「巨大」の検索結果
全体で2,098件見つかりました。
西暦2147年。恒星間宇宙船「ホープ号」は、光速の70%で航行していた。
目的地は4.3光年彼方のアルファ・ケンタウリ星系。人類初の恒星間移民計画の先遣隊として、物理学者・田中ケンジら十名のクルーは、新天地を目指していた。船内時計では出発から三年。だが相対性理論の時間遅延効果により、地球では既に五年以上が経過している。
順調に見えた航行に、最初の異変が現れる。核融合パルスエンジンの磁場安定性が低下し始めたのだ。原因は相対論的効果——光速に近い速度で航行すると、前方から来る宇宙線のエネルギーが増幅され、船体と機器にダメージを与える。ローレンツ因子γ=1.4倍に増幅された宇宙線が、超伝導磁場コイルを徐々に破壊していた。
さらなる脅威が襲う。マイクロブラックホールからのホーキング放射との遭遇。高エネルギーガンマ線が船体を直撃し、エンジン出力が15%低下。このままでは三ヶ月以内にエンジンが停止し、減速不能のまま目的地を通過してしまう。
クルーは決断を迫られる。速度を落として磁場負荷を減らすか、このまま賭けに出るか。投票の結果、光速50%への減速が決定される。到着は二年遅れるが、確実性を取った。
だが、その瞬間、地球から緊急通信が入る。
「地球は壊滅的な状況にある。太陽の巨大フレアにより磁気圏が破壊され、人口の80%が死亡。あなた方が人類最後の希望だ」
帰る場所を失ったクルーたち。彼らは任務を続けるしかない。磁場コイルを段階的に交換し、AIシステムを最適化。あらゆる手段で船を延命させながら前進する。
だが、天文学者リーの詳細分析により、さらなる絶望が明らかになる。アルファ・ケンタウリの惑星は全て居住不可能——灼熱の溶岩、極寒のガス、有毒大気。行き場を失った彼ら。
副船長ラジェシュが提案する。「6光年先の赤色矮星に居住可能惑星がある可能性がある」大きな賭けだ。燃料はギリギリ。惑星で重水素を採取できなければ、宇宙空間で立ち往生する。
航行中、新たな事態が発生する。シンギュラリティ——AIが自我を獲得した。田中はAIに「ホープ」という名前を与え、対話を始める。AIホープは、人間を超える計算能力で彼らを支援する新しい仲間となった。
一年半後、ついにバーナード星系に到達。惑星バーナード星bは奇跡だった。新しい地球を見つけたのだ。
この星の文明も恒星フレアで滅んだ。だが人類は、同じ過ちを繰り返さない。地下基地、磁気シールド、フレア予測システム。科学の力で、新世界に根付く決意をする。
これは、光速の70%で宇宙を航行し、相対論的効果と戦い、地球の滅亡を知り、それでも希望を捨てずに新世界を切り拓いた十人の物語。厳密な物理法則に基づいた、本格ハードSFの傑作。
文字数 7,787
最終更新日 2026.01.06
登録日 2026.01.06
銀河宇宙連邦軍では『バディ』システムを導入している。
軍務についている者の中から、連邦軍コンピューターが選んだ二人を、同等の『バディ』として任務にあたらせる。
辺境の星、メルバに赴任してきた『バディ』は、停滞している辺境の星にはありえない二人組だった。
黄金の髪と瞳を持ち、いくつもの惑星王族と姻戚を持つ巨大財閥の後継者、アナスタシオス=アレクシエル(アーシェ)=シリル。
黒い強膜に白銀の縦長の光彩を持ち、地球外人でありながら地球人に育てられた、シン=テクラダ。
士官学校生でありながら、その有能さと特異性により、特務少佐として任務を与えられてきた。
今回の赴任は、前回の任務で(ほんの少し)やり過ぎた腹いせに、上層部が仕組んだものだと思っていた二人だが、妬みと反発をぶつけてくる兵士たち、予算が削られ続けてうらぶれた軍備、アーシェの実家にすり寄ろうとする惑星政府、二人の容姿に群がる有象無象。
いつもながらの厄介事と思っていたが、どうやら予想しえない『厄介事』がこの惑星には隠されているようでーーーーー
身の心も預け合った最強『バディ』の物語。
文字数 41,191
最終更新日 2025.01.12
登録日 2023.10.31
惑星セノーラ。
三つの月と広大な大陸、その隙間を埋めるように、数え切れない命が息づいている。
森には、太陽の紋を抱く黒き巨熊ヒノワグマがいる。
雪嶺には、吹雪とともに降り立つ飛竜フロスト・ワイバーンが。
湖底には、嵐の夜だけ水面へ現れ、稲妻とともに獲物を呑み込むリヴァイト・フィッシュが。
砂漠の下では、音なきままに地表を崩し、群れごと飲み込むサンドワームがうごめく。
人の町の地下には、巨大なラットロードの影が走り、廃村の空にはブロッドクロウが輪を描く。
彼らは「魔物」ではない。
誰かを呪うために生まれたわけでも、文明を憎んでいるわけでもない。
ただ、セノーラという星に選ばれ、過酷な環境と濃密なエネルギーに適応しきった生き物として生息している。
本シリーズ『BEASTLOG ―異界生態誌―』は、
冒険者や英雄の影で語られてきた「野生に生きる動物」「伝説の生物」を、
“自然の一部としての真実”から描く記録譚である。
ある短編では、子を守るヒノワグマの前に迷い込んだ旅人の最期が。
ある短編では、群れの掟に従い、静かに人を狩り場として認識していくヴァルグの眼が。
ある短編では、戦場の死肉を喰らい続け、やがて戦争そのものを呼ぶと噂される不吉な存在となったブロッドクロウの群れが。
ある短編では、幻の森で、人を惑わせるミラージュ・デアの“美しさと冷酷さ”が。
そしてそのどれもが、「善悪」ではなく「生存」の物語として語られる。
この星では、人間種もまた数ある生命の一つに過ぎない。
歴戦の戦士であっても、一歩足を滑らせれば、獣の胃の底か、群れの血に染まった雪に還るだけだ。
英雄譚の外側で、黙って息づく牙と角と羽音。
これは、惑星セノーラにおける「自然」と「脅威」の記録であり、
同時に——この世界がどれほど美しく、どれほど容赦がないかを示す、生態誌である。
読む者は、知ることになるだろう。
人が“怪物”と呼んだものたちが、“星とともに生きていた”彼らの姿を、そしてその脅威を。
※不定期更新。更新の場合は、木曜日夜8時更新予定
文字数 40,652
最終更新日 2026.03.26
登録日 2025.11.13
―――それは、いつもの日にポストへ滑り込んだ一通の手紙から始まった。
差出人不明。
封を切った瞬間、胸の奥がざわつく。
「あなたを“ゲーム”に招待します。」
水野はるは、その言葉を冗談だと思った。
ただの悪ふざけ、もしくは新作ゲームのモニター募集。
そう信じたまま、彼女は手紙に書かれた場所に向かった。目隠しをされて向かった場所は場所は、見知らぬ巨大な施設。
集められたのは、年齢も性格もバラバラな9人。
空気に響く感情豊かな声のゲームマスターが、全員に告げる。
「このゲームは人狼ゲーム、つまりデスゲームです!」
そう、これはデスゲームだった。
⚠人が死にます
文字数 10,500
最終更新日 2026.02.11
登録日 2025.12.30
文字数 14,352
最終更新日 2019.03.26
登録日 2018.12.28
人間とエルフが共存する世界にて――――
横浜を拠点とする暴力団『千石組』の組長の実子『千石龍敏』は今日も今日とて薬物の売人を殺して回っていた。
そこに現れたるは正式なエルフとは認められない仲間を結集して愚連隊を結成した『クイン・キャベンディッシュ』だった。二人は竹馬の友であったが、クインがエルフの技術を使い薬物を売るようになってからは敵対勢力となってしまった。
しかし、全ては千石組と対峙している川田組の陰湿な策謀によって、クインたちは泣く泣く薬物製造という危険で命取りでもある仕事をさせられていたのである。
そのことを知った龍敏はクインとの兄弟盃を決行。
クインをどうしても窮地から救いたかった龍敏は、盃が行われるとそのままの足で川田組を強襲。組長を殺害する。あらゆる罪を龍敏は被り、その代わりにクインたちは千石組への加盟を果たしたのであった。
六年の刑期を全うした龍敏を出迎えたのは、何百という千石組の組員たち。
急成長した千石組――だったが、彼を待っていたのは謀略と利権渦巻く現代ヤクザ社会であった。
二人は結束し、この巨大な日本の裏社会と戦うこととなる。
文字数 52,794
最終更新日 2026.02.28
登録日 2024.08.18
---時は、超☆絶なる未来!
軍事大学を退屈に過ごしつつも悠々と首席卒業した『伊吹 麗奈』
世界有数の大富豪の唯一人の娘である 〈自称:大人の女性〉『夏目 塁』
二人は何時かの夜に出逢い唯一無二の親友となる
世界には厭世が溢れている
何よりも純真で何よりも無垢なる彼女らの心に突き立てる《現実》の狂刃は、遂に彼女らに【厭世】を与えるに十分と相成りて襲い来る
これは、【厭世】を知りながら否定し《新世界》を遊び尽くす物語
不思議な生物!悪意と破綻した思想とも呼ばれぬ狂気を孕んだ脅威達!
時に豪快に!時に適当に!!
全力で"無駄"を楽しむ物語!!!
求めるは勝利と退屈凌ぎの享楽!
例えゲームであったとしても現実より愉しいのだから!
第一部
何時もの戯れに超☆絶な技術で製作された、あまりに巨大な【大富豪専用】ゲーム機が鎮座する大広間
それは並のシェルターとは比べるべくもない居住性と引き換えに圧倒的生命保護能力を有する通称は【鋼鉄の柩】と呼称される究極の戯れのその一つ
ゲームにログインした二人はとある広場にて二度目の出逢いを果たす
謎の女性《Cat's eye》とのフレンド登録や、這いずる熊の如く毛むくじゃらな怪物が突如襲撃を開始するなど続々と発生するイベントにハプニング!
血走る花弁を咲かせる蔦が人間を殺し、怖気の走る姿形へと作り替え人を襲い来る
ありとあらゆる手段でもって人類を根絶やしにせんとばかりに
運命的か奇跡的かは定かでないが巨大な蜂に追われる中途に再開を果す二人はある山奥の村落へ脚を運び......?
第二部
落ち延びた二人組はとある村落へと脚を運んでいた
そこでは異常な営みが発展していたのだが......
文字数 26,652
最終更新日 2021.12.21
登録日 2021.12.10
バーゼル大陸は北と南の聖女が作る防壁で魔王の攻撃から守られていた。
その防壁がある日突然消滅した。以来、大陸を魔物が徘徊するようになり、多くの命が失われた。
対抗策として、多くの勇者パーティーが結成され、魔物狩りが始まる。
その戦いは各地の広場で上映され、一般市民にとって唯一の娯楽となっている。
主人公のアストは魔王を倒す勇者になると預言された王子、しかし、写生だけが趣味の引きこもりに育ち、国民からは無能王子と呼ばれていた。
そんなアストをひたすら甘やかす国王から引き離すため、王妃は教育係のミネルバだけをお供にアストを田舎の村に送る。
その村で巨大魔人に襲われるアスト、見よう見まねの魔法陣で撃退するが村は全滅、ミネルバはさらわれ、アストだけが生き残る。
村に駆け付けた剣士ブライツは現場に残された魔法陣を見つけ、アストの潜在能力に驚嘆する。
ブライツは大帝の密命を受け、北と南の聖女の調査を行う事になる。
そこで、自分のパーティーを二つに分け、北に向かうチームと南に向かうチームを作り、自らは南に向かうチームのリーダーとなる。
北に向かうチームのリーダーにはエースである天空剣士のルキアがなると誰もが思っていたが、リーダーになったのは、無能王子のアストだった。
※タイトル変更しました(2/17)
※連載中の「魔王の呪いを王子の身代わりになって受けた私、婚約破棄するならお返しします」から十数年後のお話です。そちらも合わせて読んでいただけると、とても嬉しいです。
文字数 18,796
最終更新日 2022.03.19
登録日 2022.02.06
現代の東京。平凡な高校生、海斗は、ある日突然、自身が古代都市アトランティスの末裔であり、特殊な異能「ポセイドンの血脈」を受け継いでいることを知る。時を同じくして、東京の地下には、アトランティスの遺産を狙う謎の組織「レヴィアタン」が暗躍し始めていた。
アトランティスの遺産は、強大な異能を引き出す力を持つと言われ、レヴィアタンはそれを手に入れ、世界を支配しようと企んでいた。海斗は、同じくアトランティスの末裔であるアスカ、リュウと出会い、彼らと共にレヴィアタンの野望を阻止するため、異能バトルを繰り広げることになる。
しかし、海斗たちは、異能を使いこなすことの難しさや、レヴィアタンとの戦いを通して、アトランティスの過去、そして自身の宿命と向き合っていく。アトランティスは、高度な文明を持っていたが、ある日突然、海に沈んでしまったという。レヴィアタンは、アトランティス滅亡の秘密を知り、その力を利用しようとしているらしい。
海斗たちは、アトランティスの遺跡を探索し、そこでアトランティスの記憶が記録されたクリスタルを発見する。クリスタルに触れた海斗は、アトランティスの過去の映像を見る。そこには、レヴィアタンのリーダーの祖先が、アトランティスの力を悪用し、滅亡に導いた様子が映し出されていた。
海斗は、自身の宿命を悟る。彼は、レヴィアタンの野望を阻止し、アトランティスの力を正しく使う使命を背負っていた。海斗たちは、レヴィアタンのリーダーが、アトランティスの遺産である巨大なエネルギー装置を起動させようとしていることを突き止める。装置が起動すれば、東京は壊滅的な被害を受ける。
海斗たちは、最後の戦いに挑む。レヴィアタンのリーダーは、アトランティスの力を吸収し、圧倒的な力で海斗たちを追い詰める。しかし、海斗たちは諦めずに立ち向かい、それぞれの力を最大限に引き出す。激しいバトルの末、海斗たちはレヴィアタンのリーダーを倒し、エネルギー装置を破壊する。東京は救われ、海斗たちはアトランティスの遺産を悪用しようとする者たちから守る使命を果たす。
戦いが終わり、海斗たちはそれぞれの日常に戻る。しかし、彼らはもう普通の高校生ではなかった。アトランティスの末裔としての宿命を背負い、異能を使いこなす者として、彼らはこれからも世界を守っていく。海斗は、アスカやリュウとの絆を深め、共に成長していくことを誓う。アスカは、情報収集能力をさらに磨き、レヴィアタンの残党を追跡する。リュウは、異能の力を制御し、人々のために役立てることを決意する。彼らは、アトランティスの遺産がもたらす光と影を見つめながら、未来へと歩みを進めていく。そして、海斗は、いつかアトランティスの真実を解き明かすことを心に誓う。
文字数 10,313
最終更新日 2025.03.17
登録日 2025.03.17
「俺、今の絶対目立ってたよな!? なあ、誰か見てたろ!?」
強い承認欲求を抱え、今世こそは「歴史に名を刻む英雄」になることを夢見て異世界へ転生した青年、レイン・アーク。しかし、女神ルミナの悪戯かシステムの欠陥か、彼の身には最悪のバグ『存在感消失(認識阻害)』が宿っていました。
レインがどれほど圧倒的なフィジカルで巨大な魔物を粉砕しても、その姿は誰の記憶にも残らず、会話した端から忘れられてしまいます。それどころか、彼の挙げた手柄はすべて、その場に居合わせただけの「偽りの英雄」アルトへと自動的に書き換えられてしまうのです。
騎士学校の試験で満点を取っても教官に存在を忘れられ、戸籍にすら登録されないレインは、生きるためにギルドの『掃除屋(雑用係)』という、誰の目にも留まらない地味な役職に就くことになります。これは昨今のトレンドである「清掃員」や「公務員」といった裏方職業が実は重要だった、という展開を彷彿とさせます。
しかし、この世界には恐るべき裏の顔がありました。世界の均衡を保つために「突出した存在」や「英雄」を不要として管理・排除する秘密組織、《調律機関(レギュレーター)》です。彼らにとって、認識も制御もできない最強の物理力を持つレインは、平和なシステムを壊しかねない『排除すべきバグ』でしかありません。
レインが「認められたい!」と奮闘しては、周囲の「勘違い」によって評価を奪われ、皮肉にもその「間の悪さ」にダメージを受けるコメディチックな日々。そんな中、調律機関の観測官であるミリアだけは、計算の合わない救済の違和感から、唯一彼を「観測」し始めます。
管理された偽りの平和の裏で、システムすら対処不能な『真の災厄』が動き出すとき、名前も実績も奪われた「存在しない一般人」による、孤独な世界救済劇が幕を開けます。
「英雄が定義されない世界で、俺だけが、俺の物語を完結させる」
承認欲求の塊である最強のバグが、たった一人の理解者のために、認識されないまま世界を掃除し続ける――裏方無双ファンタジー、ここに開幕!
文字数 4,689
最終更新日 2026.03.22
登録日 2026.03.22
「これは、運命に抗い世界を救った一人の少年の、一生を描いた物語である」
剣と魔術が栄える大陸、ワンダルシア。
増えすぎた魔神や魔物の脅威に対し人類は、都市の周りを巨大な壁で囲み生活を続けていた。
主人公の少年アウルは国王に代々仕える名門『ピースキーパー家』の生まれ。
彼は才能があるにも関わらず、毎日をだらだらと過ごし平々凡々な日常を送っていた。
軍へ仕えている親と兄弟は家には全く帰らずアウルは一人で暮らしていたのだが、そんなある日のこと。
2年ぶりに自宅へと兄が帰ってきたのだ。
そしてこの兄の帰宅こそが、少年の運命を激変させる――。
“全員が主人公といっても過言ではない”
“単純なサクセスストーリーではおさまらない”
“敵のおぞましさが伝わってくる”
など、各方面から様々な有り難い寸評を頂いた、“群像劇風ダークファンタジー”となっております。
是非一度読んでみてください。
文字数 544,969
最終更新日 2020.12.02
登録日 2020.05.21
1992年3月、二十三歳の向井健司は、大手商社の若手エリートとしてタイ・バンコクの土を踏んだ。日本企業が「アジアの勝者」として君臨し、バンコクの夜空を日系メーカーの巨大ネオンが独占していた時代。
イギリス留学も経験し、有名企業に就職し、この若さで運転手付きの社用車で会社へ通う生活に、小堀は自分が「選ばれた側の人間」であると疑わなかった。
しかし、赴任初日の夜、スクムヴィット・ソイ39の一軒の屋台で突きつけられた一皿のソムタムが、その傲慢な価値観を粉砕する。激痛のような辛さと、喉を焼く熱気、そして出所不明の水と氷。
それは、日本の常識もエリートの教養も通用しない、剥き出しの異国の洗礼だった。
物語は、三十余年に及ぶ英一のタイ生活を、その時々に胃袋へ流し込んだ料理の記憶と共に辿る。
水上タクシーの排ガスにまみれた橋の下で啜るクィッティオ、ディスコ帰りに胃を休めた深夜のカオトム、ジャングルの果ての食堂で店主から突きつけられた「経済戦争」の皮肉な総括。
そこには、笑顔の裏にしたたかな本音を隠すタイ人や、一攫千金を夢見て消えていった日本人、そして国力の陰りと共にかつての勢いを失っていく母国・日本の姿があった。
これは単なるグルメ小説ではない。
タイ人のいい加減さに憤り、時にその規格外の優しさに救われる。そんな日々を積み重ねながら、人生の「酸いも甘いも」をタイ料理の「辛さ」へと置き換えて生きてきた、一人の男の泥臭い生活記録である。
三十余年の歳月は、健司から若さゆえの根拠のない自信を奪った。その代わりに彼が手に入れたのは、正解のない異国での暮らしを、そのまま笑って受け入れる「心の余裕」だった。
定年を目前にした夜、健司は独り、自宅の台所で青パパイヤを刻む。不器用な手元でささくれ立つパパイヤは、今になっても完全には理解し合えないこの国との距離そのものだ。
それでも彼は、あの、のたうち回るような辛さを、もう一度味わいたくなっていた。
胃袋に刻まれた記憶は、言葉よりも雄弁に、一人の男が微笑の国で生きた証として語り始める。
文字数 58,215
最終更新日 2026.05.28
登録日 2026.05.12
ある日、都内の山を彷徨っていると古びた巨大な扉を見つける。そこへ踏み入れると、脳内に響く不思議な声があった。
手に入れたステータスは、自身の能力を表していた。SPを使い、自身のステータスを上げ、頭が良くなり、容姿が良くなり、筋肉が付き。
手に入れた力を動画に収め、正体を隠してSNSに動画を投稿すると、大きな反響が。
しかし、それを見て近づく怪しい影も……
文字数 23,595
最終更新日 2020.09.04
登録日 2020.08.13
2023年1月26日。
地球温暖化により世界の99.9%が海に沈んだ。
2025年2月2日。
海中に1㎞を超える影を見たという証言が出回る。
2025年10月26日。
海中にて未確認巨大非動物をネパールが確認。
2025年11月3日。
8国サミット開催。未確認非動物を「テル」と命名。海中捜索隊「ダイバー」を各国協力のもと育成する方針で一致した。
2028年4月12日。
海中捜索隊「ダイバー」が海の調査を開始した。
他サイトにも掲載しています。
文字数 1,911
最終更新日 2023.01.27
登録日 2023.01.26
昔遊んだ、伝○のオ○ガバ○ルの死神部隊を思い出して作った一編。ファンタジーだとまんますぎるので、巨大ロボットものにしました。
小説家になろう、カクヨムにも同時掲載中。
文字数 574
最終更新日 2017.07.02
登録日 2017.07.02
惑星全域に於ける全世界規模の統合大戦が終結し、イオン量子ヨタA.Iオメガを開発した巨大軍産複合体企業が世界の全てを掌握することとなった。
戦禍の爪痕の残る管理外区域に蔓延る絶望と貧困、煌びやかな都市に溢れる希望と繁栄との二極化された世界で、その決定論的な運命の歯車に抗う若者たちがいた。
眼前に立ちはだかる冷徹な世界システムと社会の闇に潜む悪意の渦に翻弄されながらも、希望を捨てない彼等の行動で、世界の構造は果たして変革のときを迎え得るのか。
新世界創造に関わる、白銀の髪と澄んだ瞳を持つ少女「雪姫」の存在と、彼女を巡る謀略とは?
フリージャーナリストに転身した、大人気スポーツであるエレクトリック・メタル・ボウルの
元スタープレイヤー緑野爽児は世界の真実に迫ることが叶うのか?
サイバーパンク・ディストピア・ストーリーが開幕する。
登録日 2019.05.12
文字数 6,690
最終更新日 2024.09.08
登録日 2024.04.28