に息を呑むような気品を漂わせるおたま。彼女が名前を捨て、過去を捨ててまで、ただ一振りの針を誇りとして生きる理由とは? そんな彼女の前に現れたのは、小汚い野良犬を装いながらも、圧倒的な剣気と底知れぬ闇を纏った謎の素浪人・松葉。 おたまが施す「魂の針仕事」に魅せられ、時に不敵に、時に不器用におたまの背中を守る彼もまた、大江戸の勢力図をひっくり返すほどの「裏の顔」を隠し持っていた。 ある日、長屋の貧しい少年が持ち込んできた、引きちぎられた衣服。 そこから、おたまがずっと胸の奥底に封印してきた凄惨な過去の因縁、そして大江戸の最高中枢に渦巻く巨大な国家の陰謀が、静かに、しかし容赦なく牙を剥き始める。 絡み合う嘘と真実。襲い来る冷酷な暗殺者の影。 逃れられぬ運命の糸に手繰り寄せられるように、八丁堀の小さなお直し処は、日の本全土を揺るがす壮大な戦いへと巻き込まれていく――! 「衣服であれ何であれ、目の前に大きな綻びを見つけてしまったのなら……それを一本の糸で美しく直すことこそが、職人の務めですもの」 長屋の仲間たちと紡ぐ温かな人情劇の裏で、加速していく緊迫の算術サスペンス。 おたまがその細い指先で一本の糸を引き絞るとき、大江戸の運命が激しく動き出す!
大賞ポイント 1,045pt
文字数 250,785 最終更新日 2026.06.13 登録日 2026.05.25
歴史・時代 連載中 長編 R15
 今は昔、暴れん坊の姫がおりまして。  破局から始まる時代劇。時は元禄、京で生まれた公家の三女、瑠璃(るり)姫は大坂道頓堀で、歌舞伎役者や花街のお兄さんお姐さんの細工物を細々と作りながら裏ではくノ一として暴れている。その瑠璃にぐいぐい迫る江戸から赴任してきた同心のふりをした与力の百沙衛門(ももざえもん)二人を取り巻く温かい周りの大人たちと一匹のトラ猫が恋の行方を見守ります。  老中の配下でもある瑠璃姫は、紫の十手を隠し持ち、浪速で出会った事件を追って東海道を江戸へ、さらに奥州街道の入口へと向かうことになります。  元禄時代の京都や大阪を舞台にしますが、史実や事実、関西弁(ほんとうにむずかしい)の違和感には目をつぶってください。宜しくお願いします。  間取りの作成には〈マイホームデザイナー〉を使っていますが、建築とかは素人のですので!ご了承ください!
大賞ポイント 1,037pt
文字数 227,653 最終更新日 2026.06.17 登録日 2025.04.27
歴史・時代 連載中 短編
今は昔、吉備の国、この岡山という地に 一人の王子がやってきた。 その王子は、まだ大和朝廷がある時代、 大和政権から派遣された四道将軍の一人で あった。 これは、そんな彼の切ない愛と勇敢な物語である。
大賞ポイント 1,032pt
文字数 22,611 最終更新日 2026.05.21 登録日 2026.05.06
歴史・時代 完結 長編
新庄藩の黎明期である仙北時代の記録は、伝説に近く不確かなものが散逸して残る。 藩主の系図ですら、多種多様・膨大であるにもかかわらず、信頼に値するものは無いと言い切って良い。そして、本来であれば、御家取り潰しになってもおかしくはないような事件が、いくつかあるが、なぜか表沙汰にならずに済んでいる。どのようにして、滴石から逃れた小地方武家が、八万石を超える『願譜代』にまで上り詰めることができたか。 まずは、雫石(滴石)落ちから、いわゆる『角館騒動』の実相について迫ることから始め、慶長年間になぜ多数の老臣らが出奔するに至ったかの真相に迫るべく、資料調査・考察し、物語(フィクション)として編んだ。
大賞ポイント 1,030pt
文字数 109,640 最終更新日 2026.06.06 登録日 2026.05.13
歴史・時代 連載中 短編
明治維新の英雄・西郷隆盛は、生涯一枚も写真を残さなかったと言われる。 薩摩藩御用達の写真師・有村シノは、西郷の姿を一枚でも後世へ残そうと願う。しかし西郷は頑として撮影を拒み、温泉や山野を巡るうちに、二人は少しずつ心を通わせていく。 やがて時代は大きく動き、西郷は東京へ、そして鹿児島へ帰る。写真に人の生きた証を残したい女と、名を残すことに執着しない男。 西南戦争の果て、シノはついに西郷の最後の願いと向き合うことになる。 写真に写るもの、そして写らないものを描く歴史時代小説。
大賞ポイント 1,026pt
文字数 9,847 最終更新日 2026.06.10 登録日 2026.05.31
歴史・時代 完結 長編
 玄奘三蔵。中国四大奇書の一つ、「西遊記」で孫悟空の師匠として登場し、日本で実写ドラマ化された際には、夏目雅子さんや牧瀬里穂さんが演じたことで、眉目秀麗な青年僧というイメージが我が国では定着している。しかし、実際の彼は、国禁を冒し、幾度も死の淵をさまようような苦難を重ねて天竺に赴いた冒険家であると同時に、十六年もの後、大量の貴重な仏典を中国に持ち帰り、仏法の興隆に全精力を注いだ偉大なる宗教家でもあった。  玄奘の後半生は、持ち帰った経典を国家の庇護の下で漢訳し、仏法の精神を中国全土に定着させることで、「道先仏後」とされていた『唐』の宗教政策を覆すことに捧げられたが、そのために彼は、太宗や則天武后といった中国史上でも希有な政治家らと渡り合わざるを得ず、僧侶らしからぬ手法を用いることすらあった。そして、それほど仏法に尽くした玄奘に対して、身内であるべき仏教界も、決して味方とは言えなかった。  果たして、故国に戻ってからの玄奘の半生は、彼にとって幸せなものだったのだろうか。
大賞ポイント 1,022pt
文字数 128,870 最終更新日 2026.05.24 登録日 2025.09.15
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