「感情」の検索結果
全体で4,302件見つかりました。
とある、噂が流れた。
道化師が開いている人形店がある、と。
その人形店は、人の心を表す。
店に並んでいる真っ白な人形を手に取ると、その人の感情を表し、悩みを表す。
だから、店にいる道化師はその感情をもらうかわりに、悩みを解決する。
そんな噂が流れていたが、場所などわからない。
けど、今日もまた一人………そのお店に行けたものがいるという。
文字数 1,038
最終更新日 2020.12.15
登録日 2020.12.15
【美形の王×異種族の青年の、主従・寿命差・執着愛】ハーディス王国の王ナギリは、両性を持ち、魔性の銀の瞳と中性的な美貌で人々を魅了し、大勢の側室を囲っている王であった。
幼い頃、家臣から謀反を起こされ命の危機にさらされた時、救ってくれた「千年族」。その名も”青銅の蝋燭立て”という名の黒髪の男に十年ぶりに再会する。
人間の十分の一の速さでゆっくりと心臓が鼓動するため、十倍長生きをする千年族。感情表現はほとんどなく、動きや言葉が緩慢で、不思議な雰囲気を纏っている。
彼から剣を学び、傍にいるうちに、幼いナギリは次第に彼に惹かれていき、城が再建し自分が王になった時に傍にいてくれと頼む。
しかし、それを断り青銅の蝋燭立ては去って行ってしまった。
命の恩人である彼と久々に過ごし、生まれて初めて心からの恋をするが―――。
一世一代の告白にも、王の想いには応えられないと、去っていってしまう青銅の蝋燭立て。
拒絶された悲しさに打ちひしがれるが、愛しの彼の本心を知った時、王の取る行動とは……。
王国を守り、子孫を残さねばならない王としての使命と、種族の違う彼への恋心に揺れる、両性具有の魔性の王×ミステリアスな異種族の青年のせつない恋愛ファンタジー。
文字数 80,722
最終更新日 2022.11.27
登録日 2022.10.28
勇者に唯一の恋人を奪われた騎士、エデル。
彼は恋人を奪われたその時から、何かに取り憑かれたかのように戦場の前線に立ち続けた。
何時でも氷点下まで冷めきった顔、しかしエデルは幾度も撤退時には殿を務め、撤退する仲間に迫る敵軍の魔の手を食い止めながらも、敵部隊を半壊させ、前線を維持するという偉業も何度も成し遂げる、軍人の鏡のような活躍をする。
表情は冷めきっていても、その手から救われた兵士、国民は数知れず、何時しかエデルは『救国の戦槍』と英雄と同様に称えられるようになった。
しかし、エデルはそれに喜びを示すことはなく、その日も戦場で殿を務め、且つ前線を維持する。
──戦うことしか、自分にはない
恋人が、何時か振り向いてくれるのを願って、エデルは今日も戦場で斧槍(ハルバード)を振るい続ける──が、心身ともに限界が近づき、遂にそれまで感情を押し殺していたエデルはある日、敵兵士の死体が転がる血生臭い戦場の中心で、感情吐き出してしまう。
その時、唐突に現れた謎の少女に出会い、エデルの人生は変わっていく。
文字数 29,295
最終更新日 2019.01.05
登録日 2018.12.23
あるお金持ちの学校に通う椎野には感情が無いし、不思議な物が見える。
そのため、椎野の周りには誰も近付かない。
そんな椎野の前に柊雲と言う男の子のが現れ…
物語を書くのは初めてです!
脱字あるかもしれませんが、よろしくお願いします!
文字数 2,169
最終更新日 2018.06.30
登録日 2018.06.26
ある町の閑静な住宅街。そこに住む主婦の美香は、幸せな家庭を築いていたが、彼女の心には秘めたる不満と寂しさがあった。彼女は夫との関係にモヤモヤとした感情を抱え、何かが欠けているような気がしていた。
ある日、美香は近所に引っ越してきた新たな隣人、悠介と出会う。彼は魅力的な独身男性で、仕事の成功と魅力的な外見を持っていた。美香は彼との偶然の出会いから、少しずつ心を惹かれていくのだ。
初めはただの挨拶や世間話から始まった彼らの交流は、次第に深まり、互いに心の内を打ち明けるようになる。美香は悠介との時間を楽しみながらも、罪悪感や後ろめたさに苦しむ。彼女は夫に対する裏切りと、自分自身の欲望との葛藤に悩むのだった。
やがて、美香と悠介の関係は不倫という禁断の領域へと進んでいく。秘密の逢瀬や嘘の連鎖が彼らを翻弄し、周囲の人々にも影響を及ぼす。家庭や友人、そして美香自身の心の葛藤はますます深まり、悠介との関係が彼女を追い詰めていく。
美香は自分の行動に向き合い、家族や大切な人々を傷つけてしまっていることを痛感する。彼女は心の葛藤と闘いながら、過ちを正す道を模索するのだった。
「禁断の影」は、不倫という複雑なテーマを通じて、愛と道徳、そして人間の弱さと葛藤を描いた物語である。美香は自らの選択と責任に向き合いながら、新たな人間性を見つける道を歩んでいく。果たして彼女の選択と結末はどうなるのか、
文字数 1,622
最終更新日 2023.05.18
登録日 2023.05.18
人の心の中に巣食う魔物の事を、巣食い魔と呼ぶ。
巣食い魔に侵食された人間の心の中には負の感情が溢れだし、様々な現象を引き起こす。
そうならない為に、巣食い魔を退治する者がいる、その者達の事を、魔狩り人と呼ぶ。
この物語は、魔狩り人の少年少女が織り成す物語。
文字数 14,002
最終更新日 2017.10.29
登録日 2017.10.21
男の周りには知らない人が見れば普通の日常が広がってると思うだろう。
なんの不思議も面白味もないつまらない平凡な風景。
男の周りには知る人が見れば異常な日常が広がっていると思うだろう。
不思議で不可思議で奇々怪界な異様な風景。
男の周りにはいつも異常が付き纏う。
そんな男の特徴を彼女らに聞いてみよう。
[ 男の特徴を述べて下さい ]
あの人の髪は金色です。
あの人の身長は決して高くありません。
あの人の目は鋭いです。
あの人の瞳は感情を映しません。
あの人は遠慮がありません。
あの人は何を考えているのか分かりません。
あの人は他の人と違います。
あの人に変わる人はいません。
[ あなたたちにとって男は何ですか?]
私にとってあの人は――
異常に付き纏われる男と異常を纏う女達。
そんな彼らの異常で異様で異界な日常がこちらになります。
***
1話目である「××男の一日」は主な登場人物の紹介のような話です。本番は2話目から!
現在、【幽霊女と駄菓子屋ばあちゃん】まで改稿・編集完了しました。まだ見落としはあるかもです。
よければ是非ご覧ください。
誤字・脱字のご報告、ご感想いただけたら嬉しいです!
文字数 220,585
最終更新日 2019.12.31
登録日 2018.02.20
これは僕の幼い頃のお話。
僕個人が心の整理をする為に、
僕の今までの成長過程を、
文字にしておこうと思った。
物心ついた頃には、父の姿はなく、
僕の家族といえば、母、母方の祖父母。
母は僕が3歳の時に離婚しており、
父がいない分、僕の生活費を母が稼がなければならなかった。
祖父もまだ働ける年齢だった為、基本的に日中はいない。
つまり、日中は幼い僕と祖母(以下みよちゃん)の2人でいることが多かった。
みよちゃんは優しい人だったが、礼儀正しく、物事において白黒はっきりしたい性格の人だった。
みよちゃんはお出かけが大好きで、
一緒に喫茶店でお茶を飲んだり、一緒に散歩したり、色々な所に連れて行ってくれた。
そんな僕が幼稚園に入った。
生まれつき発達障害の疑いのある僕は、人と話す事が苦手だった。
兄弟もいないものだから、幼稚園の友達と遊んでいても、自分の感情を友達にどう伝えれば良いか分からず、すぐに泣いてしまう事が多かった。
同い年の子達からしたら、普通に遊んでいただけなのに、僕が泣いていて、
その状態に気が付いた保育士さんが、
その子達を怒るものだから、当時の友達は僕の事が好きでは無かったと思う。
そんな幼い僕の日々が続き、3年後。
無事に幼稚園を卒業した。
文字数 563
最終更新日 2021.05.22
登録日 2021.05.22
女子高生の間宮カエデには8つ歳が離れた兄、間宮慎一がいた。
兄とはほとんど会話せず、「邪魔」「死ね」「消えろ」など一方的に浴びせるだけで、会話なんてほとんどしていなかった。
そんな兄が25歳になり、結婚することになった。
幸せそうな顔の兄を見て、苛つきがピークを越えた楓はそんな感情を持たせた兄に・・・
「あぁ、やばい・・・好き過ぎて殺したいっ」
★★★
pixivのまがん様の絵を利用させていただきました。
ヤンデレがテーマのため少し過激な内容になるので、絵師のまがん様が気に入らなければ、
表紙を変える予定です。
文字数 14,293
最終更新日 2021.10.03
登録日 2021.09.15
嫌なことには目標にする価値がある。
1、嫌だってことを目標にする。
2 、「快感」って言い聞かせる。
↓↓生死の境(別世界)をさまようって快感。
行かなくても今出来ちゃってる同等の生死の境(別世界)って何かな?
↓↓
断崖絶壁から落下。冬山で遭難。敵陣に潜入して暗殺。綱渡り。トライアスロン。滝行。千日回峰行。空中ブランコ。ライオンに喰われる。
臨死のユーフォリア(幸福感)。 あれはドーパミンです。
闘う事もも逃れる事もできない深刻で重大なストレスにさらされると「心の最期の救い」とも呼べる処置を脳がするんです。
極度の緊張状態で脳内麻薬様物質(オピオイド)を多量に放出し、精神の麻痺や感情鈍麻を起こし、夢うつつのまま捕食者の餌食となるのです。
臨死体験などは呼吸停止くらいから意識が無くなる瞬間くらいにユーフォリアがあるみたいです。
感覚が無くなってしまうから、死の直前は苦しい訳ではないみたいです、試しようがないですが。
ガゼルなど大型草食獣が、ライオンやハイエナ等の捕食者に襲撃され、追跡と闘争の結果として捕食されるような場合、実は被捕食者は殆ど痛みを感じていません。
むしろ、擬人化を行うならば「恍惚とした」感覚に近いのではないかと推測されます。
動物は恐怖・驚愕の刺激を受けるとノルアドレナリンという物質を脳内で分泌し、闘争か逃避か、ストレス体験を終息させるための行動を選択します。
このとき、ノルアドレナリンの過剰分泌は強い疲労感を生むため、基本的には抑制ホルモンであるセロトニンも分泌されて沈静化が図られます。
しかし、回避不能のストレスにさらされ続けると、セロトニンの分泌が生成を上回るために枯れ、興奮が続くことで脳内麻薬物質(オピオイド)が分泌されることになります。
このオピオイドが脳内で分泌されることにより、沈痛・無痛・褒賞・傾眠といった感覚がもたらされます。
全てを合わせると何も感じることができず、むしろ心地よく眠りに就く寸前のような感覚と推測されます。
主観が可能な人間でも、オピオイドが大量分泌されることにより、離人症的な症状がもたらされることが確認されています。
症状については、
現実感の喪失、自己と外界を隔てる透明な壁のある感じ、
自分のことを遠くで自分が観察している感じ、
自分の手足の消失する感じ、等と述べられています。
追跡時や闘争時に負わされる痛みについては感覚があるとも考えられますが(こちらもアドレナリンやドーパミンの作用で緩和されている可能性もありますが)
最後の瞬間にはもはや何も感じていないのでしょう。
https://ka2.link/situke/urazuke-6/#b
弱っちいほうが 生死の境(別世界) に行くのに手間が少なくてすむ。
文字数 3,131
最終更新日 2023.01.24
登録日 2023.01.24
バレンタインデーは、聖者が恋人の縁を繋ぐため王に忠言したところ、処刑された日でもある。
恋人の日でもあり、血なまぐさい日でもある。
♡の日。赤い心臓がどきどきする日。
わたしは聖なる者となって、わたしの大事な者達に聖なる感情を与えた。
同時に穢い感情も与えた。彼らは殺人鬼となった。聖なる日。聖なる受難。聖遺体。狂った奇妙な世界。
わたしと彼らの世界。
文字数 10,247
最終更新日 2023.02.14
登録日 2023.02.14
雪解けの季節。朝の光が部屋に差し込むたびに、私は自分の未来について考えずにはいられなかった。 大学卒業間近の春、私は就職を間近に控えながらも、自分の目指す道が本当に正しいのかどうかに揺れ動いていた。過去の経験、そして生まれ育った小さな町での記憶。幼いころに思い描いていた将来像とは、まるでかけ離れた今がある。しかし、いつまでも子供のままでいるわけにはいかないのだ。 そんなある日の早朝、小さなアパートの窓から外を眺めていた私は、ふと昔の友人を思い出した。幼稚園から小学校低学年までずっと一緒だった彼。いつも隣にいて、よくケンカをしたり大笑いしたりして過ごしていたはずなのに、いつの間にかお互いの家族の事情で引っ越し、それっきり疎遠になっていた。記憶の片隅から呼び起こされるその姿はあまりにも淡く、まるで蜃気楼のように消え入りそうだった。 しかし、その朝はなぜかやけにその彼—奏太のことが頭から離れなかった。名前を思い出すと、胸に切なさとも懐かしさともつかない、不思議な感情が生まれる。彼はいま、どこで何をしているのだろう。私と同じように大学生になっているのか、あるいはもう働いているのか—そんなことをぼんやりと考えていた。
私は来月から始まる新しい生活の前に、地元へ一度帰省しようと決めた。特に明確な理由があったわけではない。けれど、「あの場所」でなければ見つからない確かなものがあると信じたかったのかもしれない。自分の進路に対する迷いはもちろん、頭の片隅に残るかすかな思い出が、次第に私を呼び寄せるようでもあった。
あの日、もし私が違う道を選んでいたら—そう考えてしまうことがある。出会いはいつも偶然のようでいて、本当は必然なのかもしれない。今までの人生で私は幾度となく選択を繰り返してきた。ここから先もきっとそうだろう。そしてそのすべての選択が重なり合い、私自身の物語を形作っていくのだ。 これは、そんな私が「運命のあの日」に戻り、もう一度自分を見つめ直していく物語。幼馴染との再会が、私のこれからを大きく変えるなんて、そのときの私はまだ知る由もなかった。
文字数 14,791
最終更新日 2025.02.21
登録日 2025.02.21
成功という名の氷壁。溶かしたのは、東京を知らない君の体温だった。
冷たい成功と、虚ろな孤独。全てを手に入れたはずの男が、唯一知らなかった「温度」とは——。
30歳にしてIT会社を経営し、華やかな成功を手に入れた結城。タワーマンションからの夜景を見下ろし、女性に不自由しない日々を送る彼だったが、その内面には深い孤独と、過去の経験から生まれた冷たい心の壁があった。誰かを深く愛することから距離を置き、東京という都市と同じように、自らの心の温度を凍らせていた。
そんな彼の前に現れたのは、上京してきたばかりの純粋な22歳、小春。東京のリアルを知らず、無防備なほど真っ直ぐな彼女の「体温」は、結城の理屈や経験則を超えて、彼の冷え切った内奥に触れていく。最初は対照的な存在として面白がっていたはずが、共に時間を過ごすうちに、結城の心にはこれまで感じたことのない苛立ちや独占欲、そして抗えない「欲」が芽生え始める。小春もまた、彼の纏う冷たさと「毒気」の奥にある人間的な魅力に気づき、その感情は複雑なものとなっていく。
互いの心の動き、感情の粒度を細やかに描き出しながら進む物語は、やがて二人の関係性を脅かす最大の困難へと向かう。ビジネスの危機、過去の清算、そして周囲からの圧力――全てを失うかもしれない状況で、結城は小春への偽りのない「欲」、つまり誰よりも大切で、手放したくないという本質的な愛情と向き合うことになる。
これは、氷のような東京という街で、体温を失くした男が、一人の女性と出会い、自らの温度を取り戻していく物語。困難を乗り越えた先に、二人の温度で温められた東京で彼らが見つけるものとは。
大人のための、艶とリアリティに満ちた恋愛小説。なぜこの相手に惹かれてやまないのか、その答えが読者の心に深く響き、温かい余韻を残す。
文字数 110,220
最終更新日 2025.05.09
登録日 2025.05.09
夏休みのある日、私のスマホに見覚えのないアプリ『FeelLinQ』が現れた。「感情をわけてください」という不思議な依頼。興味本位で応じると、アプリはお礼に“落とし物”を見つけてくれた。だが、感情を送るたびに、アプリのキャラは笑顔を歪ませ、背景は自宅に近づいていく──
文字数 6,034
最終更新日 2025.08.31
登録日 2025.08.31
重く大きな愛情を抱いていながら、その感情を押し殺した状態で生き続け、想い人を守って死ぬと怪物となって蘇る。怪物……愛欲獣(リベディスト)になった者は、今まで隠していた全ての気持ちが爆発し、最終的には想い人を喰らいたい衝動に駆られてしまう。
そんな御伽噺のような伝説が、この世界にはある……。
これは現代に近い、異世界(パラレルワールド)を舞台にした、悲恋の物語。
※一部、軽め(R15程度)の残酷・暴力・性描写があります。
※攻めが受けの血液を摂取する描写もあります。
※同性婚が当たり前の世界です。
※プレゼントネーム(苗字と名前の間にある名前)という概念があります。
※カクヨムにも公開しています(カクヨムでは序章と終章なし+連作短編形式でBL以外の他エピソードも掲載しています)。
※表紙の画像は「OKUMONO-背景フリー素材 https://sozaino.site」様からお借りしています。
※この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは一切、関係ありません。
※小説の無断転載・無断使用・自作発言・翻訳・AI学習などは禁止しております。
文字数 19,961
最終更新日 2024.11.05
登録日 2024.10.31
美しいと思った――その瞬間、息をすることさえ忘れていた。
秋の午後、中学三年生の有栖川蒼は、友人に誘われて訪れた美術館で一枚の絵と出会う。『教室の午後』と題されたその水彩画は、何の変哲もない風景なのに、確かに息をしていた。光が生きていた。
「なんて、美しいのだろう」
絵筆を握ったことすらなかった有栖川だったが、作者の名前――『一色葉』を見た瞬間、心の奥で何かが囁いた。この人のように描いてみたい。こんな風に光を描ける人になりたい、と。
高校に入学した有栖川は美術部に入部し、水彩画と出会う。色が紙の上でほどけ、滲み、重なり合っていく。その不確かさが楽しくて、描くことに夢中になっていく。県展に出品した作品は見事に受賞し、有栖川の絵は多くの人の心を動かした。
一方、国内最高峰の美術教育を誇る琥珀学院に通う一色葉は、完璧な技術と構図で数々の賞を獲得してきた。彼にとって美とは「形に宿るもの」であり、構成と線、余白を制することこそが本物の美だった。
しかし、ある日県展で有栖川の絵を見た瞬間、一色の世界は音を立てて崩れ始める。
構図も技術も、何もかもが足りていない。それなのに――色が、生きていた。光が、呼吸していた。
「なぜだ。なぜ、こんなにも……」
完璧とは言い難い拙い絵が、この世の何よりも美しく見えて仕方がない。頬を伝う涙が止まらない。その絵の作者名を見た瞬間、胸の奥で何かが焼ける音がした。
『有栖川蒼』
その名を見てから、一色は彼のことが頭から離れなくなる。調べ上げた末、遂に有栖川の通う高校へと足を運ぶ。
「君の絵は、構図も、技術も、何もかもが足りていない!」
感情を抑えられずに言葉をぶつける一色に、有栖川は太陽のように眩しい笑顔を向ける。
「絵を描く事ってきっと、もっと楽しい事だと思うぜ」
その言葉が、一色の中の美の定義をぐらりと傾かせた。
だが、顧問の先生から意外な事実を告げられる。
「あなたが、彼の最初の光だったのね」
有栖川が絵を描き始めたきっかけは、中学時代に見た一色の作品『教室の午後』だった。一色の理性の光が、有栖川の魂を揺らしていた。
その事実を知った一色の中で、何かが動き出す。
完璧な構築だけを追い求めてきた自分。感情を排除してきた自分。だが、自分の絵が誰かの光になっていた――その矛盾が、一色の心を激しく揺さぶる。
一色の中で何かが壊れ、そして生まれ変わろうとしていた。
技術と感情、理性と衝動、構築と破壊――相反する二つの美が交錯するとき、二人の魂はどこへ向かうのか。
光を追い求める二人の芸術家が辿り着く、美の極致とは――。
純粋な創作への情熱と、魂を賭けた芸術の探求を描く、眩いほどに美しい青春物語。
文字数 14,101
最終更新日 2025.12.09
登録日 2025.12.09