「蜃」の検索結果
全体で52件見つかりました。
冒険者がクエストを達成する行いは多くの人々に様々な形の幸福をもたらす。冒険者は富と名声を得て、依頼者は困り事から解放されたり日々の暮らしが楽になったりもする。そして、冒険者と依頼者を仲介するギルドもそこそこの手間で収益を上げる事が出来る上、商売に信用が伴っていく。
しかし、時と場合によっては冒険者によるクエストクリアが人々に禍をもたらす事もある。
その禍とは!?
これは、クリストクリアの副産物の様に起きてしまう見えない禍の種が育ち切る前にそれを発見し、後始末をつけては人々の暮らしを護る1人のクエスト審議官『クリスティア』の物語。
彼女は勇者として活躍し、その死後、約1000年経ってから前世の記憶を持ったまま再びこの世に生を受けた。そこで目にしたのは冒険者たちが勇者だの英雄だのを目指して闇雲にクエストのクリアを目指している姿だった。
「クエストは、ただクリアすればいいというものではない。どうクリアするかまで考えて!」
クリスティアは1000年前に自身が作ってしまった勇者という蜃気楼の後始末をつけるべく、クエスト審議官としての新たな人生を進み始める。
※本作はhttps://www.alphapolis.co.jp/novel/806036173/225658863の続編となります。オムニバス形式なので直接繋がるストーリーではありませんがもし前作が気になられましたらご覧ください。尚、前作は1人称となっており今作とは佇まいが違います事をご了承願います。
※この作品は他サイトにも掲載しております。
文字数 4,399
最終更新日 2022.08.27
登録日 2022.08.27
雪解けの季節。朝の光が部屋に差し込むたびに、私は自分の未来について考えずにはいられなかった。 大学卒業間近の春、私は就職を間近に控えながらも、自分の目指す道が本当に正しいのかどうかに揺れ動いていた。過去の経験、そして生まれ育った小さな町での記憶。幼いころに思い描いていた将来像とは、まるでかけ離れた今がある。しかし、いつまでも子供のままでいるわけにはいかないのだ。 そんなある日の早朝、小さなアパートの窓から外を眺めていた私は、ふと昔の友人を思い出した。幼稚園から小学校低学年までずっと一緒だった彼。いつも隣にいて、よくケンカをしたり大笑いしたりして過ごしていたはずなのに、いつの間にかお互いの家族の事情で引っ越し、それっきり疎遠になっていた。記憶の片隅から呼び起こされるその姿はあまりにも淡く、まるで蜃気楼のように消え入りそうだった。 しかし、その朝はなぜかやけにその彼—奏太のことが頭から離れなかった。名前を思い出すと、胸に切なさとも懐かしさともつかない、不思議な感情が生まれる。彼はいま、どこで何をしているのだろう。私と同じように大学生になっているのか、あるいはもう働いているのか—そんなことをぼんやりと考えていた。
私は来月から始まる新しい生活の前に、地元へ一度帰省しようと決めた。特に明確な理由があったわけではない。けれど、「あの場所」でなければ見つからない確かなものがあると信じたかったのかもしれない。自分の進路に対する迷いはもちろん、頭の片隅に残るかすかな思い出が、次第に私を呼び寄せるようでもあった。
あの日、もし私が違う道を選んでいたら—そう考えてしまうことがある。出会いはいつも偶然のようでいて、本当は必然なのかもしれない。今までの人生で私は幾度となく選択を繰り返してきた。ここから先もきっとそうだろう。そしてそのすべての選択が重なり合い、私自身の物語を形作っていくのだ。 これは、そんな私が「運命のあの日」に戻り、もう一度自分を見つめ直していく物語。幼馴染との再会が、私のこれからを大きく変えるなんて、そのときの私はまだ知る由もなかった。
文字数 14,791
最終更新日 2025.02.21
登録日 2025.02.21
―― いつの間にか消えてしまった「あなた」の蜃気楼を見つめながら、生きている。
歳の差×現代×ブロマンスの短編読切です。
文字数 3,948
最終更新日 2026.03.15
登録日 2026.03.15
砂塵が舞い上がる荒野。灼熱の太陽の下、クライはへたり込んだ。汗でびっしょりのシャツは、まるで砂漠の蜃気楼のようにゆらめいている。
「もう無理…こんな危険な仕事やめたい。ゲロ吐きそう…」
クライの呟きは、吹き荒れる風の音に掻き消されそうになる。彼の傍らには、幼馴染のレオンとリリアが立っている。レオンは、両手に巨大な斧を構え、筋肉隆々の腕を誇示するかのようにポーズをとる。リリアは、きらびやかな魔法杖を優雅に構え、どこかうっとりとした表情をしている。
「おう、わかった。つまり俺達が強くなってお前の分まで戦えばいいんだな、いいハンデだ」レオンは、豪快に笑った。
「安心してね、クライちゃん。ちゃんと私達が守ってあげるから」リリアは、優しい笑顔でクライを見つめる。
クライは、二人の言葉に少しだけ安堵を感じた。しかし、同時に疑問が湧き上がった。
「いや、ちょっと待って…ハンデって…?」
レオンとリリアは、クライの言葉に理解を示すどころか、さらに得意げな笑みを浮かべた。
「だって、クライは何もできないじゃないか。俺達がいるからこそ、お前は生きていけるんだ」レオンは、クライの肩を力強く叩...
文字数 1,621
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
両親の居ない孤独な少年は、黄砂が降り積もった砂漠に家族の蜃気楼を見る。
果たして家族を手に入れられるのか……。
文字数 2,347
最終更新日 2018.06.27
登録日 2018.06.27
文字数 3,540
最終更新日 2025.05.21
登録日 2025.05.21
四国の地方都市。PTA役員会。スリッパを履いた僕は、剥き出しの百六十三センチだ。九割が女性というその戦場で、僕は「小柄で物腰の柔らかい聖者パパ」として完璧に擬態している。
だが、玄関には僕の『決戦兵器』が隠されている。
標的(ターゲット)と一対一で対峙する時だけ履く、七センチのインソールを仕込んだ革靴。
それを履き、視界が百六十九センチへ跳ね上がった瞬間、僕は「聖者のパパ」からアプリの捕食者「ヨーイチロー」へと変貌する。
かつて僕は宗教三世の重圧、五百万円の借金、秋葉原でカモにされる劣等感の塊だった。
だがあの日、僕は決意した。「人生という名のクソゲーをハックしてやる」と。
自分の肉を切り刻んだ包茎手術。
宗教で培った、他人の心を支配する勧誘技術。
Facebook認証のサブ垢と、一時間に一度の冷徹な監視。
月五千円の小遣いという経済的去勢に耐えながら、
印税という名の「裏金」で夜の街の王に返り咲く日を夢見る四十代の独白。
これは、コンプレックスを武器に変えた男による、あまりに生々しい生存戦略の記録である。
文字数 21,689
最終更新日 2026.04.03
登録日 2026.03.05
六十二円の郵便ハガキに故人の名前、食べたい物を書いてポストに投函すると、後日日時と場所が指定された招待状が届く。
招待状を受け取った者にしか訪れることのできない、一度だけその人と食事ができるという幻の完全予約制の屋台があるという。
逢えない人に会いたい時
逢えない人ともう一度だけでも会いたい時
河原に蜃気楼のように現れる、故人と残された者を繋ぐ完全予約制の「よみじや」という屋台があるという。
文字数 149,002
最終更新日 2019.11.18
登録日 2018.07.13
伝えたいことが伝えられない日々が続く詩音は、あの日から、すべての時が止まってしまったみたいだった。
「あのときの夢とか、急になくなっちゃって、俺の中でも心の整理ができてなかったんだ。それで臆病になって、声が出せるのに、肝心なこととか、そういうこと、詩音に言えなくて、悪かった」
「あや……で」
「ただ、詩音(しおん)にごめんって伝えたい日なんだよ。今日は」
私はそれに対して、何も答えないことにした。悪いのは瑞希(みずき)じゃない。すべては声が出なくなった私が悪いし、花菜(はな)の近くにいたのに気付けなかった私が悪いんだ。
それに夢はもう消えてしまったのはお互いさまでしょ。だから、そんな悲しい顔しないでほしい
傷つき、すべてがどん底で、つらい日々から、同じ夢を追いかけていた仲間と、夢を持ち直す話。
※表紙イラスト/ノーコピーライトガール様
(https://fromtheasia.com/illustration/nocopyrightgirl)
文字数 84,363
最終更新日 2026.05.03
登録日 2026.04.28
小さな頃は兄の背中ばかりを追いかけていた。
けれど、背が伸びるにつれて、兄の背中は蜃気楼のように遥か彼方へと遠のいていき、やがては言葉を交わすことさえもなくなっていた。
そして、兄が大学受験を控えた高校最後の春。
いつもとは違う家路を辿っていた最中、並木道の傍らに咲く一本の桜の樹枝で、強かに囀る一匹のすずめの雛を目にした。
その出会いが俺の、俺たちの人生をほんの少し変えるきっかけとなったことを、俺は一生忘れないだろう。
文字数 14,070
最終更新日 2024.04.30
登録日 2024.04.30
自らの誕生日を目前に控えた、12月。初雪混じりの朔風が吹き荒ぶ街で、五十嵐 庄司(28)は、一回り年下の一ノ瀬 碧(16)と出逢った。
人生にただ一枚、奇跡の一枚を撮影できたなら、自分のどう仕様もない人生にもケジメがつくのにと、街を彷徨う、プロカメラマンの端くれの庄司。
自殺志願者さながらに、桟橋の縁に佇んでいた碧。
庄司は知る。今までの人生の全ては、この少年に出逢うまでの、長い長い序章に過ぎなかったのだと。
季節外れの蜃気楼や陽炎の様に、ゆらゆらと。
「ねぇ、君」
雪空の下。
夏、さんざんと。
「この川、底が意外と深いから、飛び降りても簡単には死ねないと思うよ」
蝉時雨の音を聞く。
「……死なない」
「そっか。なら、危ないから、もうちょっとこっち来ようか。知らない人に、警察とか呼ばれちゃうよ」
俺の夏は。
「あのさ、いま暇?」
まだ、始まってもいなかった。
「モデルとか興味ない?」
*こちらの作品は、歌手 笹川美和様の『蝉時雨』という楽曲にインスパイアされた作品となっております。没入感が得られる為、是非、楽曲である『蝉時雨』にも親しんでみて下さい。
文字数 28,522
最終更新日 2025.08.02
登録日 2025.08.02
気が付けばいつもピアノと一緒にいたボクにとって、演奏している時が何よりも楽しくて幸せだった。だからピアノを弾いている時は何も怖くなかったし、一人でも淋しくなんてなかった。
でもそんなある夏の日、ボクは雨上がりの交差点で事故に巻き込まれた。意識のないまま運ばれた病院で過ごした空白の時間から目覚めたボクは…信じられない現実を突きつけられる。
その現実を認めてしまった時、初めて…泣いた。
しばらくして、やっとほんの少しだけ落ち着いたボクは、夢を…すべてを諦める道しか残っていないことを理解した。
有無を言わさず放り込まれた窮屈な場所で、どうやって無難に過ごしていくかを探すだけの日々の中で訪れた出逢いは、ボクの何でもない退屈な日常を特別なものへと変えてくれた。
大きな葛藤の末、諦めていた夢を取り戻す唯一の可能性を持つ義手を受け入れ、ボクは大切な人たちに支えられながら再び歩き始める。
ボクたちの手は、何をするためのものだろう…失って初めてそんなことを考えた。
いつも変わらず優しさと温かさをくれる手。
とめどなく溢れるイメージを正確に記し出す手。
繊細な技巧を凝らし何かを創り上げる手。
そして…音色を散りばめながら旋律を奏でるボクの、手。
それらすべてが、多くの感動を生み出せる魔法の手なのだと知った。
ピアニストを目指す雪華、憧れの存在の保留された夢を引き継いだ穂積、頼れる兄の存在を越えたい羽月。彼らは本当にやりたいことを見つけるために葛藤し、迷い続ける。そしてやっと見つけだしたその夢を叶えるのだと必死に進んでいく三人。失敗や迷い、挫折を繰り返しながら何度も壁にぶつかっても歩き続けると決めた。いつだって『最高の手』が彼らを優しく包み込んでくれるから。
かけがえのない存在との絆を引き寄せ繋いでくれた。そして立ち尽くした時にはそっと背中を押してくれる。そんな優しくて温かい…彼らにとっての『最高の手』を持っている大地の想いに支えられながら三人は歩き続けていく。
雨上がりにできた水たまりに映し出される風景みたいな、不安定で儚い夢…そんな蜃気楼のような世界の中で彼らは大切な想いに気付き、叶えたい夢を手にすることができるのだろうか。
文字数 74,424
最終更新日 2025.05.11
登録日 2025.05.11
あの夏のとある日、蜃気楼のように歪むあの日
変わらない思い出、変えられない過去
変わりたいと思い、変えたいと願う
そんな過去と今と未来のお話
文字数 1,870
最終更新日 2024.03.08
登録日 2024.03.08
透明少女。
それはその街の、地元の、一部の、女の子しか知らない女の子。夏休みの間にしか会えず、誰もあったことのないという少女。そんな蜃気楼のような噂。
街から街へと仕事を探しながら、バスに乗って旅をしている青宿悠人(あおやどひさと)。しかし仕事は見つからず、空腹が限界となりなけなしの金でラーメンを注文。そこでバスの少女と再開し、ある噂に逢会した。それが透明少女。
無職の青宿は、隣街の方が大きいと聞き、仕事を探しにあるき出すが…………街から出られない。
青宿は噂が流れる学校に通っているラーメン屋の看板少女「戀風祈鈴」と戀風の超過保護友人「神北水桜」クラスメイト「伊吹海星」「桜坂六合東」と共に謎解明のため行動を始める。
文字数 42,923
最終更新日 2023.05.31
登録日 2023.05.28
男は勇者ひとり、他は全員女性のパーティの一員であるリフィエ。濃い仲間たちには敵いそうになく、側にいられればそれで良かった。しかし、聖女が仲間に加わって以降、それまで平穏だった空気が不穏なものに。これから一体どうなるの?
登録日 2011.11.03
これは、現実の裏側に存在する、≪夢の世界≫のものがたり。
殺された妹、その無残を乗り越えられずにいた冒険者ラトス。
死の真相を探るべく足掻いた先で、行方不明となっている王女の捜索依頼を受けることになる。
王女の従者メリーを連れて森に入ったラトスは、王女が消えたその場所から夢の世界に迷いこむ。
奇妙がうずまく夢の世界に王女も囚われていると知り、ラトスたちは救出に向かう。しかしそのためには、怪物が巣食う悪夢の回廊を通り抜けていかなければならないのだという。
ラトスは旅の途中で出会った協力者たちの助力を得て、様々な困難を乗り越えていく。
現実とつながっている夢の世界は、様々な思想、感情などで構成されている。
広大な草原に浮かぶ、巨大な岩山。
岩山の中には、現実世界に生きるすべての人間が持つ、個人の夢の世界がある。それらはすべて、個人の記憶、思想、感情で盛衰しつづけている。
個人の夢の世界をつなぐ悪夢の回廊は、悪しき感情で満ちている。
悪から生まれた怪物たちは、悪夢の回廊を通り抜けようとする者に襲いかかる。
さらに、七つの大罪の元となる「八つの悪徳」から生まれた怪物は、猛る爪と牙をラトスたちに向ける。
現実感のある不思議がうずまく、夢幻。
誰もが感じ、夢想した世界が、このものがたりで形となる。
文字数 389,258
最終更新日 2021.05.27
登録日 2020.07.15