「a」の検索結果

全体で36,019件見つかりました。
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ライト文芸 連載中 短編
神に背いて人を救い、両翼を失った堕天使・律々瀬リカ。横浜の古い屋敷に封じられた彼女は、毎日ステンドグラスを眺める少年・上崎光と出会う。孤独な家に帰りたくない少年と、救いを求める魂を見捨てられない堕天使。力を失ったリカに代わり、光が「逆のこと」をする力を持つとき、二人の奇妙な契約が始まる。これは、堕ちた天使と、光という名の少年の物語。 黄昏のボーイミーツガール。
大賞ポイント 15pt
文字数 35,223 最終更新日 2026.05.07 登録日 2026.04.10
ライト文芸 完結 短編
服には人の人生がある。たとえそれが、亡くなっている人だとしても──。 とある街にある仕立屋『Sarta Tsumugiya』(サルタ・ツムギヤ)。 物静かな店主・紬屋科子(つむぎやしなこ)と黒猫の麦(むぎ)。 小さな店で交わされる、ささやかな依頼。 これは、布と記憶と小さな後悔の物語。
大賞ポイント 13pt
文字数 41,698 最終更新日 2026.03.24 登録日 2026.03.24
現代文学 完結 長編
何も持っていなかった。 夢も、目標も、目的も、志も。 柳沢望はそれで良いと思っていた。 人生は楽しむもの。 それは、何も持っていなくても、充分に得られるものだと思っていたし、事実楽しく生きてこられていた。 でも、熱中するものに出会ってしまった。 サンバで使う打楽器。 スルド。 重く低い音を打ち鳴らすその楽器が、望の日々に新たな彩りを与えた。 望は、かつて無かった、今は手元にある、やりたいことと、なんとなく見つけたなりたい自分。 それは、望みが持った初めての夢。 まだまだ小さな夢だけど、望はスルドと一緒に、その夢に向かってゆっくり歩き始めた。
大賞ポイント 13pt
文字数 322,712 最終更新日 2026.01.07 登録日 2024.11.23
現代文学 完結 長編
 大学生となった誉。  慣れないひとり暮らしは想像以上に大変で。  想像もできなかったこともあったりして。  周囲に助けられながら、どうにか新生活が軌道に乗り始めて。  誉は受験以降休んでいたスルドを再開したいと思った。  スルド。  それはサンバで使用する打楽器のひとつ。  嘗て。  何も。その手には何も無いと思い知った時。  何もかもを諦め。  無為な日々を送っていた誉は、ある日偶然サンバパレードを目にした。  唯一でも随一でなくても。  主役なんかでなくても。  多数の中の一人に過ぎなかったとしても。  それでも、パレードの演者ひとりひとりが欠かせない存在に見えた。  気づけば誉は、サンバ隊の一員としてスルドという大太鼓を演奏していた。    スルドを再開しようと決めた誉は、近隣でスルドを演奏できる場を探していた。そこで、ひとりのスルド奏者の存在を知る。  配信動画の中でスルドを演奏していた彼女は、打楽器隊の中にあっては多数のパーツの中のひとつであるスルド奏者でありながら、脇役や添え物などとは思えない輝きを放っていた。  過去、身を置いていた世界にて、将来を嘱望されるトップランナーでありながら、終ぞ栄光を掴むことのなかった誉。  自分には必要ないと思っていた。  それは。届かないという現実をもう見たくないがための言い訳だったのかもしれない。  誉という名を持ちながら、縁のなかった栄光や栄誉。  もう一度。  今度はこの世界でもう一度。  誉はもう一度、栄光を追求する道に足を踏み入れる決意をする。  果てなく終わりのないスルドの道は、誉に何をもたらすのだろうか。
大賞ポイント 13pt
文字数 248,080 最終更新日 2025.01.17 登録日 2024.03.01
ライト文芸 連載中 ショートショート
 リドル・ストーリー。それはあえて結末を明かすことなく閉じられた物語のこと。物語に謎を残し、その後どうなったのかという結論と解釈を読者に丸投げ……もとい、委ねることによって成立する作品手法です。そんな話をいくつか思いついたので、つらつら書いていこうと考えています。  どれも短編の上、物語に連続性は全くないので一話から順番に読んでいただく必要はありません。お好きなものからどうぞ。  表紙画像は「かんたん表紙メーカー」様(https://sscard.monokakitools.net)にて作成したものを使っています。
大賞ポイント 12pt
文字数 150,624 最終更新日 2024.05.07 登録日 2019.04.14
ライト文芸 完結 短編
学校帰りの公園で、れおは不思議な女の子・りんと出会う。 四時から五時の一時間だけ、ふたりだけの特別な時間。 笑い合い、名前を呼び合う、何気ない日常の一瞬が、やがてかけがえのない思い出になる――。 小説用のXアカウントを新しく作りました📖 よければ覗いてみてください→ @moa_storys
大賞ポイント 12pt
文字数 5,438 最終更新日 2026.03.05 登録日 2026.03.03
現代文学 完結 長編
何かを諦めて。 代わりに得たもの。 色部誉にとってそれは、『サンバ』という音楽で使用する打楽器、『スルド』だった。 大学進学を機に入ったサンバチーム『ソール・エ・エストレーラ』で、入会早々に大きな企画を成功させた誉。 かつて、心血を注ぎ、寝食を忘れて取り組んでいたバレエの世界では、一度たりとも届くことのなかった栄光。 どれだけの人に支えられていても。 コンクールの舞台上ではひとり。 ひとりで戦い、他者を押し退け、限られた席に座る。 そのような世界には適性のなかった誉は、サンバの世界で知ることになる。 誉は多くの人に支えられていることを。 多くの人が、誉のやろうとしている企画を助けに来てくれた。 成功を収めた企画の発起人という栄誉を手に入れた誉。 誉の周りには、新たに人が集まってくる。 それは、誉の世界を広げるはずだ。 広がる世界が、良いか悪いかはともかくとして。
大賞ポイント 12pt
文字数 269,455 最終更新日 2025.07.28 登録日 2024.11.23
現代文学 完結 長編
 日々を楽しく生きる。  望にとって、それはなによりも大切なこと。  大げさな夢も、大それた目標も、無くたって人生の価値が下がるわけではない。  それでも、心の奥に燻る思いには気が付いていた。  向かうべき場所。  到着したい場所。  そこに向かって懸命に突き進んでいる者。  得るべきもの。  手に入れたいもの。  それに向かって必死に手を伸ばしている者。  全部自分の都合じゃん。  全部自分の欲得じゃん。  などと嘯いてはみても、やっぱりそういうひとたちの努力は美しかった。  そういう対象がある者が羨ましかった。  望みを持たない望が、望みを得ていく物語。
大賞ポイント 12pt
文字数 270,933 最終更新日 2025.02.15 登録日 2024.03.01
ライト文芸 連載中 短編
彼と初めて言葉を交わしたのは、私がこの世の人間でなくなってから。 これは、私と彼の49日間──残酷な奇跡のお話。 ❖❖❖ 表紙画像はAIイラストです。
大賞ポイント 12pt
文字数 10,885 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.04.30
青春 完結 長編
「自分の人生なんていらない。家族が笑ってくれるなら。そう信じていた。──でも、それは本心ではなかった。」  渡辺未咲(わたなべ みさき)高校三年生。重度知的障害を抱える双子の姉と父との三人で、小さな海町に暮らしている。  知能が三歳程度の姉は介助が必要であり、物心着く頃から姉中心の生活に身を置いていた。  小学五年生で母を亡くし、仕事で忙しい父の代わりに家事と姉の介助を担う。 「自分の人生なんていらない」  そんな思いから高校卒業後はアルバイトと姉の世話をすると決め、教師より自分の人生を生きるようにと助言を受けるも考えを改めることはなかった。  そんな高校三年生の夏。未咲が目を離している間に、姉が行方不明になってしまう。衝動性が強い姉は交通事故や水難事故に遭う危険があり、一刻を争う事態となる。 「もう家族を失いたくない」  張り裂けそうな思いで、姉の行方を追う。  それをキッカケに出会ったのは高校のクラスメイトである、五十嵐健太(いがらし けんた)。無口で無愛想、たまに出る言葉が毒舌でありクラスより浮いた存在だった。  しかし男性が苦手な姉は、健太に心を許している。  健太の提案から、三人で小さな夏の思い出作りをすることになる。  何も言わずに、そっと差し出される手。不器用だけど、まっすぐで、誰よりも優しい。  気付いてくれる、誰かの存在。  初めて「本当の自分」を認められたような気がして、未咲は少しずつ心を開いていく。  だけど。 「未来がある彼と、誰かの為に生きているだけの私」  その思考に囚われた未咲は、姉に差し出す手が止まる。 「彼の隣に居ると、『求められている私』では居られなくなってしまう」  そう思った未咲は、自ら彼を遠ざけてしまう。  やがて心の支えを失った未咲は生きる意味を見失い、姉を置き去りにしてしまう。 「流れていく時間も、巡る季節も止まらない」  彼と眺めた夕日が沈む前に時間を止めたいと思った未咲は、海に向かって歩き出してしまう。  幼少期より抑えてきた感情、求められている役割、諦めた自分の人生。  誰かの為に生きてきた未咲が健太と出会ったことにより、このままの人生で良いかを悩み。健太が心を閉ざしてしまった理由を知り、誰かの為に生きるということはどうゆうことなのかを直面する。 イラストは、ACイラスト様よりお借りしています。 閲覧、お気に入り、投票、いいね、ありがとうございます。励みになります。 おかげさまで、「第八回、ほっこりじんわり大賞」、初めて奨励賞をいただきました。みなさんのおかげです。ありがとうございました。 そしてイラストをお借りした、作家様、ACイラスト様、ありがとうございました。
大賞ポイント 11pt
文字数 137,407 最終更新日 2025.07.27 登録日 2025.06.08
ライト文芸 連載中 長編
猫の人生は、ささやかな喜びでできている。日だまりの暖かさ、カリカリの匂い、そして愛する人の手の感触。この物語の語り手である小さな猫にとって、ララがいるから世界は完璧だった。しかし、その黄金色の日常の裏側で、影が色濃くなっていく。ララは、不治の病に侵されていた。主人の脆さを本能で感じ取った猫は、ただ見守るだけの日々を捨て、彼女の笑顔を守る騎士になることを決意する。ラベンダーのカーテンが揺れる家で、愛と別れ、そして猫の忠誠心を描く静かな物語が始まる。
大賞ポイント 11pt
文字数 902 最終更新日 2026.04.30 登録日 2026.04.30
現代文学 完結 短編
「写真と言うのは、人の人生の中の、ほんの少しの断片を切り取ったもの。後で見た時に、美しいと思えるようにするもの。カメラマンっていうのは、そういう仕事さ。」 その一心で、ある時はグラビア専門のカメラマンとして、何人もの少女の写真を撮り、イメージビデオ作成に貢献し、写真集も出した。またある時はジャーナリストとして、海外に赴き、テレビで放送されない真実を撮影し、報道してきた。いつしか大物になった彼は、地元の京都に芸能事務所 Strawberry Milkを立ち上げ、多くの夢見る少女達の背中を押し、才能を引き出して、花を咲かせた。 この物語の主人公 香塚 薫(1974~2019)は、京都府出身のカメラマンである。これは、彼の生涯と彼が遺した写真集やイメージビデオ、また、撮影してきたものにまつわる物語である。
大賞ポイント 10pt
文字数 227,179 最終更新日 2025.06.10 登録日 2022.11.28
ライト文芸 連載中 長編
コウと煌子の物語が再び幕を開ける! すったもんだを繰り返してようやく付き合い始めた 高村コウと田中煌子 しかし交際が始まってからも2人の行く先には様々な事件が コウを探し続ける謎の女性の正体は? そして2人を引き裂こうとする新たな刺客の登場 卒業、進路、ふたりの未来… 様々な試練にぶつかり葛藤しながらも これからは1人ではなくふたりで一緒に 新たな門出に向けて選んだ道とは… 青春巨編学園ラブコメは遂に完結…? シーズン1はこちらから↓ https://www.alphapolis.co.jp/novel/808072706/846575098
大賞ポイント 10pt
文字数 8,418 最終更新日 2026.05.08 登録日 2026.04.08
ライト文芸 連載中 長編
エラたちが帰ったおとぎの国に、ある女性が現れた…
大賞ポイント 10pt
文字数 73,750 最終更新日 2026.05.09 登録日 2025.12.17
青春 連載中 長編
ケンジは学校のいじめっ子たちの格好の標的として、毎日のように悪夢の中にいた。豪雨の中、傷つき、汚れ、庭の隅で追い詰められた彼は逃避を願う。「人間であるよりは、何にでもなった方がマシだ」と。その願いに応えた精霊は、彼を犬の姿に変えるという試練を与える。ケンジが予想だにしなかったのは、拾われた先がクラスで最も人気があり、優しい美少女、ヤスミンの家だったことだ。犬の視点から見る新しい世界、そしてヤスミンの素顔。彼は精霊に対し、犬としての生こそが真の楽園であることを証明しようとする。
大賞ポイント 10pt
文字数 13,980 最終更新日 2026.05.02 登録日 2026.04.30
ライト文芸 完結 短編
【第一章】「業界きっての持久力No.1」と称されたAV男優・玉袋金五郎、38歳。俳優の夢を諦めきれず、趣味と実益を兼ねてAV男優の道を選んだ男の人生は、ある雨の朝、突然終わりを迎えた。 ​……はずだった。 ​目を覚ますと、彼は駅のホームのベンチに座っていた。 そして、同じホームにかつて共演したことのある女の子を見つける。 そして金五郎が彼女から少し目を離したとき誰かがホームから飛び降りた……。
大賞ポイント 10pt
文字数 14,295 最終更新日 2025.10.05 登録日 2025.10.02
ライト文芸 完結 短編 R15
ふたりいる用務員さんのうちの、おじいさんじゃない方。 用務員の長谷川さん(♀)はちっちゃ可愛い。もちろん、幼女ではない。自動人形でも、妖精でもない。 未来から来た未来人でもなくて、れっきとした働く成人女性だ(たぶん) 俺はなぜだか、長谷川さんが気になって仕方がない。 ちっちゃいから? 可愛らしいから? 年齢不詳の美女(?)だから? それとも――離れて暮らしている妹に、似ているから? そんな謎めいた長谷川さんにしょうもない妄想を掻き立てられながら、 俺達の中学生ライフは騒々しく過ぎて行くのだった。 ☆(2024/11某日)気が付いたらお気に入り増えてました。ありがとうございます。(-人-) ※この話はフィクションです。バカ話を全力で書きました。短編なのであっというまに読み終わります。 ※昔の週刊少年サンデーの読切みたいだなと思いました。(^_^;)(そして連載には至らない感じの) ※中坊達がバカ話で性癖の話ばかりしているのと、鼻血を噴く登場人物達がいるのでR15です(R指定の無駄遣い) ※R15指定に従い、残虐表現や性的な仄めかしがある話には*を付けて……はおりますが、正直、必要かどうかは(ry ※カテゴリーはライト文芸または青春かと思いますが、長谷川さんの存在は限りなくファンタジーです。 ※20,000字強で全9話完結済みです。毎年ライト文芸大賞にエントリーする予定です。 ※今となっては見る影もありませんが、完結時にライト文芸ジャンルで最高12位までは行ったようです。お読み&ご投票頂き、ありがとうございました。(-人-) ------------- 小説家になろうにも掲載しています。ネトコン13で感想サービス当たりました。(-人-) ------------- 旧題『ちっちゃな用務員☆長谷川さん』40枚(16000字)2010/5月PNイマダ名義 ※某小説投稿サイトのお題企画で書いた作品を改稿したものです。 -------------- ※本作品は生成AIを使用しておりません。
大賞ポイント 9pt
文字数 21,194 最終更新日 2024.05.04 登録日 2024.04.30
ライト文芸 完結 長編
e-スポーツのプロプレイヤーを目指す独り暮らしの高校生、長谷尾英輔(はせお えいすけ)に勝負を挑んだのは、魔神の目をした老人だった。 「この時間、戦い取ってみせるか?」  銀のスプーンの音と共に与えらえたのは、ガラスの瞳を持つ美少女、長月紫衣里(ながつき しえり)。 「1か月の間、このスプーンを鳴らしてはならない」  だが、その時間は、新たな戦いと極貧の日々だった!   幸運をもたらす銀のスプーンと紫衣里を狙う巨大コングロマリットの間の手が迫る。  紫衣里の運命は?  バイト先の気になる彼女との関係は?    すべてに決着をつけるべく、長谷尾英輔はe-スポーツの世界ランカーとの、仕掛けられた戦いに挑む! (AI補助利用によるアイデア出しを行っています)
大賞ポイント 9pt
文字数 219,725 最終更新日 2026.03.27 登録日 2026.02.03
ライト文芸 連載中 短編
 作者の蔵屋日唱です。  この物語をライトに楽しんで頂く為に登場人物をご紹介致します。  登場人物ご紹介:  主人公  目黒文也 28歳 万年ヒラ社員 社長令嬢の美波と結婚。  佐野蓮  20歳 双子。優斗と双子である。   責任感は人一倍強い。頭は良く神戸大学経済学部の学生である。  佐野優斗 20歳 双子  兄の蓮と性格はまったく違う。頭は悪く、甲南大学経済学部の学生である。不良の友人が多く、いつも喧嘩をして、警察の厄介になっている。  佐野美波 25歳。神戸女学院大学家政学部を優秀な成績で卒業した才女でくある、  佐野遥  17歳 神戸女学院高校に通う。  根っからの|クリスチャン《Christian》である。  佐野蒼太 父 レジーナ不動産社長。  佐野すず 母 蒼太の妻である。  島倉隆史 常務 関西学院大学商学部卒業。  生粋の日本神道信仰者である。  森理恵  社長秘書 文也と愛人関係にある。  進藤匠海 大学医学部教授 文也の親友である。  永野愛  教授秘書 進藤教授の秘書である。  平野大志 文也の友人 ミナミの反社会的組織の幹部である。  (あらすじ)  大阪北摂地区の高級住宅街にある会社の所有するマンションがあった。建物の構造は、鉄筋コンクリート造り、7階建、1 階は商業施設、2階は貸事務所、3階はスポーツクラブ、4階から6階は社宅、7階は社長、常務など経営陣の所有物件。  この会社は不動産業を営むレジーナ不動産である。非上場のため、発表している決算内容は信頼できない。 資本金 8000万円 売上高 1000億円 経常利益 55億円 純利益  10億円 従業員数 1200名(うち正社員数 1100名)  この物語はフィクションです。  この物語に登場する人物、団体等実在していても、一切関係ありません。  
大賞ポイント 9pt
文字数 24,613 最終更新日 2026.05.08 登録日 2026.04.24
ライト文芸 完結 短編
  『十三夜の月』あらすじ   商店街のベンチに一冊のノートが置き忘れられていた。これを拾った幾也はノートに記された俳句に惹かれ、興味を持つ。  持ち主は信用金庫に勤めて一年の、あおいという名の女性だった。業務の「接待句会」のために俳句を始めたのだという。幾也は思わず、祖母が主宰する句会にあおいを誘う。  あおいにとって句会は新鮮だった。そして幾也は、天真爛漫な性格が表れるあおいの句にますます惹かれてしまうのだった。  俳句に手応えを感じるようになったあおいは、接待句会で接待をすべき社長の句に対して問題点を指摘してしまう。現場は緊張に包まれたが、社長は意外にもあおいの指摘を受け入れ、俳句にさらに興味を持つと共にあおいを気に入る事となる。  一方の幾也は、実は暗い影を背負っていた。小学四年生で母を亡くし、その一年後に父が再婚。さらに三年後には義弟が誕生すると、実母を失い、さらに義母も失ってしまったように感じられ、家を出て祖母と暮らすようになっていたのだった。  そんな幾也であったが、前向きで明るいあおいと関わるうちに次第に心が開かれ、やがて十年以上避けてきた実家を訪れる。  久方ぶりの実家は、実母が愛したピアノや庭の薔薇が変わることなく守られていた。幾也は義母の心を知る。そしてあおいが呟いた「盛りを過ぎた夏薔薇も、今を懸命に生きている」という言葉に、自分が失ったものに拘るあまり、「悲しみ」というフィルターでしか周りを見ていなかったことに気づかされる。  花火大会の夜。幾也は、あおいと花火を見ながら一緒にいる事の幸せを感じ、「愛されることばかりを求める日々を終え、誰かを愛する側になろう」と決意するのだった。  「遠花火消えた後には我一人」。かつての幾也が作った俳句であったが、あおいはこの句を「遠花火消えたあとにはあおいでしょ」と詠み変える。孤独の象徴だった幾也の句はあおいによって祝句へと塗り替えられると、夜空には、満ちゆく「十三夜の月」が静かに、しかし力強く輝いているのだった。
大賞ポイント 9pt
文字数 36,032 最終更新日 2026.04.30 登録日 2026.04.30
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