第16回恋愛小説大賞

第16回恋愛小説大賞

選考概要

全2,923作品が集まった第16回恋愛小説大賞。その中から一次選考を通過したのは55作品(奨励賞受賞作品参照)。
その後、編集部内で最終選考において大賞候補としたのは、「婚約解消された私はお飾り王妃になりました。でも推しに癒されているので大丈夫です!」「選ばれたのは私以外でした〜白い結婚、上等です!〜」「記憶喪失となった彼女が残した手紙 ー王子の後悔ー」「【完結】魅了が解けた元王太子と結婚させられてしまいました。何で私なの? 勘弁してほしいわ」「いえ、絶対に別れます」「【【R18】手折られた白薔薇:修道女は妹の婚約者に穢される【本編完結】」「【R18版】一途なホテル王は初恋の彼女を甘く娶って逃がさない〜あの日からキミに恋してた〜」の7作品となった。
最終選考7作品は高いお気に入り数を持つ人気作も多く、王道ながら世界観やキャラクター設定に工夫のされた作品が集まった。

これらの候補作の中で、魅力的なヒロインと個性的なキャラクターを描き出し、読者からの熱烈な人気を集めた「婚約解消された私はお飾り王妃になりました。でも推しに癒されているので大丈夫です!」が、編集部内でも強く支持され、読者賞及び大賞のW受賞に決定。また、独自の世界観で読者を物語に引きずり込んだ「いえ、絶対に別れます」、コミカルな筆致で魅了が解けた世界を描く「【完結】魅了が解けた元王太子と結婚させられてしまいました。何で私なの? 勘弁してほしいわ」の2作品を優秀賞に。次いで評価の高かった「選ばれたのは私以外でした〜白い結婚、上等です!〜」「記憶喪失となった彼女が残した手紙 ー王子の後悔ー」を特別賞に選出した。
さらに「【R18版】一途なホテル王は初恋の彼女を甘く娶って逃がさない〜あの日からキミに恋してた〜」をエタニティ賞、「【R18】手折られた白薔薇:修道女は妹の婚約者に穢される【本編完結】」をノーチェ賞に選出する結果となった。
また一次選考通過作品のうち、授賞に至らなかった作品を奨励賞とした。

「婚約解消された私はお飾り王妃になりました。でも推しに癒されているので大丈夫です!」は、推しを自分の専属護衛にしてもらうかわりに、お飾り王妃として生きることを受け入れるというユニークな設定。元アイドルオタクから転生したヒロインが新しい世界で推しを見つけ、一見不自由な身の上でも楽しく生きる姿に評価が集まった。また、ヒロインだけでなく個性豊かなサブキャラクターに彩られた物語にぐいぐいと引き込まれた。

「いえ、絶対に別れます」は、結婚から一年、夫からまったく触れられなかったことで離縁を決意したヒロインが、新しい人生を切り拓いていく物語。出奔先での新たな恋模様が描かれる一方で、元夫側の事情が次第に明かされていく展開は非常に読みごたえがあり、個性的な世界観も好評だった。

「【完結】魅了が解けた元王太子と結婚させられてしまいました。何で私なの? 勘弁してほしいわ」は、独立心が強く、まっすぐなヒロインが魅力的な物語。王道かつ勢いがあり、ちょっとへたれなヒーローと、元気いっぱいのヒロインによる、ほのぼのとした恋愛模様とスローライフがじっくり楽しめる作品だった。

「選ばれたのは私以外でした〜白い結婚、上等です!〜」は、白い髪を持ち、男装をしたヒロインの独自性が光る作品。印象的なタイトルから始まり幸福な結末に至るまで読者をハラハラさせ続ける、テンプレに収まらない物語の構成が高く評価された。

「記憶喪失となった彼女が残した手紙 ー王子の後悔ー」は、髪と視力を代償に記憶を捨てたヒロインが、王子に宛てて手紙を残すところから始まるストーリー。オリジナリティのある視点の置き方と丁寧な筆致が内容とマッチしており、今後の展開が気になる作品だった。

「【R18版】一途なホテル王は初恋の彼女を甘く娶って逃がさない〜あの日からキミに恋してた〜」は、婚活パーティーで巡り合ったCEOとのラブロマンス。利害一致による婚姻という設定と、エタニティらしいゴージャスな世界観に惹かれた。

「【R18】手折られた白薔薇:修道女は妹の婚約者に穢される【本編完結】」は、修道女として穏やかに過ごしていたヒロインが、とある出会いを境に妹の婚約者である王太子に重く溺愛される物語。王宮の陰謀と官能的な場面の対比が実に美しく描写されていた。

ここであげた候補作のほかにも、出版の可能性を感じる作品が数多くあった。編集部で検討し、個別にオファー、あるいは出版化への挑戦を打診していきたい。

開催概要はこちら
応募総数 2,923作品 開催期間 2023年02月01日〜末日

編集部より

アイドルオタクだった主人公が、推しの騎士の存在を心の支えに、不遇な扱いを受けてもタフに振る舞う様子が楽しいテンポで描かれており、高い読者人気も頷けます。 また、セドリックやフローラなど個性豊かなキャラクターたちの掛け合いが魅力的で、権力と恋愛が絡み合う展開に先が気になり、終始楽しみながら拝読しました。


編集部より

白い結婚を理由に夫と離縁した主人公が、実は優秀な錬金術師で薬師という設定が秀逸でした。人の欲望や裏の話なども丁寧に描かれており、ぐいぐい引き込まれます。独自の設定と膨らんでいく人間関係に魅力を感じました。


編集部より

魅了が解けた後の世界、という設定に終始わくわくしながら拝読しておりました。 ストレートで素直な性格のミディアと、ともすると後ろ向きになりがちなリカルドの関係性が魅力的で、二人の恋愛の行く末が気になり、ついつい読み進めてしまう素敵な作品でした。


編集部より

婚約破棄とその顛末が王子の視点から描かれるという設定がユニークでした。 複数の登場人物の葛藤を描く表現力や、巧みな構成力が光り、ページをめくるごとに物語に引き込まれていきます。今後のさらなる展開が非常に楽しみです。


編集部より

”白い髪”を軸に、主人公の恋愛と王家を巡る陰謀が渦巻くスケールの大きい物語でした。 自らの意思で白い結婚を貫いていた主人公が、最後には「白くない結婚、上等です!」とタイトルの真逆にたどり着くまでの過程にハラハラしました。


編集部より

失恋したばかりの主人公がまるで王子様のようなヒーローに出会い、溺愛されつつも葛藤する様子が丁寧に描かれていて、登場人物に共感しながら作品にのめり込みました。 エタニティらしい世界観の広がりがとても魅力的です。


編集部より

非常に精緻な設定と描写で物語の世界にすぐに引き込まれました。また虐げられていた主人公アニエスが、国家間を巻き込む陰謀に巻き込まれながらも必死に生き抜こうとする懸命な姿が魅力的でした。

※受賞作については大賞ランキングの最終順位を追記しております。

奨励賞

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投票総数 20,263票 当選 10名