幕末群狼伝~時代を駆け抜けた若き長州侍たち
「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し。衆目駭然として敢えて正視する者なし、これ我が東行高杉君に非ずや」
明治四十二(一九〇九)年、伊藤博文はこの一文で始まる高杉晋作の碑文を、遂に完成させることに成功した。
晋作のかつての同志である井上馨や山県有朋、そして伊藤博文等が晋作の碑文の作成をすることを決意してから、まる二年の月日が流れていた。
碑文完成の報を聞きつけ、喜びのあまり伊藤の元に駆けつけた井上馨が碑文を全て読み終えると、長年の疑問であった晋作と伊藤の出会いについて尋ねて……
この小説は二十九歳の若さでこの世を去った高杉晋作の短くも濃い人生にスポットライトを当てつつも、久坂玄瑞や吉田松陰、桂小五郎、伊藤博文、吉田稔麿などの長州の志士達、さらには近藤勇や土方歳三といった幕府方の人物の活躍にもスポットをあてた群像劇です!
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第1章 長州の風雲児
第2章 黒船来航
第3章 松陰密航
第4章 野山獄
第5章 松陰と玄瑞
第6章 松下尊塾
第7章 晋作と玄瑞
第8章 江戸へ
第9章 老中暗殺計画
第10章 暴走の果てに
第11章 至誠にして動かざるは未だこれ非ざるなり
第12章 師の最期
第13章 晋作の婚姻
第14章 三度目の江戸
第15章 諸国遊歴
第16章 航海遠略策
第17章 晋作、海外に雄飛す
第18章 上海
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