「壁」の検索結果
全体で1,988件見つかりました。
※最新まで更新が追いついたので今後はやや更新頻度が落ちます(12/15~)
竜神を味方につけた「勇者」が魔族を撃退した魔大戦から四千年余り。
当時の戦いの爪痕や記憶も薄れ、穏やかに暮らしてきた人間たちは次第に「平和」の尊さを忘れていった。
平和だったはずの世界では、これまで共存してきた魔物が狂暴化を始め、人々の暮らしは次第に脅かされていく。
四千年という永い時を経て、人間たちの世界は再び魔に侵食され始めていた。
今や伝説となった「勇者」に純粋な憧れを抱く青年ジュードは、ひょんなことから不思議な少女カミラと出逢う。
彼女の力になりたいと願うジュードは徐々に、そして静かに世界の命運を懸けた戦いへと巻き込まれていく。
発現していく能力、導く声、立ちはだかる多くの壁。
魔物と心を交わし、魔法を受け付けないという奇妙な体質を持つ彼は、自らに課せられた宿命を知らない。
かつて世界を救った勇者に憧れるジュードは、その再臨となるか、それとも……。
※小説家になろう、カクヨムにも投稿してます。
文字数 577,974
最終更新日 2022.07.06
登録日 2021.11.21
近未来にて、政治会談は狭さによって安全を保証した。
盗聴は機材だけでなく振動からも行われ、従来は壁から離すことで安全性を確保していたが、今や狭く出来るだけ盗聴を減らす方がマシである、と判断して非常に狭い空間で会談を進めることが増えた。
その結果、密室殺人は手口が増加、その結果殺人事件の中でも交通事故に匹敵するとすら言われた。
・・・しかし、ある刑事は独立し、様々な県警と協力、密室殺人専門の探偵となったのだ!
・・・ただし、その女の身長が3m、体格は恵体、鍵の調査にすらほぼ寝る姿勢で見なければいけないという悲しい性を背負っているということも忘れないでほしい。
文字数 27,443
最終更新日 2026.02.24
登録日 2026.02.22
強力な魔法を自由自在に操る、魔族の青年シモン。
そんな彼が帝都で営むのは──『レンタル魔王』。
客からの要望に、様々な魔法で応えるのが彼の仕事だ。
普段は
「壁を土魔法で直してくれ」
「水魔法で掃除を頼む」
「浮気が見つからないようにしてくれ」
といったショボい依頼を生業にしているシモンの元に、婚約破棄の騒ぎ真っ只中にある、皇族のお嬢様がやってきた。
彼女の口から語られた依頼内容は
「私と一日恋人になってください」
というものだった。
彼女に詳しく理由を聞くと
「許嫁との結婚が決まっているが、今まで恋愛したことがない。せめて一度だけでも街中をデートして、恋人気分を味わいたい」
とのことで、シモンはこれに了承し二人のデートが始まる。
皇帝の娘である彼女を連れ戻そうと騎士団が迫る中、シモンは追っ手を追い払いながらマイペースに街中でデートしていたが⋯⋯。
少し打ち解けたお嬢様が語ったのは、婚約者の浮気疑惑だった。
シモンの提案によって婚約者を呼び出し、駆け引きを駆使して浮気を追及した結果──。
婚約者は逆上して浮気を認め、彼女から正式に婚約破棄が通告される。
家柄が上の皇女からの宣言に、婚約者はさらに焦って暴走してしまい、帝都を揺るがす一大騒動へと物語は動き出す。
しかもその騒動は、シモンが「レンタル魔王」を名乗り始めた理由と複雑に絡み合っていった。
※小説家になろう、カクヨムにも掲載してます。
文字数 69,921
最終更新日 2023.04.23
登録日 2023.04.19
もっと人の役に立ちたい!そう願う彼女は自分の力だけでは限界があることを悟る。
そこで、強い力をもつ自分の分身を錬成することを思いつく。
斯くして生まれたのは、自分とはあまり似ていない少女だった…。
二人の少女が織りなす物語
その時を境に世界は揺らいでいく。何が失われ、何を注がれ、そして何が彼女らに為せるのか。
そこから幾たびもの枝を作り、そしていつかは運命の壁を打ち砕いてくれるまで、何度でも、何度でも。
世界は少女と魔神ちゃんになにをみせるのか。二人の秘密と、世界の秘密。いつかは解かれるその日まで。
文字数 80,137
最終更新日 2024.05.15
登録日 2024.05.02
中学三年生 草壁正輝は、鳥取県の自然豊かな田舎町 大山町で母親 真理子、祖父の有蔵と三人で暮らしている。両親が離婚し妹の愛菜と別れてから4年が経った夏のある日、親友の克己に誘われ一緒に大山寺の「麒麟獅子舞」を見に行き見事、麒麟獅子に頭を噛まれたが正輝は何の違和感もなく普通に過ごしていた。しかし、麒麟獅子に噛まれた後、正輝の身に不思議な事が起きる。そして、世界は危機的状況に直面していた。それは、憎悪と闇の神 黑緋神之命と滝夜叉姫が捕獲した妖怪を悪霊化させ日本を含め世界を滅ぼそうと企んでいたのだ。そして、正輝は遥か昔、日本を守った英雄「聖戦士」の子孫として黑緋神之命が率いる悪霊軍団と戦わなければならなかった。
日本を含め世界の未来を守る為に聖戦士 正輝が妖怪達と共に黑緋神之命と滝夜叉姫、そして悪霊軍団に立ち向かう─
文字数 331,555
最終更新日 2023.05.04
登録日 2022.01.19
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】
・第1章
彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。
そんな彼を想う二人。
席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。
所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。
そして彼は幸せにする方法を考えつく――――
「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」
本当にそんなこと上手くいくのか!?
それで本当に幸せなのか!?
そもそも幸せにするってなんだ!?
・第2章
草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。
その目的は――――
「付き合ってほしいの!!」
「付き合ってほしいんです!!」
なぜこうなったのか!?
二人の本当の想いは!?
それを叶えるにはどうすれば良いのか!?
・第3章
文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。
君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……
深町と付き合おうとする別府!
ぼーっとする深町冴羅!
心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!?
・第4章
二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。
期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する――
「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」
二人は何を思い何をするのか!?
修学旅行がそこにもたらすものとは!?
彼ら彼女らの行く先は!?
・第5章
冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。
そんな中、深町凛紗が行動を起こす――
君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!
映像部への入部!
全ては幸せのために!
――これは誰かが誰かを幸せにする物語。
ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。
作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!
文字数 312,244
最終更新日 2025.02.06
登録日 2024.05.02
水族館でバイトをする大学生・葉月明澄(はづき あすみ)は同じ大学の先輩で同じバイト先の仲間である鮫淵詠寿(さめぶち えいじゅ)に密かな憧れを持っていた。しかし詠寿の正体はなんと“人魚”で人魚たちの住む世界“人魚界”の王子だった……。詠寿の秘密を知ってしまった明澄は強制的に連れてこられ、人魚界の掟で詠寿の花嫁にさせられてしまう……。現状をなかなか受け入れられない明澄、しかも明澄には過去のトラウマがあって……。
種族や住む世界観の違いという壁に悩む人魚の王子×トラウマ持ち大学生の物語……。
登録日 2017.04.18
かつてロシア連邦であったユーラシア帝国に暮らす主人公真壁和澄は、叔父夫婦と従兄弟と平和な暮らしをしていた。
その暮らしはアメリカと帝国の戦闘で終わりを告げた。
災禍に呑まれる学校。和澄と幼馴染のミナは学校の崩壊とともに地下室に落ちた。そして2人は閻魔と名乗る女性イヴと出会う。
文字数 247,572
最終更新日 2019.04.20
登録日 2019.02.22
阿仁正吾には弟のように慕っている幼馴染がいる。
名前は尾当瑞稀。
高校に入り、正吾は瑞稀と再会したが、弟分である瑞稀はどこかそっけなく距離感を感じていた。
昔のような関係に戻ろうと画策はしているもののうまく行かない。
そんな中、ある日正吾はバスタオルを忘れた瑞稀にタオルを届けるために、脱衣所に行くと男であるはずの瑞稀の着替えに女物の下着があることを発見。
正吾は弟分がイケナイ性壁に目覚めたと勘違いし、どうにか女物の下着を根絶しようとし、その際に実は女の子である瑞稀の部屋に入ったり、日記を読むことにより彼女の真意を知る。
その後、瑞稀にそのことが明るみになった際、正吾は嫌われないために男の振りをしていたことを謝罪され、彼女のことを許し、昔と同じで大好きだと告げる。
文字数 4,214
最終更新日 2021.11.29
登録日 2021.11.29
嫌なことには目標にする価値がある。
1、嫌だってことを目標にする。
2 、「快感」って言い聞かせる。
↓↓生死の境(別世界)をさまようって快感。
行かなくても ここで出来ちゃってる
同等の生死の境(別世界)って何?
↓↓
断崖絶壁から落下。冬山で遭難。敵陣に潜入して暗殺。綱渡り。トライアスロン。滝行。千日回峰行。空中ブランコ。ライオンに喰われる。強盗と殺しあう。
臨死のユーフォリア(幸福感)。 あれはドーパミンです。
闘う事もも逃れる事もできない深刻で重大なストレスにさらされると「心の最期の救い」とも呼べる処置を脳がするんです。
極度の緊張状態で脳内麻薬様物質(オピオイド)を多量に放出し、精神の麻痺や感情鈍麻を起こし、夢うつつのまま捕食者の餌食となるのです。
臨死体験などは呼吸停止くらいから意識が無くなる瞬間くらいにユーフォリアがあるみたいです。
感覚が無くなってしまうから、死の直前は苦しい訳ではないみたいです、試しようがないですが。
ガゼルなど大型草食獣が、ライオンやハイエナ等の捕食者に襲撃され、追跡と闘争の結果として捕食されるような場合、実は被捕食者は殆ど痛みを感じていません。
むしろ、擬人化を行うならば「恍惚とした」感覚に近いのではないかと推測されます。
動物は恐怖・驚愕の刺激を受けるとノルアドレナリンという物質を脳内で分泌し、闘争か逃避か、ストレス体験を終息させるための行動を選択します。
このとき、ノルアドレナリンの過剰分泌は強い疲労感を生むため、基本的には抑制ホルモンであるセロトニンも分泌されて沈静化が図られます。
しかし、回避不能のストレスにさらされ続けると、セロトニンの分泌が生成を上回るために枯れ、興奮が続くことで脳内麻薬物質(オピオイド)が分泌されることになります。
このオピオイドが脳内で分泌されることにより、沈痛・無痛・褒賞・傾眠といった感覚がもたらされます。
全てを合わせると何も感じることができず、むしろ心地よく眠りに就く寸前のような感覚と推測されます。
主観が可能な人間でも、オピオイドが大量分泌されることにより、離人症的な症状がもたらされることが確認されています。
https://ka2.link/situke/betusekai/#b
弱っちいほうが 生死の境(別世界) に行くのに手間が少なくてすむ。
文字数 8,394
最終更新日 2023.01.31
登録日 2023.01.31
高校一年生の明香(さやか)がある日、部屋で寛いでいる時に大きな地震が起きる。揺れが収まってすぐに階下の両親の元に駆け込んだが、自分以外は揺れに気付いていない上に、物が動いた形跡もない様子に混乱しつつ部屋に戻る。
部屋に戻ると今度は壁に異変が起き、そこから現れた青い狐が自分は明香のパートナーだと告げる。
(本人は)普通の(つもりの)モフモフ大好き少女、明香の平穏無事な生活に突如舞い込んだおしかけパートナー、影狐(かげぎつね)のフラッフィーの触れ合いの日々が始まる。
文字数 16,324
最終更新日 2023.06.08
登録日 2023.06.03
「君は、砂糖より甘い匂いがするね」
王都で人気のクッキー屋『ハウスベリー』の看板娘、キャロライン(愛称:ケイティ)。
猛勉強の末に超難関の王立学園へ入学した彼女を待っていたのは、身分差という高い壁……ではなく、次期公爵・エリオットからの熱烈すぎる溺愛だった!?
放課後の図書室、おばあさま譲りの万年筆を握りしめるケイティの前に現れた彼は、みんなが憧れる完璧な秀才。
けれど彼女の前でだけは、甘いものに目がなくて、独占欲が強くて——。
「今の『ケイティ』っていう呼び方、僕の前だけでしか言っちゃダメだよ?」
慣れない一人称に赤面し、エメラルドグリーンの瞳に見つめられて心臓はパンク寸前!
やがて彼女の「薬学」の才能が王宮の運命を変えるとき、二人の恋は身分を超えた奇跡を起こす。
ジャムの香りに誘われた次期公爵様と、素朴なクッキーが生み出す、最高にスウィートなシンデレラストーリー!
※本作品は小説家になろう・カクヨムでも掲載してます。
文字数 13,003
最終更新日 2026.02.15
登録日 2026.02.15
これはとある、異世界での、"子ども"達の物語。
様々な壁にぶつかり、成長していく彼らは、それぞれの視点や、価値観を育て、異世界を渡り歩きます。
成長ってなんだろう?大人になるってどういう事?
"子ども"の"成長"を描いたハートフル?群像ストーリー。
※当作品には以下の要素が含まれております。ご注意ください。
鬱展開。残酷描写。BL。GL。サイコパス。その他、不快になる可能性のある表現。
三点リーダーを二つ続けて入力しない。記号の後に一マス開けない。等の、故意的逸脱。
登場人物を特徴以外、決めていない。曖昧な表現。等の、読者の想像力に任せる行為。
文字数 216,939
最終更新日 2020.03.15
登録日 2018.10.07
「ーーーお前。俺に言いたいこと、あるんじゃないか?」
「はい?」
月島尚人(つきしま なおと)、17歳。
ただいま、お世話になってる保健室の先生・上城暁(かみしろ あき)先生に追い詰められているなう、の巻。
これは、とある生徒と先生の、きっかけのお話。
※この作品は数年前にBlove、エブリスタ、ムーンライトノベル、Pixivにも投稿されており、本編完結済です。
※内容は多少リメイクしておりますが、展開は変わらない予定です。
※本編終了後の番外編も思いついたら細々と書く予定です。
※2024年BL大賞にエントリーしました!良ければ見ていだけると嬉しいです!! 20241009追記
文字数 62,266
最終更新日 2024.10.15
登録日 2023.03.05
26歳の白井澄人は主である27歳の紅林泰徳に、小学一年の時から仕えてきた。護衛であり、世話係である「影」として。現在は主従であると同時に、建設会社の課長と部下という関係でもある。
仕事で行きづまった澄人に、泰徳は課題を出す。「好きなもので寝室の壁側を満たせ」
澄人の好きなものとは? いったい何を課題の答えとするのか?
以前公開していた「未来設計図」の改訂版です。エピソードの追加、シーンの入れ替えなどを行っていますので、旧作をお読みの方でも楽しんでいただけるかと思います。
※マークのページには性的なシーンが含まれます。
◆マークのページには暴力シーンが含まれます。
この作品はムーンライトノベルズ、エブリスタ、fujossyでも公開しています。
文字数 53,924
最終更新日 2022.05.17
登録日 2022.04.21
【魔女達による熱き決闘と甘々な百合展開】
名門私立の生徒会長「天道詩音」は容姿端麗・文武両道な完璧チート超人。ある日神の手違いから死んでしまい異世界に転生してしまった詩音は成長し、その後とあるお嬢様学校に入る事になる。常に完璧を目指す詩音は最強の魔女を目指し学園で研究や鍛錬に日々励んでいた。しかしそこで出会った少女レオナとひょんな事から姉妹関係を賭けて決闘する事に。レオナに一目惚れした詩音の価値観は180度変わり、レオナとの甘々な日々を渇望するようになる。決闘後分かり合った二人は無事真の姉妹になった。そして二人の前に立ち塞がるレオナの本物の婚約者の時の魔女レナス。そして「カミ」こと導きの魔女が現れ二人の甘々な日々に大きな壁が!(ついでに百合喫茶ポワレでのドタバタも)。時にシオンは完璧でスマートに、時には甘々でデレデレな感じで己の運命に立ち向かうのであった。
※異世界ファンタジー(百合・恋愛要素あり)です。
※百合・恋愛要素は15話目位から出てきます。
※アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、ハーメルンで連載中です。
※男キャラは少しだけ出てきますが、メインキャラとの恋愛要素はありません。
※表紙兼挿絵(AI絵です)あります。本文は人力です。
文字数 70,211
最終更新日 2025.06.24
登録日 2025.06.24
廃墟と化した城壁の影に身を潜め、凛太郎は深呼吸をした。たった今、王都から脱出したのだ。たった一日の出来事だった。召喚されたその日に、王の陰謀と、勇者たちの傲慢さに気づき、逃げ出すという、ある意味、異世界転移ものとしては異例中の異例と言える行動に出た。
彼のステータスは、他の召喚者たちと比べて、あまりにも異質だった。彼らは「聖剣術」「聖槍術」「聖魔法」といった華々しいスキルを有する一方、凛太郎の固有スキルは「ネットスーパー」のみ。戦闘能力は皆無に等しい。王は、その能力の無さを理由に、彼を雑用係としてこき使うつもりだったのだろう。しかし、ネット小説を読み漁ってきた凛太郎は、そんな王の言葉の裏に潜む策略を見抜いていた。
「あの王様、絶対何か企んでるよなぁ…」
凛太郎は、懐から取り出した、少し古びたスマートフォンを眺める。これが彼の、唯一の武器、いや、生き残るための手段だった。「ネットスーパー」は、現実世界の商品をこの異世界に届けてくれる、文字通りスーパーマーケット。戦闘には使えないが、食料や生活用品の調達には、これ以上ないほど便利だった。
逃げ出した際に、唯一手に入れたのは、王宮の厨...
文字数 1,796
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
夜明け前の温泉街は、雨の匂いと湯気で肺がぬるくなる。アスファルトに赤と青が跳ね、反射ベストの蛍光を細かく砕く。無線が胸骨の上で震え、名前を呼ぶたび心臓が一回、律義に返事をする。
長峰トンネルで停車車両、運転手意識レベル低下。排気の逆流かもしれない——。
口の中に金属の味が広がったのは、マスクのゴムと不安の擦れ合いのせいだ。トンネルの口は巨大な獣の喉みたいで、湿った冷気と排気が少しずつ吐き出されてくる。見えない火の匂いがする。一酸化炭素。目に見えないものほど、人は後回しにする。
私たちは“必要最小限”を合言葉にしている。触れるのは脈と皮膚温、問うのは名前と痛みの場所、渡すのは呼吸と止血だけ。余計な励ましは、時に判断を濁らせる。けれど、手袋越しの鼓動だけは、どうしても嘘がつけない。
車内は曇った窓に外の雨が滲み、運転席の男の顔色は紙のようだ。相棒が声をかける。「聞こえますか」男は浅くうなずいた。排気口は潰れて、黒い煤がバンパーの下に濡れた線を作っている。ビニールの匂い、消毒液の鋭さ、タイヤが水を割る遠い音。世界は役割ごとに層をなして、私の耳に順番を付けて落ちてくる。
酸素を当て、呼吸を飼い慣らしていく。男の胸がわずかに高くなり、低くなる。私は数える。吸って、吐いて、二、三。指先のパルスオキシメータが波を描き、相棒の額に雨粒が細い道を作る。ここでは希望も数値になる。数えられるものだけが、いったんの真実だ。
トンネルの奥から、遅れてパトのライトが滲んでくる。赤が壁に当たって、濡れた岩肌の皺が一瞬だけ浮き彫りになる。その皺のどれかを、私は昔知っている気がした。二本の傘の影。夜勤明けに並んで歩いた雨の朝。思い出は、現場の匂いを嗅ぐと、勝手に箱を開ける。
「戻ろう」相棒が合図する。男は自力で立てる。必要最小限が、今夜はぎりぎり届いたらしい。救急車のドアが閉まり、世界は再び雨の音で満たされる。私は手袋を外す。指の皮膚に残った体温が、雨に薄められて消えていく。
何かを助けるたび、何かを手放す。掟のような均衡だ。私たちはその上で歩く。次の無線が鳴るまでのわずかな間、庁舎前のベンチで二本の傘をひらく。一本は私のため、もう一本は、いつも誰かのため。
必要最小限の優しさとは、濡れないように傘を差し出すことではなく、濡れながら隣に立ち続けることだ、とまだ言えないままに。
文字数 27,305
最終更新日 2025.09.12
登録日 2025.09.12