「街」の検索結果
全体で7,395件見つかりました。
この世界に“神”などいない。
いたはずのそれらは、すでに全員、殺された。
首は刎ねられ、翼は引きちぎられ、聖書は便器の紙より価値を落とした。
だが、世界は終わらなかった。
誰かが残ったからだ。
名もなき“人間”が、這ってでも生きていたからだ。
――地図が燃えた。
俺が持っていた、世界の設計図が。
古代語で書かれた断片地図、魔族の血でなぞった境界線、喰らった街の標本写真、
十年かけて作った“地獄の航路”が、火薬と硫黄と神の遺骸で――燃えた。
その炎の中で、俺は笑った。
馬鹿みてぇな話だが、笑うしかなかった。
焼ける地図の向こうにいた化け物が、俺の腕を片方ごと持っていったからだ。
血と一緒に、いろんなものが流れていった。希望とか、未来とか、あと保険証。
「……問題ない」
俺は呟いた。誰にも聞こえない声で。
聞こえたら、そいつは“敵”だ。
この世界では、誰の耳にも入らない声だけが“本音”になる。
俺の名はヨハネス・グラウ。
職業は案内人。
死人と街の境界を歩き、廃都の地図を引き、
狂った神を撃ち殺すのが本業だ。
おかしな話だと思うだろう。
“案内人”が、銃を持ち、神を殺す?
違う。そっちがおかしいんだ。
かつての人間たちは、神を造り、崇め、そして捨てた。
その残骸が、今も街を喰っている。
信仰のカスが、意志を持って歩き回ってる。
俺はそいつらに道を聞かれる。
「お前はどこへ行く?」
「この先に何がある?」
「なぜ俺たちは滅びた?」
いいか、神の質問には答えちゃダメだ。
あいつらは“祈り”で動いてる。
お前が一言でも答えたら、そいつは“再起動”して、また人間を喰い始める。
だから俺は、代わりに地図を描く。
神の死体をまたいで、赤い線を引く。
“ここは通るな”――“この街はすでに死んでいる”――
“この女神像は目を合わせるな。食われる”
これが俺の仕事。
地図という名の“警告”を、世界にばら撒くこと。
戦いながら。逃げながら。喚きながら。
だが今夜、俺の地図は燃えた。
世界が、もう一度“迷路”に戻った。
それはつまり――
「――旅の再開だ」
俺は地面に落ちた義手を拾い、ライターで火をつけた。
燃える地図の代わりに、一本の線を空に描く。
炎の道。煙の航路。血のしるべ。
地図がなくても案内はできる。
なぜなら俺は――
「地獄の最深部まで歩いた、最後の人間だからな」
さあ歩け。地図を燃やして、世界を描き直せ。
ここが始まりだ。火をつけろ。
化け物が待ってる。
死者が呼んでいる。
神を殺す時間だ。
ヨハネス・グラウ。職業、案内人。
次に導くのは――この地獄の、出口だ。
文字数 17,062
最終更新日 2025.07.04
登録日 2025.07.04
特殊な能力を持つ3柱の御子から、指導者となる1柱を選ぶ法王選。
慈愛の御子に選ばれた少年ルイは、自らの出自である貧民街の改革に乗り出す。
文字数 42,733
最終更新日 2020.11.29
登録日 2020.11.15
『虚構の密室』――最先端のAI技術と人間の心の闇が交錯するサスペンス・ミステリー。
ある静かな夜、閑静な住宅街にひっそりと佇む一軒家で、孤独な老婦人が何者かに命を奪われた。施錠されたドア、内側から閉じられた窓、そして争った形跡も見当たらない完璧な「密室」。まるで幽霊の仕業のように、不気味な静寂が漂うその家で起こったこの事件は、不可解な「密室殺人」として町に瞬く間に恐怖をもたらす。
警察はすぐに捜査を開始するも、犯行の手がかりは皆無。周囲の住民にも全員アリバイがあり、犯人に繋がる糸口は何一つ見つからない。事件は早々に行き詰まり、捜査班は閉塞感と無力感に包まれていた。そんな中、名探偵・黒岩がこの事件の調査を依頼される。過去に数々の難事件を解決してきた黒岩だが、この密室の謎は、彼が今までに直面したどの事件よりも厄介で、異質な雰囲気を醸し出していた。直感で感じる何か「不自然」なもの――それが黒岩の推理魂に火を灯し、調査を開始させた。
黒岩は、被害者の生活をつぶさに調べ、周囲の住民に話を聞きながら、事件の真相に迫ろうとする。やがて、防犯カメラの映像に映る住人たちの動きに微かな「違和感」を覚える。映像に映る住民たちのぎこちない動作、不自然な挙動…そして、彼らの目にはどこか虚ろな光が浮かんでいるようにさえ見えた。その映像に疑念を抱いた黒岩は、ITエンジニアの協力を得て、最新の技術を駆使しながら映像の真偽を徹底的に解析する。
やがて明らかになる真実――それは、AIを使って犯行時刻の映像が「偽装」されていたという衝撃の事実だった。まるでその場にいないかのように見せかけられた住人たちの動きは、すべてAIが巧妙に創り出した虚像だったのだ。犯人は高度な技術力を駆使し、誰もが完璧だと信じて疑わなかった「密室」を創り出していた。
さらに黒岩は、犯人がAIを使ってなぜここまで精巧なトリックを仕掛けたのか、その背後にある動機に迫る。被害者の過去に潜む悲劇的な出来事、絶縁された息子との確執、そして封印された家族の記憶――それらが複雑に絡み合い、犯人の心に深い闇を宿らせていた。黒岩はその心理に踏み込むことで、事件の真実にたどり着こうとするが、犯人もまた黒岩の動きを先読みし、さらなるトリックで対抗してくる。
虚構と現実が入り交じる心理戦の果てに、黒岩は真犯人と対峙することとなる。AIが生み出す偽りの映像と、剥き出しの人間の感情がぶつかり合うこの対決の先には、一体どのような結末が待っているのか?そして、犯人が最後まで隠し通そうとした「真の動機」とは――。
文字数 3,605
最終更新日 2024.10.31
登録日 2024.10.31
感想より
『時代に置いていかれた、中世的な趣をもつ過去の街。
石畳を照りつける殺人的な日差し、街の底には陽炎。
その一角、祖父の代からつづく喫茶店が話の舞台になっている訳だけど、その店内の様子が外とは相反して涼しげでいいです。
そしてラストがまたいい。
淋しい、しかし、みょうにすっとする。
お盆、っていい風習だなあ。余韻ののこる素敵な作品でした。』
お題「〇〇と××を残して」の一文で終わる小説を作成、夏らしい作品
文字数 10,545
最終更新日 2025.03.14
登録日 2025.03.14
魔物によって世界が壊され、人が生きられる場所は街オールドテイルひとつとなった。
魔法を操る“クォーツの民”が、その最後の街を支えていた。
光魔法の使い手である少年レイも、そのひとりだった。
だが、信じていた日常はある出来事をきっかけに崩れ始める。
師ロゼッタと共に、レイは世界の真実と向き合うことになる。
文字数 9,923
最終更新日 2026.01.04
登録日 2025.12.16
魔法少女アニメ好きの高二男子、一条 早真(そうま)はアニメの中の世界に転生した。
そのアニメとは、怪異と呼ばれる存在から自分達の街を守るために魔法少女が戦うという内容。その最終回は世界の安定と引き換えに、主人公の少女だけが闇堕ちしてしまうという結末。
魔法少女達が戦えば戦うほど、主人公の少女の闇堕ちが早まってしまうが、実はとある生物に騙されていたのだった。
結末を知っている早真はなんとかそれを回避したくて、「もう戦わないで」と魔法少女を説得しようとする。でも簡単には信じてもらえず、あれこれしているうちに……?
「あれ? 他の子の様子が……。この子こんなキャラだっけ?」
※第1話は約3200文字で、あとはサクッと読めます
※この作品はフィクションです。実在するものとは全く関係がありません
文字数 142,932
最終更新日 2026.05.07
登録日 2026.03.26
高校ニ年生の小鳥遊宙(たかなし そら)は、交通事故で命を落としたはずだった。しかし目覚めると、見知らぬ大豪邸で「鑑賞用ロボット・天使」の身体として蘇っていた。
銀髪と水色の瞳、背中には翼を持つ彼女は、本来なら法律で禁じられているはずの「人間そっくりのロボット」だった。さらに、失踪した天才科学者オッドメーン博士の所有物として扱われており、その権限の移譲先は医療用ロボット・白銀理杜(しろがね りと)だった。
混乱したソラは、故郷である東京・吉祥寺へ向かう。しかしそこで目にしたのは、人間だけが忽然と姿を消した世界だった。街はロボットたちによって維持されているものの、人間は一人も見当たらない。両親も消え、世界中から人類が消滅していた。
ニュース番組では、人間と同等の権限を持つロボットたちが、人類消失の原因を議論していた。そんな中、ソラの家を訪ねてきたのは、白猫の姿をした宇宙人・ルーだった。
ルーによれば、人類消失は宇宙規模の組織"星の寿命を延ばそうの会"による介入の可能性が高いという。過去にも生態系維持のため、特定種族が星から消された前例があった。人類もまた地球を長生きさせるために消されたのではないかというのだ。
絶望するソラだったが、ルーは「まだ生き残った人間がいるかもしれない」と告げる。人間の記憶を持ちながらロボットとして蘇った少女ソラは、宇宙人ルーとともに、人類消失の謎と生存者を探す旅へ踏み出していく。
文字数 54,783
最終更新日 2026.06.04
登録日 2026.05.30
さて、皆さんこんにちは。
突然のご挨拶、失礼します。
私の名はラーエルホーゼ・アルフレイ。
歳は今年で二十四歳になります。
親しいものからはラーエルと呼ばれています。
職業は魔法使い。
とは言って輝かしい功績なんてものではありません。
私の場合ですが、森の奥に引っ込みひたすらに己がために研究に、趣味に明け暮れるどうしようもない魔法使いです。
昔は大きな街に住んでいたのですが、少し込み入った事情がありまして、ここ数年は私の住む森、明神の森で暮らしています。
それでは、私の自己紹介はこれくらいにして物語を進めていきましょうか。
※本文より抜粋
森に引き籠もり研究に没頭する魔法使い、ラーエルホーゼ。
ある日、彼は自らの探知魔法により、一人の少年魔法使いを発見する。
少年は魔法の才能を持ちながらも、常識から外れた“ある体質”に悩まされていた。
かつて同じ孤独を抱えていたラーエルは、興味本位から少年を拾い、弟子として教育することにするが――
それは常識知らずの天才と、振り回される弟子の、少し不器用な師弟の物語の始まりだった。
文字数 26,331
最終更新日 2026.06.24
登録日 2025.08.19
無乃匁市69番街
いたって普通なこの街の地下にひっそりとあるバー。
地上の階段から鎖を跨ぎ
鉄の階段を降りていく
地上の光がちょうどなくなった時
そこに扉は現れる
「AS」
そこで働く奇妙な人々。
果たして彼らの仕事とは
そして何を目的としているのか
その謎が解けるのも時間次第‥。
文字数 3,119
最終更新日 2017.07.10
登録日 2017.07.09
街頭ビジョンで結婚を申し込んでいる男性。
そんな珍しい場面に遭遇できた私だが、その男性は私に向けて結婚を申し込んできていた。
しかし、その男性は私は一度も合ったことさえ無かった……。
注意:この小説はグロ表現が入っております。苦手な方は覚悟して読むか、回れ右をお願い致します。
文字数 15,139
最終更新日 2017.12.02
登録日 2017.11.26
【知識と度胸で敵をぶん殴ります!】
一般企業に就職したものの、どうにも人間関係がうまくいかず、「夜の不動産屋」に転職した主人公・樋元希美。彼女の主な仕事は、家賃を滞納したキャバクラへの取り立てだ。
さまざまな立場の人間が集まる夜の街「新陶」。
キャバクラ店長、謎の金持ち、ヤミ金、巳一会、イケメン警察官、元警察官の上司、キャバ嬢……そういった人々と関わりながら、無鉄砲な主人公は家賃を取り立てつつ事件を解決していく。
○主な登場人物○
樋元希美(26):主人公。無鉄砲な取立人。ノゾミン。
先﨑颯馬(29):生活安全課の警察官。刑事になって捜査したい。
謎のイケオジ:ヤクザ……? 主人公の天敵。
柳さん:バー「ルーラー」のマスター。テキーラ好き。
佐藤さん:上司。可愛いアニメ声の女性。元警察官。
ミユキさん(31):お花屋さん。のほほんとしていて優しい。
文字数 82,951
最終更新日 2024.01.08
登録日 2023.12.04
物語の題名は『7start(セブンスタート)』です。
舞台は、地下都市という場所です。
大昔に人類は地上を地獄に変えてしまい、そのあと地下都市に逃げました。
地下都市は六角形の形をしており、右から時計回りに順番で一番街、二番街――と続き、中央にある七番街を入れて全部で七つに分けられています。
七番街をのぞいた各街には、それぞれ街を代表する族(トライブ)が存在し、自分達の街を守り、他の族と抗争しています。
人類は地下に行っても地獄を味わいたいようです。
さらにタチの悪いことに、地下都市に住む人々のほとんどが超能力を持ち、戦いはより激化。
……と、普通ならそこで主人公達はどうするのか、という話になるでしょうが。
しかし、話の最中に妙な視点があらわれます。
VR。
と書かれた視点が出てきて、ほぼ改行なくぺらぺら語るのです。
しかも、奇妙なことに“地下都市の生活を、TVで見てる”ような文章も出てきます。
一体全体、何が起きているのでしょうか。
この話は『何かを目指す』物語です。
主人公、九鴉は地下都市の現状に絶望したところに少女・ツバサと出会います。
はたして、その出会いは物語にどう影響するのか。
登録日 2015.07.10
凄腕の心理カウンセラーとして活躍していた神宮寺誠(じんぐうじ・まこと)は、不慮の事故により剣と魔法の異世界へと転生してしまう。特別な魔法の才能も、強靭な肉体も持たない彼に与えられた唯一の武器は、前世で培った「心理学」の知識だけだった。
スラム街で出会った心を閉ざす治癒士の少女をはじめ、プライドの高さゆえに孤立する女騎士、過去の失敗から引きこもる天才魔女、愛情に飢えたヤンデレ皇女など、誠は異世界で心に深い傷や葛藤を抱えた様々な美少女たちと出会う。彼は「バーナム効果」や「認知行動療法」、「オペラント条件づけ」といった心理学のアプローチを駆使し、彼女たちのトラウマを優しく、時に計算高く解きほぐしていく。
文字数 46,469
最終更新日 2026.06.15
登録日 2026.06.01