最初で最後のサヨナラを。
「お父さん。――貴方は幸せでしたか?」
父が亡くなって、一年が経つ。
一周忌を迎えた翌日、私、茅美代(ちがやみよ)は、父、乙瀬昭夫(おつせあきお)を名乗る男性に声をかけられた。
見た目は驚くほど生前の父に似て――父そのもの――であり、それでもあまりの怪しさに一度は突き放すも、次から次へと出てくる父しか知らないような話に、信じ始める私。
事故に遭いかけた男性を助けようとした幽霊の父は、善行のお陰かまさかのこの世に身体を持った。助けられた男性はそのお礼に、この世に現れた父に協力してくれることに。
そんな、馬鹿げた話。
でも。
死んだ筈の父が、今、生前の姿そのままで目の前にいる――。
どうせなら、しっかり母、姉、弟とも話をして欲しいと、私は夫や娘息子と一緒に、奔走し始める。
父親を失った家族と、死んだ筈の父親が紡ぐ、最初で最後の、サヨナラまでの時間。
※
この話は、他サイトでも公開しています。
※
【更新について】
・投稿初日は5話
・翌日から一週間は毎日1話
・10月いっぱい毎週月木1話
・11月から毎週月曜1話
の更新予定で、ブラッシュアップしながら最終回まで進めていきます。
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事故に遭いかけた男性を助けようとした幽霊の父は、善行のお陰かまさかのこの世に身体を持った。助けられた男性はそのお礼に、この世に現れた父に協力してくれることに。
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