桜の鬼【完】

湖雪(こゆき)は幼い頃、夏桜院(かおういん)という旧家に引き取られた。

妾腹(しょうふく)の娘として。

義理の親からは関心もなく育ち、自分も夏桜院の跡取りを残すことだけを使命だと生きてきた。

十五歳になる前の冬、縁戚の虹琳寺(こうりんじ)家の青年と婚約が決まる。

相手の惣一朗(そういちろう)は湖雪に張り付けた笑みで対応してきて、湖雪もこれは定められたこと、と諦観していたが……翌朝、部屋の窓を開けるとそこには忍び込んだ惣一朗がいて、湖雪の頬に口づけてきて……!?

更に、深紅の髪の鬼が湖雪の前に現れ、死ぬことすら抵抗のない湖雪に「俺がお前を生かそう」と宣言する。

――いつかの古い時代の、この国のお話。

すべてをあきらめて生きていた湖雪は望んだものは……。



+++

夏桜院湖雪
(かおういん こゆき)

虹琳寺惣一朗
(こうりんじ そういちろう)


(さくら)

旭日
(あさひ)

+++

和風ファンタジー、開幕



2022.10.7
Sakuragi Masumi

24h.ポイント 0pt
0
小説 213,361 位 / 213,361件 ファンタジー 49,700 位 / 49,700件

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