現代文学小説一覧
文字数 36,653
最終更新日 2024.02.03
登録日 2024.02.02
<屑カゴの小説から>
日本の戦争
ガ島・転進(撤退)『八十周年記念』作品
島の砂浜から日本兵の兜が出てきた。
自分(日下勇作・クサカ ユウサク)は陸軍士官学校を経て、出身地の「第2師団仙台若松歩兵第29連隊」にて編制された。
階級は「陸軍少尉」である。
ジャワ島からの乗船時、「目的地」は知らされていなかった。
数日の航海の後、他の輸送船と合流、更に船は赤道近くを東進して行く。
船は急に敵の潜水艦から身を守る為、蛇行運航に入る。
暫くして突然、拡声器から、
「この船は、これからソロモン諸島ガダルカナル島に向かう」
の発令があった。
第一次総攻撃に於ける川口支隊の壊滅を経(へ)た、『ガ島奪還の第二陣』である。
自分は入隊当初から「死」は当然、覚悟していた。
暫くして拡声器から、
「総員、甲板に集合~!」
の号礼がかかる。
兵装を整え、急いで甲板に集合する兵士達。
全兵の士気は上がっていた。
第2師団長「丸山政男中将」の力強い訓示が始まる。
「これより、ガダルカナルの奪還作戦を開始する。七度(タビ)人として生まれ変わり、朝敵を誅(コロ)して国(天皇)に報(ムク)いんの例(タト)えあり。死しても百鬼(幽霊)と成り目的を敢行すべし!」
佐伯陸軍少佐の悲鳴の様な号礼が掛かる。
「全兵、皇居に向かって、奉げ~銃(ツツ)!」
揚陸後、突撃開始。
数十分、いや数分?
猛突進後、胸と頭に貫通銃創を受けて自分は死んで居た。
この作品は戦後八十年、転生した再生兵達がこの小さな島で如何に戦い、『一万一千名もの兵士の撤収』を支えたかを『若松歩兵第29連隊日下勇作少尉(享年二二歳)の再生兵』を通して描いて行きます。お楽しみ頂けたら幸いです。
参 考
死者19,200人
内、戦闘による死者8,500人
*餓死・戦病死10,700人
転進兵(撤退兵)10,652人
* なおこの作品は、著作権を放棄したものではありません。
文字数 61,461
最終更新日 2024.02.02
登録日 2024.01.16
文字数 8,568
最終更新日 2024.02.02
登録日 2024.02.02
文字数 54,449
最終更新日 2024.02.01
登録日 2023.07.23
社会の波に揉まれながら週5日の就労に勤しむ眉村。現在の世界情勢は揺れている。疲弊した心を背負いながら、生きている。そんな彼に不思議な「ゆめ」が降り注ぐ。ゆめの中でさまざまは社会問題に直面してゆく。
文字数 515
最終更新日 2024.01.31
登録日 2024.01.31
im going grave to hospital for you
文字数 9,715
最終更新日 2024.01.31
登録日 2024.01.31
お金持ちのお嬢様から母子家庭へとなった主人公。私生活では家事と夢魔の存在に悩まされる。
大人になるに連れて神様なんて居ない。そう思うようになっていった。
ところが奇跡とは起こるものだった。
神様なんて居ない、そういった少女が天に祈りは届くと思っていった過程。
文字数 14,640
最終更新日 2024.01.30
登録日 2023.08.30
こんな人いました。
誕生日を一人で過ごすつもりでいた私をランチに誘ってくれて加奈子だったが……。
文字数 2,277
最終更新日 2024.01.28
登録日 2024.01.28
静井洸(しずい・あきら)は文学一筋で生きてきた二十四才の文芸系WEBライターで、その年のクリスマス・イブに、とある文学イベントに参加した。
そこで文学の趣味が合い、また『洸』と書いて『あきら』と読む女性名を「とってもきれいな名前ですね」と言う青年・日極灯哉(ひずめ・とうや)と出会う。灯哉は本業は音楽で、「是非聞いて欲しい』と名刺を渡してきた。
洸も『ヒズメさん』こと『Touya』の作る音楽に興味を持ち、音楽など流行歌すら知らない身ながらも、彼の曲を聞いてみることに。それは音楽のイロハなど全く分からない洸にすら衝撃的なものだった——。
文字数 23,086
最終更新日 2024.01.28
登録日 2024.01.26
文字数 50,482
最終更新日 2024.01.27
登録日 2023.01.03
文字数 2,965
最終更新日 2024.01.27
登録日 2024.01.27
母の自殺未遂を見た。
十四歳。
親が別居。十六歳の夏。遠い街での暮らし。
高校を中退し働く毎日。
歳の離れた二人の弟を養うため。
そんな働きづめの日々で、なにかがおかしくなり始めていた。
酒に溺れる。鬱病になり薬に依存する。
十八歳。
自分自身にしか理解できない苦しみのなかを生きた人間の話。
文字数 389
最終更新日 2024.01.26
登録日 2024.01.26
様々な問題を抱える少年少女たち。自分たちに欠けているものは何なのか、失ったものは何なのか。そして、幸せとは何なのか。その答えを探すため、破壊を続けていく。憎しみ、悲しみ、絶望を背負った彼らが、破壊の果てに導き出した答えとはー
文字数 17,999
最終更新日 2024.01.26
登録日 2023.09.16
仲の良い男子ふたりが親友となることはある。男子と女子の場合は仲が良くても、あまり親友とは呼ばれない。もし続けば恋人関係になる場合はある。
北条克彦と三枝孝之助は、他にも三人の幼馴染の女子と親交があり、三十半ばになった今でも交遊は続いていた。
克彦は望んでいた仕事に就き、若くして管理職に就いた。仕事に没頭し充実感を得ている克彦にとって恋愛は関心外のことであり、部下の成長とチームの評価を高めることに専心する日々を送っていた。
松下玲子は箏の先生をしていた克彦の母の親友の娘である。中学進学時から、箏の弟子として北条家に出入りする。
克彦と玲子の親交はその頃から続いて二十年になろうとしているが、その間、克彦が玲子を恋人だと思ったことは一度も無かった。
婚約した親友の孝之助は、恋愛に疎い克彦を案じて、身近な女性との過去の交友を思い返してみるようにと助言する。
過ぎた日々に思いを馳せ、客観的にフォトアルバムを見てみよう試みた克彦は、男女ふたりだけが写る写真に魅入られる。写真のふたりは、ただの仲良しカップルには見えなかった……。
《フィクションです。》
文字数 69,144
最終更新日 2024.01.26
登録日 2024.01.26
「みーちゃん、痛い。髪、ひっぱらないで」
早紀は泣き叫んで訴える。
姉である早紀は六歳、一方で髪を引っ張っている美優はまだ三歳だ。
髪の毛を引っ張られた早紀は訴える。
「妹なんかいらかったのに。みーちゃんなんか捨ててきて!」
この時、私は子育てに疲れてしまっていた。
本心からではなかったはずだ。つい、ほんとうに捨ててくるからね、と早紀に聞いてしまう。
「いいよ、絶対に捨ててね」
と早紀は応える。
むきになってしまった私は美優を抱えて玄関へと向かう。
「わかった、本当に捨ててくるからね」
そう言って美優を抱き上げると、ぎゅっとしがみついてきた。
玄関へ向い、一旦、美優を下ろす。靴を履いて振り向くと、そこには美優の姿がなかった。
文字数 9,813
最終更新日 2024.01.26
登録日 2024.01.26
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